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输血疗法の実施に関する指针 (改定版)
及び
血液制剤の使用指针 (改定版)
平成17年9月
―1―
はじめに
厚生労働省は,输血疗法の适正化について「血液制剤の使
用指针」及び「输血疗法の実施に関する指针」を通知し(平成
11年6月10日付,医薬発第715号,医薬安全局长通知),周知
を図ってきました.
これらの指针の全文は,厚生労働省医薬食品局血液対策课
が中央薬事审议会の审议结果に基づき,専门家の意见を踏ま
えて医疗従事者が理解しやすいよう加笔 修正され,财団法
人血液制剤调査机构から册子として発行されていました.
日本赤十字社は,血液制剤の适正使用の推进にお役立てい
ただくため,厚生労働省医薬食品局血液対策课の了承を得て,
册子を作成し,配布してまいりました.
平成17年9月 厚生労働省は平成15年7月施行の「安全な血
液制剤の安定供给の确保等に関する法律」及び平成17年4月
施行の 血液制剤等に系る遡及调査ガイドライン を踏まえた
改定を行い, 输血疗法の実施に関する指针 (改定版)及び 血
液制剤の使用指针 (改定版)を通知しました(平成17年9月6
日付,薬食発第0906002号,医薬食品局长通知).
そこで,日本赤十字社でも作成,配布していました本册子
の改定版を作成いたしました.
皆様にご活用いただければ幸いです.
平成17年11月
日本赤十字社 血液事业本部
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输血疗法の実施に関する指针 (改定版)目次
ⅠⅠⅠⅠ 输血疗法の考え方 6
1.医疗関系者の责务 6
2.适応の决定 6
3.输血方法 7
4.适正な输血 8
ⅡⅡⅡⅡ 输血の管理体制の在り方 9
1.输血疗法委员会の设置 9
2.责任医师の任命 9
3.输血部门の设置 9
4.担当技师の配置 10
ⅢⅢⅢⅢ 输血用血液の安全性 10
1.供血者の问诊 10
2.検査项目 10
3.前回の记录との照合 11
4.副作用予防対策 11
ⅣⅣⅣⅣ 患者の血液型検査と不规则抗体スクリーニング検査 11
1.ABO血液型の検査 12
2.Rho(D)抗原の検査 12
3.不规则抗体スクリーニング検査 12
4.乳児の検査 13
ⅤⅤⅤⅤ 不适合输血を防ぐための検査(适合试験)およびその他の
留意点 13
1.検査の実施方法 13
2.紧急时の输血 15
3.大量输血时の适合血 16
4.交差适合试験の省略 18
5.患者検体の取扱い 18
6.不适合输血を防ぐための検査以外の留意点 19
ⅥⅥⅥⅥ 手术时又は直ちに输血する可能性の少ない场合の血液
准备 20
1.血液型不规则抗体スクリーニング法(T&S法) 20
2.最大手术血液准备量(MSBOS) 21
3.手术血液准备量计算法(SBOE) 21
ⅦⅦⅦⅦ 実施体制の在り方 21
1.输血前 22
―3―
2.输血中 24
3.输血后 25
4.患者検体の保存 25
ⅧⅧⅧⅧ 输血(输血用血液)に伴う副作用 合并症と対策 26
1.副作用の概要 26
2.输血専门医(输血部门専任医师)によるコンサルテー
ション 30
3.输血疗法委员会による院内体制の整备 30
ⅨⅨⅨⅨ 血液制剤の有効性 安全性と品质の评価 30
ⅩⅩⅩⅩ 血液制剤使用に関する记录の保管 管理 31
ⅩⅩⅩⅩⅠⅠⅠⅠ 自己血输血 31
1.自己血输血の方法 31
2.インフォームド コンセント 32
3.适応 32
4.禁忌 33
5.自己血输血実施上の留意点 33
6.自己血输血各法の选択と组み合わせ 34
ⅩⅩⅩⅩⅡⅡⅡⅡ 院内で输血用血液を采取する场合(自己血采血を除く)34
1.说明と同意 34
2.必要となる场合 35
3.不适切な使用 35
4.采血基准 36
5.供血者への注意 36
6.采血の実施体制 37
7.采血された输血用血液の安全性及び适合性の确认 37
8.记录の保管管理 37
参考 38
血液制剤の使用指针 (改定版)目次
【要约】赤血球浓厚液の适正使用 41
【要约】血小板浓厚液の适正使用 44
【要约】新鲜冻结血浆の适正使用 48
【要约】アルブミン制剤の适正使用 51
ⅠⅠⅠⅠ 血液制剤の使用の在り方 56
1.血液制剤疗法の原则 56
―4―
2.血液制剤使用上の问题点と使用指针の在り方 56
3.制剤ごとの使用指针の考え方 57
ⅡⅡⅡⅡ 赤血球浓厚液の适正使用 61
1.目的 61
2.使用指针 61
3.投与量 67
4.効果の评価 67
5.不适切な使用 67
6.使用上の注意点 68
ⅢⅢⅢⅢ 血小板浓厚液の适正使用 70
1.目的 70
2.使用指针 70
3.投与量 77
4.効果の评価 78
5.不适切な使用 78
6.使用上の注意点 78
ⅣⅣⅣⅣ 新鲜冻结血浆の适正使用 81
1.目的 81
2.使用指针 82
3.投与量 87
4.効果の评価 87
5.不适切な使用 87
6.使用上の注意点 88
ⅤⅤⅤⅤ アルブミン制剤の适正使用 92
1.目的 92
2.使用指针 92
3.投与量 96
4.投与効果の评価 97
5.不适切な使用 97
6.使用上の注意点 98
ⅥⅥⅥⅥ 新生児 小児に対する输血疗法 100
1.未熟児早期贫血に対する赤血球浓厚液の适正使用100
2.新生児への血小板浓厚液の适正使用 102
3.新生児への新鲜冻结血浆の适正使用 103
参考 106
参考资料 135
-5-
输血疗法の実施に関する指针
■ はじめに
输血疗法は,适正に行われた场合には极めて有効性が高いこ
とから 広く行われている.近年 格段の安全対策の推进により,
免疫性及び感染性输血副作用 合并症は减少し,输血用血液の
安全性は非常に高くなってきた.しかし,これらの输血副作
用 合并症を根绝することはなお困难である.すなわち,输血
による移植片対宿主病(GVHD),输血関连急性肺障害(TRALI),
急性肺水肿,エルシニア菌(Yersinia enterocolitica)による败血
症などの重笃な障害,さらに肝炎ウイルスやヒト免疫不全ウイ
ルス(HIV)に感染しウインドウ期※にある供血者からの感染,
ヒトパルボウイルスB19やプリオンの感染などが新たに问题
视されるようになってきた.また,不适合输血による致死的な
溶血反応は,まれではあるが,発生しているところである.
このようなことから输血疗法の适応と安全対策については,
常に最新の知见に基づいた対応が求められ,输血について十分
な知识 経験を有する医师のもとで使用するとともに,副作用
発现时に紧急処置をとれる准备をしていくことが重要である.
そこで,院内采血によって得られた血液(院内血)を含めて,
输血疗法全般の安全対策を现在の技术水准に沿ったものとす
る指针として「输血疗法の适正化に関するガイドライン」(厚
生省健康政策局长通知,健政発第502号,平成元年9月19日)
が策定され平成11年には改定されて「输血疗法の実施に関する
指针」として制定された.
本指针の今回の改定では,平成11年の制定后の输血疗法の进
歩発展を踏まえ,さらに「安全な血液制剤の安定供给の确保等
に関する法律」(昭和31年法律第160号;平成15年7月一部改
正施行)第8条に基づき,「医疗関系者」は血液制剤の适正使
用に努めるとともに,血液制剤の安全性に関する情报の収集及
び提供に努めなければならないとの输血疗法を适正に行う上
での诸规定に基づいて再検讨を行い,改正したものである.
※ 感染初期で 抗原 抗体検査 核酸増幅検査(NAT)结果の阴性期
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输血疗法の実施に関する指针
1.医疗関系者の责务
「医疗関系者」は,
● 特定生物由来制品を使用する际には,原材料に由来する
感染のリスク等について,特段の注意を払う必要がある
ことを十分认识する必要があること(「安全な血液制剤の
安定供给の确保等に関する法律」第9条に基づく「血液
制剤の安全性の向上及び安定供给の确保を図るための基
本的な方针」第六及び第七),
さらに,
● 血液制剤の有効性及び安全性その他当该制品の适正な使
用のために必要な事项について,患者又はその家族に対
し,适切かつ十分な说明を行い,その理解を(すなわちイ
ンフォームド コンセント)得るように努めなければなら
ないこと(薬事法第68条の7),
また,
● 特定生物由来制品の使用の対象者の氏名,住所その他必
要な事项について记录を作成し,保存(20年)すること(薬
事法第68条の9第3项及び第4项)
が必要である.
2.适応の决定
1)目的
输血疗法の主な目的は,血液中の赤血球などの细胞成分
や凝固因子などの蛋白质成分が量的に减少又は机能的に低
下したときに,その成分を补充することにより临床症状の
改善を図ることにある.
2)输血による危険性と治疗効果との比较考虑
输血疗法には一定のリスクを伴うことから,リスクを上
ⅠⅠⅠⅠ 输血疗法の考え方
Ⅰ输血疗法の考え方
-7-
输血疗法の実施に関する指针
回る効果が期待されるかどうかを十分に考虑し,适応を决
める.输血量は効果が得られる必要最小限にとどめ,过剰
な投与は避ける.また,他の薬剤の投与によって治疗が可
能な场合には,输血は极力避けて临床症状の改善を図る.
3)说明と同意(インフォームド コンセント)
患者又はその家族が理解できる言叶で,输血疗法にかか
わる以下の项目を十分に说明し,同意を得た上で同意书を
作成し,一部は患者に渡し,一部は诊疗录に添付しておく
(电子カルテにおいては适切に记录を保管する).
● 必要な项目
(1) 输血疗法の必要性
(2) 使用する血液制剤の种类と使用量
(3) 输血に伴うリスク
(4)副作用 感染症救済制度と给付の条件
(5) 自己血输血の选択肢
(6) 感染症検査と検体保管
(7) 投与记录の保管と遡及调査时の使用
(8) その他,输血疗法の注意点
3.输血方法
1)血液制剤の选択,用法,用量
血液中の各成分は,必要量,生体内寿命,产生率などが
それぞれ异なり,また,体外に取り出され保存された场合,
その机能は生体内にある场合とは异なる.输血疗法を実施
するときには,患者の病态とともに各血液成分の持つ机能
を十分考虑して,输血后の目标値に基づき,使用する血液
制剤の种类,投与量,输血の回数及び间隔を决める必要が
ある.
Ⅰ
输血疗法の考え方
-8-
输血疗法の実施に関する指针
2)成分输血
目的以外の成分による副作用や合并症を防ぎ,循环系へ
の负担を最小限にし,限られた资源である血液を有効に用
いるため,全血输血を避けて血液成分の必要量のみを补う
成分输血を行う.
3)自己血输血
院内での実施管理体制が适正に确立している场合は,最
も安全性の高い输血疗法であることから,输血を要する外
科手术(主に待机的外科手术)において积极的に导入するこ
とが推奨される. 安全な血液制剤の安定供给の确保等に関
する法律」の趣旨である, 安全かつ适正な输血」の推进の
ためにも,自己血输血の普及は重要であり,输血を要する
手术を日常的に実施している医疗机関は自己血输血をスタ
ンダードな输血医疗として定着させることが求められる.
4.适正な输血
1)供血者数
输血に伴う感染症のリスクを减らすために,高単位の输
血用血液の使用などにより,できるだけ供血者の数を少な
くする.赤血球(MAP加赤血球浓厚液など)と凝固因子の补
充を目的としない新鲜冻结血浆との并用は极力避けるべき
である.(血液制剤の使用指针参照)
2)血液制剤の使用方法
新鲜冻结血浆,赤血球浓厚液,アルブミン制剤及び血小
板浓厚液の适正な使用方法については,血液制剤の使用指
针に沿って行われることが推奨される.
3)输血の必要性と记录
输血が适正に行われたことを示すため,输血の必要性,
Ⅰ输血疗法の考え方
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输血疗法の実施に関する指针
输血量设定の根拠及び输血前后の临床所见と検査値の推移
から输血効果を评価し,诊疗录に记载する.
输血疗法を行う场合は,各医疗机関の在り方に沿った管理
体制を构筑する必要があるが,医疗机関内の复数の部署が関
わるので,次のような一贯した业务体制をとることが推奨さ
れる.
1.输血疗法委员会の设置
病院管理者及び输血疗法に携わる各职种から构成される,
输血疗法についての委员会を医疗机関内に设ける.この委员
会を定期的に开催し,输血疗法の适応,血液制剤(血浆分画制
剤を含む)の选択,输血用血液の検査项目 検査术式の选択と
精度管理,输血実施时の手続き,血液の使用状况调査,症例
検讨を含む适正使用推进の方法,输血疗法に伴う事故 副作
用 合并症の把握方法と対策,输血関连情报の伝达方法や院
内采血の基准や自己血输血の実施方法についても検讨すると
ともに,改善状况について定期的に検证する.また,上记に
関する议事录を作成 保管し,院内に周知する.
2.责任医师の任命
病院内における输血业务の全般について,実务上の监督及
び责任を持つ医师を任命する.
3.输血部门の设置
输血疗法を日常的に行っている医疗机関では,输血部门を
设置し,责任医师の监督の下に输血疗法委员会の検讨事项を
実施するとともに,输血に関连する検査のほか,血液制剤の
ⅡⅡⅡⅡ 输血の管理体制の在り方
Ⅱ
输血の管理体制の在り方
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输血疗法の実施に関する指针
请求 保管 払出し等の事务的业务も含めて一括管理を行い,
集中的に输血に関するすべての业务を行う.
4.担当技师の配置
输血业务全般(输血検査と制剤管理を含む)についての十分
な知识と経験が豊富な临床(又は卫生)検査技师が输血検査业
务の指导を行い,さらに输血検査は検査技师が24时间体制で
実施することが望ましい.
1.供血者の问诊
输血用血液の采血を行う场合には,供血者自身の安全确保
と受血者である患者への感染などのリスクを予防するため,
供血者の问诊を十分に行い,ウイルスなどに感染している危
険性の高い供血者を除く必要がある.特にヒト免疫不全ウイ
ルス(HIV)感染については,供血者の理解を求めながら感染
の危険性がある行为を実行した者を除外する.
〔问诊票は巻末138,139Pに掲载〕
2.検査项目
采血された血液については,ABO血液型,Rho(D)抗原,间
接抗グロブリン试験を含む不规则抗体スクリーニングの各検
査を行う.さらに,HBs抗原,抗HBs抗体,抗HBc抗体,抗
HCV抗体,抗HIV-1,-2抗体,抗HTLV-I抗体,HBV,HCV,
HIV-1に対する核酸増幅検査(NAT)検査,梅毒血清反応及び
ALT(GPT)の検査を行う.
注:输血用血液の安全性を确保するため,原则として日本赤十字社の血
液センターで行われているものと同様の検査をする.なお 上记に加
ⅢⅢⅢⅢ 输血用血液の安全性
输血用血液の安全性
Ⅲ
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输血疗法の実施に関する指针
えて ヒトパルボウイルスB19検査を日本赤十字社の血液センターで
は実施しているが,ヒトパルボウイルスB19検査は生物由来原料基准
には记载されていない.
3.前回の记录との照合
复数回供血している者については,毎回上记2.の全项目
の検査を行う.血液型が前回の検査结果と不一致である场合
には,必ず新たに采血された検体を用いて再検査を行い,そ
の原因を究明し,そのことを记录する.
4.副作用予防対策
1)高単位输血用血液制剤
抗原感作と感染の机会を减少させるため,可能な限り高
単位の输血用血液成分,すなわち2単位の赤血球浓厚液,
成分采血由来の新鲜冻结血浆や血小板浓厚液を使用する.
2)放射线照射
输血后移植片対宿主病の予防には,リンパ球を含む输血
用血液に放射线照射をして用いることが有効である.全照
射野に最低限15Gy(50Gyを超えない)の放射线照射を行っ
て使用する.照射后の赤血球(全血を含む)では上清中のカ
リウムイオンが上升することから,新生児 未熟児 乳児,
肾不全患者及び急速大量输血患者については,照射后速や
かに使用することが望ましい.
患者(受血者)については,不适合输血を防ぐため,输血を
実施する医疗机関で责任を持って以下の検査を行う.
ⅣⅣⅣⅣ 患者の血液型検査と不规则抗体スクリー
ニング検査
Ⅳ
患者の血液型検査と不规则抗体スクリーニング検査
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输血疗法の実施に関する指针
1.ABO血液型の検査
1)オモテ検査とウラ検査
ABO血液型の検査には,抗A及び抗B试薬を用いて患者血
球のA及びB抗原の有无を调べる,いわゆるオモテ検査を行
うとともに,既知のA及びB血球を用いて患者血清中の抗A
及び抗B抗体の有无を调べる,いわゆるウラ検査を行わな
ければならない.オモテ検査とウラ検査の一致している场
合に血液型を确定することができるが,一致しない场合に
はその原因を精査する必要がある.
2)同一患者の二重チェック
同一患者からの异なる时点での2検体で,二重チェック
を行う必要がある.
3)同一検体の二重チェックックックック
同一検体について异なる2人の検査者がそれぞれ独立に
検査し,二重チェックを行い,照合确认するように努める.
2.Rho(D)抗原の検査
抗D试薬を用いてRho(D)抗原の有无を検査する.この検査
が阴性の患者の场合には,抗原阴性として取り扱い,D抗原
确认试験は行わなくてもよい.
3.不规则抗体スクリーニング検査
间接抗グロブリン试験を含む不规则抗体のスクリーニング
検査を行う.不规则抗体が検出された场合には,同定试験を
行う.
なお,37℃で反応する临床的に意义(副作用をおこす可能
性)のある不规则抗体が検出された场合には,患者にその旨を
记载したカードを常时携帯させることが望ましい.
Ⅳ患者の血液型検査と不规则抗体スクリーニング検査
-13-
输血疗法の実施に関する指针
4.乳児の検査
生后4か月以内の乳児では,母亲由来の移行抗体があるこ
とや血清中の抗A及び抗B抗体の产生が不十分であることか
ら,ABO血液型はオモテ検査のみの判定でよい.Rho(D)抗原
と不规则抗体スクリーニングの検査は上记2,3と同様に行
うが,不规则抗体の検査には患者の母亲由来の血清を用いて
も良い.
适合试験には,ABO血液型,Rho(D)抗原及び不规则抗体ス
クリーニングの各検査と输血前に行われる交差适合试験(ク
ロスマッチ)とがある.
1.検査の実施方法
1)血液型と不规则抗体スクリーニングの検査
ABO血液型とRho(D)抗原の検査はⅣ-1,2 不规则抗体
スクリーニング検査はⅣ-3と同様に行う.
2)交差适合试験
(1) 患者検体の采取
原则として,ABO血液型検査検体とは别の时点で采血
した検体を用いて検査を行う.
(2) 输血用血液の选択
交差适合试験には,患者とABO血液型が同型の血液
(以下,ABO同型血という)を用いる.さらに,患者がRho
(D)阴性の场合には,ABO血液型が同型で,かつRho(D)
阴性の血液を用いる.
ⅤⅤⅤⅤ 不适合输血を防ぐための検査(适合试験)
およびその他の留意点点点点
Ⅴ
不适合输血を
防ぐための検査
(
适合试験
)
およびその他の留意点
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输血疗法の実施に関する指针
なお,患者が37℃で反応する临床的に意义のある不规
则抗体を持っていることが明らかな场合には,対応する
抗原を持たない血液を用いる.
(3) 术式
交差适合试験には,患者血清と供血者血球の组み合わ
せの反応で凝集や溶血の有无を判定する主试験と患者血
球と供血者血清の组み合わせの反応を判定する副试験と
がある.主试験は必ず,実施しなければならない.
术式としては,ABO血液型の不适合を検出でき,かつ
37℃で反応する临床的に意义のある不规则抗体を検出で
きる间接抗グロブリン试験を含む适正な方法を用いる.
なお,临床的意义のある不规则抗体により主试験が不适
合である血液を输血に用いてはならない.
(4) コンピュータクロスマッチ
あらかじめABO血液型,Rho(D)抗原型検査と抗体スク
リーニング検査により,临床的に问题となる抗体が検出
されない场合には,交差适合试験を省略し,ABO血液型
の适合性を确认することで输血は可能となる.
コンピュータクロスマッチとは,以下の各条件を完全
に満たした场合にコンピュータを用いて上述した适合性
を确认する方法であり 人为的な误りの排除と 手顺の合
理化 省力化が可能である.必要な条件は,以下のとおり.
① 结果の不一致や制剤の选択が误っている际には警
告すること
② 患者の血液型が2回以上异なる検体により确认さ
れていること
③ 制剤の血液型が再确认されていること
Ⅴ不适合输血を
防ぐための検査
(
适合试験
)
およびその他の留意点
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输血疗法の実施に関する指针
(5) 乳児での适合血の选択
4か月以内の乳児についても,原则としてABO同型血
を用いるが,O型以外の赤血球を用いる场合には,抗A又
は抗B抗体の有无を间接抗グロブリン试験を含む交差适
合试験(主试験)で确认し 适合する赤血球を输血する.ま
た 不规则抗体阳性の场合には(1),(2)と同様に対処する.
(6) 実施场所
交差适合试験の実施场所は,特别な事情のない限り,
患者の属する医疗机関内で行う.
2.紧急时の输血
紧急に赤血球の输血が必要な出血性ショック状态にある救
急患者について,直ちに患者の検査用血液を采取することに
努めるが,采血不可能な场合には出血した血液を検査に利用
しても良い.输血用血液制剤の选択は状况に応じて以下のよ
うに対処するが,血液型の确定前にはO型の赤血球の使用(全
血は不可),血液型确定后にはABO同型血の使用を原则とする.
1)ABOABOABOABO血液型确定时の同型の血液の使用
患者の最新の血液を検体として,ABO血液型及びRho(D)
抗原の判定を行い,直ちにABO同型血である赤血球(また
は全血)を输血する.输血と平行して,引き続き交差适合试
験を実施する.
2)血液型が确定できない场合のO型赤血球の使用
出血性ショックのため,患者のABO血液型を判定する时
间的余裕がない场合,同型血が不足した场合,紧急时に血
液型判定用试薬がない场合,あるいは血液型判定が困难な
场合は,例外的にO型赤血球を使用する(全血は不可).
注:O型の赤血球を相当量输血した后に,患者とABO同型血の输血に
Ⅴ
不适合输血を
防ぐための検査
(
适合试験
)
およびその他の留意点
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输血疗法の実施に関する指针
変更する场合は,新たに采取した最新の患者血液と交差适合试験
の主试験を生理食塩液法(迅速法,室温)で行い,适合する血液を
用いる.
3)Rho(DRho(DRho(DRho(D))))抗原が阴性の场合
Rho(D)抗原が阴性と判明したときは,Rho(D)阴性の血
液の入手に努める.Rho(D)阴性を优先してABO血液型は异
型であるが适合の血液(异型适合血)を使用してもよい.特
に患者が女児又は妊娠可能な女性でRho(D)阳性の血液を
输血した场合は,できるだけ早くRho(D)阴性の血液に切り
替える.
なお 48时间以内に不规则抗体検査を実施し抗D抗体が
検出されない场合は 抗D免疫グロブリンの投与を考虑する.
注:日本人でのRho(D)阴性の频度は约0.5%である.
4)事由の说明と记录
急に输血が必要となったときに,交差适合试験未実施の
血液,血液型検査未実施等でO型赤血球を使用した场合あ
るいはRho(D)阴性患者にRho(D)阳性の血液を输血した场
合には,担当医师は救命后にその事由及び予想される合并
症について,患者またはその家族に理解しやすい言叶で说
明し,同意书の作成に努め,その経纬を诊疗录に记载して
おく.
3.大量输血时の适合血
大量输血とは,24时间以内に患者の循环血液量と等量又は
それ以上の输血が行われることをいう.出血量及び速度の状
况に応じて次のように対処する.
1)追加输血时の交差适合试験
手术中の追加输血などで大量输血が必要となった患者に
Ⅴ不适合输血を
防ぐための検査
(
适合试験
)
およびその他の留意点
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输血疗法の実施に関する指针
ついては,しばしば间接抗グロブリン试験による交差适合
试験を行う时间的余裕がない场合がある.このような场合
には少なくとも生理食塩液法による主试験(迅速法,室温)
を行い,ABO血液型の间违いだけは起こさないように配虑
する.万一,ABO同型血を入手できない场合には2-2)ま
た,患者がRho(D)阴性の场合には2-3)に准じて対処して
もよいが,2-4)の记载事项に留意する.交差适合试験用
の血液検体は,できるだけ新しく采血したものを用いる.
2)不规则抗体が阳性の场合
紧急に大量输血を必要とする患者で,事前に临床的に意
义のある不规则抗体が検出された场合であっても,対応す
る抗原阴性の血液が间に合わない场合には,上记1)と同様
にABO同型血を输血し,救命后に溶血性副作用に注意しな
がら患者の観察を続ける.
3)救命処置としての输血
上记のような出血性ショックを含む大量出血时では,时
に同型赤血球输血だけでは対応できないこともある.その
ような场合には救命を第一として考え,O型赤血球を含む
血液型は异なるが,适合である赤血球(异型适合血)を使用
する.
ただし,使用にあたっては,3-1)项を遵守する.
〈患者血液型が确定している场合〉
患者ABO血液型 异型であるが适合である赤血球
O なし
A O
B O
AB O,A,B 〈患者血液型が未确定の场合〉
O型
Ⅴ
不适合输血を
防ぐための検査
(
适合试験
)
およびその他の留意点
-18-
输血疗法の実施に関する指针
4.交差适合试験の省略
1)赤血球と全血の使用时
供血者の血液型検査を行い,间接抗グロブリン试験を含
む不规则抗体スクリーニング検査が阴性であり,かつ患者
の血液型検査が适正に行われていれば,ABO同型血使用时
の副试験は省略してもよい.
2)乳児の场合
上记1)と同様な条件のもとで 生后4か月以内の乳児で
抗Aあるいは抗B抗体が検出されず 不规则抗体も阴性の场
合には ABO同型血使用时の交差适合试験は省略してもよい.
なお,ABO同型Rho(D)抗原阴性の患児にはRho(D)抗原
阴性同型血を输血する.
また,児の不规则抗体の検索については,母亲由来の血
清を用いてもよい.
3)血小板浓厚液と新鲜冻结血浆の使用时
赤血球をほとんど含まない血小板浓厚液及び新鲜冻结血
浆の输血にあたっては,交差适合试験は省略してよい.た
だし,原则としてABO同型血を使用する.
なお,患者がRho(D)阴性で将来妊娠の可能性のある患者
に血小板输血を行う场合には,できるだけRho(D)阴性由来
のものを用いる.Rho(D)阳性の血小板浓厚液を用いた场合
には,抗D免疫グロブリンの投与により抗D抗体の产生を予
防できることがある.
5.患者検体の取扱い
1)血液検体の采取时期
新たな输血,妊娠は不规则抗体の产生を促すことがある
ため,过去3か月以内に输血歴または妊娠歴がある场合,あ
るいはこれらが不明な患者について,交差适合试験に用い
Ⅴ不适合输血を
防ぐための検査
(
适合试験
)
およびその他の留意点
-19-
输血疗法の実施に関する指针
る血液検体は输血予定日前3日以内に采血したものである
ことが望ましい.
2)别検体によるダブルチェック
交差适合试験の际の患者検体は血液型の検査时の検体と
は别に,新しく采血した検体を用いて,同时に血液型検査
も実施する.
6.不适合输血を防ぐための検査以外の留意点
1)血液型検査用検体の采血时の取り违いに注意すること.
血液型検査用検体の采血时の取り违いが血液型の误判定
につながることがあることから,血液型の判定は异なる时
期の新しい検体で2回実施し,同一の结果が得られたとき
に确定すべきである.検体の取り违いには,采血患者の误
り(同姓や隣のベッドの患者と间违える场合,同时に复数の
患者の采血を実施する际の患者取り违いなど)と,他の患者
名の采血管に间违って采血する検体取り违いがある.前者
については,血液型検査用の采血の际の患者确认が重要で
ある.后者については,手书きによるラベル患者名の书き
间违いの他,朝の采血などで,复数患者の采血管を持ち歩
きながら顺次采血して,采血管を取り违えることがある.
复数名分の采血管を试験管立てなどに并べて采血する方法
は,采血管を取り违える危険があるので避けるべきである.
1患者分のみの采血管を用意し采血する.
2)検査结果の伝票への误记や误入力に注意すること.
血液型判定は正しくても,判定结果を伝票に记载する际
や入力する际に间违える危険性があることから,二人の検
査者による确认を行うことが望ましい.
また,コンピュータシステムを用いた结果入力の确认も
有効である.
Ⅴ
不适合输血を
防ぐための検査
(
适合试験
)
およびその他の留意点
-20-
输血疗法の実施に関する指针
3)検査结果の记录と患者への通知
血液型判定结果は転记せずに,诊疗录に贴付するととも
に个人情报に留意し患者に通知する.
4)以前の検査结果の転记や口头伝达の误りによる危険性に
注意すること.
以前に実施された血液型検査结果を利用する场合には,
前回入院时の诊疗录からの血液型検査结果を転记する际の
误り,电话による血液型の问い合わせの际の伝达の误りが
ある.転记や口头での血液型の伝达は间违いが起きやすい
ことから,贴付した判定结果用纸を确认する必要がある.
血液を无駄にせず また输血业务を効率的に行うために,待
机的手术例を含めて直ちに输血する可能性の少ない场合の血
液准备方法として 血液型不规则抗体スクリーニング法(タイ
プアンドスクリーン:T&S)と最大手术血液准备量(MSBOS)
を采用することが望ましい.
1.血液型不规则抗体スクリーニング法
(TypTypTypTypeeee & ScreenScreenScreenScreen法 ; T&ST&ST&ST&S法)
待机的手术例を含めて,直ちに输血する可能性が少ないと
予测される场合,受血者のABO血液型,Rho(D)抗原及び,临
床的に意义のある不规则抗体の有无をあらかじめ検査し,
Rho(D)阳性で不规则抗体が阴性の场合は事前に交差适合试
験を行わない.紧急に输血用血液が必要になった场合には,
输血用血液のオモテ検査によりABO同型血であることを确
认して输血するか,あるいは生理食塩液法(迅速法,室温)に
ⅥⅥⅥⅥ 手术时又は直ちに输血する可能性の少な
い场合の血液准备
手术时又は直ちに输血する可能性の少ない场合の血液准备
Ⅵ
-21-
输血疗法の実施に関する指针
よる主试験が适合の血液を输血する.又は,予めオモテ検査
により确认されている血液制剤の血液型と患者の血液型とを
コンピュータを用いて照合 确认して输血を行う(コンピュー
タクロスマッチ).
2.最大手术血液准备量
(Maximal Surgical Blood Order ScheduleMaximal Surgical Blood Order ScheduleMaximal Surgical Blood Order ScheduleMaximal Surgical Blood Order Schedule ; MSBOSMSBOSMSBOSMSBOS)
确実に输血が行われると予测される待机的手术例では,各
医疗机関ごとに,过去に行った手术例から术式别の输血量
(T)と准备血液量(C)を调べ 両者の比(C/T)が1.5倍以下にな
るような量の血液を交差适合试験を行って事前に准备する.
3.手术血液准备量计算法
(Surgical Blood Order EquationSurgical Blood Order EquationSurgical Blood Order EquationSurgical Blood Order Equation ; SBOESBOESBOESBOE)
近年,患者固有の情报を加えた より无駄の少ない计算法が
提唱されている.この方法は 患者の术前ヘモグロビン(Hb)
値,患者の许容できる输血开始Hb値(トリガー;Hb7~8
g/dL),及び术式别の平均的な出血量の3つの数値から,患
者固有の血液准备量を求めるものである.はじめに术前Hb値
から许容输血开始Hb値を减じ,患者の全身状态が许容できる
血液丧失量(出血予备量)を求める.术式别の平均的な出血量
から出血予备量を减じ,単位数に换算する.その结果,マイ
ナスあるいは0.5以下であれば,T&Sの対象とし,0.5より大き
ければ四舍五入して整数単位を准备する方式である.
安全かつ効果的な输血疗法を过误なく実施するために,次
の各项目に注意する必要がある.
また,输血実施の手顺について,确认すべき事项をまとめ
ⅦⅦⅦⅦ 実施体制の在り方
実施体制の在り方
Ⅶ
-22-
输血疗法の実施に関する指针
た输血実施手顺书を周知し,遵守することが有用である(输血
実施手顺书参照).
1.输血前
1)输血用血液の保存
各种の输血用血液は,それぞれ最も适した条件下で保存
しなければならない.赤血球,全血は2~6℃,新鲜冻结
血浆は-20℃以下で,自记温度记录计と警报装置が付いた
输血用血液専用の保冷库中でそれぞれ保存する.
血小板浓厚液はできるだけ速やかに输血する.保存する
场合は,室温(20~24℃)で水平振荡しながら保存する.
2)输血用血液の保管法
温度管理が不十分な状态では,输血用血液の各成分は机
能低下を来しやすく,他の患者への転用もできなくなる.
输血用血液の保管 管理は,院内の输血部门で一括して集中
的に管理するべきである.病栋や手术室などには実际に使
用するまで持ち出さないことを原则とする.持ち出した后
はできるだけ早く使用するが,手术室などに30分以上血液
を手元に置く场合にも,上记1)と同様の条件下で保存する.
注:输血用血液の保管 管理については「血液制剤保管管理マニュア
ル(厚生省薬务局 平成5年9月16日)」を参照.ただし,今后改正さ
れることもあるので最新のマニュアルを参照する必要がある.
3)输血用血液の外観検査
患者に输血をする医师又は看护师は,输血の実施前に外
観検査としてバッグ内の血液について色调の変化(バッグ
内とセグメント内の血液色调の差に留意),溶血や凝血块の
有无,あるいはバッグの破损の有无などの异常がないかを
肉眼で确认する.
Ⅶ実施体制の在り方
-23-
输血疗法の実施に関する指针
4)一回一患者
输血の准备及び実施は,原则として一回に一患者ごとに
行う.复数の患者への输血用血液を一度にまとめて准备し,
そのまま患者から患者へと続けて输血することは,取り违
いによる事故の原因となりやすいので行うべきではない.
5)チェック项目
事务的な过误による血液型不适合输血を防ぐため,输血
用血液の受け渡し时,输血准备时及び输血実施时に,それ
ぞれ,患者氏名(同姓同名に注意),血液型,血液制造番号,
有効期限,交差适合试験の検査结果,放射线照射の有无な
どについて,交差试験适合票の记载事项と输血用血液バッ
グの本体及び添付伝票とを照合し,该当患者に适合してい
るものであることを确认する.麻酔时など患者本人による
确认ができない场合,当该患者に相违ないことを必ず复数
の者により确认することが重要である.
6)照合の重要性
确认する场合は,上记チェック项目の各项目を2人で交互
に声を出し合って読み合わせをし,その旨を记录する.
7)同姓同名患者
まれではあるが,同姓同名あるいは非常によく似た氏名
の患者が,同じ日に输血を必要とすることがある.患者の
认识(ID)番号,生年月日,年齢などによる个人の识别を日
常的に心がけておく必要がある.
8)电子机器による确认,照合
确认,照合を确実にするために,患者のリストバンドと
制剤を携帯端末(PDA)などの电子机器を用いた机械的照合
を并用することが望ましい.
Ⅶ
実施体制の在り方
-24-
输血疗法の実施に関する指针
9)追加输血时
引き続き输血を追加する场合にも,追加されるそれぞれ
の输血用血液について,上记3)~8)と同様な手顺を正しく
踏まなければならない.
10)输血前の患者観察
输血前に体温,血圧,脉拍,さらに可能であれば経皮的
动脉血酸素饱和度(SpO2)を测定后に,输血を开始し,副作
用発生时には,再度测定することが望ましい.
2.输血中
1)输血开始直后の患者の観察
意识のある患者への赤血球输血の输血速度は,输血开始
时には缓やかに行う.ABO型不适合输血では,输血开始直
后から血管痛,不快感,胸痛,腹痛などの症状が见られる
ので,输血开始后5分间はベッドサイドで患者の状态を観察
する必要がある.
救命的な紧急输血を要する患者では急速输血を必要とし,
意识が清明でないことも多く,自覚的所见により不适合输
血を疑うことは困难又は不可能であるので,呼吸 循环动
态の観察の他に导尿を行って尿の色调を见ることや术野か
らの出血の状态を観察することなどにより,総合的な他覚
的所见によって,不适合输血の早期発见に努める.
2)输血开始后の観察
输血开始后15分程度経过した时点で再度患者の状态を観
察する.即时型溶血反応の无いことを确认した后にも,発
热 荨麻疹などのアレルギー症状がしばしば见られるので,
その后も适宜観察を続けて早期発见に努める.
Ⅶ実施体制の在り方
-25-
输血疗法の実施に関する指针
3.输血后
1)确认事项
输血终了后に再度患者名,血液型及び血液制造番号を确
认し,诊疗录にその制造番号を记录する.
2)输血后の観察
特に,后述する输血関连急性肺障害(TRALI),细菌感染
症では输血终了后に重笃な副作用を呈することがあり,输
血终了后も患者を継続的に観察することが可能な体制を整
备する.
4.患者検体の保存
患者検体の保存にあたっては, 血液制剤等に系る遡及调査
ガイドライン ※を遵守すること.以下,一部要约抜粋する.
医疗机関が当该指针(Ⅷの1の2)の(2)のⅱ及びⅲ)に従っ
て输血前后の検査を実施していない场合は,输血前后の患者
血液(分离血浆又は交差适合试験等で使用した血清あるいは
血浆(血球と分离)で约1mL)を当分の间,-20℃以下で可能な
限り保存することとし,日本赤十字社から検査依頼があった
场合には当该指针に従って検査を行うこと.
この际,コンタミネーションのないようにディスポーザブ
ルのピペットを使用するなどの対応が望まれる.
なお,当该指针に従って输血前后の検査を行っている场合
であっても,検査の疑阳性结果,潜在ウイルスの活性化等の
有无を确认するため,输血前后の患者血清(浆)の再検査を行
うことがあるので,
① 输血前1周间程度の间の患者血清(浆)
及び
② 输血后3か月程度の血清(浆)
についても保管しているものがあれば,日本赤十字社に提
供し,调査に协力すること(院内采血の场合は除く).
Ⅶ
実施体制の在り方
-26-
输血疗法の実施に関する指针
この际の保管条件は,分离血浆又は交差适合试験等で使用
した血清あるいは血浆(血球と分离)を1mL程度,-20℃以下
で3か月以上可能な限り(2年间を目安に)保管することが望
ましい.
※ 厚生労働省医薬食品局血液対策课 平成17年3月
输血副作用 合并症には免疫学的机序によるもの,感染性
のもの,及びその他の机序によるものとがあり,さらにそれ
ぞれ発症の时期により即时型(あるいは急性型)と遅発型とに
分けられる.输血开始时及び输血中ばかりでなく输血终了后
にも,これらの副作用 合并症の発生の有无について必要な
検査を行う等,経过を観察することが必要である.
これらの副作用 合并症を认めた场合には,遅滞なく输血
部门あるいは输血疗法委员会に报告し,记录を保存するとと
もに,その原因を明らかにするように努め,类似の事态の再
発を予防する対策を讲じる.特に人为的过误(患者の取り违い,
転记ミス,検査ミス,検体采取ミスなど)による场合は,その
発生原因及び讲じられた予防対策を记录に残しておく.
1.副作用の概要
1) 溶血性输血副作用
(1) 即时型(あるいは急性型)副作用
输血开始后数分から数时间以内に発症してくる即时型
(あるいは急性型)の重笃な副作用としては,型不适合に
よる血管内溶血などがある.
このような症状を认めた场合には,直ちに输血を中止
し,输血セットを交换して生理食塩液又は细胞外液类似
Ⅷ 输血(输血用血液)に伴う副作用 合并症
と対策
输血
(
输血用血液
)
に伴う
副作用
合并
症と対策
Ⅷ
-27-
输血疗法の実施に関する指针
输液剤の点滴に切り替える.
ABO血液型不适合を含む溶血を认めた场合(副作用后
の血浆又は血清の溶血所见,ヘモグロビン尿)には,血液
型の再検査,不规则抗体検査,直接クームス検査等を実
施する.
(2) 遅発型副作用
遅発型の副作用としては,输血后24时间以降,数日経
过してから见られる血管外溶血による遅発型溶血性输血
副作用(Delayed Hemolytic Transfusion Reaction ; DHTR)
がある.
2) 非溶血性输血副作用
(1) 即时型(あるいは急性型)副作用
アナフィラキシーショック,细菌汚染血输血による菌
血症やエンドトキシンショック,播种性血管内凝固,循
环不全,输血関连急性肺障害(TRALI)などが挙げられる.
このような症状を认めた场合には,直ちに输血を中止
し,输血セットを交换して生理食塩液又は细胞外液类似
输液剤の点滴に切り替える.
ⅰ 细菌感染症
血小板浓厚液はその机能を保つために室温(20~
24℃)で水平振荡しながら保存されているために,まれ
に细菌の汚染をみることがあり,その结果として输血
による细菌感染症が起こることがある.また,赤血球
浓厚液については长期保存によるエルシニア菌感染が
问题となる.
原因となる输血用血液の保存や患者検体の検査につ
いては, 血液制剤等に系る遡及调査ガイドライン(平
成17年3月厚生労働省医薬食品局血液対策课) を遵守
Ⅷ
输血
(
输
血用血液
)
に伴う
副作用
合并
症と対策
-28-
输血疗法の実施に関する指针
する(参考1(P38)参照)とともに,原因となる输血用血
液の回収等に当たっては参考2(P39)に従うよう努める.
ⅱ 输血関连急性肺障害(TRALI)
TRALIは输血中もしくは输血后6时间以内(多くは1
~2时间以内)に起こる非心原性の肺水肿を伴う呼吸
困难を呈する,重笃な非溶血性输血副作用である.临
床症状および検査所见では低酸素血症,胸部レントゲ
ン写真上の両侧肺水肿のほか,発热,血圧低下を伴う
こともある.本副作用の発症要因に関しては,输血血
液中もしくは患者血液中に存在する抗白血球抗体が病
态に関与している可能性があり,その他制剤中の脂质
の関与も示唆されている.临床の现场でTRALIの认知
度が低いことや発症が亜急性であることから,见逃さ
れている症例も多いと推测される.治疗に际しては,
输血の过负荷による心不全(volume overload)との鉴别
は特に重要である.TRALIの场合には利尿剤はかえっ
て状态を悪化させることもあり,鉴别には慎重を期す
べきである.TRALIと诊断した场合には,特异的な薬
物疗法はないが,酸素疗法,挿管,人工呼吸管理を含
めた早期より适切な全身管理を行う必要がある.大半
の症例は后遗症を残さずに回复するとされているが,
死亡率は十数%あるという.なお,当该疾患が疑われ
た场合は血浆中の抗颗粒球抗体や抗HLA抗体の有无に
ついて検讨する.
(2) 遅発型副作用
输血后数日から数ヵ月后に発症してくる移植片対宿主
病,输血后紫斑病,各种のウイルス感染症がある.
Ⅷ输血
(
输
血用血液
)
に伴う
副作用
合并
症と対策
-29-
输血疗法の実施に関する指针
ⅰ 输血后移植片対宿主病
本症は输血后7~14日顷に発热,红斑,下痢,肝机
能障害及び泛血球减少症を伴って発症する.本症の予
防策として放射线照射血液の使用が有効である(Ⅲ-4
-2)を参照).同予防策の彻底により2000年以降,确定
症例の报告はない.
ⅱ 输血后肝炎
本症は,早ければ输血后2~3カ月以内に発症する
が,肝炎の临床症状あるいは肝机能の异常所见を把握
できなくても,肝炎ウイルスに感染していることが诊
断される场合がある.特に供血者がウインドウ期にあ
ることによる感染が问题となる.このような感染の有
无を见るとともに,早期治疗を図るため,医师が感染
リスクを考虑し,感染が疑われる场合などには,别表
のとおり,肝炎ウイルス関连マーカーの検査等を行う
必要がある.
别表
输血前検査 输血后検査
B型肝炎 HBs抗原
HBs抗体
HBc抗体
核酸増幅検査(NAT)
(输血前検査の结果がいずれも阴
性の场合,输血の3か月后に実施)
C型肝炎 HCV抗体
HCVコア抗原
HCVコア抗原検査
(输血前検査の结果がいずれも阴
性の场合又は感染既往と判断され
た场合 输血の1~3か月后に実施)
ⅲ ヒト免疫不全ウイルス感染
后天性免疫不全症候群(エイズ)の起因ウイルス
(HIV)感染では,感染后2~8周で,一部の感染者で
は抗体の出现に先んじて一过性の感冒様症状が现われ
ることがあるが,多くは无症状に経过して,以后年余
にわたり无症候性に経过する.特に供血者がウインド
Ⅷ
输血
(
输
血用血液
)
に伴う
副作用
合并
症と対策
-30-
输血疗法の実施に関する指针
ウ期にある场合の感染が问题となる.受血者(患者)の
感染の有无を确认するために,医师が感染リスクを考
虑し,感染が疑われる场合などには,输血前にHIV抗
体検査を行い,その结果が阴性であれば,输血后2~
3ヶ月以降に抗体検査等を行う必要がある.
ⅳ ヒトTリンパ球向性ウイルス
输血によるヒトTリンパ球向性ウイルスⅠ型(HTLV
-Ⅰ)などの感染の有无や免疫抗体产生の有无などにつ
いても,问诊や必要に応じた検査により追迹すること
が望ましい.
2.输血専门医(输血部门専任医师)によるコンサルテー
ション
単なるじん麻疹以外では输血専门医に副作用発生时の临床
検査,治疗,输血副作用の原因推定と副作用発生后の输血用
血液の选択について,助言を求めることが望ましい.
3.输血疗法委员会による院内体制の整备
输血疗法委员会において 原因となる输血用血液の回収 原
因検索のための患者検体采取に関して,诊疗科の协力体制を
构筑するとともに,これらの业务が可能な検査技师の配置を
含む输血部业务(当直业务)体制の整备を行うことが望ましい.
输血疗法を行った场合には,输血用血液の品质を含め,投
与量に対する効果と安全性を客観的に评価できるよう,输血
前后に必要な検査を行い,さらに临床的な评価を行った上で,
诊疗录に记载する.
ⅨⅨⅨⅨ 血液制剤の有効性,安全性と品质の评価
血液制剤の有効
性
,安全性と品质の评価
Ⅸ
-31-
输血疗法の実施に関する指针
血液制剤(输血用血液制剤及び血浆分画制剤)であって特定
生物由来制品に指定されたもの※については,将来,当该血液
制剤の使用により患者へのウイルス感染などのおそれが生じ
た场合に対処するため 诊疗录とは别に,当该血液制剤に関す
る记录を作成し 少なくとも使用日から20年を下回らない期间,
保存すること.记录すべき事项は,当该血液制剤の使用の対
象者の氏名及び住所,当该血液制剤の名称及び制造番号又は
制造记号,使用年月日等であること(法第68条の9及び薬事法
施行规则(昭和36年厚生省令第1号)第238条及び第241条)
※ 薬事法(昭和35年法律第145号.以下「法」という.)第2条第10项に
规定
注:平成15年5月15日付け医薬発第0515011号「特定生物由来制品に系る
使用の対象者への说明并びに特定生物由来制品に関する记录及び保
存について」((社)日本医师会会长等宛て厚生労働省医薬局长通知)
自己血输血は院内での実施管理体制が适正に确立している
场合は,同种血输血の副作用を回避し得る最も安全な输血疗
法であり,待机的手术患者における输血疗法として积极的に
推进することが求められている.
注:液状贮血式自己血输血の実施に当たっては, 自己血输血:采血及び
保管管理マニュアル (厚生省薬务局 平成6年12月2日)を参照.た
だし,今后改正されることもあるので最新のマニュアルを参照する
必要がある.なお,自己血输血学会 日本输血学会合同小委员会に
よる自己血输血ガイドライン改订案について(自己血输血第14巻第1
号1~19页,2001年)も参考とする.
1.自己血输血の方法
1)贮血式自己血输血:
手术前に自己の血液を予め采血,保存しておく方法
ⅩⅩⅩⅩ 血液制剤使用に関する记录の保管 管理
ⅩⅩⅩⅩⅠⅠⅠⅠ 自己血输血
ⅩⅩⅩⅩⅠⅠⅠⅠ
自己血输血
-32-
输血疗法の実施に関する指针
2)希釈式自己血输血:
手术开始直前に采血し,人工胶质液を输注する方法
3)回収式自己血输血:
术中 术后に出血した血液を回収する方法
特に,希釈式や回収式に比べて,より泛用性のある贮血
式自己血输血の普及,适応の拡大が期待されている.
2.インフォームド コンセント
输血全般に関する事项に加え,自己血输血の対象となり得
る患者に対して,自己血输血の意义,自己血采血 保管に要
する期间,采血前の必要検査,自己血输血时のトラブルの可
能性と対処方法など,自己血输血の実际的な事柄について十
分な说明と同意が必要である.
3.适応
自己血贮血に耐えられる全身状态の患者の待机的手术にお
いて,循环血液量の15%以上の术中出血量が予测され,输血
が必要になると考えられる场合で,自己血输血の意义を理解
し,必要な协力が得られる症例である.特に,稀な血液型や
既に免疫(不规则)抗体を持つ场合には积极的な适応となる.
体重40kg以下の场合は,体重から循环血液量を计算して一
回采血量を设定(减量)するなど慎重に対処する.6歳未満の小
児については,一回采血量を体重kg当たり约5~10mLとする.
50歳以上の患者に関しては,自己血采血による心血管系への
悪影响,特に狭心症発作などの危険性を事前に评価し,実施
する场合は,主治医(循环器科の医师)と紧密に连络を取り,
予想される変化に対処できる体制を整えて,慎重に観察しな
がら采血する.その他,体温,血圧,脉拍数などが采血计画
に支障を及ぼさないことを确认する.
ⅩⅩⅩⅩⅠⅠⅠⅠ自己血输血
-33-
输血疗法の実施に関する指针
4.禁忌
菌血症の可能性がある全身的な细菌感染患者は,自己血の
保存中に细菌増殖の危険性もあり,原则的に自己血输血の适
応から除外する.エルシニア菌(Yersinia enterocolitica)などの
肠内细菌を贪食した白血球の混入の危険性を考虑し,4周以内
に水様性下痢などの肠内感染症が疑われる症状があった患者
からは采血を行なわない.不安定狭心症 高度の大动脉弁狭窄
症など,采血による循环动态への重大な悪影响の可能性を否
定できない循环器疾患患者の适応も慎重に判断すべきである.
5.自己血输血実施上の留意点
同种血输血と同様,患者 血液の取り违いに起因する输血
过误の危険性に注意する必要がある.自己血采血にあたって
は,穿刺部位からの细菌混入および肠内细菌を贪食した白血
球を含む血液の采取による细菌汚染の危険性に注意する必要
がある.采血针を刺入する部位の清拭と消毒は,日本赤十字
社血液センターの采血手技に准拠して入念に行う.さらに,
采血时の副作用対策,特に,采血中,采血および点滴终了
抜针后,そして采血后ベッドからの移动时などに出现し,颜
面苍白,冷汗などの症状が特徴的な血管迷走神経反射(VVR)
に十分留意する必要がある.
1)正中神経损伤
极めてまれではあるが,正中神経损伤を起こすことがあ
り得るので,针の刺入部位及び深さに注意する.
2)血管迷走神経反射(VasoVasoVasoVaso----Vagal Reaction ; VVRVagal Reaction ; VVRVagal Reaction ; VVRVagal Reaction ; VVR)
血管迷走神経反射などの反応が认められる场合があるの
で,采血中及び采血后も患者の様子をよく観察する.采血
后には15分程度の休憩をとらせる. 注:血管迷走神経反射は供血者の1%以下に认められ,特に若い女性
では比较的多く认められる.
ⅩⅩⅩⅩⅠⅠⅠⅠ
自己血输血
-34-
输血疗法の実施に関する指针
3)止血
采血后の圧迫による止血が不十分であると血肿ができや
すいので,适正な圧力で少なくとも15分间圧迫し,止血を
确认する.
6.自己血输血各法の选択と组み合わせ
患者の病状,术式などを考虑して,术前贮血式自己血输血,
术直前希釈式自己血输血,术中 术后の回収式自己血输血な
どの各方法を适切に选択し,又は组合わせて行うことを検讨
するべきである.
院内で采血された血液(以下「院内血」という.)の输血に
ついては,供血者の问诊や采血した血液の検査が不十分にな
りやすく,また供血者を集めるために患者や家族などに精神
的 経済的负担をかけることから,日本赤十字社の血液セン
ターからの适切な血液の供给体制が确立されている地域にお
いては,特别な事情のない限り行うべきではない.
院内血による输血疗法を行う场合には,Ⅲ~Ⅹで述べた各
事项に加え,その适応の选択や実施体制の在り方について以
下の点に留意する.
1.说明と同意
Ⅰ项の说明と同意の项を参照(ⅠⅠⅠⅠ -2-3)し,输血に関する说
明と同意を得た上,院内血输血が必要な场合について,患者
又はその家族に理解しやすい言叶でよく说明し,同意を得る.
また,感染症ウイルスのスクリーニング検査の精度及び输血
による感染症伝播の危険性を说明し,同意を得る.
ⅩⅩⅩⅩⅡⅡⅡⅡ 院内で输血用血液を采取する场合(自己
血采血を除く)
院内で输血用血液を采取する场合
(
自己血采血
を
除
く
)
ⅩⅩⅩⅩⅡⅡⅡⅡ
-35-
输血疗法の実施に関する指针
以上の内容の说明による同意が得られた旨を诊疗录に记录
しておく.
2.必要となる场合
1)特殊な血液
日本赤十字社血液センターから供给されない颗粒球やリ
ンパ球のほかヘパリン加血を,院内で用いる场合.
2)紧急时
离岛や僻地などで日本赤十字社の血液センターからの,
血液の搬送が间に合わない紧急事态の场合.
3)稀な血液型で母体血液を使用せざるを得ない场合
4)新生児同种免疫血小板减少症(NAITPNAITPNAITPNAITP)で母亲の血小板の
输血が必要な场合
3.不适切な使用
采血した当日に使用する血液(以下「当日新鲜血」という.)
の输血が望ましいと考えられてきた场合も,その绝対的适応
はない.
特に,以下の场合は院内血としての当日新鲜血を必要とす
る特别な事情のある场合とは考えられない.
1)出血时の止血
ある程度以上の量の动脉あるいは静脉血管の损伤による
出血は,输血によって止血することはできない.
出血が血小板の不足によるものであれば血小板输血が,
また凝固障害によるものであれば凝固因子制剤や新鲜冻结
血浆の输血が适応となる.
ⅩⅩⅩⅩⅡⅡⅡⅡ
院内で输血用血液を采取する场合
(
自己血采血
を
除
く
)
-36-
输血疗法の実施に関する指针
2)赤血球の酸素运搬能
通常の赤血球や全血中の赤血球の输血で十分目的を达成
することができる.
3)高カリウム血症
采血后1周间以内の赤血球や全血の输血により発症する
ことはまれである.
4)根拠が不明确な场合
当日新鲜血液中に想定される未知の因子による临床効果
を期待することは,実证的データのない以上,现状では不
适切と考えるべきである.
4.采血基准
院内采血でも, 安全な血液制剤の安定供给の确保等に関す
る法律施行规则 に従って采血することを原则とする.问诊に
际しては,特に供血者の问诊の事项(Ⅲ-1参照)に留意しつつ,
闻き漏らしのないように,予め问诊票を用意しておくべきで
ある.
5.供血者への注意
采血に伴う供血者への事故や副作用をできるだけ避けるた
め,自己血输血実施上の留意点(ⅩⅠの5)に示すほか,以下の
点に注意する必要がある.
1)供血者への说明
采血された血液について行う検査内容を,あらかじめ供
血者に说明しておく.
なお,供血者が検査结果の通知を希望する场合には,个
人情报の秘密保持に留意する.
院内で输血用血液を采取する场合
(
自己血采血
を
除
く
)
ⅩⅩⅩⅩⅡⅡⅡⅡ
-37-
输血疗法の実施に関する指针
2)消毒
采血针を刺入する部位の清拭と消毒は,日本赤十字社血
液センターの采血手技に准拠して入念に行う.
6.采血の実施体制
1)担当医师との连携
采血に携わる者は,指示を出した医师と紧急度や検査の
优先顺位などについて十分连携をとる.
2)采血场所
院内采血を行う场所は,清洁さ,采血を行うために十分
な広さ 明るさ 静けさと适切な温度を确保する必要がある.
7.采血された输血用血液の安全性及び适合性の确认
1)検査事项
院内血の検査もⅢ~Ⅴの输血用血液の安全性及び适合性
の确认の项と同様に行う.
2)紧急时の事后検査
紧急时などで输血前に検査を行うことができなかった场
合でも,输血后の患者の経过観察と治疗が必要になる场合
に备えて,输血に用いた院内血について事后に上述の検査
を行う.
8.记录の保管管理
院内血を输血された患者についてもⅩと同様の记录を作
成して保管する.
ⅩⅩⅩⅩⅡⅡⅡⅡ
院内で输血用血液を采取する场合
(
自己血采血
を
除
く
)
-38-
输血疗法の実施に関する指针
■ おわりに
输血疗法は,现代医学において最も确実な効果の期待でき
る必须な治疗法の一つであるが,その実施にはさまざまな危
険性を伴うことから,そのような危険性を最小限にしてより
安全かつ効果的に行うために,输血疗法に携わるすべての医
疗関系者はこの指针に则ってその适正な推进を図られたい.
今后,输血疗法の医学的进歩に対応するばかりではなく,
安全な血液制剤の安定供给の确保等に関する法律」の制定な
どに象徴されるような社会的环境の変化にも応じて,本指针
は时期を失することなく随时改定していく予定である.
参考1 医疗机関における细菌感染への対応(血液制剤
等に系る遡及调査ガイドライン(抜粋))
1)使用済みバッグの冷蔵保存
医疗机関においては,输血に使用した全ての「使用済み
バッグ」に残存している制剤をバッグごと,清洁に冷蔵保
存しておくことが望まれる(冷冻は不可).
なお,使用后数日経过しても受血者(患者)に感染症発症
のない场合は廃弃しても差し支えないこととする.
2)受血者(患者)血液に系る血液培养の実施
受血者(患者)の感染症発症后,输血后の受血者(患者)血
液による血液培养を行い,日本赤十字社に対して,当该患
者に系る検査结果及び健康情报を提供するとともに,制造
业者等の情报収集に协力するよう努めることが求められる.
この际,冷蔵保存されていた全ての「使用済みバッグ」を
提供することが必要である.
また,当该感染症等に関する情报が保健卫生上の危害発
参考
-39-
输血疗法の実施に関する指针
生又は拡大の防止のために必要と认めるときは,厚生労働
省(独立行政法人 医薬品医疗机器総合机构)に副作用感染
症报告を行うことが必要である.
その后,当该受血者(患者)に病状の変化等があったこと
を知った场合は,制造业者等に情报提供するよう努める必
要がある.
参考2 原因となる输血用血液に関する回収及び検査
1)原因となる输血用血液に関する検査项目
発热 呼吸困难 血圧低下などの细菌感染症を疑う症状
が认められた场合は,细菌培养のほか适宜エンドトキシン
等の検査を実施する.溶血を认めた场合は,血液型の再确
认などを行う.
2)原因となる输血用血液回収上の注意
バッグと使用していた输血セットまたは白血球除去フィ
ルターセットを回収する.原因となる输血用血液の细菌培
养等を行うために,2次的な汚染が起きないように注意す
る.
输血セットのクランプを硬く闭めて,注射针を除去し清
洁なキャップでカバーする.この状态で,速やかに清洁な
ビニール袋に入れて输血部门へ返却する.输血部门では输
血セットのチューブ部分をチューブシーラでシールするこ
とが望ましい.清洁なビニール袋に入れたままで保管する.
溶血を认めた场合は 输血针の口径,赤血球浓厚液の加温
の有无及び同一ルートからの薬剤投与の有无について确认
する.
参考
-40-
输血疗法の実施に関する指针
3)原因となる输血用血液回収のための职员教育
原因となる输血用血液の确保と回収は,诊疗科看护师
医师の协力が不可欠である.また,输血部専任技师だけで
なく,输血当直を担当している中央検査部等の検査技师の
関与も必要であるので,上记の注意事项を周知する.
参考
-41-
血液制剤の使用指针
■ 目的
● 赤血球补充の第一义的な目的は,末梢循环系へ十分な酸
素を供给することにある.
■ 使用指针
1)慢性贫血に対する适応(主として内科的适応)
[血液疾患に伴う贫血]
● 高度の贫血の场合には,一般に1~2単位/日の输血量と
する.
● 慢性贫血の场合にはHb値7g/dLが输血を行う一つの目安
とされているが,贫血の进行度,罹患期间等により必要
量が异なり,一律に决めることは困难である.
* Hb値を10g/dL以上にする必要はない.
* 鉄欠乏 ビタミンB12欠乏 叶酸欠乏 自己免疫性溶血性贫血など,
输血以外の方法で治疗可能である疾患には 原则として输血を行わ
ない.
[慢性出血性贫血]
● 消化管や泌尿生殖器からの,少量长期的な出血による高
度の贫血は原则として输血は行わない.日常生活に支障
を来す循环器系の临床症状(労作时の动悸 息切れ,浮肿
など)がある场合には,2単位の输血を行い,临床所见の
改善の程度を観察する.全身状态が良好な场合は,ヘモ
グロビン(Hb)値6g/dL以下が一つの目安となる.
2)急性出血に対する适応(主として外科的适応)
● Hb値が10g/dLを超える场合は输血を必要とすることは
ないが,6g/dL以下では输血はほぼ必须とされている. * Hb値のみで输血の开始を决定することは适切ではない.
[要约] 赤血球浓厚液の适正使用
要约
赤血
球浓厚液の适正使用
-42-
血液制剤の使用指针
3)周术期の输血
(1) 术前投与
● 患者の心肺机能,原疾患の种类(良性または悪性),患
者の年齢や体重あるいは特殊な病态等の全身状态を把
握して投与の必要性の有无を决定する.
* 惯习的に行われてきた术前投与のいわゆる10/30ルール(Hb値
10g/dL,ヘマトクリット(Ht)値30%以上にすること)は近年では
根拠のないものとされている.
(2) 术中投与
● 循环血液量の20~50%の出血量に対しては,人工胶质
液(ヒドロキシエチルデンプン(HES),デキストランな
ど)を投与する.赤血球不足による组织への酸素供给不
足が悬念される场合には,赤血球浓厚液を投与する.
この程度までの出血では,等张アルブミン制剤(5%人
血清アルブミン又は加热人血浆たん白)の并用が必要
となることは少ない.
循环血液量の50~100%の出血では,适宜等张アルブミ
ン制剤を投与する.なお 人工胶质液を1,000mL以上必
要とする场合にも等张アルブミン制剤の使用を考虑す
る.
● 循环血液量以上の大量出血(24时间以内に100%以上)
时又は,100mL/分以上の急速输血をするような事态に
は,新鲜冻结血浆や血小板浓厚液の投与も考虑する.
● 通常はHb値が7~8g/dL程度あれば十分な酸素の供给
が可能であるが,冠动脉疾患などの心疾患あるいは肺
机能障害や脳循环障害のある患者では,Hb値を10g/dL
程度に维持することが推奨される.
(3) 术后投与
● 术后の1~2日间は细胞外液量と血清アルブミン浓度
要约赤血
球浓厚液の适正使用
-43-
血液制剤の使用指针
の减少が见られることがあるが,バイタルサインが安
定している场合は,细胞外液补充液の投与以外に赤血
球浓厚液,等张アルブミン制剤や新鲜冻结血浆などの
投与が必要となる场合は少ない.
■ 投与量
● 赤血球浓厚液の投与によって改善されるHb値は,以下の
计算式から求めることができる.
予测上升Hb値(g/dL)=投与Hb量(g)/循环血液量(dL)
循环血液量:70mL/kg
{循环血液量(dL)=体重(kg)×70mL/kg/100}
例えば,体重50kgの成人(循环血液量35dL)にHb値14~
15g/dLの血液を2単位(400mL由来MAP加赤血球浓厚液1
バッグ中の含有Hb量は14~15g/dL×4dL=56~60g)输血
することにより Hb値は约1.6~1.7g/dL上升することになる.
■ 不适切な使用
● 凝固因子の补充を目的としない新鲜冻结血浆との并用
● 末期患者への投与
■ 使用上の注意点
1)感染症の伝播
2)鉄の过剰负荷
3)输血后移植片対宿主病(GVHDGVHDGVHDGVHD)の予防対策
4)白血球除去フィルターの使用
5)溶血性副作用
要约
赤血
球浓厚液の适正使用
-44-
血液制剤の使用指针
■ 目的
● 血小板输血は,血小板成分を补充することにより止血を
図り,又は出血を防止することを目的とする.
■ 使用指针
以下に示す血小板数はあくまでも目安であって,すべての
症例に合致するものではない.
● 血小板数が2~5万/μμμμLでは,止血困难な场合には血小板输
血が必要となる.
● 血小板数が1~2万/μμμμLでは,时に重笃な出血をみることが
あり,血小板输血が必要となる场合がある.血小板数が1
万/μμμμL未満ではしばしば重笃な出血をみることがあるた
め,血小板输血を必要とする.
* 一般に,血小板数が5万/μμμμL以上では,血小板输血が必要となること
はない.
* 慢性に経过している血小板减少症(再生不良贫血など)で,他に出
血倾向を来す合并症がなく,血小板数が安定している场合には,血
小板数が5千~1万/μμμμLであっても,血小板输血は极力避けるべきで
ある.
1)活动性出血
● 血小板减少による重笃な活动性出血を认める场合(特に网
膜 中枢神経系 肺 消化管などの出血)には,血小板数を5
万/μμμμL以上に维持するように血小板输血を行う.
2)外科手术の术前状态
● 血小板数が5万/μμμμL未満では,手术の内容により,血小板
浓厚液の准备又は,术直前の血小板输血の可否を判断する.
* 待机的手术患者あるいは腰椎穿刺 硬膜外麻酔 経気管支生検,肝生
検などの侵袭を伴う処置では,术前あるいは施行前の血小板数が5万/
μL以上あれば 通常は血小板输血を必要とすることはない.
[要约] 血小板浓厚液の适正使用
要约血小板浓厚液の适正使用
-45-
血液制剤の使用指针
3)人工心肺使用手术时の周术期管理
● 术中 术后を通して血小板数が3万/μμμμL未満に低下してい
る场合には,血小板输血の适応である.ただし,人工心
肺离脱后の硫酸プロタミン投与后に血算及び凝固能を适
宜検査,判断しながら,必要に応じて5万/μμμμL程度を目処
に血小板输血开始を考虑する.
● 复雑な心大血管手术で长时间(3时间以上)の人工心肺使
用例,再手术などで広范な愈着剥离を要する例,及び慢
性の肾臓や肝臓の疾患で出血倾向をみる例の中には,血
小板减少あるいは止血困难な出血(oozingなど)をみるこ
とがあり 凝固因子の欠乏を伴わず このような病态を呈
する场合には 血小板数が5万/μμμμL~10万/μμμμLになるよう
に血小板输血を行う.
4)大量输血时
● 急速失血により24时间以内に循环血液量相当量ないし2倍
量以上の大量输血が行われ,止血困难な出血症状とともに
血小板减少を认める场合には,血小板输血の适応となる.
5)播种性血管内凝固(DICDICDICDIC)
● 出血倾向の强く现れる可能性のあるDIC(基础疾患が白
血病,癌,产科的疾患,重症感染症など)で,血小板数が
急速に5万/μμμμL未満へと低下し,出血症状を认める场合に
は,血小板输血の适応となる.
* 慢性DICについては,血小板输血の适応はない.
6)血液疾患
(1) 造血器肿疡
● 急性白血病 悪性リンパ肿などの寛解导入疗法におい
ては,血小板数が1~2万/μμμμL未満に低下してきた场合
には血小板数を1~2万/μμμμL以上に维持するように,计
要约
血小板浓厚液の适正使用
-46-
血液制剤の使用指针
画的に血小板输血を行う.
(2) 再生不良性贫血 骨髄异形成症候群
● 血小板数が5千/μμμμL前后ないしそれ以下に低下する场
合には,血小板输血の适応となる.
● 计画的に血小板数を1万/μμμμL以上に保つように努める.
* 血小板减少は慢性に経过することが多く,血小板数が5千/μμμμL以
上あって出血症状が皮下出血斑程度の軽微な场合には,血小板输
血の适応とはならない.
(3) 免疫性血小板减少症
● 特発性血小板减少性紫斑病(ITP)で外科的処置を行う
场合には,まずステロイド剤等の事前投与を行い,こ
れらの効果が不十分で大量出血の予测される场合には,
适応となる场合がある.
* 特発性血小板减少性紫斑病(ITP)は,通常は血小板输血の対象と
はならない.
● ITPの母亲から生まれた新生児で重笃な血小板减少症
をみる场合には,交换输血のほかに副肾皮质ステロイ
ドあるいは免疫グロブリン制剤の投与とともに血小板
输血を必要とすることがある.
● 血小板特异抗原の母児间不适合による新生児同种免疫
性血小板减少症(NAIT)で,重笃な血小板减少をみる场
合には,血小板特异抗原同型の血小板输血を行う.
* 输血后紫斑病(PTP)では,血小板输血の适応はない.
(4) 血栓性血小板减少性紫斑病(TTP)及び溶血性尿毒症症
候群(HUS)
* 原则として血小板输血の适応とはならない.
要约血小板浓厚液の适正使用
-47-
血液制剤の使用指针
(5) 血小板机能异常症
● 重笃な出血ないし止血困难な场合にのみ血小板输血の
适応となる.
(6) その他:ヘパリン起因性血小板减少症(Heparin Induced
Thrombocytopenia ; HIT)
● 血小板输血は禁忌である.
7)固形肿疡
● 固形肿疡に対して强力な化学疗法を行う场合には,必要
に応じて血小板数を测定する.
● 血小板数が2万/μμμμL未満に减少し,出血倾向を认める场合
には,血小板数が1~2万/μμμμL以上を维持するように血小
板输血を行う.
8)造血干细胞移植(骨髄移植等)
● 造血干细胞移植后に骨髄机能が回复するまでの期间は,
血小板数が1~2万/μμμμL以上を维持するように计画的に血
小板输血を行う.
● 通常,出血予防のためには血小板数が1~2万/μμμμL未満の
场合が血小板输血の适応となる.
■ 投与量
血小板输血直后の予测血小板増加数(/μμμμL)
输血血小板総数 2
循环血液量(mL)×103 3
(循环血液量は70mL/kgとする)
例えば,血小板浓厚液5単位(1.0×1011个以上の血小板を含
有)を循环血液量5,000mL(体重65kg)の患者に输血すると,直
后には输血前の血小板数より13,500/μμμμL以上増加することが
= ×
要约
血小板浓厚液の适正使用
-48-
血液制剤の使用指针
见込まれる.
なお,一回投与量は,原则として上记计算式によるが,実
务的には通常10単位が使用されている.体重25kg以下の小児
では10単位を3~4时间かけて输血する.
■ 不适切な使用
1)末期患者への血小板输血の考え方
単なる时间的延命のための投与は控えるべきである.
■ 目的
● 凝固因子の补充による治疗的投与を主目的とする.観血的
処置时を除いて新鲜冻结血浆の予防的投与の意味はない.
■ 使用指针
新鲜冻结血浆の投与は,他に安全で効果的な血浆分画制剤
あるいは代替医薬品(リコンビナント制剤など)がない场合に
のみ,适応となる.投与に当たっては,投与前にプロトロン
ビン时间(PT),活性化部分トロンボプラスチン时间(APTT)
を测定し,大量出血ではフィブリノゲン値も测定する.
1)凝固因子の补充
(1) PTおよび/またはAPTTが延长している场合(①PTは
(ⅰ) INR2.0以上,(ⅱ)30%以下/②APTTは(ⅰ)各医疗机関
における基准の上限の2倍以上,(ⅱ)25%以下とする)
● 肝障害:肝障害により复数の凝固因子活性が低下し,
出血倾向のある场合に适応となる.
* PTがINR2.0以上(30%以下)で かつ観血的処置を行う场合を除い
て新鲜冻结血浆の予防的投与の适応はない.
[要约] 新鲜冻结血浆の适正使用
要约新鲜
冻结
血
浆の适正使用
-49-
血液制剤の使用指针
● L-アスパラギナーゼ投与関连:肝臓での产生低下によ
る凝固因子の减少に加え,抗凝固因子や线溶因子の产
生低下がみられる场合,これらの诸因子を同时に补给
するためには新鲜冻结血浆を用いる.
● 播种性血管内凝固(DIC):通常 (1)に示すPT,APTT
の延长のほかフィブリノゲン値が100mg/dL未満の场合に
新鲜冻结血浆の适応となる(参考资料1(P135) DIC诊断基
准参照).
● 大量输血时:希釈性凝固障害による止血困难が起こる
场合に新鲜冻结血浆の适応となる.
外伤などの救急患者では 消费性凝固障害が并存して
いるかを検讨し,凝固因子欠乏による出血倾向があると
判断された场合に限り,新鲜冻结血浆の适応がある.
● 浓缩制剤のない凝固因子欠乏症:血液凝固第ⅤⅤⅤⅤ 第ⅩⅩⅩⅩⅠⅠⅠⅠ因
子のいずれかの欠乏症またはこれらを含む复数の欠乏
症では,出血症状を示しているか,観血的処置を行う
际に新鲜冻结血浆が适応となる.
● クマリン系薬剤(ワルファリンなど)の効果の紧急补正
(PTがINR2.0以上(30%以下))ビタミンKの补给により
通常1时间以内に改善が认められる.より紧急な対応の
ために新鲜冻结血浆の投与が必要になることが稀にあ
るが,この场合でも直ちに使用可能な场合には 浓缩プ
ロトロンビン复合体制剤」を使用することも考えられる.
(2) 低フィブリノゲン血症(100mg/dL未満)の场合
● 播种性血管内凝固(DIC)
● L-アスパラギナーゼ投与后
2)凝固阻害因子や线溶因子の补充
● プロテインCやプロテインSの欠乏症における血栓症の
発症时には必要に応じて新鲜冻结血浆により欠乏因子を
要约
新鲜
冻结
血
浆の适正使用
-50-
血液制剤の使用指针
补充する.プラスミンインヒビターの欠乏による出血症
状に対しては抗线溶薬を并用し,効果が不十分な场合に
は新鲜冻结血浆を投与する.
3)血浆因子の补充(PTPTPTPT及びAPTTAPTTAPTTAPTTが正常な场合)
● 血栓性血小板减少性紫斑病(TTP):后天性TTPに対しては
新鲜冻结血浆を置换液とした血浆交换疗法を行う.先天性
TTPでは,新鲜冻结血浆の単独投与で充分な効果がある.
* 后天性溶血性尿毒症症候群(HUS)では,新鲜冻结血浆を用いた血浆
交换疗法は必ずしも有効ではない.
■ 投与量
● 生理的な止血効果を期待するための凝固因子の最少の血
中活性値は,正常値の20~30%程度である.
循环血浆量を40mL/kg(70mL/kg(1-Ht/100))とし,补充さ
れた凝固因子の血中回収率は目的とする凝固因子により
异なるが,100%とすれば,凝固因子の血中レベルを约20
~30%上升させるのに必要な新鲜冻结血浆量は,理论的
には8~12mL/kg(40mL/kgの20~30%)である.
■ 不适切な使用
1)循环血浆量减少の改善と补充
2)蛋白质源としての栄养补给
3)创伤治愈の促进
4)末期患者への投与
5)その他
重症感染症の治疗,DICを伴わない热伤の治疗,人工心
肺使用时の出血予防,非代偿性肝硬変での出血予防なども
新鲜冻结血浆投与の适応とはならない.
要约新鲜
冻结
血
浆の适正使用
-51-
血液制剤の使用指针
■ 使用上の注意点
1)融解法
2)感染症の伝播
3)クエン酸中毒(低カルシウム血症)
4)ナトリウムの负荷
5)アレルギー反応
6)输血セットの使用
■ 目的
● 急性の低蛋白血症に基づく病态,また他の治疗法では管
理が困难な慢性低蛋白血症による病态に対して,アルブ
ミンを补充することにより一时的な病态の改善を図るた
めに使用する.
■ 使用指针
1)出血性ショック等
● 循环血液量の30%以上の出血をみる场合は,细胞外液补
充液の投与が第一选択となり,人工胶质液の并用も推奨
されるが,原则としてアルブミン制剤の投与は必要とし
ない.
● 循环血液量の50%以上の多量の出血が疑われる场合や血
清アルブミン浓度が3.0g/dL未満の场合には,等张アルブ
ミン制剤の并用を考虑する.
● 肾机能障害などで人工胶质液の使用が不适切と考えられ
る场合には,等张アルブミン制剤を使用する.また,人
工胶质液を1,000mL以上必要とする场合にも,等张アル
ブミン制剤の使用を考虑する.
[要约] アルブミン制剤の适正使用
要约
アルブミン制剤の适正使用
-52-
血液制剤の使用指针
2)人工心肺を使用する心臓手术
通常,心臓手术时の人工心肺の充填には,主として细胞
外液补充液が使用される.人工心肺実施中の血液希釈で起
こった一时的な低アルブミン血症は,アルブミン制剤を投
与して补正する必要はない.ただし,术前より血清アルブ
ミン浓度または胶质浸透圧の高度な低下のある场合,ある
いは体重10kg未満の小児の场合などには等张アルブミン制
剤が用いられることがある.
3)肝硬変に伴う难治性腹水に対する治疗
● 大量(4L以上)の腹水穿刺时に循环血浆量を维持するた
め 高张アルブミン制剤の投与が考虑される.また,治疗
抵抗性の腹水の治疗に 短期的(1周间を限度とする)に高
张アルブミン制剤を并用することがある.
* 肝硬変などの慢性の病态による低アルブミン血症は,それ自体では
アルブミン制剤の适応とはならない.
4)难治性の浮肿,肺水肿を伴うネフローゼ症候群
* ネフローゼ症候群などの慢性の病态は,通常アルブミン制剤の适応
とはならないが,急性かつ重症の末梢性浮肿あるいは肺水肿に対し
ては 利尿薬に加えて短期的(1周间を限度とする)に高张アルブミ
ン制剤の投与を必要とする场合がある.
5)循环动态が不安定な血液透析等の体外循环施行时
● 血圧の安定が悪い场合に血液透析时において,特に糖尿
病を合并している场合や术后などで低アルブミン血症の
ある场合には,循环血浆量を増加させる目的で予防的投
与を行うことがある.
6)凝固因子の补充を必要としない治疗的血浆交换法
* ギランバレー症候群,急性重症筋无力症など凝固因子の补充を必要
としない症例では,等张アルブミン制剤を使用する.
要约アルブミン制剤の适正使用
-53-
血液制剤の使用指针
* 加热人血浆たん白は,まれに血圧低下をきたすので,原则として使
用しない.
7)重症热伤
● 热伤部位が体表面积の50%以上あり,细胞外液补充液では
循环血浆量の不足を是正することが困难な场合には 人工
胶质液あるいは等张アルブミン制剤で対処する.
* 热伤后,通常18时间以内は原则として细胞外液补充液で対応するが
18时间以内であっても 血清アルブミン浓度が1.5g/dL未満の时は适
応を考虑する.
8)低蛋白血症に起因する肺水肿あるいは著明な浮肿が认め
られる场合
● 术前,术后あるいは経口摂取不能な重症の下痢などによ
る低蛋白血症が存在し,治疗抵抗性の肺水肿あるいは著
明な浮肿が认められる场合には,高张アルブミン制剤の
投与を考虑する.
9)循环血浆量の著明な减少を伴う急性膵炎など
● 急性膵炎,肠闭塞などで循环血浆量の著明な减少を伴う
ショックを起こした场合には,等张アルブミン制剤を使
用する.
■ 投与量
● 投与量の算定には下记の计算式を用いる.このようにし
て得られたアルブミン量を患者の病状に応じて,通常2
~3日で分割投与する.
必要投与量(g)
=期待上升浓度(g/dL)×循环血浆量(dL)×2.5
ただし,期待上升浓度は期待値と実测値の差,循环血
浆量は0.4dL/kg 投与アルブミンの血管内回収率は4/10
(40%)とする.
要约
アルブミン制剤の适正使用
-54-
血液制剤の使用指针
■ 不适切な使用
1)蛋白质源としての栄养补给
2)脳虚血
3)単なる血清アルブミン浓度の维持
4)末期患者への投与
■ 使用上の注意点
1)ナトリウム含有量
2)肺水肿,心不全
3)血圧低下
4)利尿
5)アルブミン合成能の低下
要约アルブミン制剤の适正使用
-55-
血液制剤の使用指针
■ はじめに
近年,血液制剤の安全性は格段に向上してきたが,免疫性,感染
性などの副作用や合并症が生じる危険性がいまだにあり,軽症のも
のも含めればその频度は决して低いとは言えず,致命的な転帰をと
ることも稀にあることから,血液制剤が本来的に有する危険性を改
めて认识し,より适正な使用を推进する必要がある.
また,血液制剤は人体の一部であり,有限で贵重な资源である血
液から作られていることから,その取扱いには伦理的観点からの配
虑が必要であり,すべての血液制剤について自国内での自给を目指
すことが国际的な原则となっている.従って,血液の国内完全自给
の达成のためには血液制剤の使用适正化の推进が不可欠である.
このため,厚生省では,1986年に,采血基准を改正して血液の量
的确保対策を讲じるとともに, 血液制剤の使用适正化基准 を设け,
血液制剤の国内自给の达成を目指すこととした.一方,1989年には
医疗机関内での输血がより安全かつ适正に行われるよう「输血疗法
の适正化に関するガイドライン」を策定した.また,1994年には「血
小板制剤の使用基准」,1999年には「血液制剤の使用指针」及び「输
血疗法の実施に関する指针」が策定された.これらにより,1992年
には浓缩凝固因子制剤の国内自给が达成され,アルブミン制剤(人
血清アルブミン,加热人血浆たん白)の自给率は5%(1985年)から
50%(2004年)へ,免疫グロブリン制剤の自给率は40%(1995年)から
87%(2004年)へと上升した.一方,血液制剤の使用量は平成11年か
ら年々减少しており,平成15年には血浆制剤で约2/3,アルブミン
制剤で约3/4になっている.
しかし,赤血球浓厚液及び血小板浓厚液の使用量は横ばい,免疫
グロブリンは平成15年度にはじめて减少に向かうなど,十分な効果
がみられているとは言い切れない状况となっている.また,诸外国
と比べると,新鲜冻结血浆等の血液制剤の使用量が约3倍の状况に
とどまっており,さらなる缩减が可能と想定される.
今后 国内自给率をさらに向上させるとともに 感染の可能性を削
减するために これらの制剤を含む血液の国内完全自给 安全性の
确保及び适正使用を目的とする, 安全な血液制剤の安定供给の确
保等に関する法律」が平成15年7月に施行された.以上の観点より
医疗现场における血液制剤の适正使用を一层推进する必要がある.
-56-
血液制剤の使用指针
1.血液制剤疗法の原则
血液制剤を使用する目的は,血液成分の欠乏あるいは机能
不全により临床上问题となる症状を认めるときに,その成分
を补充して症状の軽减を図ること(补充疗法)にある.
このような补充疗法を行う际には,毎回の投与时に各成分
の到达すべき目标値を临床症状と临床検査値から予め设定し,
次いで补充すべき血液成分量を计算し,さらに生体内におけ
る血管内外の分布や代谢速度を考虑して补充量を补正し,状
况に応じて补充间隔を决める必要がある.また,毎回の投与
后には,初期の目的,目标がどの程度达成されたかについて
の有効性の评価を,临床症状と临床検査値の改善の程度に基
づいて行い,同时に副作用と合并症の発生の有无を観察し,
诊疗录に记录することが必要である.
2.血液制剤使用上の问题点と使用指针の在り方
血液制剤の使用については,単なる使用者の経験に基づい
て,その适応及び血液制剤の选択あるいは投与方法などが决
定され,しばしば不适切な使用が行われてきたことが问题と
してあげられる.このような観点から,本指针においては,
内外の研究成果に基づき,合理的な検讨を行ったものであり,
今后とも新たな医学的知见が得られた场合には,必要に応じ
て见直すこととする.
また,本指针は必ずしも医师の裁量を制约するものではな
いが,本指针と异なった适応,使用方法などにより,重笃な
副作用や合并症が认められることがあれば,その疗法の妥当
性が问题とされる可能性もある.したがって,患者への血液
制剤の使用についての说明と同意(インフォームド コンセン
ト)*の取得に际しては,原则として本指针を踏まえた说明を
することが望まれる.
ⅠⅠⅠⅠ 血液制剤の使用の在り方
Ⅰ血液制剤の使用の在り方
-57-
血液制剤の使用指针
さらに,本指针は保険诊疗上の审査基准となることを意図
するものではないが,血液制剤を用いた适正な疗法の推进を
目的とする観点から,保険审査の在り方を再検讨する手がか
りとなることを期待するものである.
* 薬事法第68条の7で规定されている.
3.制剤ごとの使用指针の考え方
1)赤血球浓厚液と全血の投与について
适応の现状と问题点
一部の外科领域では,现在でも全血の使用あるいは全血
の代替としての赤血球浓厚液と新鲜冻结血浆の等量の并用
がしばしば行われている.しかしながら,成分输血が导入
されて,既に20年以上が経过し,この间,従来は専ら全血
が使われていた症例についても,赤血球浓厚液が単独で用
いられるようになり,优れた临床効果が得られることが确
认されてきたことから,血液の各成分の特性を生かした成
分输血疗法を一层推进するため,成分别の种々の病态への
使用指针を策定することとした.なお,全血の适応につい
てはエビデンスが得られていなく,全血の供给を継続する
ことは,血液の有効利用を妨げることから血液制剤全体の
供给体制にも问题を生じている.
自己血输血の推进
同种血输血の安全性は飞跃的に向上したが,いまだに感
染性ウイルスなどの伝播 感染や免疫学的な合并症が生じ
る危険性があり,これらの危険性を可能な限り回避するこ
とが求められる.现在,待机的手术における输血症例の80
~90%は,2,000mL以内の出血量で手术を终えている.し
たがって,これらの手术症例の多くは,术前贮血式,血液
希釈式,术中 术后回収式などの自己血输血を十分に活用
することにより,同种血输血を行うことなく安全に手术を
Ⅰ
血液制剤の使用の在り方
-58-
血液制剤の使用指针
行うことが可能となっている.输血が必要と考えられる待
机的手术の际に,过误输血や细菌感染等院内感染の発生に
十分配虑する必要があるものの,自己血输血による同种血
输血回避の可能性を検讨し,自己血输血を积极的に推进す
ることが适正使用を実践するためにも推奨される.
2)血小板浓厚液の投与について
适応の现状と问题点
血小板浓厚液は原疾患にかかわりなく,血小板数の减少,
又は血小板机能の低下ないし异常により 重笃な 时として
致死的な出血症状(活动性出血)を认めるときに,血小板の
数と机能を补充して止血すること(治疗的投与)を目的とする
场合と 血小板减少により起こることが予测される重笃な出
血を未然に防ぐこと(予防的投与)を目的とする场合に行われ
ているが,その70~80%は予防的投与として行われている.
血小板浓厚液の使用量は年々増加倾向にあったが,この
数年间横ばい状态となっているが,再度増加する可能性が
高い.その背景としては高齢化社会の到来による悪性肿疡
の増加がみられることとともに,近年,主に造血器肿疡に
対して行われてきた强力な化学疗法が固形肿疡の治疗にも
拡大され,また,外科的処置などに伴う使用も多くなった
ことが挙げられる.
しかしながら,血小板浓厚液の供给体制は受注生产であ
ることから常时必要量を确保して输血することが困难なこ
とである.
したがって,输血本来の在り方である血小板数をチェッ
クしてから输血することが実际上は不可能であり,特に予
防的投与では血小板减少を予め见込んで输血时の血小板数
に関系なく定期的に行わざるを得ないことを强いられてい
るのが现状である.
Ⅰ血液制剤の使用の在り方
-59-
血液制剤の使用指针
3)新鲜冻结血浆の投与について
适応の现状と问题点
新鲜冻结血浆は,感染性の病原体に対する不活化処理が
なされていないため,输血感染症を伝播する危険性を有し
ていること及び血浆蛋白浓度は血液保存液により希釈され
ていることに留意する必要がある.ただし,新鲜冻结血浆
の贮留保管が日本赤十字社の血液センターで现在行われて
おり,平成17年10月には6カ月の贮留保管が実施される予定
である.
现在,新鲜冻结血浆を投与されている多くの症例におい
ては,投与直前の凝固系検査が异常であるという本来の适
応病态であることは少なく,また适応症例においても投与
后にこれらの検査値异常の改善が确认されていることはさ
らに少ない.新鲜冻结血浆の适応と投与量の决定が,适正
に行われているとは言い难いことを端的に示す事実である.
また,従来より新鲜冻结血浆は単独で,あるいは赤血球浓
厚液との并用により,循环血浆量の补充に用いられてきた.
しかしながら,このような目的のためには,より安全な细
胞外液补充液(乳酸リンゲル液,酢酸リンゲル液など)や人
工胶质液(HES,デキストランなど)あるいは等张のアルブ
ミン制剤を用いることが推奨される.このようなことから,
今回の指针においては,新鲜冻结血浆の适応はごく一部の
例外(TTP/HUS)を除いて,复合的な凝固因子の补充に限ら
れることを明记した.
血浆分画制剤の国内自给推进
欧米诸国と比较して,我が国における新鲜冻结血浆及び
アルブミン制剤の使用量は,いまだに际だって多い.凝固
因子以外の原料血浆の国内自给を完全に达成するためには,
限りある资源である血浆成分の有効利用,特に新鲜冻结血
浆の适正使用を积极的に推进することが极めて重要である.
Ⅰ
血液制剤の使用の在り方
-60-
血液制剤の使用指针
4)アルブミン制剤の投与について
适応の现状と问题点
アルブミン制剤(人血清アルブミン及び加热人血浆たん
白)が,低栄养状态への栄养素としての蛋白质源の补给にい
まだにしばしば用いられている.しかしながら投与された
アルブミンは体内で代谢され,多くは热源となり,蛋白合
成にはほとんど役に立たないので,蛋白质源の补给という
目的は达成し得ない.蛋白质源の补给のためには,中心静
脉栄养法や経肠栄养法による栄养状态の改善が通常优先さ
れるべきである.また,低アルブミン血症は认められるも
のの,それに基づく临床症状を伴わないか,軽微な场合に
も検査値の补正のみの目的で,アルブミン制剤がしばしば
用いられているが,その医学的な根拠は明示されていない.
このように合理性に乏しく根拠の明确でない使用は适応に
ならないことを当该使用指针に明示した.
アルブミン制剤の自给推进
わが国のアルブミン制剤の使用量は,原料血浆换算で,
过去の最大使用量の384万L(1985年)から174万L(2003年)へ
と约55%急减したものの,赤血球浓厚液に対する使用比率
はいまだ欧米诸国よりもかなり多い状况となっている.し
たがって,アルブミン制剤の国内自给を达成するためには,
献血血液による原料血浆の确保と并せて,アルブミンの适
応をより适切に行うことが重要である.
5)小児に対する输血疗法について
小児科领域においては,使用する血液制剤の绝対量が少
ないため,その适正使用についての検讨が行われない倾向
にあったが,少子高齢化社会を迎えつつある现状を踏まえ
ると,その适正使用を积极的に推进することが必须である.
しかしながら,小児一般に対する血液制剤の投与基准につ
Ⅰ血液制剤の使用の在り方
-61-
血液制剤の使用指针
いては,いまだ十分なコンセンサスが得られているとは言
い难い状况にあることから,未熟児についての早期贫血へ
の赤血球浓厚液の投与方法,新生児への血小板浓厚液の投
与方法及び新生児への新鲜冻结血浆の投与方法に限定して
指针を策定することとした.
1.目的
赤血球浓厚液(Red Cell Concentrate;RCC)は,急性あるい
は慢性の出血に対する治疗及び贫血の急速な补正を必要とす
る病态に使用された场合,最も确実な临床的効果を得ること
ができる.このような赤血球补充の第一义的な目的は,末梢
循环系へ十分な酸素を供给することにあるが,循环血液量を
维持するという目的もある.
なお,赤血球浓厚液の制法と性状については参考15(P122)を
参照.
2.使用指针
1)慢性贫血に対する适応(主として内科的适応)
内科的な贫血の多くは,慢性的な造血器疾患に起因する
ものであり,その他,慢性的な消化管出血や子宫出血など
がある.これらにおいて,赤血球输血を要する代表的な疾
患は,再生不良性贫血,骨髄异形成症候群,造血器悪性肿
疡などである.
ア 血液疾患に伴う贫血
贫血の原因を明らかにし,鉄欠乏,ビタミンB12欠乏,
叶酸欠乏,自己免疫性溶血性贫血など,输血以外の方法
で治疗可能である疾患には,原则として输血を行わない.
ⅡⅡⅡⅡ 赤血球浓厚液の适正使用
Ⅱ
赤血
球浓厚液の适正使用
-62-
血液制剤の使用指针
输血を行う目的は,贫血による症状が出ない程度のHb
値を维持することであるが,その値を一律に决めること
は困难である.しかしながら Hb7g/dLが输血を行う一つ
の目安とされているが この値は 贫血の进行度 罹患期
间 日常生活や社会生活の活动状况 合并症(特に循环器
系や呼吸器系の合并症)の有无などにより异なり,Hb7g/
dL以上でも输血が必要な场合もあれば,それ未満でも不
必要な场合もあり,一律に决めることは困难である.従
って输血の适応を决定する场合には,検査値のみならず
循环器系の临床症状を注意深く観察し,かつ生活の活动
状况を勘案する必要がある.その上で,临床症状の改善
が得られるHb値を个々に设定し 输血施行の目安とする.
高度の贫血の场合には,循环血浆量が増加しているこ
と,心臓に负担がかかっていることから,一度に大量の
输血を行うと心不全,肺水肿をきたすことがある.一般
に1~2単位/日の输血量とする.肾障害を合并している
场合には,特に注意が必要である.
いずれの场合でも,Hb値を10g/dL以上にする必要はな
い.缲り返し输血を行う场合には,投与前后の临床症状
の改善の程度やHb値の変化を比较し効果を评価すると
ともに,副作用の有无を観察した上で,适正量の输血を
行う.なお,频回の投与により鉄过剰状态(iron overload)
を来すので,不必要な输血は行わず,出来るだけ投与间
隔を长くする.
なお,造血干细胞移植における留意点を巻末(参考1
(P106))に示す.
イ 慢性出血性贫血
消化管や泌尿生殖器からの,少量长期的な出血により
时に高度の贫血を来す.この贫血は鉄欠乏性贫血であり,
鉄剤投与で改善することから,日常生活に支障を来す循
Ⅱ赤血
球浓厚液の适正使用
-63-
血液制剤の使用指针
环器系の临床症状(労作时の动悸 息切れ,浮肿など)が
ない场合には,原则として输血を行わない.慢性的贫血
であり,体内の代偿机构が働くために,これらの症状が
出现することはまれであるが,前记症状がある场合には
2単位の输血を行い,临床所见の改善の程度を観察する.
全身状态が良好な场合は,ヘモグロビン(Hb)値6g/dL以
下が一つの目安となる.その后は原疾患の治疗と鉄剤の
投与で経过を観察する.
2)急性出血に対する适応(主として外科的适応)
急性出血には外伤性出血のほかに,消化管出血,腹腔内
出血,気道内出血などがある.消化管出血の原因は胃十二
指肠溃疡,食道静脉瘤破裂,マロリーワイス症候群,悪性
肿疡からの出血などがあり,腹腔内出血の原因疾患には原
発性あるいは転移性肝肿疡,肝臓や脾臓などの実质臓器破
裂,子宫外妊娠,出血性膵炎,腹部大动脉や肠间膜动脉の
破裂などがある.
急速出血では,Hb値低下(贫血)と,循环血液量の低下が
発生してくる.循环动态から见ると,循环血液量の15%の
出血(classⅠ)では,軽い末梢血管収缩あるいは频脉を除く
と循环动态にはほとんど変化は生じない.また,15~30%
の出血(classⅡ)では,频脉や脉圧の狭小化が见られ,患者
は落ち着きがなくなり不安感を呈するようになる.さらに,
30~40%の出血(classⅢ)では,その症状は更に顕著となり,
血圧も低下し,精神状态も错乱する场合もある.循环血液
量の40%を超える出血(classⅣ)では,嗜眠倾向となり,生
命的にも危険な状态とされている1).
贫血の面から,循环血液が正常な场合の急性贫血に対す
る耐性についての明确なエビデンスはない.Hb値が10g/dL
を超える场合は输血を必要とすることはないが,6g/dL以下
では输血はほぼ必须とされている2).特に,急速に贫血が进
Ⅱ
赤血
球浓厚液の适正使用
-64-
血液制剤の使用指针
行した场合はその倾向は强い.Hb値が6~10g/dLの时の输
血の必要性は患者の状态や合并症によって异なるので,Hb
値のみで输血の开始を决定することは适切ではない.
3)周术期の输血
一般的な周术期の输血の适応の原则を以下に示す.なお,
各科の手术における输血疗法の注意点を巻末に付する(参
考2~10(P110~)).
(1) 术前投与
术前の贫血は必ずしも投与の対象とはならない.惯习
的に行われてきた术前投与のいわゆる10/30ルール(Hb値
10g/dL,ヘマトクリット(Ht)値30%以上にすること)は近
年では根拠のないものとされている.したがって,患者
の心肺机能,原疾患の种类(良性または悪性),患者の年
齢や体重あるいは特殊な病态等の全身状态を把握して投
与の必要性の有无を决定する.
なお 慢性贫血の场合には内科的适応と同様に対処する.
一般に贫血のある场合には,循环血浆量は増加してい
るため,投与により急速に贫血の是正を行うと,心原性
の肺水肿を引き起こす危険性がある.术前投与は,持続
する出血がコントロールできない场合又はその恐れがあ
る场合のみ必要とされる.
慢性贫血患者に対する输血の适応を判断する际は,慢
性贫血患者における代偿反応(参考11(P118))を考虑に入れ
るべきである.そして,手术を安全に施行するために必
要と考えられるHt値の最低値(参考12(P119))も,患者の全
身状态により异なることを留意すべきである.
また 消化器系统の悪性肿疡の多い我が国では,术前の
患者は贫血とともにしばしば栄养障害による低蛋白血症
を伴っているが,その场合には术前に栄养管理(中心静脉
栄养法,経肠栄养法など)を积极的に行い その是正を図る.
Ⅱ赤血
球浓厚液の适正使用
-65-
血液制剤の使用指针
(2) 术中投与
手术中の出血に対して必要となる输血について,予め
术前に判断して准备する(参考15(P122)).さらに,ワルフ
ァリンなどの抗凝固薬が投与されている场合などでは,
术前の抗凝固 抗血小板疗法について,いつの时点で中
断するかなどを判断することも重要である(参考16(P124)).
术中の出血に対して出血量の削减(参考15(P122))に努め
るとともに,循环血液量に対する出血量の割合と临床所
见に応じて,原则として以下のような成分输血により対
処する(図1).全身状态の良好な患者で,循环血液量の15
~20%の出血が起こった场合には,细胞外液量の补充の
ために细胞外液补充液(乳酸リンゲル液,酢酸リンゲル液
など)を出血量の2~3倍投与する.
図1図1図1図1 出血患者における输液 成分输血疗法の适応出血患者における输液 成分输血疗法の适応出血患者における输液 成分输血疗法の适応出血患者における输液 成分输血疗法の适応
血液成分量
Ht(43→35)%
TP(7.5→4.5)g/dL
ⅤⅤⅤⅤ/ⅧⅧⅧⅧ因子%
Plt=5×104/μL(%)
10080603525
输液
血液成分
L-R
A-C
RCC
PC
FFP
HSA
20 50 100 150 出血量(%)
L-R:细胞外液补充液(乳酸リンゲル液 酢酸リンゲル液など),RCC:赤血球
浓厚液またはMAP加赤血球浓厚液,A-C:人工胶质液,HSA:等张アルブミン
(5%人血清アルブミン,人加热血浆蛋白),FFP:新鲜冻结血浆,PC:血小板浓
厚液 (Lundsgaard-Hansen P. (1980)3)の一部を改订)
Ⅱ
赤血
球浓厚液の适正使用
-66-
血液制剤の使用指针
循环血液量の20~50%の出血量に対しては,胶质浸透圧を
维持するために,人工胶质液(ヒドロキシエチルデンプン
(HES),デキストランなど)を投与する.赤血球不足による组
织への酸素供给不足が悬念される场合には,赤血球浓厚液を
投与する※.この程度までの出血では,等张アルブミン制剤
(5%人血清アルブミン又は加热人血浆たん白)の并用が必要
となることは少ない.
※ 通常は20mL/kgとなっているが,急速 多量出血は救命のためにさら
に注入量を増加することが必要な场合もある.この场合,注入された
人工胶质液の一部は体外に流出していることも勘案すると,20mL/kg
を超えた注入量も可能である.
循环血液量の50~100%の出血では,细胞外液补充液,人工
胶质液及び赤血球浓厚液の投与だけでは血清アルブミン浓度
の低下による肺水肿や乏尿が出现する危険性があるので,适
宜等张アルブミン制剤を投与する.なお,人工胶质液を
1,000mL以上必要とする场合にも等张アルブミン制剤の使用
を考虑する.
さらに,循环血液量以上の大量出血(24时间以内に100%以
上)时又は100mL/分以上の急速输血をするような事态には,
凝固因子や血小板数の低下による出血倾向(希釈性の凝固障
害と血小板减少)が起こる可能性があるので,凝固系や血小板
数の検査値及び临床的な出血倾向を参考にして,新鲜冻结血
浆や血小板浓厚液の投与も考虑する(新鲜冻结血浆および血
小板の使用指针の项を参照).この间,血圧 脉拍数などのバ
イタルサインや尿量 心电図 血算,さらに血液ガスなどの
所见を参考にして必要な血液成分を追加する.収缩期血圧を
90mmHg以上,平均血圧を60~70mmHg以上に维持し,一定の
尿量(0.5~1mL/kg/时)を确保できるように输液 输血の管理
を行う.
通常はHb値が7~8g/dL程度あれば十分な酸素の供给が可
能であるが,冠动脉疾患などの心疾患あるいは肺机能障害や脳
循环障害のある患者では,Hb値を10g/dL程度に维持することが
推奨される.
なお,循环血液量に相当する以上の出血量がある场合には,
可能であれば回収式自己血输血を试みるように努める.
Ⅱ赤血
球浓厚液の适正使用
-67-
血液制剤の使用指针
(3) 术后投与
术后の1~2日间は创部からの间质液の漏出や蛋白质异
化の亢进により,细胞外液量と血清アルブミン浓度の减
少が见られることがある.ただし,バイタルサインが安
定している场合は,细胞外液补充液の投与以外に赤血球
浓厚液,等张アルブミン制剤や新鲜冻结血浆などの投与
が必要となる场合は少ないが,これらを投与する场合に
は各成分制剤の使用指针によるものとする.
急激に贫血が进行する术后出血の场合の赤血球浓厚液
の投与は,早急に外科的止血処置とともに行う.
3.投与量
赤血球浓厚液の投与によって改善されるHb値は,以下の计
算式から求めることができる.
予测上升Hb値(g/dL)=投与Hb量(g)/循环血液量(dL)
循环血液量:70mL/kg
{循环血液量(dL)=体重(kg)×70mL/kg/100}
例えば,体重50kgの成人(循环血液量35dL)にHb値14~
15g/dLの血液を2単位(400mL由来MAP加赤血球浓厚液1バッ
グ中の含有Hb量は14~15g/dL×4dL=56~60g)输血すること
により,Hb値は约1.6~1.7g/dL上升することになる.
4.効果の评価
投与の妥当性,选択した投与量の的确性あるいは副作用の
予防対策などの评価に资するため,赤血球浓厚液の投与前に
は,投与が必要な理由と必要な投与量を明确に把握し,投与
后には投与前后の検査データと临床所见の改善の程度を比较
して评価するとともに,副作用の有无を観察して,诊疗录に
记载する.
5.不适切な使用
1)凝固因子の补充を目的としない新鲜冻结血浆との并用
赤血球浓厚液と新鲜冻结血浆を并用して,全血の代替と
Ⅱ
赤血
球浓厚液の适正使用
-68-
血液制剤の使用指针
すべきではない.その理由は,実际に凝固异常を认める症
例は极めて限られていることや,このような并用では输血
単位数が増加し,感染症の伝播や同种免疫反応の危険性が
増大するからである(新鲜冻结血浆の使用指针の项を参照).
2)末期患者への投与
末期患者に対しては,患者の自由意思を尊重し,単なる
延命措置は控えるという考え方が容认されつつある.输血
疗法といえども,その例外ではなく,患者の意思を尊重し
ない単なる时间的延命のための投与は控えるべきである.
6.使用上の注意点
1)感染症の伝播
赤血球浓厚液の投与により,血液を介する感染症の伝播
を伴うことがある.
2)鉄の过剰负荷
1単位(200mL由来)の赤血球浓厚液中には,约100mgの
鉄が含まれている.人体から1日に排泄される鉄は1mgであ
ることから,赤血球浓厚液の频回投与は体内に鉄の沈着を
来し,鉄过剰症を生じる.また,Hb1gはビリルビン40mg
に代谢され,そのほぼ半量は血管外に速やかに拡散するが,
肝障害のある患者では,投与后の游离Hbの负荷が黄疸の原
因となり得る.
3)输血后移植片対宿主病(GVHDGVHDGVHDGVHD)の予防対策
采血后14日以内の赤血球浓厚液の输血による発症例が报
告されていることから,采血后の期间にかかわらず,病态
に応じて放射线照射した血液を使用する必要がある4).
放射线照射后の赤血球浓厚液では,保存3日后からカリウ
ムイオンが急上升し,保存2周间后には1単位(200mL由来)
Ⅱ赤血
球浓厚液の适正使用
-69-
血液制剤の使用指针
中のカリウムイオンの総量は最高约7mEqまで増加する.急
速输血时,大量输血时,肾不全患者あるいは未熟児などへ
の输血时には高カリウム血症に注意する.
4)白血球除去フィルターの使用
频回に投与を必要とする患者には,発热性非溶血性反応
や血小板输血不応状态などの免疫学的机序による副作用の
予防に白血球除去フィルターを使用することが推奨される.
5)溶血性副作用
ABO血液型の取り违いにより,致命的な溶血性の副作用
を来すことがある.投与直前には,患者氏名(同姓同名患者
ではID番号や生年月日など) 血液型 その他の事项につい
ての照合を,必ず各バッグごとに细心の注意を払った上で
実施する(输血疗法の実施に関する指针を参照).
文献
1) American College of Surgeons : Advanced Trauma Life
Support Course Manual. American College of Surgeons 1997 ;
103-112
2) American Society of Anesthesiologists Task Force : Practice
guideline for blood component therapy. Anesthesiology 1996 ;
84 :732-742
3)Lundsgaard-Hansen P, et al : Component therapy of surgical
hemorrhage : Red cell concentrates, colloids and crystalloids.
Bibl Haematol 1980 ; 46 : 147-169
4) 日本输血学会「输血后GVHD対策小委员会」报告:输血
によるGVHD予防のための血液に対する放射线照射ガイド
ラインⅣ.日本输血学会会告Ⅶ, 日输血会志 1999;45:
47-54
Ⅱ
赤血
球浓厚液の适正使用
-70-
血液制剤の使用指针
1.目的
血小板输血は,血小板数の减少又は机能の异常により重笃
な出血ないし出血の予测される病态に対して,血小板成分を
补充することにより止血を図り(治疗的投与),又は出血を防
止すること(予防的投与)を目的とする.
なお,血小板浓厚液(Platelet Concentrate ; PC)の制法と性状
については参考16(P124)を参照.
2.使用指针1~4)
血小板输血の适応は,血小板数,出血症状の程度及び合并
症の有无により决定することを基本とする.
特に,血小板数の减少は重要ではあるが,それのみから安
易に一律に决定すべきではない.出血ないし出血倾向が血小
板数の减少又は机能异常によるものではない场合(特に血管
损伤)には,血小板输血の适応とはならない.
なお,本指针に示された血小板数の设定はあくまでも目安
であって,すべての症例に合致するものではないことに留意
すべきである.
血小板输血を行う场合には,必ず事前に血小板数を测定する.
血小板输血の适応を决定するに当たって,血小板数と出血
症状の大略の関系を理解しておく必要がある.
一般に,血小板数が5万/μμμμL以上では,血小板减少による重
笃な出血を认めることはなく,したがって血小板输血が必要
となることはない.
血小板数が2~5万/μμμμLでは,时に出血倾向を认めることが
あり,止血困难な场合には血小板输血が必要となる.
血小板数が1~2万/μμμμLでは,时に重笃な出血をみることが
あり,血小板输血が必要となる场合がある.血小板数が1万/
μμμμL未満ではしばしば重笃な出血をみることがあるため,血小
ⅢⅢⅢⅢ 血小板浓厚液の适正使用
Ⅲ血小板浓厚液の适正使用
-71-
血液制剤の使用指针
板输血を必要とする.
しかし,慢性に経过している血小板减少症(再生不良性贫血
など)で,他に出血倾向を来す合并症がなく,血小板数が安定
している场合には,血小板数が5千~1万/μμμμLであっても,血
小板输血なしで重笃な出血を来すことはまれなことから,血
小板输血は极力避けるべきである(4.3)f.(2)参照).
なお,出血倾向の原因は,単に血小板数の减少のみではな
いことから,必要に応じて凝固 线溶系の検査などを行う.
a.活动性出血
血小板减少による重笃な活动性出血を认める场合(特
に网膜,中枢神経系,肺,消化管などの出血)には,原疾
患の治疗を十分に行うとともに,血小板数を5万/μμμμL以上
に维持するように血小板输血を行う.
b.外科手术の术前状态
待机的手术患者あるいは腰椎穿刺,硬膜外麻酔,経気
管支生検,肝生検などの侵袭を伴う処置では,术前ある
いは施行前の血小板数が5万/μμμμL以上あれば,通常は血小
板输血を必要とすることはない.また,骨髄穿刺や抜歯
など局所の止血が容易な手技は血小板数を1~2万/μμμμL程
度で安全に施行できる.头盖内の手术のように局所での
止血が困难な特殊な领域の手术では,7~10万/μμμμL以上で
あることが望ましい.
血小板数が5万/μμμμL未満では,手术の内容により,血小
板浓厚液の准备又は术直前の血小板输血の可否を判断す
る.その际,血小板数の减少を来す基础疾患があれば,
术前にその治疗を行う.
慢性の肾臓や肝臓の疾患で出血倾向を伴う患者では,
手术により大量の出血をみることがある.出血倾向の原
因を十分に検讨し,必要に応じて血小板浓厚液の准备又
Ⅲ
血小板浓厚液の适正使用
-72-
血液制剤の使用指针
は术直前から,血小板输血も考虑する.
c.人工心肺使用手术时の周术期管理
心臓手术患者の术前状态については,待机的手术患者
と同様に考えて対処する.人工心肺使用时にみられる血
小板减少は,通常人工心肺の使用时间と比例すると言わ
れている.また,血小板减少は术后1~2日で最低となる
が,通常は3万/μμμμL未満になることはまれである.
术中 术后を通して血小板数が3万/μμμμL未満に低下して
いる场合には,血小板输血の适応である.ただし,人工
心肺离脱后の硫酸プロタミン投与后に血算及び凝固能を
适宜検査,判断しながら,必要に応じて5万/μμμμL程度を目
処に血小板输血开始を考虑する.
なお,复雑な心大血管手术で长时间(3时间以上)の人工
心肺使用例,再手术などで広范な愈着剥离を要する例,
及び慢性の肾臓や肝臓の疾患で出血倾向をみる例の中に
は,人工心肺使用后に血小板减少あるいは机能异常によ
ると考えられる止血困难な出血(oozingなど)をみること
がある.凝固因子の欠乏を伴わず,このような病态を呈
する场合には,血小板数が5万/μμμμL~10万/μμμμLになるよう
に血小板输血を行う.
d.大量输血时
急速失血により24时间以内に循环血液量相当量,特に
2倍量以上の大量输血が行われると,血液の希釈により
血小板数の减少や机能异常のために,细血管性の出血を
来すことがある.
止血困难な出血症状とともに血小板减少を认める场合
には,血小板输血の适応となる.
Ⅲ血小板浓厚液の适正使用
-73-
血液制剤の使用指针
e.播种性血管内凝固
(Disseminated Intravascular Coagulation ; DIC)
出血倾向の强く现れる可能性のあるDIC(基础疾患が
白血病,癌,产科的疾患,重症感染症など)で,血小板数
が急速に5万/μμμμL未満へと低下し,出血症状を认める场合
には,血小板输血の适応となる.DICの他の治疗ととも
に,必要に応じて新鲜冻结血浆も并用する.
なお,血栓による臓器症状が强く现れるDICでは,血
小板输血には慎重であるべきである.
慢性DICについては,血小板输血の适応はない.
(DICの诊断基准については参考资料1(P135)を参照)
f.血液疾患
频回 多量の血小板输血を要する场合が多いことから,
同种抗体の产生を予防する方策を必要とする.
(1) 造血器肿疡
急性白血病 悪性リンパ肿などの寛解导入疗法におい
ては,急速に血小板数が低下してくるので,定期的に血
小板数を测定し,血小板数が1~2万/μμμμL未満に低下して
きた场合には血小板数を1~2万/μμμμL以上に维持するよう
に,计画的に血小板输血を行う.とくに,急性白血病に
おいては,安定した状态(発热や重症感染症などを合并し
ていない)であれば,血小板数を1万/μμμμL以上に维持すれ
ば十分とされる5-7).
抗HLA抗体が存在しなくとも,発热,感染症,脾肿大,
DIC,免疫复合体などの存在する场合には,血小板の输
血后回収率 半减期は低下する.従って血小板数を2万/
μμμμL以上に保つためには,より频回あるいは大量の血小板
输血を必要とすることが多いが,时には血小板输血不応
状态となることもある.
Ⅲ
血小板浓厚液の适正使用
-74-
血液制剤の使用指针
(2) 再生不良性贫血 骨髄异形成症候群
これらの疾患では,血小板减少は慢性に経过すること
が多く,血小板数が5千/μμμμL以上あって出血症状が皮下出
血斑程度の軽微な场合には,血小板输血の适応とはなら
ない.血小板抗体の产生を考虑し,安易に血小板输血を
行うべきではない.
しかし,血小板数が5千/μμμμL前后ないしそれ以下に低下
する场合には,重笃な出血をみる频度が高くなるので,
血小板输血の适応となる.血小板输血を行い,血小板数
を1万/μμμμL以上に保つように努めるが,维持が困难なこと
もある.
なお,感染症を合并して血小板数の减少をみる场合に
は,出血倾向が増强することが多いので,(1)の「造血器
肿疡」に准じて血小板输血を行う.
(3) 免疫性血小板减少症
特発性血小板减少性紫斑病(Idiopathic Thrombocytopenic
Purpura ; ITP)は,通常は血小板输血の対象とはならな
い.ITPで外科的処置を行う场合には,输血による血小板
数の増加は期待できないことが多く,まずステロイド剤
あるいは静注用免疫グロブリン制剤の事前投与を行う.
これらの薬剤の効果が不十分で大量出血の予测される场
合には,血小板输血の适応となる场合があり,通常より
多量の输血を必要とすることもある.
また,ITPの母亲から生まれた新生児で重笃な血小板减
少症をみる场合には,交换输血のほか,ステロイド剤又
は静注用免疫グロブリン制剤の投与とともに血小板输血
を必要とすることがある.
血小板特异抗原の母児间不适合による新生児同种免疫
性血小板减少症(Neonatal Alloimmune Thrombocytopenia ;
NAIT)で,重笃な血小板减少をみる场合には,血小板特
Ⅲ血小板浓厚液の适正使用
-75-
血液制剤の使用指针
异抗原同型の血小板输血を行う.このような血小板浓厚
液が入手し得ない场合には,母亲由来の血小板の输血が
有効である.
输血后紫斑病(Post Transfusion Purpura ; PTP)では 血
小板输血の适応はなく,血小板特异抗原同型の血小板输
血でも无効である.なお,血浆交换疗法が有効との报告
がある.
(4) 血栓性血小板减少性紫斑病(Thrombotic Thrombocytopenic
Purpura ; TTP)および溶血性尿毒症症候群(Hemolytic Uremic
Syndrome ; HUS)
TTPとHUSでは,血小板输血により症状の悪化をみる
ことがあるので,原则として血小板输血の适応とはなら
ない.
(5) 血小板机能异常症
血小板机能异常症(血小板无力症,抗血小板疗法など)
での出血症状の程度は症例によって様々であり,また,
血小板同种抗体产生の可能性もあることから,重笃な出
血ないし止血困难な场合にのみ血小板输血の适応となる.
(6) その他:ヘパリン起因性血小板减少症
(Heparin Induced Thrombocytopenia ; HIT)
血小板输血は禁忌である.
g.固形肿疡
固形肿疡に対して强力な化学疗法を行う场合には,急
速に血小板数が减少することがあるので,必要に応じて
适宜血小板数を测定する.
血小板数が2万/μμμμL未満に减少し,出血倾向を认める场
合には,血小板数が1~2万/μμμμL以上を维持するように血
Ⅲ
血小板浓厚液の适正使用
-76-
血液制剤の使用指针
小板输血を行う.
化学疗法の中止后に,血小板数が输血のためではなく2
万/μμμμL以上に増加した场合には,回复期に入ったものと
考えられることから それ以降の血小板输血は不要である.
h.造血干细胞移植(骨髄移植等)
造血干细胞移植后に骨髄机能が回复するまでの期间は,
血小板数が1~2万/μμμμL以上を维持するように计画的に血
小板输血を行う.
出血症状があれば血小板输血を追加する.
※ 出血予防の基本的な适応基准
造血机能を高度に低下させる前処置を用いた造血干细胞移植后
は 血小板数が减少するので 出血予防のために血小板浓厚液の
输血が必要となる.血小板浓厚液の适応は血小板数と临床症状
を参考に决める.通常,出血予防のためには血小板数が1~2万/
μμμμL未満の场合が血小板输血の适応となる.ただし,感染症,発
热,播种性血管内凝固などの合并症がある场合には出血倾向の
増强することがあるので,血小板数を测定し,その结果により
当日の血小板浓厚液の适応を判断することが望ましい(トリガ
ー输血).ただし 连日の采血による患者への负担を考虑し また,
定型的な造血干细胞移植では血小板が减少する期间をある程度
予测できるので,周単位での血小板浓厚液の输血を计画できる
场合が多い.この场合は,1周间に2~3回の频度で输血を行う.
i.血小板输血不応状态(HLA适合血小板输血)
血小板输血后に血小板数の増加しない状态を血小板输
血不応状态という.
血小板数の増加しない原因には,同种抗体などの免疫
学的机序によるものと,発热,感染症,DIC,脾肿大な
どの非免疫学的机序によるものとがある.
免疫学的机序による不応状态の大部分は抗HLA抗体に
よるもので 一部に血小板特异抗体が関与するものがある.
抗HLA抗体による血小板输血不応状态では,HLA适合
Ⅲ血小板浓厚液の适正使用
-77-
血液制剤の使用指针
血小板浓厚液を输血すると,血小板数の増加をみること
が多い.白血病,再生不良性贫血などで通常の血小板浓
厚液を输血し,输血翌日の血小板数の増加がみられない
场合には,输血翌日の血小板数を测定し,増加が2回以
上にわたってほとんど认められず,抗HLA抗体が検出さ
れる场合には,HLA适合血小板输血の适応となる.
なお,抗HLA抗体は経过中に阴性化し,通常の血小板
浓厚液が有効となることがあるので,経时的に検査する
ことが望まれる.
HLA适合血小板浓厚液の供给には特定の供血者に多大
な负担を课すことから,その适応に当たっては适切かつ
慎重な判断が必要である.
非免疫学的机序による血小板输血不応状态では,原则
としてHLA适合血小板输血の适応はない.
HLA适合血小板浓厚液が入手し得ない场合や无効の场
合,あるいは非免疫学的机序による血小板输血不応状态
にあり,出血を认める场合には,通常の血小板浓厚液を
输血して経过をみる.
3.投与量
患者の血小板数,循环血液量,重症度などから,目的とす
る血小板数の上升に必要とされる投与量を决める.血小板输
血直后の予测血小板増加数(/μμμμL)は次式により算出する.
输血血小板総数 2
循环血液量(mL)×103 3
(2/3は输血された血小板が脾臓に捕捉されるための补正系数)
(循环血液量は70mL/kgとする)
例えば,血小板浓厚液5単位(1.0×1011个以上の血小板を含
有)を循环血液量5,000mL(体重65kg)の患者に输血すると,直
后には输血前の血小板数より13,500/μμμμL以上増加することが
予测血小板増加数(/μμμμL)= ×
Ⅲ
血小板浓厚液の适正使用
-78-
血液制剤の使用指针
见込まれる.
なお,一回投与量は,原则として上记计算式によるが,実
务的には通常10単位が使用されている.体重25kg以下の小児
では10単位を3~4时间かけて输血する.
4.効果の评価
血小板输血実施后には,输血効果について临床症状の改善
の有无及び血小板数の増加の程度を评価する.
血小板数の増加の评価は,血小板输血后约1时间又は翌朝
か24时间后の补正血小板増加数(Corrected Count Increment;
CCI)により行う.CCIは次式により算出する.
输血血小板増加数(/μμμμL)×体表面积(m2)
输血血小板総数(×1011)
通常の合并症などのない场合には,血小板输血后约1时间の
CCIは,少なくとも7,500/μμμμL以上である.また,翌朝又は24
时间后のCCIは通常≥4,500/μμμμLである.
引き続き血小板输血を缲り返し行う场合には,临床症状と
血小板数との评価に基づいて以后の输血计画を立てることと
し,漫然と継続的に血小板输血を行うべきではない.
5.不适切な使用
末期患者に対しては,患者の自由意思を尊重し,単なる延
命処置は控えるという考え方が容认されつつある.输血疗法
といえどもその例外ではなく,患者の意思を尊重しない単な
る时间的延命のための投与は控えるべきである.
6.使用上の注意点
(1) 一般的使用方法
血小板浓厚液を使用する场合には,血小板输血セット
を使用することが望ましい.
CCI(/μμμμL)=
Ⅲ血小板浓厚液の适正使用
-79-
血液制剤の使用指针
赤血球や血浆制剤の输血に使用した输血セットを引き
続き血小板输血に使用すべきではない.
(2) 白血球除去フィルター
平成16年10月25日以降,成分采血由来血小板浓厚液は
全て白血球除去制剤となっており,ベッドサイドでの血
小板浓厚液用の白血球除去フィルターの使用は不要であ
る.但し,赤血球浓厚液を使用する场合は,赤血球浓厚
液用の白血球除去フィルターを使用して输血するか,白
血球除去赤血球浓厚液を使用する.
(3) 放射线照射
输血后移植片対宿主病(PT-GVHD)の発症の危険性を
考虑し,放射线を照射(15~50Gy)した血小板浓厚液を使
用すべきであり,赤血球浓厚液を并用する场合にも同様
の配虑を必要とする.
(4) サイトメガロウイルス(CMV)抗体阴性血小板浓厚液
CMV抗体阴性の妊妇,あるいは抗体阴性の妊妇から生
まれた极小未熟児に血小板输血をする场合には,CMV抗
体阴性の血小板浓厚液を使用する.
造血干细胞移植时に患者とドナーの両者がCMV抗体阴
性の场合には CMV抗体阴性の血小板浓厚液を使用する.
なお,现在,保存前白血球除去血小板浓厚液が供给さ
れており,CMVにも有用とされている.
(5) HLA适合血小板浓厚液
3のⅰに示す血小板输血不応状态に対して有効な场合
が多い.
なお,血小板输血不応状态には,血小板特异抗体によ
るものもある.
Ⅲ
血小板浓厚液の适正使用
-80-
血液制剤の使用指针
(6) ABO血液型 Rh型と交差适合试験(赤血球)
原则として,ABO血液型の同型の血小板浓厚液を使用
する.
患者がRh阴性の场合には,Rh阴性の血小板浓厚液を使
用することが望ましく,特に妊娠可能な女性では推奨さ
れる.しかし,赤血球をほとんど含まない场合には,Rh
阳性の血小板浓厚液を使用してもよい.この场合には,
高力価抗Rh人免疫グロブリン(RHIG)を投与することに
より,抗D抗体の产生を予防できる场合がある.
通常の血小板输血の効果がなく,抗HLA抗体が认めら
れる场合には,HLA适合血小板浓厚液を使用する.この
场合にも,ABO血液型の同型の血小板浓厚液を使用する
ことを原则とする.
(7) ABO血液型不适合输血
ABO血液型同型血小板浓厚液が入手困难で,ABO血液
型不适合の血小板浓厚液を使用しなければならない场合,
血小板浓厚液中の抗A,抗B抗体価に注意し,溶血の可能
性を考虑する.また,患者の抗A,抗B抗体価が极めて高
い场合には,ABO血液型不适合血小板输血が无効のこと
が多いので,留意すべきである.
なお,赤血球をほとんど含まない血小板浓厚液を使用
する场合には,赤血球の交差适合试験を省略してもよい.
文献
1) British Committee for Standards in Haematology, Blood
Transfusion Task Force : Guidelines for the use of platelet
transfusions. Br J Haematol 2003 ; 122 : 10-23
2) Schiffer CA, et al: Clinical Practice Guidelines of the American
Society of Clinical Oncology. J Clin Oncol 2001 ; 19 :
1519-1538
Ⅲ血小板浓厚液の适正使用
-81-
血液制剤の使用指针
3) A Report by the American Society of Anesthesiologists Task
Force on Blood Component Therapy : Practice Guidelines for
Blood Component Therapy. Anesthesiology 1996 ; 84 : 732- 747
4) 厚生省薬务局:血小板制剤の适正使用について.1994,
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5) Wandt H, et al : Safety and cost effectiveness of a 10×10 (9) /
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the traditional 20×10 (9) / L trigger : a prospective comparative
trial in 105 patients with acute myeloid leukemia. Blood 1998 ;
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6) Rebulla P, et al : The threshold for prophylactic platelet
transfusions in adults with acute myeloid leukemia. Gruppo
Italiano Malattie Ematologiche Mallgne dell'Adulto. N Engl J
Med 1997 ; 337 : 1870-1875
7) Heckman KD, et al:Randomized study of prophylactic platelet
transfusion threshold during induction therapy for adult acute
leukemia:10,000/μμμμL versus 20,000/μμμμL. J Clin Oncol 1997 ;
15 : 1143-1149
1.目的
新鲜冻结血浆(Fresh Frozen Plasma ; FFP)の投与は,血浆因
子の欠乏による病态の改善を目的に行う.特に,凝固因子を
补充することにより,出血の予防や止血の促进効果(予防的投
与と治疗的投与)をもたらすことにある.
なお,新鲜冻结血浆の制法と性状については参考17(P125)を
参照.
ⅣⅣⅣⅣ 新鲜冻结血浆の适正使用
Ⅳ
新鲜
冻结
血
浆の适正使用
-82-
血液制剤の使用指针
2.使用指针
凝固因子の补充による治疗的投与を主目的とする.自然出
血时,外伤性の出血时の治疗と観血的処置を行う际に适応と
なる.観血的処置时を除いて新鲜冻结血浆の予防的投与の意
味はなく,あくまでもその使用は治疗的投与に限定される.
投与量や投与间隔は各凝固因子の必要な止血レベル,生体内
の半减期や回収率などを考虑して决定し,治疗効果の判定は
临床所见と凝固活性の検査结果を総合的に勘案して行う.新
鲜冻结血浆の投与は,他に安全で効果的な血浆分画制剤ある
いは代替医薬品(リコンビナント制剤など)がない场合にのみ,
适応となる.投与に当たっては,投与前にプロトロンビン时
间(PT) 活性化部分トロンボプラスチン时间(APTT)を测定し,
DIC等の大量出血ではフィブリノゲン値も测定する.また 新
鲜冻结血浆の予防的投与は,凝固因子欠乏による出血の恐れ
のある患者の観血的処置时を除き,その有効性は证明されて
いない(本项末尾[注] 出血に対する输血疗法 を参照).し
たがって 新鲜冻结血浆の适応は以下に示す场合に限定される.
1)凝固因子の补充
(1) PTおよび/またはAPTTが延长している场合
(①PTは(ⅰ)INR2.0以上,(ⅱ)30%以下/②APTTは(ⅰ)
各医疗机関における基准の上限の2倍以上,(ⅱ)25%以
下とする)
ⅰ.复合型凝固障害
● 肝障害:肝障害により复数の凝固因子活性が低下し,
出血倾向のある场合に适応となる.新鲜冻结血浆の治
疗効果はPTやAPTTなどの凝固検査を行いつつ评価す
るが,検査値の正常化を目标とするのではなく症状の
改善により判定する.ただし,重症肝障害における止
血系の异常は,凝固因子の产生低下ばかりではなく,
Ⅳ新鲜
冻结
血
浆の适正使用
-83-
血液制剤の使用指针
血小板数の减少や抗凝固因子,线溶因子,抗线溶因子
の产生低下,网内系の机能の低下なども原因となり得
ることに留意する.また,急性肝不全においては,し
ばしば消费性凝固障害により新鲜冻结血浆の必要投与
量が増加する.容量の过负荷が悬念される场合には,
血浆交换疗法(1~1.5×循环血浆量/回)を并用する(ア
フェレシスに関连する事项は,参考14(P120)を参照).
なお,PTがINR2.0以上(30%以下)で,かつ観血的処置
を行う场合を除いて新鲜冻结血浆の予防的投与の适応
はない.ただし,手术以外の観血的処置における重大
な出血の発生は,凝固障害よりも手技が主な原因とな
ると考えられていることに留意する.
● L-アスパラギナーゼ投与関连:肝臓での产生低下によ
るフィブリノゲンなどの凝固因子の减少により出血倾
向をみることがあるが,アンチトロンビンなどの抗凝
固因子や线溶因子の产生低下をも来すことから,血栓
症をみる场合もある.これらの诸因子を同时に补给す
るためには新鲜冻结血浆を用いる.アンチトロンビン
の回复が悪い时は,アンチトロンビン制剤を并用する.
止血系の异常の程度と出现した时期によりL-アスパ
ラギナーゼの投与计画の中止若しくは変更を検讨する.
● 播种性血管内凝固(DIC):DIC(诊断基准は参考资料1
(P135)を参照)の治疗の基本は,原因の除去(基础疾患の
治疗)とヘパリンなどによる抗凝固疗法である.新鲜冻
结血浆の投与は,これらの処置を前提として行われる
べきである.この际の新鲜冻结血浆投与は,凝固因子
と共に不足した生理的凝固 线溶阻害因子(アンチトロ
ンビン,プロテインC,プロテインS,プラスミンイン
ヒビターなど)の同时补给を目的とする.通常,(1)に
Ⅳ
新鲜
冻结
血
浆の适正使用
-84-
血液制剤の使用指针
示すPT,APTTの延长のほかフィブリノゲン値が
100mg/dL未満の场合に新鲜冻结血浆の适応となる(参
考资料1(P135) DICの诊断基准参照).
なお,フィブリノゲン値は100mg/dL程度まで低下しな
ければPTやAPTTが延长しないこともあるので注意す
る.また,特にアンチトロンビン活性が低下する场合
は,新鲜冻结血浆より安全かつ効果的なアンチトロン
ビン浓缩血浆分画制剤の使用を常に考虑する.
● 大量输血时:通常,大量输血时に希釈性凝固障害によ
る止血困难が起こることがあり,その场合新鲜冻结血
浆の适応となる.しかしながら 希釈性凝固障害が认め
られない场合は 新鲜冻结血浆の适応はない(図1(P65)).
外伤などの救急患者では,消费性凝固障害が并存して
いるかを検讨し,凝固因子欠乏による出血倾向がある
と判断された场合に限り,新鲜冻结血浆の适応がある.
新鲜冻结血浆の予防的投与は行わない.
ⅱ.浓缩制剤のない凝固因子欠乏症
● 血液凝固因子欠乏症にはそれぞれの浓缩制剤を用いる
ことが原则であるが,血液凝固第Ⅴ,第ⅩⅠ因子欠乏症
に対する浓缩制剤は现在のところ供给されていない.
したがって,これらの両因子のいずれかの欠乏症また
はこれらを含む复数の凝固因子欠乏症では,出血症状
を示しているか,観血的処置を行う际に新鲜冻结血浆
が适応となる.第Ⅷ因子の欠乏症(血友病A)は遗伝
子组み换え型制剤または浓缩制剤,Ⅸ因子欠乏症(血
友病B)には浓缩制剤,第ⅩⅢ因子欠乏症には浓缩制剤,
先天性无フィブリノゲン血症には浓缩フィブリノゲン
制剤,第Ⅶ因子欠乏症には遗伝子组み换え活性第Ⅶ因
子制剤又は浓缩プロトロンビン复合体制剤,プロトロ
Ⅳ新鲜
冻结
血
浆の适正使用
-85-
血液制剤の使用指针
ンビン欠乏症,第X因子欠乏症には浓缩プロトロンビン
复合体制剤,さらにフォンヴィレブランド病には,フ
ォンヴィレブランド因子を含んでいる第Ⅷ因子浓缩制
剤による治疗が可能であることから,いずれも新鲜冻
结血浆の适応とはならない.
ⅲ.クマリン系薬剤(ワルファリンなど)効果の紧急补正
(PTがINR2.0以上(30%以下))
● クマリン系薬剤は,肝での第Ⅱ,Ⅶ,Ⅸ,Ⅹ因子の合
成に必须なビタミンK依存性酵素反応の阻害剤である.
これらの凝固因子の欠乏状态における出血倾向は,ビ
タミンKの补给により通常1时间以内に改善が认めら
れるようになる.なお,より紧急な対応のために新鲜
冻结血浆の投与が必要になることが稀にあるが,この
场合でも直ちに使用可能な场合には「浓缩プロトロン
ビン复合体制剤」を使用することも考えられる.
(2) 低フィブリノゲン血症(100mg/dL未満)
我が国では浓缩フィブリノゲン制剤の供给が十分でな
く,またクリオプリシピテート制剤が供给されていない
ことから,以下の病态へのフィブリノゲンの补充には,
新鲜冻结血浆を用いる.
なお,フィブリノゲン値の低下の程度はPTやAPTTに
必ずしも反映されないので注意する(前述).
● 播种性血管内凝固(DIC):(前项ⅰ DIC を参照)
● L-アスパラギナーゼ投与后:(前项ⅰ L-アスパラギナ
ーゼ投与関连参照)
2)凝固阻害因子や线溶因子の补充
● プロテインC,プロテインSやプラスミンインヒビターな
どの凝固 线溶阻害因子欠乏症における欠乏因子の补充
Ⅳ
新鲜
冻结
血
浆の适正使用
-86-
血液制剤の使用指针
を目的として投与する.プロテインCやプロテインSの欠
乏症における血栓症の発症时にはヘパリンなどの抗凝固
疗法を并用し,必要に応じて新鲜冻结血浆により欠乏因
子を补充する.安定期には経口抗凝固疗法により血栓症
の発生を予防する.アンチトロンビンについては浓缩制
剤を利用する.また,プロテインC欠乏症における血栓
症発症时には活性型プロテインC浓缩制剤による治疗が
可能である.プラスミンインヒビターの欠乏による出血
症状に対してはトラネキサム酸などの抗线溶薬を并用し,
効果が不十分な场合には新鲜冻结血浆を投与する.
3)血浆因子の补充(PT及びAPTTが正常な场合)
● 血栓性血小板减少性紫斑病(TTP):血管内皮细胞で产生
される分子量の著しく大きい(unusually large)フォンヴ
ィレブランド因子マルチマー(UL-vWFM)が,微小循环
で血小板血栓を生じさせ,本症を発症すると考えられて
いる.通常,UL-vWFMは同细胞から血中に放出される
际に,肝臓で产生されるvWF特异的メタロプロテアーゼ
(别名ADAMTS13)により,本来の止血に必要なサイズに
分解される.しかし,后天性TTPではこの酵素に対する
自己抗体(インヒビター)が発生し,その活性が著しく低
下する.従って,本症に対する新鲜冻结血浆を置换液と
した血浆交换疗法(1~1.5循环血浆量/回)の有用性は(1)
同インヒビターの除去,(2)同酵素の补给,(3)UL-vWFM
の除去,(4)止血に必要な正常サイズvWFの补给,の4点
に集约される.一方,先天性TTPでは,この酵素活性の
欠损に基づくので,新鲜冻结血浆の単独投与で充分な効
果がある1).
なお,肠管出血性大肠菌O-157:OH7感染に代表される
后天性溶血性尿毒症症候群(HUS)では,その多くが前记
酵素活性に异常を认めないため,新鲜冻结血浆を用いた
Ⅳ新鲜
冻结
血
浆の适正使用
-87-
血液制剤の使用指针
血浆交换疗法は必ずしも有効ではない2).
3.投与量
生理的な止血効果を期待するための凝固因子の最少の血中
活性値は,正常値の20~30%程度である(表1(P89))
循环血浆量を40mL/kg(70mL/kg(1-Ht/100))とし,补充さ
れた凝固因子の血中回収率は目的とする凝固因子により异な
るが,100%とすれば,凝固因子の血中レベルを约20~30%上
升させるのに必要な新鲜冻结血浆量は,理论的には8~
12mL/kg (40mL/kgの20~30%)である.したがって,体重50kg
の患者における新鲜冻结血浆の投与量は400~600mL,すなわ
ち约5~7単位(新鲜冻结血浆の1単位は80mL)に相当すること
になる.患者の体重やHt値(贫血时),残存している凝固因子
のレベル,补充すべき凝固因子の生体内への回収率や半减期
(表1),あるいは消费性凝固障害の有无などを考虑して投与量
や投与间隔を决定する.なお 个々の凝固因子欠乏症における
治疗的投与や観血的処置时の予防的投与の场合,それぞれの
凝固因子の安全な治疗域レベルを勘案して投与量や投与间隔
を决定する.
4.効果の评価
投与の妥当性,选択した投与量の的确性あるいは副作用の
予防対策などに资するため,新鲜冻结血浆の投与前には,そ
の必要性を明确に把握し,必要とされる投与量を算出する.
投与后には投与前后の検査データと临床所见の改善の程度を
比较して评価し,副作用の有无を観察して诊疗录に记载する.
5.不适切な使用
1)循环血浆量减少の改善と补充
循环血浆量の减少している病态には,新鲜冻结血浆と比
较して胶质浸透圧が高く,より安全な人工胶质液あるいは
Ⅳ
新鲜
冻结
血
浆の适正使用
-88-
血液制剤の使用指针
等张アルブミン制剤の适応である.
2)蛋白质源としての栄养补给
输血により补充された血浆蛋白质(主成分はアルブミン)
はアミノ酸にまで缓徐に分解され,その多くは热源として
消费されてしまい,患者の蛋白质源とはならない.この目
的のためには,中心静脉栄养法や経肠栄养法が适応である
(アルブミン制剤の适正使用:5-1) 蛋白质源としての栄
养补给 の项を参照).
3)创伤治愈の促进
创伤の治愈に関与する血浆蛋白质としては,急性反応期
蛋白质であるフィブリノゲン,第ⅩⅢ因子,フィブロネクチ
ン,フォンヴィレブランド因子などが考えられている.し
かしながら,新鲜冻结血浆の投与により,これらを补给し
ても,创伤治愈が促进されるという医学的根拠はない.
4)末期患者への投与
末期患者に対しては,患者の自由意思を尊重し,単なる
延命措置は控えるという考え方が容认されつつある.输血
疗法といえども,その例外ではなく,患者の意思を尊重し
ない単なる时间的延命のための投与は控えるべきである.
5)その他
重症感染症の治疗,DICを伴わない热伤の治疗,人工心
肺使用时の出血予防,非代偿性肝硬変での出血予防なども
新鲜冻结血浆投与の适応とはならない.
6.使用上の注意点
1) 融解法
使用时には30~37℃の恒温槽中で急速に融解し,速やか
Ⅳ新鲜
冻结
血
浆の适正使用
-89-
血液制剤の使用指针
(3时间以内)に使用する.
なお,融解时に恒温槽中の非灭菌の温水が直接バッグに
付着することを避けるとともに,バッグ破损による细菌汚
染を起こす可能性を考虑して,必ずビニール袋に入れる.
融解后にやむを得ず保存する场合には,常温ではなく4℃
の保冷库内に保管する.保存すると不安定な凝固因子(第Ⅴ,
Ⅷ因子)は急速に失活するが,その他の凝固因子の活性は比
较的长い间保たれる(表1).
1) 観血的処置时の下限値
2) 14日保存にて活性は50%残存
3) 24时间保存にて活性は25%残存
(AABB:Blood Transfusion Therapy 7th ed. 2002, p27)3)
*) 一部を改订
2)感染症の伝播
新鲜冻结血浆はアルブミンなどの血浆分画制剤とは异な
り,ウイルスの不活化が行われていないため,血液を介す
る感染症の伝播を起こす危険性がある.
表1表1表1表1 凝固因子の生体内における动态と止血レベル凝固因子の生体内における动态と止血レベル凝固因子の生体内における动态と止血レベル凝固因子の生体内における动态と止血レベル
Ⅳ
新鲜
冻结
血
浆の适正使用
因子
フィブリノゲン
プロトロンビン
第ⅤⅤⅤⅤ因子
第ⅦⅦⅦⅦ因子
第ⅧⅧⅧⅧ因子
第ⅨⅨⅨⅨ因子
第ⅩⅩⅩⅩ因子
第ⅩⅩⅩⅩⅠⅠⅠⅠ因子
第ⅩⅩⅩⅩⅡⅡⅡⅡ因子
第ⅩⅩⅩⅩⅢⅢⅢⅢ因子
フォンヴィレブランド
因子
止血に
必要な浓度1)
75~100mg/dL*
40%
15~25%
5~10%
10~40%
10~40%
10~20%
15~30%
-
1~5%
25~50%
生体内半减期
3~6日
2~5日
15~36时间
2~7时间
8~12时间
18~24时间
1.5~2日
3~4日
-
6~10日
3~5时间
生体内回収率
50%
40~80%
80%
70~80%
60~80%
40~50%
50%
90~100%
-
5~100%
-
安定性
(4℃保存)
安 定
安 定
不安定2)
安 定
不安定3)
安 定
安 定
安 定
安 定
安 定
不安定
-90-
血液制剤の使用指针
3)クエン酸中毒(低カルシウム血症)
大量投与によりカルシウムイオンの低下による症状(手
指のしびれ,呕気など)を认めることがある.
4)ナトリウムの负荷
新鲜冻结血浆を1単位投与することにより,约0.8gの塩化
ナトリウム(NaCl)が负荷される.
5)アレルギー反応
时にアレルギーあるいはアナフィラキシー反応を起こす
ことがある.
6)输血セットの使用
使用时には输血セットを使用する.
[注] 出血に対する输血疗法
1.止血机构
生体の止血机构は,以下の4つの要素から成り立っており,
それらが顺次作动して止血が完了する.これらのいずれか
の异常により病的な出血が起こる.输血用血液による补充
疗法の対象となるのは血小板と凝固因子である.
a.血管壁:収缩能
b.血小板:血小板血栓形成(一次止血),すなわち血小
板の粘着 凝集能
c.凝固因子:凝固系の活性化,トロンビンの生成,次
いで最终的なフィブリン血栓形成(二次
止血)
d.线溶因子:プラスミンによる血栓の溶解(繊维素
溶解)能
2.基本的な考え方
新鲜冻结血浆の使用には治疗的投与と予防的投与がある.
Ⅳ新鲜
冻结
血
浆の适正使用
-91-
血液制剤の使用指针
血小板や凝固因子などの止血因子の不足に起因した出血倾
向に対する治疗的投与は,绝対的适応である.一方,出血
の危険性は血小板数 出血时间 PT APTT フィブリノゲン
などの検査値からは必ずしも予测できない.止血机能検査
値が异常であったとしても,それが軽度であれば,たとえ
観血的処置を行う场合でも新鲜冻结血浆を予防的に投与を
する必要はない.観血的処置时の予防的投与の目安は血小
板数が5万/μμμμL以下,PTがINR2.0以上(30%以下),APTTが
各医疗机関が定めている基准値の上限の2倍以上(25%以
下) フィブリノゲンが100mg/dL未満になったときである.
出血时间は検査自体の感度と特异性が低く,术前の止血
机能検査としては适当ではなく,本検査を术前に必ず行う
必要はない.むしろ,出血の既往歴,服用している薬剤な
どに対する正确な问诊を行うことが必要である.
上血机能検査で軽度の异常がある患者(軽度の血小板减
少症,肝障害による凝固异常など)で局所的な出血を起こし
た场合に,新鲜冻结血浆を第1选択とすることは误りであり,
十分な局所的止血処置が最も有効である.図2のフローチ
ャートで示すとおり,新鲜冻结血浆により止血可能な出血
図2図2図2図2 出血に対する输血疗法と治疗法のフローチャート出血に対する输血疗法と治疗法のフローチャート出血に対する输血疗法と治疗法のフローチャート出血に対する输血疗法と治疗法のフローチャート
出血の评価
局所出血
出血倾向
局所止血
止血机能検査
血管壁
血小板
凝固因子
线溶亢进
减少
机能低下
処置
血小板
ビタミンK
DDAVP
プロタミン
FFP
浓缩凝固因子制剤
その他
トラネキサム酸
Ⅳ
新鲜
冻结
血
浆の适正使用
-92-
血液制剤の使用指针
と局所的な処置でしか止血し得ない出血が存在し,その鉴
别が极めて重要である.
また,新鲜冻结血浆の投与に代わる代替治疗を常に考虑
する.例えば,酢酸デスモプレシン(DDAVP)は軽症の血友
病Aやフォンヴィレブランド病(typeⅠ)の出血时の止血疗
法や小外科的処置の际の出血予防に有効である.
文献
1)藤村吉博:VWF切断酵素(ADAMTS13)の动态解析による
TTP/HUS诊断法の进歩.日本内科学会雑志 2004 ; 93 :451-459
2)Mori Y, et al : Predicting response to plasma exchange in patients
with thrombotic thrombocytopenic purpura with measurement of
vWF-cleaving protease activity. Transfusion 2002 ; 42 : 572-580
3)AABB : Blood Transfusion Therapy ; A Physician's Handbook
(7th ed.) , 2002, p27
1.目的
アルブミン制剤を投与する目的は,血浆胶质浸透圧を维持
することにより循环血浆量を确保すること,および体腔内液
や组织间液を血管内に移行させることによって治疗抵抗性の
重度の浮肿を治疗することにある.
なお アルブミンの制法と性状については参考18(P127)を参照.
2.使用指针
急性の低蛋白血症に基づく病态,また他の治疗法では管理
が困难な慢性低蛋白血症による病态に対して,アルブミンを
补充することにより一时的な病态の改善を図るために使用す
る.つまり胶质浸透圧の改善,循环血浆量の是正が主な适応
ⅤⅤⅤⅤ アルブミン制剤の适正使用 Ⅴアルブミン制剤の适正使用
-93-
血液制剤の使用指针
であり,通常前者には高张アルブミン制剤,后者には等张ア
ルブミン制剤あるいは加热人血浆たん白を用いる.なお,本
使用指针において特に规定しない场合は,等张アルブミン制
剤には加热人血浆たん白を含むこととする.
1)出血性ショック等
出血性ショックに陥った场合には,循环血液量の30%以
上が丧失したと考えられる.このように30%以上の出血を
みる场合には,初期治疗としては,细胞外液补充液(乳酸リ
ンゲル液,酢酸リンゲル液など)の投与が第一选択となり,
人工胶质液の并用も推奨されるが,原则としてアルブミン
制剤の投与は必要としない.循环血液量の50%以上の多量
の出血が疑われる场合や血清アルブミン浓度が3.0g/dL未
満の场合には,等张アルブミン制剤の并用を考虑する.循
环血浆量の补充量は,バイタルサイン,尿量,中心静脉圧
や肺动脉楔入圧,血清アルブミン浓度,さらに可能であれ
ば胶质浸透圧を参考にして判断する.もし,肾机能障害な
どで人工胶质液の使用が不适切と考えられる场合には,等
张アルブミン制剤を使用する.また,人工胶质液を1,000mL
以上必要とする场合にも,等张アルブミン制剤の使用を考
虑する.
なお,出血により不足したその他の血液成分の补充につ
いては,各成分制剤の使用指针により対処する(特に 术中
の输血 の项を参照;図1(P65)).
2)人工心肺を使用する心臓手术
通常,心臓手术时の人工心肺の充填には,主として细胞
外液补充液が使用される.なお,人工心肺実施中の血液希
釈で起こった低アルブミン血症は,血清アルブミンの丧失
によるものではなく一时的なものであり,利尿により术后
数时间で回复するため,アルブミン制剤を投与して补正す
Ⅴ
アルブミン制剤の适正使用
-94-
血液制剤の使用指针
る必要はない.ただし,术前より血清アルブミン(Alb)浓度
または胶质浸透圧の高度な低下のある场合,あるいは体重
10kg未満の小児の场合などには等张アルブミン制剤が用い
られることがある.
3)肝硬変に伴う难治性腹水に対する治疗
肝硬変などの慢性の病态による低アルブミン血症は,そ
れ自体ではアルブミン制剤の适応とはならない.肝硬変で
はアルブミンの生成が低下しているものの,生体内半减期
は代偿的に延长している.たとえアルブミンを投与しても,
かえってアルブミンの合成が抑制され,分解が促进される.
大量(4L以上)の腹水穿刺时に循环血浆量を维持するため,
高张アルブミン制剤の投与が,考虑される*.また,治疗抵
抗性の腹水の治疗に,短期的(1周间を限度とする)に高张ア
ルブミン制剤を并用することがある.
* Runyon BA : Management of adult patients with ascites due to cirrhosis.
Hepatology 2004 ; 39 : 841-856
4)难治性の浮肿,肺水肿を伴うネフローゼ症候群
ネフローゼ症候群などの慢性の病态は,通常アルブミン
制剤の适応とはならない.むしろ,アルブミンを投与する
ことによってステロイドなどの治疗に抵抗性となることが
知られている.ただし,急性かつ重症の末梢性浮肿あるい
は肺水肿に対しては,利尿薬に加えて短期的(1周间を限度
とする)に高张アルブミン制剤の投与を必要とする场合が
ある.
5)循环动态が不安定な血液透析等の体外循环施行时
血液透析时に血圧の安定が悪い场合において,特に糖尿
病を合并している场合や术后などで低アルブミン血症のあ
る场合には,透析に际し低血圧やショックを起こすことが
Ⅴアルブミン制剤の适正使用
-95-
血液制剤の使用指针
あるため,循环血浆量を増加させる目的で予防的投与を行
うことがある.
ただし通常は,适切な体外循环の方法の选択と,他の薬
物疗法で対処することを基本とする.
6)凝固因子の补充を必要としない治疗的血浆交换疗法
治疗的血浆交换疗法には,现在様々の方法がある.有害
物质が同定されていて,选択的若しくは准选択的有害物质
除去の方法が确立されている场合には,その方法を优先す
る.それ以外の非选択的有害物质除去や,有用物质补充の
方法として,血浆交换疗法がある.
ギランバレー症候群,急性重症筋无力症など凝固因子の
补充を必要としない症例では,置换液として等张アルブミ
ン制剤を使用する.アルブミン制剤の使用は,肝炎発症な
どの输血副作用の危険がほとんどなく,新鲜冻结血浆を使
用することと比较してより安全である.
胶质浸透圧を保つためには,通常は,等张アルブミンも
しくは高张アルブミンを电解质液に希釈して置换液として
用いる.血中アルブミン浓度が低い场合には,等张アルブ
ミンによる置换は,肺水肿等を生じる可能性が有るので,
置换液のアルブミン浓度を调节する等の注意が必要である.
加热人血浆たん白は,まれに血圧低下をきたすので,原则
として使用しない.やむを得ず使用する场合は,特に血圧
の変动に留意する.1回の交换量は,循环血浆量の等量ない
し1.5倍量を基准とする.开始时は,置换液として人工胶质
液を使用することも可能な场合が多い(血浆交换の置换液
として新鲜冻结血浆が用いられる场合については,新鲜冻
结血浆の项参照.また,治疗的血浆交换疗法に関连する留
意事项については,参考14(P120)を参照).
Ⅴ
アルブミン制剤の适正使用
-96-
血液制剤の使用指针
7)重症热伤
热伤后,通常18时间以内は原则として细胞外液补充液で
対応するが,18时间以内であっても血清アルブミン浓度が
1.5g/dL未満の时は适応を考虑する.
热伤部位が体表面积の50%以上あり,细胞外液补充液で
は循环血浆量の不足を是正することが困难な场合には,人
工胶质液あるいは等张アルブミン制剤で対処する.
8)低蛋白血症に起因する肺水肿あるいは著明な浮肿が认め
られる场合
术前,术后あるいは経口摂取不能な重症の下痢などによ
る低蛋白血症が存在し,治疗抵抗性の肺水肿あるいは著明
な浮肿が认められる场合には,利尿薬とともに高张アルブ
ミン制剤の投与を考虑する.
9)循环血浆量の著明な减少を伴う急性膵炎など
急性膵炎 肠闭塞などで循环血浆量の著明な减少を伴うシ
ョックを起こした场合には,等张アルブミン制剤を使用する.
3.投与量
投与量の算定には下记の计算式を用いる.このようにして
得られたアルブミン量を患者の病状に応じて,通常2~3日
で分割投与する.
必要投与量(g)=
期待上升浓度(g/dL)×循环血浆量(dL)×2.5
ただし 期待上升浓度は期待値と実测値の差 循环血浆量は
0.4dL/kg,投与アルブミンの血管内回収率は4/10(40%)とする.
たとえば,体重χχχχkgの患者の血清アルブミン浓度を0.6g/dL
上升させたいときには,0.6g/dL×(0.4dL/kg×χχχχkg)×2.5=0.6
×χχχχ×1=0.6χχχχgを投与する.
Ⅴアルブミン制剤の适正使用
-97-
血液制剤の使用指针
すなわち,必要投与量は期待上升浓度(g/dL)×体重(kg)に
より算出される.
一方,アルブミン1gの投与による血清アルブミン浓度の上
升は,体重χχχχkgの场合には,[アルブミン1g×血管内回収率
(4/10)](g)/[循环血浆量](dL)すなわち,
1g×0.4/(0.4dL/kg×χχχχkg)=1/χχχχ(g/dL) ,
つまり体重の逆数で表わされる.
4.投与効果の评価
アルブミン制剤の投与前には,その必要性を明确に把握し,
必要とされる投与量を算出する.投与后には投与前后の血清
アルブミン浓度と临床所见の改善の程度を比较して効果の判
定を行い,诊疗录に记载する.投与后の目标血清アルブミン
浓度としては急性の场合は3.0g/dL以上,慢性の场合は2.5g/dL
以上とする.
投与効果の评価を3日间を目途に行い,使用の継続を判断し,
漫然と投与し続けることのないように注意する.
なお,胶质浸透圧の计算式については本项末尾[注] 胶质
浸透圧について」に记载してある.
5.不适切な使用
1)蛋白质源としての栄养补给
投与されたアルブミンは体内で缓徐に代谢(半减期は约
17日)され,そのほとんどは热源として消费されてしまう.
アルブミンがアミノ酸に分解され,肝臓における蛋白质の
再生成の原料となるのはわずかで,利用率が极めて低いこ
とや,必须アミノ酸であるトリプトファン,イソロイシン
及びメチオニンが极めて少ないことなどから,栄养补给の
意义はほとんどない.手术后の低蛋白血症や悪性肿疡に使
用しても,一时的に血浆蛋白浓度を上升させて胶质浸透圧
効果を示す以外に,栄养学的な意义はほとんどない.栄养
Ⅴ
アルブミン制剤の适正使用
-98-
血液制剤の使用指针
补给の目的には,中心静脉栄养法,経肠栄养法によるアミ
ノ酸の投与とエネルギーの补给が栄养学的に蛋白质の生成
に有効であることが定说となっている.
2)脳虚血
脳虚血発作あるいはクモ膜下出血后の血管挛缩に対する
人工胶质液あるいはアルブミン制剤の投与により,脳组织
の障害が防止されるという医学的根拠はなく,使用の対象
とはならない.
3)単なる血清アルブミン浓度の维持
血清アルブミン浓度が2.5~3.0g/dLでは,末梢の浮肿など
の临床症状を呈さない场合も多く,血清アルブミン浓度の
维持や検査値の是正のみを目的とした投与は行うべきでは
ない.
4)末期患者への投与
末期患者に対するアルブミン制剤の投与による延命効果
は明らかにされていない.
生命尊厳の観点からも不必要な投与は控えるべきである.
6.使用上の注意点
1)ナトリウム含有量
各制剤中のナトリウム含有量[3.7mg/mL(160mEq/L)以下]
は同等であるが,等张アルブミン制剤の大量使用はナトリ
ウムの过大な负荷を招くことがあるので注意が必要である.
2)肺水肿,心不全
高张アルブミン制剤の使用时には急激に循环血浆量が増
加するので,输注速度を调节し,肺水肿,心不全などの発
生に注意する.なお,20%アルブミン制剤50mL(アルブミ
Ⅴアルブミン制剤の适正使用
-99-
血液制剤の使用指针
ン10g)の输注は约200mLの循环血浆量の増加に相当する.
3)血圧低下
加热人血浆たん白の急速输注(10mL/分以上)により,血
圧の急激な低下を招くことがあるので注意する.
4)利尿
利尿を目的とするときには,高张アルブミン制剤ととも
に利尿薬を并用する.
5)アルブミン合成能の低下
慢性の病态に対する使用では,アルブミンの合成能の低
下を招くことがある.特に血清アルブミン浓度が4g/dL以上
では合成能が抑制される.
[注] 胶质浸透圧について
胶质浸透圧(π)はpH,温度,构成する蛋白质の种类によ
り影响されるため 実测値の方が信頼できるが 血清中の
蛋白浓度より算定する方法もある.血清アルブミン浓度,
総血清蛋白(TP)浓度からの算出には下记の计算式を用
いる.
1.血清アルブミン値(Cg/dL)よりの计算式:
ππππ=2.8C+0.18C2+0.012C3
2.総血清蛋白浓度(Cg/dL)よりの计算式:
ππππ=2.1C+0.16C2+0.009C3
计算例:
1.アルブミン投与によりAlb値が0.5g/dL上升した场
合の胶质浸透圧の上升(1式より),
ππππ=2.8×0.5+0.18×0.52+0.012×0.53
=1.45mmHg
Ⅴ
アルブミン制剤の适正使用
-100-
血液制剤の使用指针
2.TP値が7.2g/dLの场合の胶质浸透圧(2式より),
ππππ=2.1×7.2+0.16×7.22+0.009×7.23
=26.77mmHg
小児とくに新生児に血液制剤を投与する际に,成人の血液
制剤の使用指针を适用することには问题があり,小児に特有
な生理机能を考虑した指针を策定する必要がある.しかしな
がら,小児一般に対する血液制剤の投与基准については,い
まだ十分なコンセンサスが得られているとは言い难い状况に
あることから,未熟児についての早期贫血への赤血球浓厚液
の投与方法,新生児への血小板浓厚液の投与方法及び新生児
への新鲜冻结血浆の投与方法に限定して指针を策定すること
とした.
1.未熟児早期贫血に対する赤血球浓厚液の适正使用1)
未熟児早期贫血の主たる原因は,骨髄造血机构の未熟性
にあり,生后1~2か月顷に认められる新生児の贫血が生理
的范囲を超えたものともいえる.出生时の体重が少ないほ
ど早く,かつ强く现われる.鉄剤には反応しない.エリス
ロポエチンの投与により改善できる症例もある.しかしな
がら,出生体重が著しく少ない场合,高度の贫血を来して
赤血球输血が必要となることが多い.
なお,ここでの输血の対象児は,出生后28日以降4か月ま
でであり,赤血球浓厚液の输血は以下の指针に准拠するが,
未熟児は多様な病态を示すため个々の症例に応じた配虑が
必要である.
ⅥⅥⅥⅥ 新生児 小児に対する输血疗法
Ⅵ新生児 小児に対する输血疗法
-101-
血液制剤の使用指针
1) 使用指针
(1) 呼吸障害が认められない未熟児
ⅰ.Hb値が8g/dL未満の场合
通常,输血の适応となるが,临床症状によっては必ず
しも输血の必要はない.
ⅱ.Hb値が8~10g/dLの场合
贫血によると考えられる次の临床症状が认められる场
合には,输血の适応となる.
持続性の频脉,持続性の多呼吸,无呼吸 周期性呼吸,
不活発,哺乳时の易疲労,体重増加不良,その他
(2) 呼吸障害を合并している未熟児
障害の程度に応じて别途考虑する.
2) 投与方法
(1) 使用血液
采血后2周间以内のMAP加赤血球浓厚液(MAP加RCC)
を使用する.
(2) 投与の量と速度
ⅰ.うっ血性心不全が认められない未熟児
1回の输血量は10~20mL/kgとし,1~2mL/kg/时间 の
速度で输血する.ただし,输血速度についてはこれ以外
の速度(2mL/kg/时间以上)での検讨は十分に行われてい
ない.
ⅱ.うっ血性心不全が认められる未熟児
心不全の程度に応じて别途考虑する.
3) 使用上の注意
(1) 溶血の防止
ⅰ.白血球除去フィルターの使用时
Ⅵ
新生児 小児に対する输血疗法
-102-
血液制剤の使用指针
血液バッグを强く加圧したり,强い阴圧で吸引すると
溶血の原因になる.したがって,血液を自然に落下させ
るか,吸引して采取する场合には缓和な阴圧により行う.
ⅱ.注射针のサイズ
新生児に対する采血后2周间未満のMAP加赤血球浓厚
液の安全性は确立されているが,2周间以降のMAP加赤血
球浓厚液を放射线照射后に白血球除去フィルターを通し
てから24Gより细い注射针を用いて输注ポンプで加圧し
て输血すると,溶血を起こす危険性があるので,输血速度
を遅くし,溶血の出现に十分な注意を払う必要がある.
(2) 长时间を要する输血
血液バッグ开封后は6时间以内に输血を完了する.残余
分は破弃する.1回量の血液を输血するのに6时间以上を
要する场合には,使用血液を无菌的に分割して输血し,
未使用の分割分は使用时まで4℃に保存する.
(3) 院内采血
院内采血は医学的に适応があり, 输血疗法の実施に関
する指针 のⅩⅡの2の 必要となる场合 に限り行うべき
であるが 実施する场合は 采血基准(安全な血液制剤の安
定供给の确保等に関する法律施行规则)に従うこととし,
とりわけ输血后移植片対宿主病に留意する必要があり,
放射线照射は15~50Gyの范囲とする.また,感染性の副
作用が起こる场合があることにも留意する必要がある.
2.新生児への血小板浓厚液の适正使用
1) 使用指针
(1) 限局性の紫斑のみないしは,出血症状がみられず,全
身状态が良好な场合は,血小板数が3万/μμμμL未満のときに
血小板浓厚液の投与を考虑する.
Ⅵ新生児 小児に対する输血疗法
-103-
血液制剤の使用指针
(2) 広泛な紫斑ないしは紫斑以外にも明らかな出血(鼻出
血,口腔内出血,消化管出血,头盖内出血など)を认める
场合には,血小板数を5万/μμμμL以上に维持する.
(3) 肝臓の未熟性などにより凝固因子の著しい低下を伴う
场合には,血小板数を5万/μμμμL以上に维持する.
(4) 侵袭的処置を行う场合には,血小板数を5万/μμμμL以上に
维持する.
3.新生児への新鲜冻结血浆の适正使用
1)使用指针
(1) 凝固因子の补充
ビタミンKの投与にもかかわらず,PTおよび/あるい
はAPTTの著明な延长があり,出血症状を认めるか侵袭的
処置を行う场合
(2) 循环血液量の1/2を超える赤血球浓厚液输血时
(3) Upshaw-Schulman症候群(先天性血栓性血小板减少性紫
斑病)
2)投与方法
(1)と(2)に対しては,10~20mL/kg以上を必要に応じて
12~24时间毎に缲り返し投与する.
(3)に関しては10mL/kg以上を2~3周间毎に缲り返し投
与する.
3)その他
新生児多血症に対する部分交换输血には,従来,新鲜冻
结血浆が使用されてきたが,ほとんどの场合は生理食塩水
で代替可能である.
Ⅵ
新生児 小児に対する输血疗法
-104-
血液制剤の使用指针
文献
1) 日本小児科学新生児委员会报告:未熟児早期贫血に対する
输血ガイドラインについて.日児志 1995 ; 99 : 1529-1530
Ⅵ新生児 小児に対する输血疗法
-105-
血液制剤の使用指针
■ おわりに
今回の使用指针の见直しは5~10年ぶりであるが,この间に
おける输血医学を含む医学の各领域における进歩発展は目覚
しく,また,「安全な血液制剤の安定供给の确保等に関する
法律」の制定と「薬事法」の改正が行われ,血液事业と输血
疗法の在り方が法的に位置づけられたことを踏まえての改正
である.使用指针では最新の知见に基づく见直しを行ったほ
か,要约を作成し,冒头に示すとともに,病态别に适応を検
讨し,巻末に示した.さらに,新生児への输血の项を设ける
ことにした.
本指针ができるだけ早急に,かつ広范に浸透するよう,関
系者各位の御协力をお愿いしたい.今后は,特に新たな実证
的な知见が得られた场合には,本指针を速やかに改正してい
く予定である.
-106-
血液制剤の使用指针
参考
参考1 慢性贫血(造血干细胞移植)
1)赤血球输血
基本的な适応基准
造血干细胞移植后の造血回复は前処置の强度によって异
なる.造血机能を高度に低下させる前処置を用いる场合は,
通常,造血が回复するまでに移植后2~3周间を要する.こ
の间,ヘモグロビン(Hb)の低下を认めるために赤血球输血
が必要になる.この场合,通常の慢性贫血と同様にHb値の
目安として7g/dLを维持するように,赤血球浓厚液(RCC)
を输血する.発热,うっ血性心不全,あるいは代谢の亢进
がない场合は安静にしていれば,それより低いHb値にも耐
えられるので,临床症状や合并症を考虑しRCCの适応を决
定する.
白血球除去赤血球浓厚液
输血用血液中の同种白血球により,発热反応,同种抗体
产生,サイトメガロウイルス(cytomegalovirus ; CMV)感染
などの有害事象が生じるので,それらの予防のために原则
的に白血球除去赤血球を用いる.特に患者が抗CMV抗体阴
性の场合でも,白血球除去输血により抗CMV抗体阴性の献
血者からの输血とほぼ同等に输血によるCMV感染を予防
できる.
最近の抗体阴性血と白血球除去血の输血による感染の比
较検讨では,感染予防率はいずれの场合も90%以上である
が,抗体阴性血の方が高いことが报告されている1).
2)血小板输血
基本的な适応基准
出血予防
造血机能を高度に低下させる前処置を用いた造血干细胞
移植后は,患者血小板数が减少するので,出血予防のため
-107-
血液制剤の使用指针
参考
に血小板浓厚液(PC)の输血が必要になる.血小板浓厚液の
适応は血小板数と临床症状を参考にする.通常,出血予防
のためには血小板数が1~2万/μμμμL以下の场合が血小板浓厚
液の适応になる.ただし,感染症,発热,播种性血管内凝
固などの合并症がある场合は出血倾向が増强するので注意
する.血小板数を测定し,その结果で当日の血小板浓厚液
の适応を决定し输血することが望まれる.ただし,连日の
采血による患者への负担を考虑し,また,定型的な造血干
细胞移植では血小板が减少する期间を予测できるので,周
単位での血小板浓厚液输血を计画できる场合が多い.この
场合は,1周间に2~3回の频度で1回の输血量としては経験
的に10単位が使用されているが,さらに少量の投与でもよ
い可能性がある.
出血治疗
出血症状が皮肤の点状出血や歯肉出血など,軽度の场合
は,出血予防に准じて血小板浓厚液を输血する.消化管出
血,肺出血,头盖内出血,出血性膀胱炎などにより重笃な
出血症状がある场合は血小板数が5万/μμμμL以下の场合が血
小板浓厚液の适応になる.
HLA适合血小板浓厚液の适応
抗HLA抗体による血小板输血不応状态がある场合は,一
般的な血小板输血の适応に准じる.
白血球除去血小板浓厚液の适応
原则的に赤血球输血と同様に白血球除去血小板浓厚液を
用いる.ただし,日本赤十字社から供给される血小板浓厚
液を用いる场合は白血球数が1バッグあたり1×106以下で
あるように调整されてあるので,使用时には白血球除去フ
ィルターを用いる必要はない.
-108-
血液制剤の使用指针
参考
3)新鲜冻结血浆
通常の新鲜冻结血浆の适応と同様である.复合的な血液
凝固因子の低下,及び血栓性血小板减少性紫斑病を合并し
た场合に适応になる.
4)アルブミンンンン
通常のアルブミン制剤の适応と同様である.
5)免疫グロブリン
通常の免疫グロブリンの适応と同様,抗生物质や抗ウイ
ルス剤の治疗を行っても効果が乏しい感染症に対し适応に
なり,抗生物质と并用し用いる.
6)输血用血液制剤の血液型の选択択択択
同种造血干细胞移植において,患者血液型と造血干细胞
提供者(ドナー)の血液型が同じ场合と异なる场合がある.
これは1.血液型一致(match),2.主不适合(major mismatch),
3.副不适合(minor mismatch) 4.主副不适合(major and minor
mismatch),に分类される.1は患者血液型とドナーの血液
型が同一である场合,2は患者にドナーの血液型抗原に対す
る抗体がある场合,3はドナーに患者の血液型抗原に対する
抗体がある场合,4は患者にドナーの血液型抗原に対する抗
体があり,かつドナーに患者の血液型抗原に対する抗体が
ある场合である.
移植后,患者の血液型は造血の回复に伴いドナー血液型
に変化していくので,特にABO血液型で患者とドナーで异
なる场合には,输血用血液制剤の适切な血液型を选択する
必要がある.以下に血液型选択のための基准を示す.
1.血液型一致
赤血球,血小板,血浆ともに原则的に患者血液型と同
型の血液型を选択する.
-109-
血液制剤の使用指针
参考
2.主不适合(major mismatch)
患者の抗体によってドナー由来の赤血球造血が遅延す
る危険性があるので これを予防するために血小板 血浆
はドナー血液型抗原に対する抗体がない血液型を选択す
る.赤血球は患者の抗体に反応しない血液型を选択する.
3.副不适合(minor mismatch)
ドナーリンパ球が移植后,患者血液型に対する抗体を
产生し,患者赤血球と反応する可能性があるので,赤血
球はドナーの抗体と反応しない血液型を选択する.血小
板と血浆は患者赤血球と反応する抗体がない血液型を选
択する.
4.主副不适合(major and minor mismatch)
ABO血液型主副不适合の场合は,血小板,血浆がAB
型,赤血球はO型になる.さらに,移植后ドナーの血液
型に対する抗体が検出できなくなればドナーの血液型の
赤血球浓厚液を,患者の血液型の赤血球が検出できなく
なればドナーの血液型の血小板浓厚液,新鲜冻结血浆を
输血する.
Rho(D)抗原が患者とドナーで异なる场合には 抗
Rho(D)抗体の有无によって异なるが,患者がRho(D)抗
原阴性の场合には抗Rho(D)抗体があるものとして,ある
いは产生される可能性があるものとして考虑する.また
ドナーがRho(D)抗原阴性の场合にも抗Rho(D)抗体があ
るものとして考虑する.
患者とドナーでABO血液型あるいはRho(D)抗原が异
なる场合の推奨される输血疗法を表1にまとめて示す.
移植后,造血がドナー型に変化した后に,再発や生着
不全などで输血が必要になる场合は,ドナー型の输血疗
法を行う.
移植前后から造血回复までの输血における制剤别の选
択すべき血液型を示す.
-110-
血液制剤の使用指针
参考
血液型 输血
血液型 不适合
ドナー 患者 赤血球 血小板,血浆
A O O
A(もしなければ
ABも可)
B O O
B(もしなければ
ABも可)
AB O O AB
AB A
A(もしなければ
Oも可)
AB
主不适合
AB B
B(もしなければ
Oも可)
AB
O A O
A(もしなければ
ABも可)
O B O
B(もしなければ
ABも可)
O AB O AB
A AB
A(もしなければ
Oも可)
AB
副不适合
B AB
B(もしなければ
Oも可)
AB
A B O AB
ABO血液型
主副不适合
B A O AB
主不适合 D+ D- D- D+
Rho(D)抗原
副不适合 D- D+ D- D+
移植前后から造血回复までの输血における制剤别の选択血液型を示す.
参考2 一般外科手术
术前の贫血,术中及び术后出血量や患者の病态に応じて,
SBOEなどに従い术前输血准备を行う.术前自己血贮血が可能
な患者では,术前贮血を行うことが推奨される.しかし,自
己血の过剰な贮血は患者のみならず,输血部の负担となり,
自己血の廃弃にもつながる.予想出血量に応じた贮血を行う
必要がある.
重笃な心肺疾患や中枢神経系疾患がない患者において,输
血を开始するHb値(输血トリガー値)がHb7~8g/dLとする.循
表表表表1 1 1 1 血液型不适合造血干细胞移植直后の输血疗法血液型不适合造血干细胞移植直后の输血疗法血液型不适合造血干细胞移植直后の输血疗法血液型不适合造血干细胞移植直后の输血疗法
-111-
血液制剤の使用指针
参考
环血液量の20%以内の出血量でありHb値がトリガー値以上
に保たれている场合には,乳酸リンゲル液や酢酸リンゲル液,
生理食塩液などの细胞外液补充液により循环血液量を保つよ
うにする.细胞外液补充液は出血量の3~4倍を血圧,心拍数
などのバイタルサインや,尿量,中心静脉圧などを参考に投
与する.出血量が循环血液量の10%あるいは500mLを超える
ような场合には,ヒドロキシエチルデンプンなどの人工胶质
液を投与してもよい.ただし,ヒドロキシエチルデンプンは
大量投与により血小板凝集抑制を起こす可能性があるので,
投与量は20mL/kgあるいは1,000mL以内に留める.循环血液量
の50%以上の多量の出血が疑われる场合や血清アルブミン浓
度が3.0g/dL未満の场合には,等张アルブミン制剤の并用を考
虑する.
赤血球输血を行う前に采血を行い,Hb値やHt値などを测定
するとともに,输血后はその効果を确认するために再び采血
を行いHb値やHt値の上升を确认する必要がある.
参考3 心臓血管外科手术
输血量における施设间差
心臓血管外科手术における输血使用量は施设间差が大きい.
これは外科手技の差によるもののほか,输血に対する考え方
の差によるところが大きい2).それは,少ない输血量でも,患
者の予后に影响することなく心臓血管外科手术が行えている
施设があることから示唆される.人工心肺を用いないoff-
pump冠动脉バイパス术においては,一般に出血量も少なく,
术中に自己血回収を行う场合が多いため,输血量も少ない.
しかし,人工心肺を用いたり,超低体温循环停止を要するよ
うな大血管手术における输血量となると施设间差が大きくな
る.これは,凝固因子不足や血小板数不足,血小板机能异常
などによる出血倾向に対して治疗が行われるのではなく,単
なる血小板数の正常以下への减少,人工心肺を使用すること
-112-
血液制剤の使用指针
参考
による血小板机能や凝固因子减少が起こるといった検査値,
あるいは理论的问题に対して输血が行われる场合がしばしば
あるからであろうと考えられる.そのために,外科的な出血
の処置に先立って,凝固因子や血小板补充が行われている场
合もしばしばある.
人工心肺使用时には血液希釈が起こる.人工心肺中のHb値
についての上限及び下限は明らかではない.人工心肺离脱后
はHb値が7~8g/dL以上(<10g/dL)になるようにすることが多い.
18~26℃の低体温により血小板数は减少する.主として门
脉系に血小板が捕捉sequestrationされることによる.80%以上
の血小板は复温とともに循环血液中に戻る3).したがって,低
体温时の血小板数减少の解釈には注意を要する.また 低体温
によりトロンボキサン合成酵素阻害によるトロンボキサンA
2产生低下が起こり 血小板凝集能は大きく低下するほか4,5),
血管内皮细胞障害も起こる.复温により血小板凝集能は回复
するが,完全な回复には时间がかかる.最近よく用いられる
常温人工心肺では血小板凝集能低下はない6).
人工心肺を用いた手术において,検査所见に基づいた输血
を行うことで,経験的な方法に比べ出血量を増加させること
なく,新鲜冻结血浆や血小板浓厚液などの输血量を减少させ
ることが出来たと报告されている7).
止血のためには血小板数が5~10万/μμμμL,凝固因子が正常の
20~40%あれば十分であることをよく认识する必要がある.
血小板输血や新鲜冻结血浆を投与する场合,正常あるいはそ
れを上回るような补充は不要であることをよく认识すべきで
ある.
术前の薬物疗法が有効な贫血の是正
心臓手术において,术前の贫血は同种血输血を必要とする
重要な因子である.肾不全や,鉄欠乏性贫血もしばしばみら
れる8).また,术前に冠动脉造影を受けた患者では贫血になり
-113-
血液制剤の使用指针
参考
やすいので注意が必要である.また,鉄欠乏性贫血も存在す
るので,鉄剤などによる治疗が必要なことがある.
血小板浓厚液や新鲜冻结血浆の予防的投与の否定
人工心肺症例における血小板浓厚液や新鲜冻结血浆の予防
的投与は勧められない.
出血量に関系する因子
乳児心臓血管外科手术においては,低体温人工心肺中の核
心温度が出血量と関系すると报告されている.1歳以上の小児
心臓血管外科手术では,再手术,术前からの心不全,长时间
にわたる人工心肺时间が出血量と同种血输血量の多さと関系
している9).
同种血输血を减少させるのに有用な薬物疗法
アプロチニンやトラネキサム酸などの薬物を用いることに
より,心臓手术における同种血输血を减少させることができ
る10).アプロチニン投与により同种血输血が减少するほか,
出血に対する再开胸率が减少すると报告されている11).アプ
ロチニンの有用性は,人工心肺を用いる手术においても示唆
されている12).アプロチニンは冠动脉バイパス术の再手术例
における出血量を减少させると报告されている13,14).しかし,
超低体温循环停止法を用いた场合には,アプロチニンによる
出血量减少効果は期待できない15).ε-アミノカプロン酸も心
臓手术における出血量を减少させる16).
同种血输血量の减少には,术中の凝固検査のチェックが有
用である.复雑な心臓手术において,トロンボエラストグラ
ム(TEG)が同种血输血を减少させるのに有用であると报告さ
れている17).
-114-
血液制剤の使用指针
参考
参考4 肺外科手术
肺切除术の多くは胸腔镜下に行われるようになった.肺外
科手术においては一般に出血量や体液シフトも比较的少ない.
肺切除术や肺全摘术においても,Hb値は8.5~10g/dLでよいと
考えられる18).
参考5 食道手术
食道全摘术及び胃肠管を用いた食道再建术では,しばしば
出血量も多くなるほか,体液のサードスペースへの移行など
大きな体液シフトが起こる.输血准备量は 患者の病态,体格
术前Hb値 术中および术后出血量などを考虑して决定する.
术前の栄养状态が良好で,贫血もない患者では自己血贮血
も考虑する.同种血输血を用いず自己血输血のみで管理した
症例では,癌の再発率が低下し,再発后の生存期间も长くな
るという后ろ向き研究による报告がある19).自己血输血を行
った方が免疫机能が保たれ,术后感染も低いという报告もあ
る20,21).输血が必要であった患者では,输血をしなかった患
者に比べ予后が不良であったという报告もある22).
食道癌患者はしばしば高齢であるが,全身状态が良好な患
者における输血を开始するHb値(输血トリガー値)は,Hb値7
~8g/dLとする.冠动脉疾患などの心疾患があり循环予备力が
减少した患者や,慢性闭塞性肺疾患などの肺疾患により术后
の血液酸素化悪化が予想される患者,骨髄における血球产生
能力が低下している患者では,输血トリガー値はより高いも
のとするのが妥当である.ただし,10g/dLより高く设定する
必要はない.
参考6 整形外科手术
膝関节全置换术や股関节全置换术において,等容积性の希
釈式自己血输血,术中回収式自己血输血,さらに体温の积极
的维持により同种血输血量を减少させることができると示唆
-115-
血液制剤の使用指针
参考
されている23).过剰输血に注意が必要である24).
膝関节全置换术においては,术中はターニケットを使用す
るために,术中出血は比较的少ないが术后出血量も多い.术
中に等容积性の希釈式自己血输血により自己血を采取し,术
后に返血したり25),术后ドレーン血を返血するという自己血
输血によっても同种血输血量を减少させることができる26).
脊椎外科手术においてはしばしば出血量が多くなり,赤血
球浓厚液のほか,血小板浓厚液や新鲜冻结血浆などが必要に
なる场合がある.适宜 プロトロンビン时间 INR 部分トロンボ
プラスチン时间の测定を行い 使用指针に従って実施する27).
低体温による血小板机能障害や凝固系抑制が起こるが,軽
度低体温でも股関节全置换术では出血量が増加すると报告さ
れている28).外科的止血に加え,低体温のような出血量を増
加させる要因についても注意が必要である.
参考7 脳神経外科手术
脳神経外科手术は,脳肿疡手术,脳动脉瘤クリッピングや
颈动脉内膜切除术などの血管手术,脳挫伤や硬膜外血肿,脳
外伤手术など多岐にわたる.また,整形外科との境界领域で
あるが,脊髄手术も含まれる.
脳神経外科手术の基本は,头盖内病変の治疗と,それらの
病変による头盖内圧上升などにより起こる二次的な损伤を防
ぐことにある.したがって,脳神経外科手术においては,ま
ず循环血液量を正常に保ち平均血圧及び脳潅流圧を十分に保
つことが重要である.しかし,脳神経外科手术においては,
循环血液量评価がしばしば困难である.脳脊髄液や术野の洗
浄液のために,吸引量やガーゼ重量を测定しても,しばしば
出血量の算定が难しい.また,脳浮肿の予防や治疗,脳脊髄
液产生量减少のためにマンニトールやフロセミドのような利
尿薬を用いるために,尿量が循环血液量を反映しない.また,
脳浮肿を抑制するために,血清浸透圧减少を防ぐことが重要
-116-
血液制剤の使用指针
参考
である.正常血清浸透圧は295mOsm/Lであるのに対し,乳酸
リンゲル液や酢酸リンゲル液などはやや低张液である.生理
食塩水は308mOsm/Lと高张であるが,大量投与により高塩素
性代谢性アシドーシスを起こすので注意が必要である.
脳浮肿を防ぐために胶质浸透圧が重要であるとしばしば信
じられているが,それを示す科学的证拠は乏しい.ほとんど
の开头手术では胶质液の投与は不要である.しかし,脳外伤
や脳动脉瘤破裂,脳血管损伤などにより出血量が多くなった
场合(たとえば循环血液量の50%以上)には,ヒドロキシエチ
ルデンプンなどの人工胶质液や,アルブミン溶液投与が必要
なことがある.ただし,ヒドロキシエチルデンプン大量投与
では凝固因子希釈に加え,血小板凝集抑制,凝固第Ⅷ因子复
合体への作用により出血倾向を起こす可能性がある.
参考8 泌尿器科手术
根治的前立腺切除术においては,术前の贮血式自己血输血
あるいは,术中の等容积性の希釈式自己血输血により同种血
输血の投与量を减少させることができる29).しかし,メタ分
析では,希釈式自己血输血による同种血输血の减少について
は,疑问がもたれている30).
根治的前立腺切除术において,术中の心筋虚血発作は,术
后频脉やHt値が28%未満では多かったという报告がある31).
参考9 大量出血や急速出血に対する対処
大量出血は循环血液量よりも24时间以内における出血量が
多い场合をいう.しかし,外科手术の场合,特に外伤に対す
る手术では,数时间という短时间の间に循环血液量を超える
ような出血や,急速に循环血液量の1/3~1/2を超えるような
出血が起こる场合がある.
输血准备の时间的余裕がある场合には,交差适合试験と放
射线照射を行った赤血球浓厚液を投与する.また 大量输血时
-117-
血液制剤の使用指针
参考
の适合血の选択については, 输血疗法の実施に関する指针
のⅤの3を参照.
急速大量输血では代谢性アシドーシスや高カリウム血症が
起こる可能性がある.高カリウム血症は,输血速度が
1.2mL/kg/minを超えた场合に起こる32).现在,输血ポンプや
加圧バッグを备えた血液加温装置などの技术的进歩により高
速度の输血が可能になり,心停止を招くような高度の高カリ
ウム血症が起こる可能性がある33,34).循环不全などによる代
谢性アシドーシスも高カリウム血症を増悪させる要因となる.
大量出血患者では低体温になりやすいが,特に输液剤や输
血用血液制剤の加温が不十分な场合にはさらに低体温となり
やすい.低体温は术后のシバリングとそれによる酸素消费量
の重大な増加を起こすだけでなく,感染症の増加などを起こ
すことが示唆されている.急速 大量输血を行う场合には,
対流式输液 输血加温器など効率のよい加温器を使用する必
要がある.その他,温风対流式加温ブランケットなどの使用
により低体温を防ぐよう努力するべきである.
MAP加赤血球浓厚液や新鲜冻结血浆にはクエン酸が含ま
れているため,急速输血により一时的に低カルシウム血症が
起こる可能性がある35).しかし,低カルシウム血症は一时的
なものであり,临床的に重大な影响を持つことは少ない.大
量输血时に血圧低下,心収缩性减少がある场合や,イオン化
カルシウム浓度测定により低カルシム血症が明らかな场合に
は,塩化カルシウムやグルコン酸カルシウムなどによりカル
シウム补充を行う.
循环血液量以上の出血が起きた场合,新鲜冻结血浆により
凝固因子を补ったり,血小板输血により血小板を补う必要性
は増加する36).循环血液量以上の出血が起きても 新鲜冻结血
浆を出血倾向予防のために投与することの有用性は否定され
ている37).血小板输血にあたっては,血小板回収率から考え
てABO适合血小板浓厚液を用いることが望ましい.ABO不适
-118-
血液制剤の使用指针
参考
合血小板浓厚液も使用は可能であるが,血小板回収率はABO
适合血小板浓厚液に比べ低くなることに注意が必要である.
これは,大量出血に伴う出血倾向が,凝固障害によるもの
だけでなく,重笃な低血圧38),末梢循环不全による代谢性ア
シドーシス,低体温といったさまざまな因子に関系している
ので注意深く観察して対処すべきである39).
参考10 小児の外科手术
循环予备能が小さい小児患者において,成人の出血量によ
る输血开始基准を当てはめることは问题になる场合があり,
出血が予想される紧急手术术前の贫血(8g/dL未満)も赤血球
输血の対象として考虑する.また 外伤 术中出血による循环
血液量の15~20%の丧失の场合も赤血球输血を考虑する.い
ずれの场合も,临床状态から输血开始の判断をすべきである.
参考11 慢性贫血患者における代偿反応
外科手术患者においてはしばしば术前に贫血が认められる.
多くの慢性贫血患者においては,赤血球量は减少しているが,
血浆量はむしろ増加しており,循环血液量は正常に保たれて
いる.Ht値低下に伴う血液粘性减少により血管抵抗が减少す
るため,1回心拍出量は増加し,心拍出量は増加する.その
ため,血液酸素含有量は减少するものの,心拍出量増加によ
り代偿されるため,末梢组织への血液酸素运搬量は减少しな
い.组织における酸素摂取率は上升する.ただし,心疾患が
あり心机能障害がある患者や高齢者では,贫血となっても心
拍出量の代偿的増加が起きにくい.
慢性贫血では2,3-DPG※増加により酸素解离曲线の右方シ
フトが起こるため,末梢组织における血液から组织への酸素
受け渡しは促进される40).MAP加赤血球浓厚液中の2,3-
DPG量は减少しているため,多量の输血を行いヘモグロビン
浓度を上升させ血液酸素含有量を増加させても,组织への酸
-119-
血液制剤の使用指针
参考
素供给量は増加しないため,直ちに期待すべき効果がみられ
ないことがあることに注意する41).
※ 2,3-DPG:2,3-ジホスホグリセリン酸
参考12 手术を安全に施行するのに必要と考えられる
HtHtHtHt値やHbHbHbHb値の最低値
全身状态が良好な高齢者の整形外科手术において,Ht値を
41%から28%に减少させても,心拍出量増加が起きなかった
という报告42)はあるが,Ht値を27~29%としても若年者と手
术死亡率は変わらなかったという报告もある43).循环血液量
が保たれるならば,Ht値を45%から30%まで,あるいは40%
から28%に减少させても,酸素运搬量は减少しないと报告さ
れている44).
正常な状态では全身酸素供给量は全身酸素消费量を上回っ
ている.しかし 全身酸素供给量が减少してくると 全身酸素
消费量も减少してくる.このような状态では嫌気的代谢が起
こっている.この时点での酸素供给量をcritical oxygen delivery
(DO2crit)という.冠动脉疾患患者ではDO2critは330mL/minで
あると报告されている45).手术时に500~2,000mL出血しHt値
が24%以下になった患者では,死亡率が高かったという报告
もある46).急性心筋梗塞を起こした高齢者ではHt値が30%未
満で死亡率が上升するが,输血によりHt値を30~33%に上升
させると死亡率が改善するという报告がある.また,根治的
前立腺切除术において,术中の心筋虚血発作は,术后频脉や
Ht値が28%未満では多かったという报告がある47).しかし,
急性冠症候群において输血を受けた患者では,心筋梗塞に移
行した率や30日死亡率が高いことが报告されている48).
冠动脉疾患患者においては,高度の贫血は避けるべきであ
るが,一方,Ht値を上升させすぎるのも危険である可能性が
ある.Hb値10g/dL,Ht値30%程度を目标に输血を行うのが适
当であると考えられる49).
-120-
血液制剤の使用指针
参考
全身状态が良好な若年者では循环血液量が正常に保たれて
いれば,Ht値が24~27%,Hbが8.0~9.0g/dLであっても问题
がないと考えられる50,51,52).生理学的にはHbが6.0~7.0g/dLで
あっても生体は耐えられると考えられるが,出血や心机能低
下などが起きた场合に対処できる予备能は,非常に少なくな
っていると考えるべきである.
周术期の输血における指标やガイドラインについては,米
国病理学会や米国麻酔科学会(ASA)も输血に対するガイドラ
インを定めている53,54,55).実际,Hb値が10g/dLで输血するこ
とは少なくなっている56).
参考13 术中の出血コントロールについて
出血量の多少はあるにしろ,手术により出血は必ず起こる.
出血量を减少させるには,外科的止血のほか,出血量を増加
させる内科的要因に対処する必要がある55).
出血のコントロールには,血管の结扎やクリップによる血
管闭塞,电気凝固などによる确実な外科的止血のほか,高度
の凝固因子不足に対しては新鲜冻结血浆输注,高度の血小板
减少症や血小板机能异常に対しての血小板浓厚液投与などが
必要になる.アプロチニンやトラネキサム酸など止血効果を
持つ薬物の投与が有用な场合もある.
また,出血を助长するような因子を除去することも必要で
ある.整形外科手术などでは低血圧麻酔(人为的低血圧)によ
る血圧のコントロールが有用な场合がある.また,低体温は
軽度のものであっても术中出血を増加させる危険があるので,
患者の保温にも十分に努めなければならない.
不适切な输血疗法を防ぐためには,医师の输血に関する再
教育も重要である56).
参考14 アフェレシスに関连する事项について
置换液として胶质浸透圧を保つため,通常は等张アルブミ
-121-
血液制剤の使用指针
参考
ン制剤等を用いるが,以下の场合に新鲜冻结血浆が用いられ
る场合がある.
1) 重笃な肝不全に対して,主として复合的な凝固因子の补
充の目的で行われる血浆交换疗法
保存的治疗もしくは,肝移植によって病状が改善するま
での一时的な补助疗法であり,PTがINR2.0以上(30%以
下)を开始の目安とする.必要に応じて,血液滤过透析等
を并用する.原疾患に対する明确な治疗方针に基づき,施
行中もその必要性について常に评価すること.原疾患の改
善を目的とする治疗が実施できない病态においては,血浆
交换疗法の适応はない.
重笃な肝障害において,新鲜冻结血浆を用いた血浆交换
を强力に行う场合,クエン酸ナトリウムによる,代谢性ア
ルカローシス,高ナトリウム血症や,胶质浸透圧の急激な
変化を来たす场合があるので,経时的観察を行い,适切な
対応を行うこと.
2) 并存する肝障害が重笃で,除去した止血系诸因子の血中
浓度のすみやかな回复が期待できない场合.
3) 出血倾向もしくは血栓倾向が著しく,一时的な止血系诸
因子の血中浓度の低下が危険を伴うと予想される场合.こ
のような场合,新鲜冻结血浆が置换液として用いられるが,
病状により必ずしも置换液全体を新鲜冻结血浆とする必
要はなく,开始时は,等张アルブミンや,人工胶质液を用
いることが可能な场合もある.
4)血栓性血小板减少性紫斑病(TTP)* 溶血性尿毒症症候群
(HUS):TTPでは血管内皮细胞由来の 通常よりも分子量
の大きいvon Willebrand Factorが,微小循环で血小板血栓を生
じさせ 本症の発症に関与している.また von Willebrand
Factor Cleaving Protease(vWF-CP-ADAMTS13)の著减や阻害
因子の出现が主要な病因とされ,新鲜冻结血浆を置换液とし
て血浆交换疗法を行い,vWF-CPを补充し阻害因子を除くこ
-122-
血液制剤の使用指针
参考
とが最も有効である.血浆交换疗法が行い难い场合や 遗伝
性にvWF-CPの欠乏を认める场合 vWF-CPの减少を补充す
るために,新鲜冻结血浆の単独投与が効果を発挥する场合
がある.一部の溶血性尿毒症症候群においても,新鲜冻结
血浆を用いた血浆交换や血浆输注が有効な场合がある.
* BCSH.Guideline Guidelines on the Diagnosis and Management of the
Thrombotic Microangiopathic Haemolytic Anemias. British Journal
of Haematology 2003 ; 120 : 556-573
参考15 赤血球浓厚液の制法と性状
现在频用されている血液保存液には ACD-A液(acid-citrate-
dextrose :クエン酸ナトリウム22.0g/L クエン酸8.0g/L ブドウ
糖22.0g/L)及びCPD液(citrate-phosphate-dextrose:クエン酸ナ
トリウム26.30g/L,クエン酸3.27g/L,ブドウ糖23.20g/L,リン
酸二水素ナトリウム二水和物2.51g/L)があり,赤血球保存用
添加液としてはMAP液(mannitol-adenine-phospate : Dマニト
ール14.57g/L,アデニン0.14g/L,リン酸二水素ナトリウム二
水和物0.94g/L,クエン酸ナトリウム1.50g/L,クエン酸0.20g/L,
ブドウ糖7.21g/L,塩化ナトリウム4.97g/L)がある.
MAP加赤血球浓厚液(MAP加RCC)
MAP加赤血球浓厚液は,ヒト血液200mLにつきACD-A液
30mLを混合して采血した血液を强远心(200mL采血は4,000G
6分间 400mL采血は4,600G 6分间)して血浆と血小板 白血球
层(バッフィーコート)を除き ヘマトクリット(Ht)値を约
90%にした赤血球沈层に,200mL采血はMAP液を约46mL,
400mL采血はMAP液を约92mL添加して调制したものである.
MAP加赤血球浓厚液の最终容量には,200mL全血由来(1単
位)の约140mLと400mL全血由来(2単位)の约280mLの2种类が
ある.Ht値は约60%で ヘモグロビン(Hb)含有量は200mL全血
由来で29±2.7gである.CPD加赤血球浓厚液(CPD加RCC)と比
-123-
血液制剤の使用指针
参考
较した场合,血小板とリンパ球は约1/10,血浆成分は约1/10し
か含まれていないが,颗粒球は约60%前后含まれている.
MAP加赤血球浓厚液の一部の成分は保存中に経时的な変
化を示す(表2)57,58).
■ 400mL采血由来:未照射(n=14)
项 目 単位
采血后
2日目
7日目 10日目 14日目 21日目 28日目
RBC 104/μL 663±47 656±50 639±46 646±44 646±43 649±43
WRC 102/μL 27±10 27±9 24±8 18±7 11±4 9±3
Ht % 59.4±2.0 58.7±1.8 57.1±1.5 57.1±1.5 56.5±1.7 56.5±1.7
上清中游离
Hb
mg/dL 10.7±3.8 20.6±4.5 22.1±6.0 29.8±10.2 54.9±25.3 80.4±36.5
上清Na mEq/L 104.7±0.5 98.5±0.9 94.7±0.9 91.9±1.1 85.7±1.2 82.9±1.3
上清K mEq/L 4.1±0.4 16.7±1.1 21.7±1.5 27.9±1.7 39.7±4.4 45.9±2.4
pH ―― 6.87±0.02 6.71±0.03 6.84±0.07 6.70±0.04 6.59±0.03 6.60±0.04
ATP
μmol
/gHb 3.8±0.3 4.0±0.3 3.8±0.3 3.8±0.3 3.3±0.3 2.9±0.3
2,3-DPG
μmol
/gHb 7.7±1.5 1.5±0.7 0.4±0.2 0.3±0.1 3.3±0.1 0.5±0.1
■ 400mL采血由来:照射,采血后2日目照射(n=14)
项 目 単位 采血后
2日目
7日目 14日目 21日目 28日目
RBC 104/μL 646±37 639±47 642±41 646±36 640±45
WRC 102/μL 35±15 35±17 18±12 13±13 11±12
Ht % 58.8±1.8 56.1±1.4 54.8±1.4 54.3±1.5 53.2±1.4
上清中游离
Hb
mg/dL 7.7±5.1 24.1±8.5 27.0±7.8 49.8±17.9 72.0±23.2
上清Na mEq/L 105.9±1.3 87.0±1.6 76.0±1.9 72.7±1.9 68.8±1.8
上清K mEq/L 3.8±0.3 32.1±2.1 48.8±2.5 58.6±2.7 60.1±2.7
pH ―― 6.80±0.03 6.76±0.03 6.69±0.03 6.67±0.04 6.50±0.03
ATP
μmol
/gHb
3.9±0.1 4.0±0.3 3.5±0.2 3.1±0.2 2.6±0.3
2,3-DPG
μmol
/gHb
6.4±2.2 0.5±0.2 0.3±0.1 0.4±0.1 0.5±0.1
表2表2表2表2 赤血球M A P 日赤 中の含有成分の経时的変化赤血球M A P 日赤 中の含有成分の経时的変化赤血球M A P 日赤 中の含有成分の経时的変化赤血球M A P 日赤 中の含有成分の経时的変化
-124-
血液制剤の使用指针
参考
日本赤十字社では,MAP加赤血球浓厚液「日赤」の制造承
认取得时には有効期间を42日としていたが,エルシニア菌混
入の可能性があるため,现在は有効期间を21日间としている.
なお,日本赤十字社はMAP加赤血球浓厚液を赤血球M A P
日赤 として医疗机関に供给している.
参考16 血小板浓厚液の制法と性状
血小板浓厚液の调制法には,采血した全血を常温に保存し
制剤化する方法と,単一供血者から成分采血装置を使用して
调制する方法があるが,わが国では后者が一般的である.
200mL全血采血から调制された血小板浓厚液は,血浆约
20mL中に0.2×1011个以上の血小板を含む.これを1単位制剤
と称する.400mL全血采血由来の血小板浓厚液は2単位(0.4×
1011个以上)ある.
制剤规格 実単位数 含有血小板数(×1011)
1単位 全血由来(约20mL) 1 0.2≤
2単位 全血由来(约40mL) 2 0.4≤
5 1.0≤~<1.2
6 1.2≤~<1.4
7 1.4≤~<1.6
8 1.6≤~<1.8
5単位(约100mL)
1.0×1011≤
9 1.8≤~<2.0
10 2.0≤~<2.2
11 2.2≤~<2.4
12 2.4≤~<2.6
13 2.6≤~<2.8
10単位(约200mL)
2.0×1011≤
14 2.8≤~<3.0
15 3.0≤~<3.2
16 3.2≤~<3.4
17 3.4≤~<3.6
18 3.6≤~<3.8
15単位(约250mL)
3.0×1011≤
19 3.8≤~<4.0
20 4.0≤~<4.2 20単位(约250mL)
4.0×1011≤ 21≤ 4.2≤
表3表3表3表3 血小板制剤の単位换算と含有血小板数血小板制剤の単位换算と含有血小板数血小板制剤の単位换算と含有血小板数血小板制剤の単位换算と含有血小板数
5~20単位は成分采血由来
-125-
血液制剤の使用指针
参考
成分采血由来の血小板浓厚液の制剤规格,実単位数と含有
血小板数との関系を表3に示す.
HLA适合血小板浓厚液には,成分采血由来の10,15,20単
位の各制剤がある.
なお,これらの血小板浓厚液の中には少量の赤血球やごく
わずかの白血球が含まれている.なお,平成16年10月より,
保存前白血球除去技术が适用され制剤中の混入白血球数はバ
ッグ当たり1×106个未満となった.
调制された血小板浓厚液は,输血するまで室温(20~24℃)
で水平振荡しながら保存する.
有効期间は采血后72时间であるが 调制の过程で无菌闭锁回
路による操作が行えなかった场合には,采血后24时间である.
参考17 新鲜冻结血浆(FFP)の制法と性状
全血より分离された血浆あるいは成分采血装置により采取
された血浆を采血后6时间以内に-20℃以下に置き,速やかに
冻结したものである.その容量は,约80mL(1単位),约160mL
(2単位)及び约450mL(5単位)がある.有効期间は采血后-
20℃以下の冻结保存で1年间である.
新鲜冻结血浆の组成は,采血时に混合した血液保存液(全血
液由来はACD-A液又はCPD液,成分采血由来はACD-A液を
使用)により异なる(表4).含有成分は血液保存液により希釈
されて 単位容积当たりの浓度は正常血浆と比较して およそ
10~15%低下している.例えば,アルブミン浓度は约
4.0g/dL(全量约3g/単位)と低くなっている.
また,血浆中の凝固因子活性の个人差は大きいが,新鲜冻
结血浆中でもほぼ同様な凝固因子活性が含まれている.ただ
し,不安定な因子である凝固第ⅤⅤⅤⅤ,ⅧⅧⅧⅧ因子活性はわずかなが
ら低下する.一方,ナトリウム浓度は血液保存液中のクエン
酸ナトリウムの添加により増量している.冻结时には少量の
血小板,赤血球及び白血球が混在しているが,冻结融解によ
-126-
血液制剤の使用指针
参考
りほとんどの细胞は破壊される.なお,正常血浆1mL中に含
まれる凝固因子活性を1単位(100%)という.
新 鲜 冻 结 血 浆1)
200mL
全血采血由来
(n=20)
400mL
全血采血由来
(n=10)
成分采血由来
(n=10)
正常血清2)
Na (mEq/L) 174±5 175±4 153±4 137~145
Cl (mEq/L) 81±9 75±2 76±3 99~107
グルコース
(mg/dL)
362±20 352±19 366±35 70~110
浸透圧
(mOsm/kgH2O)
290±12 314±1 297±3 276~292
pH 7.40±0.03 7.38±0.03 7.29±0.10 7.31~7.51
无机リン(mg/dL) 10±1 10±1 3.4±0.8 2.4~4.3
総蛋白(g/dL) 6.3±0.6 6.0±0.2 5.6±0.2 6.8~8.2
アルブミン
(g/dL)
4.0±0.3 4.0±0.1 4.0±0.3 4.0~5.0
フィブリノゲン
(mg/dL)
244±19 238±21 256±60 150~4003)
平均±标准偏差 1) 日本赤十字社:Blood Information. No.1. 1987
2) 标准値.SRL:SRL临床検査ハンドブック.1996
3) 血浆での测定値
また,新鲜冻结血浆を初めとした输血用血液制剤は,感染
性の病原体に対する不活化処理がなされていないことから,
输血感染症を伝播する危険性を有していることに留意する必
要がある.
なお,血小板浓厚液10単位(200mL)中には不安定な凝固因
子を除いて新鲜冻结血浆2.5単位に相当する凝固因子活性が
含まれている.
表4表4表4表4 新鲜冻结血浆と正常血液の性状比较新鲜冻结血浆と正常血液の性状比较新鲜冻结血浆と正常血液の性状比较新鲜冻结血浆と正常血液の性状比较
-127-
血液制剤の使用指针
参考
参考18 アルブミンの制法と性状
1 1 1 1)制法 制剤)制法 制剤)制法 制剤)制法 制剤
アルブミン制剤は,多人数分の血浆をプールして,冷エ
タノール法により分画された蛋白成分である.含有蛋白质
の96%以上がアルブミンである制剤を人血清アルブミンと
いい,等张(正常血浆と胶质浸透圧が等しい)の5%溶液と高
张の20 25%溶液とがある.また,等张制剤にはアルブミン
浓度が4.4w/v%以上で含有総蛋白质の80%以上がアルブミ
ン(一部のグロブリンを含む)である加热人血浆たん白制剤
もある.これらの制剤はいずれも60℃10时间以上の液状加
热処理がなされており,エンベロープをもつ肝炎ウイルス
(HBV HCVなど)やヒト免疫不全ウイルス(HIV)などの既
知のウイルス性疾患の伝播の危険はほとんどない.しかし
ながら,これまでに感染例の报告はないもののエンベロー
プのないA型肝炎ウイルス(HAV),E型肝炎ウイルス
(HEV)などやプリオン等の感染の可能性については今后も
注视していく必要がある.
2 2 2 2)性状 代谢)性状 代谢)性状 代谢)性状 代谢
アルブミンは585个のアミノ酸からなる分子量约66,500
ダルトンの蛋白质である.正常血浆の胶质浸透圧のうち
80%がアルブミンによって维持されており,アルブミン1g
は约20mLの水分を保持する.アルブミンの生体内贮蔵量は
成人男性では约300g(4.6g/kg体重)であり,全体の约40%は
血管内に,残りの60%は血管外に分布し,相互に交换しな
がら平衡状态を保っている.生成は主に肝(0.2g/kg/日)で行
われる.この生成はエネルギー摂取量,血中アミノ酸量,
ホルモンなどにより调节され,これに血管外アルブミン量,
血浆胶质浸透圧などが関与する.アルブミンの生成は血管
外アルブミン量の低下で亢进し,増加で抑制され,また胶
质浸透圧の上升で生成は抑制される.その分解は筋肉,皮
-128-
血液制剤の使用指针
参考
肤,肝,肾などで行われ,1日の分解率は生体内贮蔵量のほ
ぼ4%である.また生体内でのアルブミンの半减期は约17
日である.
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血液制剤の使用指针
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血液制剤の使用指针
参考
资料
ⅠⅠⅠⅠ 基础疾患
あり
なし
ⅡⅡⅡⅡ 临床症状
1) 出血症状(注1)
あり
なし
2) 臓器症状
あり
なし
ⅢⅢⅢⅢ 検査成绩
1) 血清FDP値(μg/mL)
40≤
20≤ 50
120≥ >80
120100
150<
4) プロトロンビン时间
时间比
(正常対照値で割った値)
1.67≤
1.25≤
得点
1 0 1 0 1 0 3 2 1 0 3 2 1 0 2 1 0 2 1 0
ⅤⅤⅤⅤ 诊断のための补助的検査成绩 所见
1) 可溶性フィブリンモノマー阳性
2) D-Dダイマーの高値
3) トロンビン アンチトロンビンⅢⅢⅢⅢ
复合体の高値
4) プラスミン α2222プラスミンインヒ
ビター复合体の高値
5) 病态の进展に伴う得点の増加倾向
の出现.とくに数日内での血小板
数あるいはフィブリノゲンの急激
な减少倾向ないしFDPの急激な
増加倾向の出现.
6) 抗凝固疗法による改善.
ⅥⅥⅥⅥ 注1:白血病および类縁疾患 再生
不良性贫血 抗肿疡剤投与后
など骨髄巨核球减少が顕著
で,高度の血小板减少をみる
场合は血小板数および出血症
状の项は0点とし 判定はⅣⅣⅣⅣ-
2)に従う.
注2:基础疾患が肝疾患の场合は以
下の通りとする.
a.肝硬変および肝硬変に近い病
态の慢性肝炎(组织上小叶改
筑倾向を认める慢性肝炎)の
场合には,総得点から3点减
点した上で,ⅣⅣⅣⅣ-1)の判定基
准に従う.
b.激症肝炎および上记を除く肝
疾患の场合は,本诊断基准を
そのまま适用する.
注3:DICの疑われる患者でⅤⅤⅤⅤ....诊
断のための补助的検査成绩
所见のうち2项目以上満たせ
せばDICと判定する.
ⅦⅦⅦⅦ 除外规定
1) 本诊断基准は新生児,产科领域の
DIC诊断には适用しない.
2) 本诊断基准は激症肝炎のDICの诊
断には适用しない.
厚生省血液凝固异常症调査研究班报告
(昭和62年度)
参考资料1参考资料1参考资料1参考资料1 DICDICDICDIC诊断基准诊断基准诊断基准诊断基准 ----1988198819881988年改正-年改正-年改正-年改正-
ⅣⅣⅣⅣ 判定(注2)
1) 7点以上 DIC
6点 DICの疑い(注3)
5点以下 DICの可能性少ない
2) 白血球その他注1に该当する疾患
4点以上 DIC
3点 DICの疑い(注3)
2点以下 DICの可能性少ない
-136-
血液制剤の使用指针
参考
资料
昭和 太郎
A型 お名前と血液型
を教えて下さい.
私は
昭和 太郎
A型です.
リストバンド
昭和 太郎
A型
昭 和 太 郎
① 输血同意书の取得◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
主治医は输血の必要性,リスク等について患者(または家族)に说明し,一连
の输血を行う毎に,必ず输血同意书を得る.
② 血液型の検査と记录◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
输血を実施するまでに患者の血液型(ABO型,Rho(D)型)を検査する.検
体には患者姓名,采血日,所属科等を记入する.検査结果を患者に知らせる
とともに,カルテに血液型検査报告书を贴付する.
③ 输血指示の确认◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
主治医は复写式の输血申し込み伝票(血液型検査报告书を确认し 血液型
患者姓名,ID番号,血液制剤の种类 量,使用日时等を记入)と交差适合
试験用の患者血液(血液型検査用とは别に采血したもの)を输血部门へ提出
し,また当该患者の処置指示书に上记输血の内容を记载する.
输血実施者は输血前に输血申し込み伝票と処置指示书を确认する.
④ 血液バッグの确认 *一患者毎に実施◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
次の3つの事项を医疗従事者2人で 声を出して照合し 所定栏にサインする.
(1)血液型について,血液バッグと交差适合试験适合票(以下适合票)并び
にカルテの三者で照合する.
さらに,血液バッグと适合票の患者姓名 制造番号が一致し,有効期限
内であることを确认する.
(2)放射线照射が主治医の指示通り行われているか确认する.
(3)血液バッグの外観に破损,変色,凝集块等の异常が无いか确认する.
⑤ 患者の确认◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
患者に姓名と血液型を闻く.
患者リストバンドの姓名と血液型が血液バッグの血液型及び适合票の姓名
血液型と一致していることを确认する.
注1:患者自身から姓名 血液型を言ってもらう.
注2:リストバンド未装着者はベッドサイドで カル
テを用いて 医疗従事者2人で患者确认を行う.
注3:意识のない患者は ベッドサイドでカルテを用
いて,医疗従事者2人で患者确认を行う.
⑥ 适合票にサイン◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
患者と血液バッグの照合后,ベッドサイドで适合票のサイン栏にサインして
输血を开始する.
⑦ 输血患者の観察◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
输血开始后5分间,患者の状态を観察する.15分后と终了时にも観察し,输
血副作用の有无 内容を记录する.
⑧ 使用血液の记录◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
カルテに血液バッグの制造番号(贴付ラベル)を记录する.
参考资料2参考资料2参考资料2参考资料2 输血実施手顺书输血実施手顺书输血実施手顺书输血実施手顺书(日本输血学会 2001年3月作成)
-137-
血液制剤の使用指针
参考
资料
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆输血の検査と血液の出库手顺◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
①血液型検査(ABO型のオモテ ウラ検査とRho(D)型検査)の判定とその
记录 报告に际しては,2人の検査者で照合する.
②输血申し込み伝票に従って,患者の交差适合试験用血液(血液型検査用とは
别に采血したもの)を用いて,ABO型の再検査と交差适合试験を実施し,
交差适合试験适合票(以下适合票)を作成する.
③输血申し込み伝票の患者姓名 血液型(ABO型,Rho(D)型)及び血液バ
ッグの血液型を照合し,血液バッグに适合票をくくり付ける.この时,コ
ンピュータ又は台帐に记录されている当该患者の血液型と血液バッグの血
液型を照合する.
④血液バッグの外観に破损,変色,凝集块等の异常が无いか确认する.
⑤放射线照射済みの血液バッグには照射済みを表示する.
⑥输血申し込み伝票と血液バッグ及び适合票を用いて,払い出し者と受领者
が照合し,両者が所定栏にサインする.
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆紧急时の输血◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
出血性ショックなどで,患者のABO型検査を行う时间的余裕がない场合
①患者 家族にABO型不适合による溶血の危険性の少ないO型赤血球MA
Pを输血すること,血浆制剤はアルブミン(等张)を使用することを说明し,
同意を得ておく.
②输血前に患者から事后検査用に采血する.
③放射线照射済みO型赤血球MAPを交差适合试験を省略して输血する.
④血液型(ABO型,Rho(D)型)が判明した时点で,交差适合试験适合の照
射済み同型血の输血に切り替える.
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ABO型不适合输血时の処置方法◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
表に示すような赤血球输血のメジャー ミスマッチの场合で,不适合输血の
症状が现れた场合には,下记のような処置が必要である.
患者のABO型 ← 输血した血液バッグのABO型
O型 ← A型またはB型またはAB型
A型 ← B型またはAB型
B型 ← A型またはAB型
①直ちに输血を中止する.
②留置针はそのまま残し,接続部で新しい输液セットに交换して,乳酸リン
ゲル液を急速に输液し,血圧维持と利尿につとめる.(通常は2~3L)
③バイタルサイン(血圧,脉拍,呼吸数)を15分毎にチェックし记录する.血
圧低下が见られた时はドパミン(3~5μg/kg/min)を投与する.
④导尿し,时间尿を测定する.乏尿(时间尿が50mL以下)の场合,利尿剤(ラシ
ックス等)を1アンプル静注する.
输液疗法,利尿剤投与に反応せず,无尿あるいは乏尿となった场合は直ち
に集中治疗や肾疾患の専门医による血液透析などの治疗が必要である.
⑤FDP,フィブリノゲン,プロトロンビン时间,血小板数などを検査して,
DICの合并に注意する.
⑥患者から采血し,溶血の程度を调べ,ABO型オモテ ウラ検査を再検す
る.输血した血液バッグのABO型を确认する.
-138-
血液制剤の使用指针
参考
资料
この问诊票は,献血される方と输血を受けられる方の安全を守るためにうかがうものです.
エイズ検査目的の献血は,血液を必要とする患者さんの安全のためにお断りしています.
质 问 事 项
■
1
今日の体调はよろしいですか.
■
2 この3日间に
注射や服薬をしましたか.
歯科治疗(歯石除去を含む)を受けましたか.
■
3
今までに次の病気等にかかったことがありますか.
または现在かかっていますか.
マラリア,梅毒,肝臓病,乾せん,心臓病,脳卒中,
血液疾患,がん,けいれん,肾臓病,糖尿病,结核,
ぜんそく,アレルギー疾患,外伤 手术,
その他( )
■
4
次の病気や症状がありましたか.
3周间以内-はしか 风疹 おたふくかぜ 帯状疱疹 水痘
1ヵ月以内-発热を伴う食中毒様の激しい下痢
6ヵ月以内-伝染性単核球症
■
5
この1ヵ月间に家族にA型肝炎やリンゴ病(伝染性红
斑)を発症した人はいますか.
■
6
この1年间に予防接种を受けましたか.
■
7
1980年(昭和55年)以降,海外に旅行または住んでいたこ
とはありますか.
①それはどこですか.(国 都市名 )
②いつ,どのくらいの期间ですか.( )
③1980年(昭和55年)~1996年(平成8年)の间に英国に
1泊以上滞在しましたか.(はい いいえ)
■
8
この1年间に次のいずれかに该当することがありましたか.
①ピアス,またはいれずみ(刺青)をした.
②使用后の注射针を误って自分に刺した.
③肝炎ウイルス保有者(キャリア)と性的接触等亲密な
接触があった.
(注意)1.献血される方は, はい いいえ 栏の该当する方に 印を
ご记入愿います.
2.それ以外の栏には 问诊を行う者が 必要事项を记入いたします.
问问问问 诊诊诊诊 票票票票
はい いいえ
はい いいえ
はい いいえ
はい いいえ
はい いいえ
はい いいえ
はい いいえ
はい いいえ
-139-
血液制剤の使用指针
参考
资料
质 问 事 项
9
今までに输血や臓器の移植を受けたことがありますか.
■
10
B型やC型の肝炎ウイルス保有者(キャリア)と言われ
たことがありますか.
■
11
次のいずれかに该当することがありますか.
①CJD(クロイツフェルト ヤコブ病)及び
类縁疾患と医师に言われたことがある.
②血縁者にCJD及び类縁疾患と诊断された人がいる.
③人由来成长ホルモンの注射を受けたことがある.
④角膜移植を受けたことがある.
⑤硬膜移植を伴う脳外科手术を受けたことがある.
■
12
女性の方:现在妊娠中,または授乳中ですか.
この6ヵ月间に出产,流产をしましたか.
■
13
エイズの検査を受けるための献血ですか.
■
14
この1年间に次のいずれかに该当することがありまし
たか.(该当する项目を选ぶ必要はありません)
①不特定の异性と性的接触をもった.
②男性の方:男性と性的接触をもった.
③エイズ検査(HIV検査)で阳性と言われた.
④麻薬 覚せい剤を注射した.
⑤①~④に该当する者と性的接触をもった.
■
回答订正番号 番
私は以上の质问を理解し,正しく答えました.
献血した血液について,梅毒,HBV(B型肝炎ウイルス),HCV(C型
肝炎ウイルス),HIV(エイズウイルス),HTLV-ⅠⅠⅠⅠ(ヒトTリンパ球
向性ウイルス-ⅠⅠⅠⅠ型)等の検査が行われることを了解し,献血します.
署 名
はい いいえ
はい いいえ
はい いいえ
はい いいえ
はい いいえ
はい いいえ
-140-
HIVHIVHIVHIV
HCVHCVHCVHCV
输血前后の感染症マーカー検査の在り方について输血前后の感染症マーカー検査の在り方について输血前后の感染症マーカー検査の在り方について输血前后の感染症マーカー検査の在り方について
HBVHBVHBVHBV
输血前
検査结果 输血
输血
输血
検査项目
HBs抗原
HBs抗体
HBc抗体
HCV抗体
HCVコア抗原
HBs抗原
HBs抗体
HBc抗体
いずれも阴性
未感染
いずれか阳性
キャリア又は感染既往
HCV抗体
HCVコア抗原
HCV抗体
HCVコア抗原
HCV抗体
HCVコア抗原
いずれも阴性
未感染
: 阳性
: 阴性
感染既往
いずれも阳性
キャリア
: 阴性
: 阳性
感染早期
(极めて稀)
阳性(确认検査)
キャリア
阴性
未感染
HIV抗体
-141-
输血后
検査项目 検査结果
阳性
急性感染
感染なし
阴性
キャリアの场合,
必要に応じて治疗
感染なし
早期治疗が必要
――
治疗方针
阳性
急性感染
感染なし
阴性
早期治疗が必要
――
早期治疗が必要
必要に応じて治疗
阳性
阴性
2,3か月后
HIV抗体
阳性
阴性
早期治疗が必要
治疗が必要
――
――
*WB:ウエスタン ブロット
3か月后にNAT
1~3か月后に
HCVコア抗原
WB*,必要に
応じてNAT
-142-
薬食発第0906002号
平成17年9月6日
各都道府県知事 殿
厚生労働省医薬食品局长
「输血疗法の実施に関する指针」及びし
「血液制剤の使用指针」の改定について
输血疗法の适正化及び血液制剤の使用适正化については,
これまで「血液制剤の使用指针及び输血疗法の実施に関する
指针について」(平成11年6月10日付け医薬発第715号贵职あ
て厚生省医薬安全局长通知)及び「血小板制剤の使用适正化の
推进について」(平成6年7月11日付け薬発第638号贵职あて
厚生省薬务局长通知)により,両通知别添( 血液制剤の使用指
针 , 输血疗法の実施に関する指针 及び「血小板制剤の适正
使用について」.以下「各指针」という.)の积极的な活用を
お愿いしてきたところである.
しかしながら,各指针は策定されてから既に6~11年が経
过していることから,平成16年7月に取りまとめた「输血医
疗の安全性确保に関する総合対策」においては,これらを最
新の知见に基づき変更するとの方针が示された.このため,
薬事 食品卫生审议会血液事业部会适正使用调査会において,
同年9月に决定した改定方针に基づき各指针の改定に向けた
検讨が行われてきたが,今般,改定案がまとめられ,本年8
月の薬事 食品卫生审议会血液事业部会において,别添1及
び别添2のとおりとすることが了承された.
ついては,贵职におかれても下记に御留意の上,贵管下医
疗机関,日本赤十字社血液センター,市町村等関系机関に対
し,改定后の指针の周知彻底を図るとともに,専门家による
平成17年9月6日付 薬食発第0906002号 厚生労働省医薬食品局长通知
-143-
说明会を开催するなどして,医疗机関等の理解の促进につき,
特段の御配虑を赐るようお愿いする.
记
1 趣旨及び主な改定点
(1) 输血疗法の実施に関する指针について
ア 趣旨
平成11年6月制定后の输血疗法の进歩进展を踏まえて
再検讨を行い,改定したものである.
イ 主な改定点
(ア) 平成15年7月施行の「安全な血液制剤の安定供给の
确保等に関する法律」を踏まえた変更
(イ) 平成17年4月施行の「血液制剤等に関する遡及调査
ガイドライン」を踏まえた変更
(2) 血液制剤の使用指针について
ア 趣旨
血小板制剤の使用基准を含めるとともに,各领域にお
ける最新の知见に基づき,血液制剤の使用适正化の一层
の推进を図るため,见直しを行ったものである.
イ 主な改定点
(ア) 新生児への适応に関する记载の追加
(イ) 病态又は术式ごとの适応の提示
(ウ) 要约版の作成
2 関连通知の取扱い
「血液制剤の使用指针及び输血疗法の実施に関する指针に
ついて」(平成11年6月10日付け医薬発第715号贵职あて厚
生省医薬安全局长通知)及び「血小板制剤の使用适正化の推
进について」(平成6年7月11日付け薬発第638号贵职あて
厚生省薬务局长通知)は,廃止する.
平成17年9月6日付 薬食発第0906002号 厚生労働省医薬食品局长通知
-145-
2005.11
日本赤十字社 血液事业本部 医薬情报课
〒105-0011 东京都港区芝公园二丁目4番1号
秀和芝パークビルB馆14阶
ホームページ:http://www. jrc. or. jp/mr/top. html
※お问い合わせは,最寄りの赤十字血液センター
医薬情报担当者へお愿いいたします.
30581
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输血疗法の実施に関する指针 (改定版)
及び
血液制剤の使用指针 (改定版)
平成17年9月
―1―
はじめに
厚生労働省は,输血疗法の适正化について「血液制剤の使
用指针」及び「输血疗法の実施に関する指针」を通知し(平成
11年6月10日付,医薬発第715号,医薬安全局长通知),周知
を図ってきました.
これらの指针の全文は,厚生労働省医薬食品局血液対策课
が中央薬事审议会の审议结果に基づき,専门家の意见を踏ま
えて医疗従事者が理解しやすいよう加笔 修正され,财団法
人血液制剤调査机构から册子として発行されていました.
日本赤十字社は,血液制剤の适正使用の推进にお役立てい
ただくため,厚生労働省医薬食品局血液対策课の了承を得て,
册子を作成し,配布してまいりました.
平成17年9月 厚生労働省は平成15年7月施行の「安全な血
液制剤の安定供给の确保等に関する法律」及び平成17年4月
施行の 血液制剤等に系る遡及调査ガイドライン を踏まえた
改定を行い, 输血疗法の実施に関する指针 (改定版)及び 血
液制剤の使用指针 (改定版)を通知しました(平成17年9月6
日付,薬食発第0906002号,医薬食品局长通知).
そこで,日本赤十字社でも作成,配布していました本册子
の改定版を作成いたしました.
皆様にご活用いただければ幸いです.
平成17年11月
日本赤十字社 血液事业本部
―2―
输血疗法の実施に関する指针 (改定版)目次
ⅠⅠⅠⅠ 输血疗法の考え方 6
1.医疗関系者の责务 6
2.适応の决定 6
3.输血方法 7
4.适正な输血 8
ⅡⅡⅡⅡ 输血の管理体制の在り方 9
1.输血疗法委员会の设置 9
2.责任医师の任命 9
3.输血部门の设置 9
4.担当技师の配置 10
ⅢⅢⅢⅢ 输血用血液の安全性 10
1.供血者の问诊 10
2.検査项目 10
3.前回の记录との照合 11
4.副作用予防対策 11
ⅣⅣⅣⅣ 患者の血液型検査と不规则抗体スクリーニング検査 11
1.ABO血液型の検査 12
2.Rho(D)抗原の検査 12
3.不规则抗体スクリーニング検査 12
4.乳児の検査 13
ⅤⅤⅤⅤ 不适合输血を防ぐための検査(适合试験)およびその他の
留意点 13
1.検査の実施方法 13
2.紧急时の输血 15
3.大量输血时の适合血 16
4.交差适合试験の省略 18
5.患者検体の取扱い 18
6.不适合输血を防ぐための検査以外の留意点 19
ⅥⅥⅥⅥ 手术时又は直ちに输血する可能性の少ない场合の血液
准备 20
1.血液型不规则抗体スクリーニング法(T&S法) 20
2.最大手术血液准备量(MSBOS) 21
3.手术血液准备量计算法(SBOE) 21
ⅦⅦⅦⅦ 実施体制の在り方 21
1.输血前 22
―3―
2.输血中 24
3.输血后 25
4.患者検体の保存 25
ⅧⅧⅧⅧ 输血(输血用血液)に伴う副作用 合并症と対策 26
1.副作用の概要 26
2.输血専门医(输血部门専任医师)によるコンサルテー
ション 30
3.输血疗法委员会による院内体制の整备 30
ⅨⅨⅨⅨ 血液制剤の有効性 安全性と品质の评価 30
ⅩⅩⅩⅩ 血液制剤使用に関する记录の保管 管理 31
ⅩⅩⅩⅩⅠⅠⅠⅠ 自己血输血 31
1.自己血输血の方法 31
2.インフォームド コンセント 32
3.适応 32
4.禁忌 33
5.自己血输血実施上の留意点 33
6.自己血输血各法の选択と组み合わせ 34
ⅩⅩⅩⅩⅡⅡⅡⅡ 院内で输血用血液を采取する场合(自己血采血を除く)34
1.说明と同意 34
2.必要となる场合 35
3.不适切な使用 35
4.采血基准 36
5.供血者への注意 36
6.采血の実施体制 37
7.采血された输血用血液の安全性及び适合性の确认 37
8.记录の保管管理 37
参考 38
血液制剤の使用指针 (改定版)目次
【要约】赤血球浓厚液の适正使用 41
【要约】血小板浓厚液の适正使用 44
【要约】新鲜冻结血浆の适正使用 48
【要约】アルブミン制剤の适正使用 51
ⅠⅠⅠⅠ 血液制剤の使用の在り方 56
1.血液制剤疗法の原则 56
―4―
2.血液制剤使用上の问题点と使用指针の在り方 56
3.制剤ごとの使用指针の考え方 57
ⅡⅡⅡⅡ 赤血球浓厚液の适正使用 61
1.目的 61
2.使用指针 61
3.投与量 67
4.効果の评価 67
5.不适切な使用 67
6.使用上の注意点 68
ⅢⅢⅢⅢ 血小板浓厚液の适正使用 70
1.目的 70
2.使用指针 70
3.投与量 77
4.効果の评価 78
5.不适切な使用 78
6.使用上の注意点 78
ⅣⅣⅣⅣ 新鲜冻结血浆の适正使用 81
1.目的 81
2.使用指针 82
3.投与量 87
4.効果の评価 87
5.不适切な使用 87
6.使用上の注意点 88
ⅤⅤⅤⅤ アルブミン制剤の适正使用 92
1.目的 92
2.使用指针 92
3.投与量 96
4.投与効果の评価 97
5.不适切な使用 97
6.使用上の注意点 98
ⅥⅥⅥⅥ 新生児 小児に対する输血疗法 100
1.未熟児早期贫血に対する赤血球浓厚液の适正使用100
2.新生児への血小板浓厚液の适正使用 102
3.新生児への新鲜冻结血浆の适正使用 103
参考 106
参考资料 135
-5-
输血疗法の実施に関する指针
■ はじめに
输血疗法は,适正に行われた场合には极めて有効性が高いこ
とから 広く行われている.近年 格段の安全対策の推进により,
免疫性及び感染性输血副作用 合并症は减少し,输血用血液の
安全性は非常に高くなってきた.しかし,これらの输血副作
用 合并症を根绝することはなお困难である.すなわち,输血
による移植片対宿主病(GVHD),输血関连急性肺障害(TRALI),
急性肺水肿,エルシニア菌(Yersinia enterocolitica)による败血
症などの重笃な障害,さらに肝炎ウイルスやヒト免疫不全ウイ
ルス(HIV)に感染しウインドウ期※にある供血者からの感染,
ヒトパルボウイルスB19やプリオンの感染などが新たに问题
视されるようになってきた.また,不适合输血による致死的な
溶血反応は,まれではあるが,発生しているところである.
このようなことから输血疗法の适応と安全対策については,
常に最新の知见に基づいた対応が求められ,输血について十分
な知识 経験を有する医师のもとで使用するとともに,副作用
発现时に紧急処置をとれる准备をしていくことが重要である.
そこで,院内采血によって得られた血液(院内血)を含めて,
输血疗法全般の安全対策を现在の技术水准に沿ったものとす
る指针として「输血疗法の适正化に関するガイドライン」(厚
生省健康政策局长通知,健政発第502号,平成元年9月19日)
が策定され平成11年には改定されて「输血疗法の実施に関する
指针」として制定された.
本指针の今回の改定では,平成11年の制定后の输血疗法の进
歩発展を踏まえ,さらに「安全な血液制剤の安定供给の确保等
に関する法律」(昭和31年法律第160号;平成15年7月一部改
正施行)第8条に基づき,「医疗関系者」は血液制剤の适正使
用に努めるとともに,血液制剤の安全性に関する情报の収集及
び提供に努めなければならないとの输血疗法を适正に行う上
での诸规定に基づいて再検讨を行い,改正したものである.
※ 感染初期で 抗原 抗体検査 核酸増幅検査(NAT)结果の阴性期
-6-
输血疗法の実施に関する指针
1.医疗関系者の责务
「医疗関系者」は,
● 特定生物由来制品を使用する际には,原材料に由来する
感染のリスク等について,特段の注意を払う必要がある
ことを十分认识する必要があること(「安全な血液制剤の
安定供给の确保等に関する法律」第9条に基づく「血液
制剤の安全性の向上及び安定供给の确保を図るための基
本的な方针」第六及び第七),
さらに,
● 血液制剤の有効性及び安全性その他当该制品の适正な使
用のために必要な事项について,患者又はその家族に対
し,适切かつ十分な说明を行い,その理解を(すなわちイ
ンフォームド コンセント)得るように努めなければなら
ないこと(薬事法第68条の7),
また,
● 特定生物由来制品の使用の対象者の氏名,住所その他必
要な事项について记录を作成し,保存(20年)すること(薬
事法第68条の9第3项及び第4项)
が必要である.
2.适応の决定
1)目的
输血疗法の主な目的は,血液中の赤血球などの细胞成分
や凝固因子などの蛋白质成分が量的に减少又は机能的に低
下したときに,その成分を补充することにより临床症状の
改善を図ることにある.
2)输血による危険性と治疗効果との比较考虑
输血疗法には一定のリスクを伴うことから,リスクを上
ⅠⅠⅠⅠ 输血疗法の考え方
Ⅰ输血疗法の考え方
-7-
输血疗法の実施に関する指针
回る効果が期待されるかどうかを十分に考虑し,适応を决
める.输血量は効果が得られる必要最小限にとどめ,过剰
な投与は避ける.また,他の薬剤の投与によって治疗が可
能な场合には,输血は极力避けて临床症状の改善を図る.
3)说明と同意(インフォームド コンセント)
患者又はその家族が理解できる言叶で,输血疗法にかか
わる以下の项目を十分に说明し,同意を得た上で同意书を
作成し,一部は患者に渡し,一部は诊疗录に添付しておく
(电子カルテにおいては适切に记录を保管する).
● 必要な项目
(1) 输血疗法の必要性
(2) 使用する血液制剤の种类と使用量
(3) 输血に伴うリスク
(4)副作用 感染症救済制度と给付の条件
(5) 自己血输血の选択肢
(6) 感染症検査と検体保管
(7) 投与记录の保管と遡及调査时の使用
(8) その他,输血疗法の注意点
3.输血方法
1)血液制剤の选択,用法,用量
血液中の各成分は,必要量,生体内寿命,产生率などが
それぞれ异なり,また,体外に取り出され保存された场合,
その机能は生体内にある场合とは异なる.输血疗法を実施
するときには,患者の病态とともに各血液成分の持つ机能
を十分考虑して,输血后の目标値に基づき,使用する血液
制剤の种类,投与量,输血の回数及び间隔を决める必要が
ある.
Ⅰ
输血疗法の考え方
-8-
输血疗法の実施に関する指针
2)成分输血
目的以外の成分による副作用や合并症を防ぎ,循环系へ
の负担を最小限にし,限られた资源である血液を有効に用
いるため,全血输血を避けて血液成分の必要量のみを补う
成分输血を行う.
3)自己血输血
院内での実施管理体制が适正に确立している场合は,最
も安全性の高い输血疗法であることから,输血を要する外
科手术(主に待机的外科手术)において积极的に导入するこ
とが推奨される. 安全な血液制剤の安定供给の确保等に関
する法律」の趣旨である, 安全かつ适正な输血」の推进の
ためにも,自己血输血の普及は重要であり,输血を要する
手术を日常的に実施している医疗机関は自己血输血をスタ
ンダードな输血医疗として定着させることが求められる.
4.适正な输血
1)供血者数
输血に伴う感染症のリスクを减らすために,高単位の输
血用血液の使用などにより,できるだけ供血者の数を少な
くする.赤血球(MAP加赤血球浓厚液など)と凝固因子の补
充を目的としない新鲜冻结血浆との并用は极力避けるべき
である.(血液制剤の使用指针参照)
2)血液制剤の使用方法
新鲜冻结血浆,赤血球浓厚液,アルブミン制剤及び血小
板浓厚液の适正な使用方法については,血液制剤の使用指
针に沿って行われることが推奨される.
3)输血の必要性と记录
输血が适正に行われたことを示すため,输血の必要性,
Ⅰ输血疗法の考え方
-9-
输血疗法の実施に関する指针
输血量设定の根拠及び输血前后の临床所见と検査値の推移
から输血効果を评価し,诊疗录に记载する.
输血疗法を行う场合は,各医疗机関の在り方に沿った管理
体制を构筑する必要があるが,医疗机関内の复数の部署が関
わるので,次のような一贯した业务体制をとることが推奨さ
れる.
1.输血疗法委员会の设置
病院管理者及び输血疗法に携わる各职种から构成される,
输血疗法についての委员会を医疗机関内に设ける.この委员
会を定期的に开催し,输血疗法の适応,血液制剤(血浆分画制
剤を含む)の选択,输血用血液の検査项目 検査术式の选択と
精度管理,输血実施时の手続き,血液の使用状况调査,症例
検讨を含む适正使用推进の方法,输血疗法に伴う事故 副作
用 合并症の把握方法と対策,输血関连情报の伝达方法や院
内采血の基准や自己血输血の実施方法についても検讨すると
ともに,改善状况について定期的に検证する.また,上记に
関する议事录を作成 保管し,院内に周知する.
2.责任医师の任命
病院内における输血业务の全般について,実务上の监督及
び责任を持つ医师を任命する.
3.输血部门の设置
输血疗法を日常的に行っている医疗机関では,输血部门を
设置し,责任医师の监督の下に输血疗法委员会の検讨事项を
実施するとともに,输血に関连する検査のほか,血液制剤の
ⅡⅡⅡⅡ 输血の管理体制の在り方
Ⅱ
输血の管理体制の在り方
-10-
输血疗法の実施に関する指针
请求 保管 払出し等の事务的业务も含めて一括管理を行い,
集中的に输血に関するすべての业务を行う.
4.担当技师の配置
输血业务全般(输血検査と制剤管理を含む)についての十分
な知识と経験が豊富な临床(又は卫生)検査技师が输血検査业
务の指导を行い,さらに输血検査は検査技师が24时间体制で
実施することが望ましい.
1.供血者の问诊
输血用血液の采血を行う场合には,供血者自身の安全确保
と受血者である患者への感染などのリスクを予防するため,
供血者の问诊を十分に行い,ウイルスなどに感染している危
険性の高い供血者を除く必要がある.特にヒト免疫不全ウイ
ルス(HIV)感染については,供血者の理解を求めながら感染
の危険性がある行为を実行した者を除外する.
〔问诊票は巻末138,139Pに掲载〕
2.検査项目
采血された血液については,ABO血液型,Rho(D)抗原,间
接抗グロブリン试験を含む不规则抗体スクリーニングの各検
査を行う.さらに,HBs抗原,抗HBs抗体,抗HBc抗体,抗
HCV抗体,抗HIV-1,-2抗体,抗HTLV-I抗体,HBV,HCV,
HIV-1に対する核酸増幅検査(NAT)検査,梅毒血清反応及び
ALT(GPT)の検査を行う.
注:输血用血液の安全性を确保するため,原则として日本赤十字社の血
液センターで行われているものと同様の検査をする.なお 上记に加
ⅢⅢⅢⅢ 输血用血液の安全性
输血用血液の安全性
Ⅲ
-11-
输血疗法の実施に関する指针
えて ヒトパルボウイルスB19検査を日本赤十字社の血液センターで
は実施しているが,ヒトパルボウイルスB19検査は生物由来原料基准
には记载されていない.
3.前回の记录との照合
复数回供血している者については,毎回上记2.の全项目
の検査を行う.血液型が前回の検査结果と不一致である场合
には,必ず新たに采血された検体を用いて再検査を行い,そ
の原因を究明し,そのことを记录する.
4.副作用予防対策
1)高単位输血用血液制剤
抗原感作と感染の机会を减少させるため,可能な限り高
単位の输血用血液成分,すなわち2単位の赤血球浓厚液,
成分采血由来の新鲜冻结血浆や血小板浓厚液を使用する.
2)放射线照射
输血后移植片対宿主病の予防には,リンパ球を含む输血
用血液に放射线照射をして用いることが有効である.全照
射野に最低限15Gy(50Gyを超えない)の放射线照射を行っ
て使用する.照射后の赤血球(全血を含む)では上清中のカ
リウムイオンが上升することから,新生児 未熟児 乳児,
肾不全患者及び急速大量输血患者については,照射后速や
かに使用することが望ましい.
患者(受血者)については,不适合输血を防ぐため,输血を
実施する医疗机関で责任を持って以下の検査を行う.
ⅣⅣⅣⅣ 患者の血液型検査と不规则抗体スクリー
ニング検査
Ⅳ
患者の血液型検査と不规则抗体スクリーニング検査
-12-
输血疗法の実施に関する指针
1.ABO血液型の検査
1)オモテ検査とウラ検査
ABO血液型の検査には,抗A及び抗B试薬を用いて患者血
球のA及びB抗原の有无を调べる,いわゆるオモテ検査を行
うとともに,既知のA及びB血球を用いて患者血清中の抗A
及び抗B抗体の有无を调べる,いわゆるウラ検査を行わな
ければならない.オモテ検査とウラ検査の一致している场
合に血液型を确定することができるが,一致しない场合に
はその原因を精査する必要がある.
2)同一患者の二重チェック
同一患者からの异なる时点での2検体で,二重チェック
を行う必要がある.
3)同一検体の二重チェックックックック
同一検体について异なる2人の検査者がそれぞれ独立に
検査し,二重チェックを行い,照合确认するように努める.
2.Rho(D)抗原の検査
抗D试薬を用いてRho(D)抗原の有无を検査する.この検査
が阴性の患者の场合には,抗原阴性として取り扱い,D抗原
确认试験は行わなくてもよい.
3.不规则抗体スクリーニング検査
间接抗グロブリン试験を含む不规则抗体のスクリーニング
検査を行う.不规则抗体が検出された场合には,同定试験を
行う.
なお,37℃で反応する临床的に意义(副作用をおこす可能
性)のある不规则抗体が検出された场合には,患者にその旨を
记载したカードを常时携帯させることが望ましい.
Ⅳ患者の血液型検査と不规则抗体スクリーニング検査
-13-
输血疗法の実施に関する指针
4.乳児の検査
生后4か月以内の乳児では,母亲由来の移行抗体があるこ
とや血清中の抗A及び抗B抗体の产生が不十分であることか
ら,ABO血液型はオモテ検査のみの判定でよい.Rho(D)抗原
と不规则抗体スクリーニングの検査は上记2,3と同様に行
うが,不规则抗体の検査には患者の母亲由来の血清を用いて
も良い.
适合试験には,ABO血液型,Rho(D)抗原及び不规则抗体ス
クリーニングの各検査と输血前に行われる交差适合试験(ク
ロスマッチ)とがある.
1.検査の実施方法
1)血液型と不规则抗体スクリーニングの検査
ABO血液型とRho(D)抗原の検査はⅣ-1,2 不规则抗体
スクリーニング検査はⅣ-3と同様に行う.
2)交差适合试験
(1) 患者検体の采取
原则として,ABO血液型検査検体とは别の时点で采血
した検体を用いて検査を行う.
(2) 输血用血液の选択
交差适合试験には,患者とABO血液型が同型の血液
(以下,ABO同型血という)を用いる.さらに,患者がRho
(D)阴性の场合には,ABO血液型が同型で,かつRho(D)
阴性の血液を用いる.
ⅤⅤⅤⅤ 不适合输血を防ぐための検査(适合试験)
およびその他の留意点点点点
Ⅴ
不适合输血を
防ぐための検査
(
适合试験
)
およびその他の留意点
-14-
输血疗法の実施に関する指针
なお,患者が37℃で反応する临床的に意义のある不规
则抗体を持っていることが明らかな场合には,対応する
抗原を持たない血液を用いる.
(3) 术式
交差适合试験には,患者血清と供血者血球の组み合わ
せの反応で凝集や溶血の有无を判定する主试験と患者血
球と供血者血清の组み合わせの反応を判定する副试験と
がある.主试験は必ず,実施しなければならない.
术式としては,ABO血液型の不适合を検出でき,かつ
37℃で反応する临床的に意义のある不规则抗体を検出で
きる间接抗グロブリン试験を含む适正な方法を用いる.
なお,临床的意义のある不规则抗体により主试験が不适
合である血液を输血に用いてはならない.
(4) コンピュータクロスマッチ
あらかじめABO血液型,Rho(D)抗原型検査と抗体スク
リーニング検査により,临床的に问题となる抗体が検出
されない场合には,交差适合试験を省略し,ABO血液型
の适合性を确认することで输血は可能となる.
コンピュータクロスマッチとは,以下の各条件を完全
に満たした场合にコンピュータを用いて上述した适合性
を确认する方法であり 人为的な误りの排除と 手顺の合
理化 省力化が可能である.必要な条件は,以下のとおり.
① 结果の不一致や制剤の选択が误っている际には警
告すること
② 患者の血液型が2回以上异なる検体により确认さ
れていること
③ 制剤の血液型が再确认されていること
Ⅴ不适合输血を
防ぐための検査
(
适合试験
)
およびその他の留意点
-15-
输血疗法の実施に関する指针
(5) 乳児での适合血の选択
4か月以内の乳児についても,原则としてABO同型血
を用いるが,O型以外の赤血球を用いる场合には,抗A又
は抗B抗体の有无を间接抗グロブリン试験を含む交差适
合试験(主试験)で确认し 适合する赤血球を输血する.ま
た 不规则抗体阳性の场合には(1),(2)と同様に対処する.
(6) 実施场所
交差适合试験の実施场所は,特别な事情のない限り,
患者の属する医疗机関内で行う.
2.紧急时の输血
紧急に赤血球の输血が必要な出血性ショック状态にある救
急患者について,直ちに患者の検査用血液を采取することに
努めるが,采血不可能な场合には出血した血液を検査に利用
しても良い.输血用血液制剤の选択は状况に応じて以下のよ
うに対処するが,血液型の确定前にはO型の赤血球の使用(全
血は不可),血液型确定后にはABO同型血の使用を原则とする.
1)ABOABOABOABO血液型确定时の同型の血液の使用
患者の最新の血液を検体として,ABO血液型及びRho(D)
抗原の判定を行い,直ちにABO同型血である赤血球(また
は全血)を输血する.输血と平行して,引き続き交差适合试
験を実施する.
2)血液型が确定できない场合のO型赤血球の使用
出血性ショックのため,患者のABO血液型を判定する时
间的余裕がない场合,同型血が不足した场合,紧急时に血
液型判定用试薬がない场合,あるいは血液型判定が困难な
场合は,例外的にO型赤血球を使用する(全血は不可).
注:O型の赤血球を相当量输血した后に,患者とABO同型血の输血に
Ⅴ
不适合输血を
防ぐための検査
(
适合试験
)
およびその他の留意点
-16-
输血疗法の実施に関する指针
変更する场合は,新たに采取した最新の患者血液と交差适合试験
の主试験を生理食塩液法(迅速法,室温)で行い,适合する血液を
用いる.
3)Rho(DRho(DRho(DRho(D))))抗原が阴性の场合
Rho(D)抗原が阴性と判明したときは,Rho(D)阴性の血
液の入手に努める.Rho(D)阴性を优先してABO血液型は异
型であるが适合の血液(异型适合血)を使用してもよい.特
に患者が女児又は妊娠可能な女性でRho(D)阳性の血液を
输血した场合は,できるだけ早くRho(D)阴性の血液に切り
替える.
なお 48时间以内に不规则抗体検査を実施し抗D抗体が
検出されない场合は 抗D免疫グロブリンの投与を考虑する.
注:日本人でのRho(D)阴性の频度は约0.5%である.
4)事由の说明と记录
急に输血が必要となったときに,交差适合试験未実施の
血液,血液型検査未実施等でO型赤血球を使用した场合あ
るいはRho(D)阴性患者にRho(D)阳性の血液を输血した场
合には,担当医师は救命后にその事由及び予想される合并
症について,患者またはその家族に理解しやすい言叶で说
明し,同意书の作成に努め,その経纬を诊疗录に记载して
おく.
3.大量输血时の适合血
大量输血とは,24时间以内に患者の循环血液量と等量又は
それ以上の输血が行われることをいう.出血量及び速度の状
况に応じて次のように対処する.
1)追加输血时の交差适合试験
手术中の追加输血などで大量输血が必要となった患者に
Ⅴ不适合输血を
防ぐための検査
(
适合试験
)
およびその他の留意点
-17-
输血疗法の実施に関する指针
ついては,しばしば间接抗グロブリン试験による交差适合
试験を行う时间的余裕がない场合がある.このような场合
には少なくとも生理食塩液法による主试験(迅速法,室温)
を行い,ABO血液型の间违いだけは起こさないように配虑
する.万一,ABO同型血を入手できない场合には2-2)ま
た,患者がRho(D)阴性の场合には2-3)に准じて対処して
もよいが,2-4)の记载事项に留意する.交差适合试験用
の血液検体は,できるだけ新しく采血したものを用いる.
2)不规则抗体が阳性の场合
紧急に大量输血を必要とする患者で,事前に临床的に意
义のある不规则抗体が検出された场合であっても,対応す
る抗原阴性の血液が间に合わない场合には,上记1)と同様
にABO同型血を输血し,救命后に溶血性副作用に注意しな
がら患者の観察を続ける.
3)救命処置としての输血
上记のような出血性ショックを含む大量出血时では,时
に同型赤血球输血だけでは対応できないこともある.その
ような场合には救命を第一として考え,O型赤血球を含む
血液型は异なるが,适合である赤血球(异型适合血)を使用
する.
ただし,使用にあたっては,3-1)项を遵守する.
〈患者血液型が确定している场合〉
患者ABO血液型 异型であるが适合である赤血球
O なし
A O
B O
AB O,A,B 〈患者血液型が未确定の场合〉
O型
Ⅴ
不适合输血を
防ぐための検査
(
适合试験
)
およびその他の留意点
-18-
输血疗法の実施に関する指针
4.交差适合试験の省略
1)赤血球と全血の使用时
供血者の血液型検査を行い,间接抗グロブリン试験を含
む不规则抗体スクリーニング検査が阴性であり,かつ患者
の血液型検査が适正に行われていれば,ABO同型血使用时
の副试験は省略してもよい.
2)乳児の场合
上记1)と同様な条件のもとで 生后4か月以内の乳児で
抗Aあるいは抗B抗体が検出されず 不规则抗体も阴性の场
合には ABO同型血使用时の交差适合试験は省略してもよい.
なお,ABO同型Rho(D)抗原阴性の患児にはRho(D)抗原
阴性同型血を输血する.
また,児の不规则抗体の検索については,母亲由来の血
清を用いてもよい.
3)血小板浓厚液と新鲜冻结血浆の使用时
赤血球をほとんど含まない血小板浓厚液及び新鲜冻结血
浆の输血にあたっては,交差适合试験は省略してよい.た
だし,原则としてABO同型血を使用する.
なお,患者がRho(D)阴性で将来妊娠の可能性のある患者
に血小板输血を行う场合には,できるだけRho(D)阴性由来
のものを用いる.Rho(D)阳性の血小板浓厚液を用いた场合
には,抗D免疫グロブリンの投与により抗D抗体の产生を予
防できることがある.
5.患者検体の取扱い
1)血液検体の采取时期
新たな输血,妊娠は不规则抗体の产生を促すことがある
ため,过去3か月以内に输血歴または妊娠歴がある场合,あ
るいはこれらが不明な患者について,交差适合试験に用い
Ⅴ不适合输血を
防ぐための検査
(
适合试験
)
およびその他の留意点
-19-
输血疗法の実施に関する指针
る血液検体は输血予定日前3日以内に采血したものである
ことが望ましい.
2)别検体によるダブルチェック
交差适合试験の际の患者検体は血液型の検査时の検体と
は别に,新しく采血した検体を用いて,同时に血液型検査
も実施する.
6.不适合输血を防ぐための検査以外の留意点
1)血液型検査用検体の采血时の取り违いに注意すること.
血液型検査用検体の采血时の取り违いが血液型の误判定
につながることがあることから,血液型の判定は异なる时
期の新しい検体で2回実施し,同一の结果が得られたとき
に确定すべきである.検体の取り违いには,采血患者の误
り(同姓や隣のベッドの患者と间违える场合,同时に复数の
患者の采血を実施する际の患者取り违いなど)と,他の患者
名の采血管に间违って采血する検体取り违いがある.前者
については,血液型検査用の采血の际の患者确认が重要で
ある.后者については,手书きによるラベル患者名の书き
间违いの他,朝の采血などで,复数患者の采血管を持ち歩
きながら顺次采血して,采血管を取り违えることがある.
复数名分の采血管を试験管立てなどに并べて采血する方法
は,采血管を取り违える危険があるので避けるべきである.
1患者分のみの采血管を用意し采血する.
2)検査结果の伝票への误记や误入力に注意すること.
血液型判定は正しくても,判定结果を伝票に记载する际
や入力する际に间违える危険性があることから,二人の検
査者による确认を行うことが望ましい.
また,コンピュータシステムを用いた结果入力の确认も
有効である.
Ⅴ
不适合输血を
防ぐための検査
(
适合试験
)
およびその他の留意点
-20-
输血疗法の実施に関する指针
3)検査结果の记录と患者への通知
血液型判定结果は転记せずに,诊疗录に贴付するととも
に个人情报に留意し患者に通知する.
4)以前の検査结果の転记や口头伝达の误りによる危険性に
注意すること.
以前に実施された血液型検査结果を利用する场合には,
前回入院时の诊疗录からの血液型検査结果を転记する际の
误り,电话による血液型の问い合わせの际の伝达の误りが
ある.転记や口头での血液型の伝达は间违いが起きやすい
ことから,贴付した判定结果用纸を确认する必要がある.
血液を无駄にせず また输血业务を効率的に行うために,待
机的手术例を含めて直ちに输血する可能性の少ない场合の血
液准备方法として 血液型不规则抗体スクリーニング法(タイ
プアンドスクリーン:T&S)と最大手术血液准备量(MSBOS)
を采用することが望ましい.
1.血液型不规则抗体スクリーニング法
(TypTypTypTypeeee & ScreenScreenScreenScreen法 ; T&ST&ST&ST&S法)
待机的手术例を含めて,直ちに输血する可能性が少ないと
予测される场合,受血者のABO血液型,Rho(D)抗原及び,临
床的に意义のある不规则抗体の有无をあらかじめ検査し,
Rho(D)阳性で不规则抗体が阴性の场合は事前に交差适合试
験を行わない.紧急に输血用血液が必要になった场合には,
输血用血液のオモテ検査によりABO同型血であることを确
认して输血するか,あるいは生理食塩液法(迅速法,室温)に
ⅥⅥⅥⅥ 手术时又は直ちに输血する可能性の少な
い场合の血液准备
手术时又は直ちに输血する可能性の少ない场合の血液准备
Ⅵ
-21-
输血疗法の実施に関する指针
よる主试験が适合の血液を输血する.又は,予めオモテ検査
により确认されている血液制剤の血液型と患者の血液型とを
コンピュータを用いて照合 确认して输血を行う(コンピュー
タクロスマッチ).
2.最大手术血液准备量
(Maximal Surgical Blood Order ScheduleMaximal Surgical Blood Order ScheduleMaximal Surgical Blood Order ScheduleMaximal Surgical Blood Order Schedule ; MSBOSMSBOSMSBOSMSBOS)
确実に输血が行われると予测される待机的手术例では,各
医疗机関ごとに,过去に行った手术例から术式别の输血量
(T)と准备血液量(C)を调べ 両者の比(C/T)が1.5倍以下にな
るような量の血液を交差适合试験を行って事前に准备する.
3.手术血液准备量计算法
(Surgical Blood Order EquationSurgical Blood Order EquationSurgical Blood Order EquationSurgical Blood Order Equation ; SBOESBOESBOESBOE)
近年,患者固有の情报を加えた より无駄の少ない计算法が
提唱されている.この方法は 患者の术前ヘモグロビン(Hb)
値,患者の许容できる输血开始Hb値(トリガー;Hb7~8
g/dL),及び术式别の平均的な出血量の3つの数値から,患
者固有の血液准备量を求めるものである.はじめに术前Hb値
から许容输血开始Hb値を减じ,患者の全身状态が许容できる
血液丧失量(出血予备量)を求める.术式别の平均的な出血量
から出血予备量を减じ,単位数に换算する.その结果,マイ
ナスあるいは0.5以下であれば,T&Sの対象とし,0.5より大き
ければ四舍五入して整数単位を准备する方式である.
安全かつ効果的な输血疗法を过误なく実施するために,次
の各项目に注意する必要がある.
また,输血実施の手顺について,确认すべき事项をまとめ
ⅦⅦⅦⅦ 実施体制の在り方
実施体制の在り方
Ⅶ
-22-
输血疗法の実施に関する指针
た输血実施手顺书を周知し,遵守することが有用である(输血
実施手顺书参照).
1.输血前
1)输血用血液の保存
各种の输血用血液は,それぞれ最も适した条件下で保存
しなければならない.赤血球,全血は2~6℃,新鲜冻结
血浆は-20℃以下で,自记温度记录计と警报装置が付いた
输血用血液専用の保冷库中でそれぞれ保存する.
血小板浓厚液はできるだけ速やかに输血する.保存する
场合は,室温(20~24℃)で水平振荡しながら保存する.
2)输血用血液の保管法
温度管理が不十分な状态では,输血用血液の各成分は机
能低下を来しやすく,他の患者への転用もできなくなる.
输血用血液の保管 管理は,院内の输血部门で一括して集中
的に管理するべきである.病栋や手术室などには実际に使
用するまで持ち出さないことを原则とする.持ち出した后
はできるだけ早く使用するが,手术室などに30分以上血液
を手元に置く场合にも,上记1)と同様の条件下で保存する.
注:输血用血液の保管 管理については「血液制剤保管管理マニュア
ル(厚生省薬务局 平成5年9月16日)」を参照.ただし,今后改正さ
れることもあるので最新のマニュアルを参照する必要がある.
3)输血用血液の外観検査
患者に输血をする医师又は看护师は,输血の実施前に外
観検査としてバッグ内の血液について色调の変化(バッグ
内とセグメント内の血液色调の差に留意),溶血や凝血块の
有无,あるいはバッグの破损の有无などの异常がないかを
肉眼で确认する.
Ⅶ実施体制の在り方
-23-
输血疗法の実施に関する指针
4)一回一患者
输血の准备及び実施は,原则として一回に一患者ごとに
行う.复数の患者への输血用血液を一度にまとめて准备し,
そのまま患者から患者へと続けて输血することは,取り违
いによる事故の原因となりやすいので行うべきではない.
5)チェック项目
事务的な过误による血液型不适合输血を防ぐため,输血
用血液の受け渡し时,输血准备时及び输血実施时に,それ
ぞれ,患者氏名(同姓同名に注意),血液型,血液制造番号,
有効期限,交差适合试験の検査结果,放射线照射の有无な
どについて,交差试験适合票の记载事项と输血用血液バッ
グの本体及び添付伝票とを照合し,该当患者に适合してい
るものであることを确认する.麻酔时など患者本人による
确认ができない场合,当该患者に相违ないことを必ず复数
の者により确认することが重要である.
6)照合の重要性
确认する场合は,上记チェック项目の各项目を2人で交互
に声を出し合って読み合わせをし,その旨を记录する.
7)同姓同名患者
まれではあるが,同姓同名あるいは非常によく似た氏名
の患者が,同じ日に输血を必要とすることがある.患者の
认识(ID)番号,生年月日,年齢などによる个人の识别を日
常的に心がけておく必要がある.
8)电子机器による确认,照合
确认,照合を确実にするために,患者のリストバンドと
制剤を携帯端末(PDA)などの电子机器を用いた机械的照合
を并用することが望ましい.
Ⅶ
実施体制の在り方
-24-
输血疗法の実施に関する指针
9)追加输血时
引き続き输血を追加する场合にも,追加されるそれぞれ
の输血用血液について,上记3)~8)と同様な手顺を正しく
踏まなければならない.
10)输血前の患者観察
输血前に体温,血圧,脉拍,さらに可能であれば経皮的
动脉血酸素饱和度(SpO2)を测定后に,输血を开始し,副作
用発生时には,再度测定することが望ましい.
2.输血中
1)输血开始直后の患者の観察
意识のある患者への赤血球输血の输血速度は,输血开始
时には缓やかに行う.ABO型不适合输血では,输血开始直
后から血管痛,不快感,胸痛,腹痛などの症状が见られる
ので,输血开始后5分间はベッドサイドで患者の状态を観察
する必要がある.
救命的な紧急输血を要する患者では急速输血を必要とし,
意识が清明でないことも多く,自覚的所见により不适合输
血を疑うことは困难又は不可能であるので,呼吸 循环动
态の観察の他に导尿を行って尿の色调を见ることや术野か
らの出血の状态を観察することなどにより,総合的な他覚
的所见によって,不适合输血の早期発见に努める.
2)输血开始后の観察
输血开始后15分程度経过した时点で再度患者の状态を観
察する.即时型溶血反応の无いことを确认した后にも,発
热 荨麻疹などのアレルギー症状がしばしば见られるので,
その后も适宜観察を続けて早期発见に努める.
Ⅶ実施体制の在り方
-25-
输血疗法の実施に関する指针
3.输血后
1)确认事项
输血终了后に再度患者名,血液型及び血液制造番号を确
认し,诊疗录にその制造番号を记录する.
2)输血后の観察
特に,后述する输血関连急性肺障害(TRALI),细菌感染
症では输血终了后に重笃な副作用を呈することがあり,输
血终了后も患者を継続的に観察することが可能な体制を整
备する.
4.患者検体の保存
患者検体の保存にあたっては, 血液制剤等に系る遡及调査
ガイドライン ※を遵守すること.以下,一部要约抜粋する.
医疗机関が当该指针(Ⅷの1の2)の(2)のⅱ及びⅲ)に従っ
て输血前后の検査を実施していない场合は,输血前后の患者
血液(分离血浆又は交差适合试験等で使用した血清あるいは
血浆(血球と分离)で约1mL)を当分の间,-20℃以下で可能な
限り保存することとし,日本赤十字社から検査依頼があった
场合には当该指针に従って検査を行うこと.
この际,コンタミネーションのないようにディスポーザブ
ルのピペットを使用するなどの対応が望まれる.
なお,当该指针に従って输血前后の検査を行っている场合
であっても,検査の疑阳性结果,潜在ウイルスの活性化等の
有无を确认するため,输血前后の患者血清(浆)の再検査を行
うことがあるので,
① 输血前1周间程度の间の患者血清(浆)
及び
② 输血后3か月程度の血清(浆)
についても保管しているものがあれば,日本赤十字社に提
供し,调査に协力すること(院内采血の场合は除く).
Ⅶ
実施体制の在り方
-26-
输血疗法の実施に関する指针
この际の保管条件は,分离血浆又は交差适合试験等で使用
した血清あるいは血浆(血球と分离)を1mL程度,-20℃以下
で3か月以上可能な限り(2年间を目安に)保管することが望
ましい.
※ 厚生労働省医薬食品局血液対策课 平成17年3月
输血副作用 合并症には免疫学的机序によるもの,感染性
のもの,及びその他の机序によるものとがあり,さらにそれ
ぞれ発症の时期により即时型(あるいは急性型)と遅発型とに
分けられる.输血开始时及び输血中ばかりでなく输血终了后
にも,これらの副作用 合并症の発生の有无について必要な
検査を行う等,経过を観察することが必要である.
これらの副作用 合并症を认めた场合には,遅滞なく输血
部门あるいは输血疗法委员会に报告し,记录を保存するとと
もに,その原因を明らかにするように努め,类似の事态の再
発を予防する対策を讲じる.特に人为的过误(患者の取り违い,
転记ミス,検査ミス,検体采取ミスなど)による场合は,その
発生原因及び讲じられた予防対策を记录に残しておく.
1.副作用の概要
1) 溶血性输血副作用
(1) 即时型(あるいは急性型)副作用
输血开始后数分から数时间以内に発症してくる即时型
(あるいは急性型)の重笃な副作用としては,型不适合に
よる血管内溶血などがある.
このような症状を认めた场合には,直ちに输血を中止
し,输血セットを交换して生理食塩液又は细胞外液类似
Ⅷ 输血(输血用血液)に伴う副作用 合并症
と対策
输血
(
输血用血液
)
に伴う
副作用
合并
症と対策
Ⅷ
-27-
输血疗法の実施に関する指针
输液剤の点滴に切り替える.
ABO血液型不适合を含む溶血を认めた场合(副作用后
の血浆又は血清の溶血所见,ヘモグロビン尿)には,血液
型の再検査,不规则抗体検査,直接クームス検査等を実
施する.
(2) 遅発型副作用
遅発型の副作用としては,输血后24时间以降,数日経
过してから见られる血管外溶血による遅発型溶血性输血
副作用(Delayed Hemolytic Transfusion Reaction ; DHTR)
がある.
2) 非溶血性输血副作用
(1) 即时型(あるいは急性型)副作用
アナフィラキシーショック,细菌汚染血输血による菌
血症やエンドトキシンショック,播种性血管内凝固,循
环不全,输血関连急性肺障害(TRALI)などが挙げられる.
このような症状を认めた场合には,直ちに输血を中止
し,输血セットを交换して生理食塩液又は细胞外液类似
输液剤の点滴に切り替える.
ⅰ 细菌感染症
血小板浓厚液はその机能を保つために室温(20~
24℃)で水平振荡しながら保存されているために,まれ
に细菌の汚染をみることがあり,その结果として输血
による细菌感染症が起こることがある.また,赤血球
浓厚液については长期保存によるエルシニア菌感染が
问题となる.
原因となる输血用血液の保存や患者検体の検査につ
いては, 血液制剤等に系る遡及调査ガイドライン(平
成17年3月厚生労働省医薬食品局血液対策课) を遵守
Ⅷ
输血
(
输
血用血液
)
に伴う
副作用
合并
症と対策
-28-
输血疗法の実施に関する指针
する(参考1(P38)参照)とともに,原因となる输血用血
液の回収等に当たっては参考2(P39)に従うよう努める.
ⅱ 输血関连急性肺障害(TRALI)
TRALIは输血中もしくは输血后6时间以内(多くは1
~2时间以内)に起こる非心原性の肺水肿を伴う呼吸
困难を呈する,重笃な非溶血性输血副作用である.临
床症状および検査所见では低酸素血症,胸部レントゲ
ン写真上の両侧肺水肿のほか,発热,血圧低下を伴う
こともある.本副作用の発症要因に関しては,输血血
液中もしくは患者血液中に存在する抗白血球抗体が病
态に関与している可能性があり,その他制剤中の脂质
の関与も示唆されている.临床の现场でTRALIの认知
度が低いことや発症が亜急性であることから,见逃さ
れている症例も多いと推测される.治疗に际しては,
输血の过负荷による心不全(volume overload)との鉴别
は特に重要である.TRALIの场合には利尿剤はかえっ
て状态を悪化させることもあり,鉴别には慎重を期す
べきである.TRALIと诊断した场合には,特异的な薬
物疗法はないが,酸素疗法,挿管,人工呼吸管理を含
めた早期より适切な全身管理を行う必要がある.大半
の症例は后遗症を残さずに回复するとされているが,
死亡率は十数%あるという.なお,当该疾患が疑われ
た场合は血浆中の抗颗粒球抗体や抗HLA抗体の有无に
ついて検讨する.
(2) 遅発型副作用
输血后数日から数ヵ月后に発症してくる移植片対宿主
病,输血后紫斑病,各种のウイルス感染症がある.
Ⅷ输血
(
输
血用血液
)
に伴う
副作用
合并
症と対策
-29-
输血疗法の実施に関する指针
ⅰ 输血后移植片対宿主病
本症は输血后7~14日顷に発热,红斑,下痢,肝机
能障害及び泛血球减少症を伴って発症する.本症の予
防策として放射线照射血液の使用が有効である(Ⅲ-4
-2)を参照).同予防策の彻底により2000年以降,确定
症例の报告はない.
ⅱ 输血后肝炎
本症は,早ければ输血后2~3カ月以内に発症する
が,肝炎の临床症状あるいは肝机能の异常所见を把握
できなくても,肝炎ウイルスに感染していることが诊
断される场合がある.特に供血者がウインドウ期にあ
ることによる感染が问题となる.このような感染の有
无を见るとともに,早期治疗を図るため,医师が感染
リスクを考虑し,感染が疑われる场合などには,别表
のとおり,肝炎ウイルス関连マーカーの検査等を行う
必要がある.
别表
输血前検査 输血后検査
B型肝炎 HBs抗原
HBs抗体
HBc抗体
核酸増幅検査(NAT)
(输血前検査の结果がいずれも阴
性の场合,输血の3か月后に実施)
C型肝炎 HCV抗体
HCVコア抗原
HCVコア抗原検査
(输血前検査の结果がいずれも阴
性の场合又は感染既往と判断され
た场合 输血の1~3か月后に実施)
ⅲ ヒト免疫不全ウイルス感染
后天性免疫不全症候群(エイズ)の起因ウイルス
(HIV)感染では,感染后2~8周で,一部の感染者で
は抗体の出现に先んじて一过性の感冒様症状が现われ
ることがあるが,多くは无症状に経过して,以后年余
にわたり无症候性に経过する.特に供血者がウインド
Ⅷ
输血
(
输
血用血液
)
に伴う
副作用
合并
症と対策
-30-
输血疗法の実施に関する指针
ウ期にある场合の感染が问题となる.受血者(患者)の
感染の有无を确认するために,医师が感染リスクを考
虑し,感染が疑われる场合などには,输血前にHIV抗
体検査を行い,その结果が阴性であれば,输血后2~
3ヶ月以降に抗体検査等を行う必要がある.
ⅳ ヒトTリンパ球向性ウイルス
输血によるヒトTリンパ球向性ウイルスⅠ型(HTLV
-Ⅰ)などの感染の有无や免疫抗体产生の有无などにつ
いても,问诊や必要に応じた検査により追迹すること
が望ましい.
2.输血専门医(输血部门専任医师)によるコンサルテー
ション
単なるじん麻疹以外では输血専门医に副作用発生时の临床
検査,治疗,输血副作用の原因推定と副作用発生后の输血用
血液の选択について,助言を求めることが望ましい.
3.输血疗法委员会による院内体制の整备
输血疗法委员会において 原因となる输血用血液の回収 原
因検索のための患者検体采取に関して,诊疗科の协力体制を
构筑するとともに,これらの业务が可能な検査技师の配置を
含む输血部业务(当直业务)体制の整备を行うことが望ましい.
输血疗法を行った场合には,输血用血液の品质を含め,投
与量に対する効果と安全性を客観的に评価できるよう,输血
前后に必要な検査を行い,さらに临床的な评価を行った上で,
诊疗录に记载する.
ⅨⅨⅨⅨ 血液制剤の有効性,安全性と品质の评価
血液制剤の有効
性
,安全性と品质の评価
Ⅸ
-31-
输血疗法の実施に関する指针
血液制剤(输血用血液制剤及び血浆分画制剤)であって特定
生物由来制品に指定されたもの※については,将来,当该血液
制剤の使用により患者へのウイルス感染などのおそれが生じ
た场合に対処するため 诊疗录とは别に,当该血液制剤に関す
る记录を作成し 少なくとも使用日から20年を下回らない期间,
保存すること.记录すべき事项は,当该血液制剤の使用の対
象者の氏名及び住所,当该血液制剤の名称及び制造番号又は
制造记号,使用年月日等であること(法第68条の9及び薬事法
施行规则(昭和36年厚生省令第1号)第238条及び第241条)
※ 薬事法(昭和35年法律第145号.以下「法」という.)第2条第10项に
规定
注:平成15年5月15日付け医薬発第0515011号「特定生物由来制品に系る
使用の対象者への说明并びに特定生物由来制品に関する记录及び保
存について」((社)日本医师会会长等宛て厚生労働省医薬局长通知)
自己血输血は院内での実施管理体制が适正に确立している
场合は,同种血输血の副作用を回避し得る最も安全な输血疗
法であり,待机的手术患者における输血疗法として积极的に
推进することが求められている.
注:液状贮血式自己血输血の実施に当たっては, 自己血输血:采血及び
保管管理マニュアル (厚生省薬务局 平成6年12月2日)を参照.た
だし,今后改正されることもあるので最新のマニュアルを参照する
必要がある.なお,自己血输血学会 日本输血学会合同小委员会に
よる自己血输血ガイドライン改订案について(自己血输血第14巻第1
号1~19页,2001年)も参考とする.
1.自己血输血の方法
1)贮血式自己血输血:
手术前に自己の血液を予め采血,保存しておく方法
ⅩⅩⅩⅩ 血液制剤使用に関する记录の保管 管理
ⅩⅩⅩⅩⅠⅠⅠⅠ 自己血输血
ⅩⅩⅩⅩⅠⅠⅠⅠ
自己血输血
-32-
输血疗法の実施に関する指针
2)希釈式自己血输血:
手术开始直前に采血し,人工胶质液を输注する方法
3)回収式自己血输血:
术中 术后に出血した血液を回収する方法
特に,希釈式や回収式に比べて,より泛用性のある贮血
式自己血输血の普及,适応の拡大が期待されている.
2.インフォームド コンセント
输血全般に関する事项に加え,自己血输血の対象となり得
る患者に対して,自己血输血の意义,自己血采血 保管に要
する期间,采血前の必要検査,自己血输血时のトラブルの可
能性と対処方法など,自己血输血の実际的な事柄について十
分な说明と同意が必要である.
3.适応
自己血贮血に耐えられる全身状态の患者の待机的手术にお
いて,循环血液量の15%以上の术中出血量が予测され,输血
が必要になると考えられる场合で,自己血输血の意义を理解
し,必要な协力が得られる症例である.特に,稀な血液型や
既に免疫(不规则)抗体を持つ场合には积极的な适応となる.
体重40kg以下の场合は,体重から循环血液量を计算して一
回采血量を设定(减量)するなど慎重に対処する.6歳未満の小
児については,一回采血量を体重kg当たり约5~10mLとする.
50歳以上の患者に関しては,自己血采血による心血管系への
悪影响,特に狭心症発作などの危険性を事前に评価し,実施
する场合は,主治医(循环器科の医师)と紧密に连络を取り,
予想される変化に対処できる体制を整えて,慎重に観察しな
がら采血する.その他,体温,血圧,脉拍数などが采血计画
に支障を及ぼさないことを确认する.
ⅩⅩⅩⅩⅠⅠⅠⅠ自己血输血
-33-
输血疗法の実施に関する指针
4.禁忌
菌血症の可能性がある全身的な细菌感染患者は,自己血の
保存中に细菌増殖の危険性もあり,原则的に自己血输血の适
応から除外する.エルシニア菌(Yersinia enterocolitica)などの
肠内细菌を贪食した白血球の混入の危険性を考虑し,4周以内
に水様性下痢などの肠内感染症が疑われる症状があった患者
からは采血を行なわない.不安定狭心症 高度の大动脉弁狭窄
症など,采血による循环动态への重大な悪影响の可能性を否
定できない循环器疾患患者の适応も慎重に判断すべきである.
5.自己血输血実施上の留意点
同种血输血と同様,患者 血液の取り违いに起因する输血
过误の危険性に注意する必要がある.自己血采血にあたって
は,穿刺部位からの细菌混入および肠内细菌を贪食した白血
球を含む血液の采取による细菌汚染の危険性に注意する必要
がある.采血针を刺入する部位の清拭と消毒は,日本赤十字
社血液センターの采血手技に准拠して入念に行う.さらに,
采血时の副作用対策,特に,采血中,采血および点滴终了
抜针后,そして采血后ベッドからの移动时などに出现し,颜
面苍白,冷汗などの症状が特徴的な血管迷走神経反射(VVR)
に十分留意する必要がある.
1)正中神経损伤
极めてまれではあるが,正中神経损伤を起こすことがあ
り得るので,针の刺入部位及び深さに注意する.
2)血管迷走神経反射(VasoVasoVasoVaso----Vagal Reaction ; VVRVagal Reaction ; VVRVagal Reaction ; VVRVagal Reaction ; VVR)
血管迷走神経反射などの反応が认められる场合があるの
で,采血中及び采血后も患者の様子をよく観察する.采血
后には15分程度の休憩をとらせる. 注:血管迷走神経反射は供血者の1%以下に认められ,特に若い女性
では比较的多く认められる.
ⅩⅩⅩⅩⅠⅠⅠⅠ
自己血输血
-34-
输血疗法の実施に関する指针
3)止血
采血后の圧迫による止血が不十分であると血肿ができや
すいので,适正な圧力で少なくとも15分间圧迫し,止血を
确认する.
6.自己血输血各法の选択と组み合わせ
患者の病状,术式などを考虑して,术前贮血式自己血输血,
术直前希釈式自己血输血,术中 术后の回収式自己血输血な
どの各方法を适切に选択し,又は组合わせて行うことを検讨
するべきである.
院内で采血された血液(以下「院内血」という.)の输血に
ついては,供血者の问诊や采血した血液の検査が不十分にな
りやすく,また供血者を集めるために患者や家族などに精神
的 経済的负担をかけることから,日本赤十字社の血液セン
ターからの适切な血液の供给体制が确立されている地域にお
いては,特别な事情のない限り行うべきではない.
院内血による输血疗法を行う场合には,Ⅲ~Ⅹで述べた各
事项に加え,その适応の选択や実施体制の在り方について以
下の点に留意する.
1.说明と同意
Ⅰ项の说明と同意の项を参照(ⅠⅠⅠⅠ -2-3)し,输血に関する说
明と同意を得た上,院内血输血が必要な场合について,患者
又はその家族に理解しやすい言叶でよく说明し,同意を得る.
また,感染症ウイルスのスクリーニング検査の精度及び输血
による感染症伝播の危険性を说明し,同意を得る.
ⅩⅩⅩⅩⅡⅡⅡⅡ 院内で输血用血液を采取する场合(自己
血采血を除く)
院内で输血用血液を采取する场合
(
自己血采血
を
除
く
)
ⅩⅩⅩⅩⅡⅡⅡⅡ
-35-
输血疗法の実施に関する指针
以上の内容の说明による同意が得られた旨を诊疗录に记录
しておく.
2.必要となる场合
1)特殊な血液
日本赤十字社血液センターから供给されない颗粒球やリ
ンパ球のほかヘパリン加血を,院内で用いる场合.
2)紧急时
离岛や僻地などで日本赤十字社の血液センターからの,
血液の搬送が间に合わない紧急事态の场合.
3)稀な血液型で母体血液を使用せざるを得ない场合
4)新生児同种免疫血小板减少症(NAITPNAITPNAITPNAITP)で母亲の血小板の
输血が必要な场合
3.不适切な使用
采血した当日に使用する血液(以下「当日新鲜血」という.)
の输血が望ましいと考えられてきた场合も,その绝対的适応
はない.
特に,以下の场合は院内血としての当日新鲜血を必要とす
る特别な事情のある场合とは考えられない.
1)出血时の止血
ある程度以上の量の动脉あるいは静脉血管の损伤による
出血は,输血によって止血することはできない.
出血が血小板の不足によるものであれば血小板输血が,
また凝固障害によるものであれば凝固因子制剤や新鲜冻结
血浆の输血が适応となる.
ⅩⅩⅩⅩⅡⅡⅡⅡ
院内で输血用血液を采取する场合
(
自己血采血
を
除
く
)
-36-
输血疗法の実施に関する指针
2)赤血球の酸素运搬能
通常の赤血球や全血中の赤血球の输血で十分目的を达成
することができる.
3)高カリウム血症
采血后1周间以内の赤血球や全血の输血により発症する
ことはまれである.
4)根拠が不明确な场合
当日新鲜血液中に想定される未知の因子による临床効果
を期待することは,実证的データのない以上,现状では不
适切と考えるべきである.
4.采血基准
院内采血でも, 安全な血液制剤の安定供给の确保等に関す
る法律施行规则 に従って采血することを原则とする.问诊に
际しては,特に供血者の问诊の事项(Ⅲ-1参照)に留意しつつ,
闻き漏らしのないように,予め问诊票を用意しておくべきで
ある.
5.供血者への注意
采血に伴う供血者への事故や副作用をできるだけ避けるた
め,自己血输血実施上の留意点(ⅩⅠの5)に示すほか,以下の
点に注意する必要がある.
1)供血者への说明
采血された血液について行う検査内容を,あらかじめ供
血者に说明しておく.
なお,供血者が検査结果の通知を希望する场合には,个
人情报の秘密保持に留意する.
院内で输血用血液を采取する场合
(
自己血采血
を
除
く
)
ⅩⅩⅩⅩⅡⅡⅡⅡ
-37-
输血疗法の実施に関する指针
2)消毒
采血针を刺入する部位の清拭と消毒は,日本赤十字社血
液センターの采血手技に准拠して入念に行う.
6.采血の実施体制
1)担当医师との连携
采血に携わる者は,指示を出した医师と紧急度や検査の
优先顺位などについて十分连携をとる.
2)采血场所
院内采血を行う场所は,清洁さ,采血を行うために十分
な広さ 明るさ 静けさと适切な温度を确保する必要がある.
7.采血された输血用血液の安全性及び适合性の确认
1)検査事项
院内血の検査もⅢ~Ⅴの输血用血液の安全性及び适合性
の确认の项と同様に行う.
2)紧急时の事后検査
紧急时などで输血前に検査を行うことができなかった场
合でも,输血后の患者の経过観察と治疗が必要になる场合
に备えて,输血に用いた院内血について事后に上述の検査
を行う.
8.记录の保管管理
院内血を输血された患者についてもⅩと同様の记录を作
成して保管する.
ⅩⅩⅩⅩⅡⅡⅡⅡ
院内で输血用血液を采取する场合
(
自己血采血
を
除
く
)
-38-
输血疗法の実施に関する指针
■ おわりに
输血疗法は,现代医学において最も确実な効果の期待でき
る必须な治疗法の一つであるが,その実施にはさまざまな危
険性を伴うことから,そのような危険性を最小限にしてより
安全かつ効果的に行うために,输血疗法に携わるすべての医
疗関系者はこの指针に则ってその适正な推进を図られたい.
今后,输血疗法の医学的进歩に対応するばかりではなく,
安全な血液制剤の安定供给の确保等に関する法律」の制定な
どに象徴されるような社会的环境の変化にも応じて,本指针
は时期を失することなく随时改定していく予定である.
参考1 医疗机関における细菌感染への対応(血液制剤
等に系る遡及调査ガイドライン(抜粋))
1)使用済みバッグの冷蔵保存
医疗机関においては,输血に使用した全ての「使用済み
バッグ」に残存している制剤をバッグごと,清洁に冷蔵保
存しておくことが望まれる(冷冻は不可).
なお,使用后数日経过しても受血者(患者)に感染症発症
のない场合は廃弃しても差し支えないこととする.
2)受血者(患者)血液に系る血液培养の実施
受血者(患者)の感染症発症后,输血后の受血者(患者)血
液による血液培养を行い,日本赤十字社に対して,当该患
者に系る検査结果及び健康情报を提供するとともに,制造
业者等の情报収集に协力するよう努めることが求められる.
この际,冷蔵保存されていた全ての「使用済みバッグ」を
提供することが必要である.
また,当该感染症等に関する情报が保健卫生上の危害発
参考
-39-
输血疗法の実施に関する指针
生又は拡大の防止のために必要と认めるときは,厚生労働
省(独立行政法人 医薬品医疗机器総合机构)に副作用感染
症报告を行うことが必要である.
その后,当该受血者(患者)に病状の変化等があったこと
を知った场合は,制造业者等に情报提供するよう努める必
要がある.
参考2 原因となる输血用血液に関する回収及び検査
1)原因となる输血用血液に関する検査项目
発热 呼吸困难 血圧低下などの细菌感染症を疑う症状
が认められた场合は,细菌培养のほか适宜エンドトキシン
等の検査を実施する.溶血を认めた场合は,血液型の再确
认などを行う.
2)原因となる输血用血液回収上の注意
バッグと使用していた输血セットまたは白血球除去フィ
ルターセットを回収する.原因となる输血用血液の细菌培
养等を行うために,2次的な汚染が起きないように注意す
る.
输血セットのクランプを硬く闭めて,注射针を除去し清
洁なキャップでカバーする.この状态で,速やかに清洁な
ビニール袋に入れて输血部门へ返却する.输血部门では输
血セットのチューブ部分をチューブシーラでシールするこ
とが望ましい.清洁なビニール袋に入れたままで保管する.
溶血を认めた场合は 输血针の口径,赤血球浓厚液の加温
の有无及び同一ルートからの薬剤投与の有无について确认
する.
参考
-40-
输血疗法の実施に関する指针
3)原因となる输血用血液回収のための职员教育
原因となる输血用血液の确保と回収は,诊疗科看护师
医师の协力が不可欠である.また,输血部専任技师だけで
なく,输血当直を担当している中央検査部等の検査技师の
関与も必要であるので,上记の注意事项を周知する.
参考
-41-
血液制剤の使用指针
■ 目的
● 赤血球补充の第一义的な目的は,末梢循环系へ十分な酸
素を供给することにある.
■ 使用指针
1)慢性贫血に対する适応(主として内科的适応)
[血液疾患に伴う贫血]
● 高度の贫血の场合には,一般に1~2単位/日の输血量と
する.
● 慢性贫血の场合にはHb値7g/dLが输血を行う一つの目安
とされているが,贫血の进行度,罹患期间等により必要
量が异なり,一律に决めることは困难である.
* Hb値を10g/dL以上にする必要はない.
* 鉄欠乏 ビタミンB12欠乏 叶酸欠乏 自己免疫性溶血性贫血など,
输血以外の方法で治疗可能である疾患には 原则として输血を行わ
ない.
[慢性出血性贫血]
● 消化管や泌尿生殖器からの,少量长期的な出血による高
度の贫血は原则として输血は行わない.日常生活に支障
を来す循环器系の临床症状(労作时の动悸 息切れ,浮肿
など)がある场合には,2単位の输血を行い,临床所见の
改善の程度を観察する.全身状态が良好な场合は,ヘモ
グロビン(Hb)値6g/dL以下が一つの目安となる.
2)急性出血に対する适応(主として外科的适応)
● Hb値が10g/dLを超える场合は输血を必要とすることは
ないが,6g/dL以下では输血はほぼ必须とされている. * Hb値のみで输血の开始を决定することは适切ではない.
[要约] 赤血球浓厚液の适正使用
要约
赤血
球浓厚液の适正使用
-42-
血液制剤の使用指针
3)周术期の输血
(1) 术前投与
● 患者の心肺机能,原疾患の种类(良性または悪性),患
者の年齢や体重あるいは特殊な病态等の全身状态を把
握して投与の必要性の有无を决定する.
* 惯习的に行われてきた术前投与のいわゆる10/30ルール(Hb値
10g/dL,ヘマトクリット(Ht)値30%以上にすること)は近年では
根拠のないものとされている.
(2) 术中投与
● 循环血液量の20~50%の出血量に対しては,人工胶质
液(ヒドロキシエチルデンプン(HES),デキストランな
ど)を投与する.赤血球不足による组织への酸素供给不
足が悬念される场合には,赤血球浓厚液を投与する.
この程度までの出血では,等张アルブミン制剤(5%人
血清アルブミン又は加热人血浆たん白)の并用が必要
となることは少ない.
循环血液量の50~100%の出血では,适宜等张アルブミ
ン制剤を投与する.なお 人工胶质液を1,000mL以上必
要とする场合にも等张アルブミン制剤の使用を考虑す
る.
● 循环血液量以上の大量出血(24时间以内に100%以上)
时又は,100mL/分以上の急速输血をするような事态に
は,新鲜冻结血浆や血小板浓厚液の投与も考虑する.
● 通常はHb値が7~8g/dL程度あれば十分な酸素の供给
が可能であるが,冠动脉疾患などの心疾患あるいは肺
机能障害や脳循环障害のある患者では,Hb値を10g/dL
程度に维持することが推奨される.
(3) 术后投与
● 术后の1~2日间は细胞外液量と血清アルブミン浓度
要约赤血
球浓厚液の适正使用
-43-
血液制剤の使用指针
の减少が见られることがあるが,バイタルサインが安
定している场合は,细胞外液补充液の投与以外に赤血
球浓厚液,等张アルブミン制剤や新鲜冻结血浆などの
投与が必要となる场合は少ない.
■ 投与量
● 赤血球浓厚液の投与によって改善されるHb値は,以下の
计算式から求めることができる.
予测上升Hb値(g/dL)=投与Hb量(g)/循环血液量(dL)
循环血液量:70mL/kg
{循环血液量(dL)=体重(kg)×70mL/kg/100}
例えば,体重50kgの成人(循环血液量35dL)にHb値14~
15g/dLの血液を2単位(400mL由来MAP加赤血球浓厚液1
バッグ中の含有Hb量は14~15g/dL×4dL=56~60g)输血
することにより Hb値は约1.6~1.7g/dL上升することになる.
■ 不适切な使用
● 凝固因子の补充を目的としない新鲜冻结血浆との并用
● 末期患者への投与
■ 使用上の注意点
1)感染症の伝播
2)鉄の过剰负荷
3)输血后移植片対宿主病(GVHDGVHDGVHDGVHD)の予防対策
4)白血球除去フィルターの使用
5)溶血性副作用
要约
赤血
球浓厚液の适正使用
-44-
血液制剤の使用指针
■ 目的
● 血小板输血は,血小板成分を补充することにより止血を
図り,又は出血を防止することを目的とする.
■ 使用指针
以下に示す血小板数はあくまでも目安であって,すべての
症例に合致するものではない.
● 血小板数が2~5万/μμμμLでは,止血困难な场合には血小板输
血が必要となる.
● 血小板数が1~2万/μμμμLでは,时に重笃な出血をみることが
あり,血小板输血が必要となる场合がある.血小板数が1
万/μμμμL未満ではしばしば重笃な出血をみることがあるた
め,血小板输血を必要とする.
* 一般に,血小板数が5万/μμμμL以上では,血小板输血が必要となること
はない.
* 慢性に経过している血小板减少症(再生不良贫血など)で,他に出
血倾向を来す合并症がなく,血小板数が安定している场合には,血
小板数が5千~1万/μμμμLであっても,血小板输血は极力避けるべきで
ある.
1)活动性出血
● 血小板减少による重笃な活动性出血を认める场合(特に网
膜 中枢神経系 肺 消化管などの出血)には,血小板数を5
万/μμμμL以上に维持するように血小板输血を行う.
2)外科手术の术前状态
● 血小板数が5万/μμμμL未満では,手术の内容により,血小板
浓厚液の准备又は,术直前の血小板输血の可否を判断する.
* 待机的手术患者あるいは腰椎穿刺 硬膜外麻酔 経気管支生検,肝生
検などの侵袭を伴う処置では,术前あるいは施行前の血小板数が5万/
μL以上あれば 通常は血小板输血を必要とすることはない.
[要约] 血小板浓厚液の适正使用
要约血小板浓厚液の适正使用
-45-
血液制剤の使用指针
3)人工心肺使用手术时の周术期管理
● 术中 术后を通して血小板数が3万/μμμμL未満に低下してい
る场合には,血小板输血の适応である.ただし,人工心
肺离脱后の硫酸プロタミン投与后に血算及び凝固能を适
宜検査,判断しながら,必要に応じて5万/μμμμL程度を目処
に血小板输血开始を考虑する.
● 复雑な心大血管手术で长时间(3时间以上)の人工心肺使
用例,再手术などで広范な愈着剥离を要する例,及び慢
性の肾臓や肝臓の疾患で出血倾向をみる例の中には,血
小板减少あるいは止血困难な出血(oozingなど)をみるこ
とがあり 凝固因子の欠乏を伴わず このような病态を呈
する场合には 血小板数が5万/μμμμL~10万/μμμμLになるよう
に血小板输血を行う.
4)大量输血时
● 急速失血により24时间以内に循环血液量相当量ないし2倍
量以上の大量输血が行われ,止血困难な出血症状とともに
血小板减少を认める场合には,血小板输血の适応となる.
5)播种性血管内凝固(DICDICDICDIC)
● 出血倾向の强く现れる可能性のあるDIC(基础疾患が白
血病,癌,产科的疾患,重症感染症など)で,血小板数が
急速に5万/μμμμL未満へと低下し,出血症状を认める场合に
は,血小板输血の适応となる.
* 慢性DICについては,血小板输血の适応はない.
6)血液疾患
(1) 造血器肿疡
● 急性白血病 悪性リンパ肿などの寛解导入疗法におい
ては,血小板数が1~2万/μμμμL未満に低下してきた场合
には血小板数を1~2万/μμμμL以上に维持するように,计
要约
血小板浓厚液の适正使用
-46-
血液制剤の使用指针
画的に血小板输血を行う.
(2) 再生不良性贫血 骨髄异形成症候群
● 血小板数が5千/μμμμL前后ないしそれ以下に低下する场
合には,血小板输血の适応となる.
● 计画的に血小板数を1万/μμμμL以上に保つように努める.
* 血小板减少は慢性に経过することが多く,血小板数が5千/μμμμL以
上あって出血症状が皮下出血斑程度の軽微な场合には,血小板输
血の适応とはならない.
(3) 免疫性血小板减少症
● 特発性血小板减少性紫斑病(ITP)で外科的処置を行う
场合には,まずステロイド剤等の事前投与を行い,こ
れらの効果が不十分で大量出血の予测される场合には,
适応となる场合がある.
* 特発性血小板减少性紫斑病(ITP)は,通常は血小板输血の対象と
はならない.
● ITPの母亲から生まれた新生児で重笃な血小板减少症
をみる场合には,交换输血のほかに副肾皮质ステロイ
ドあるいは免疫グロブリン制剤の投与とともに血小板
输血を必要とすることがある.
● 血小板特异抗原の母児间不适合による新生児同种免疫
性血小板减少症(NAIT)で,重笃な血小板减少をみる场
合には,血小板特异抗原同型の血小板输血を行う.
* 输血后紫斑病(PTP)では,血小板输血の适応はない.
(4) 血栓性血小板减少性紫斑病(TTP)及び溶血性尿毒症症
候群(HUS)
* 原则として血小板输血の适応とはならない.
要约血小板浓厚液の适正使用
-47-
血液制剤の使用指针
(5) 血小板机能异常症
● 重笃な出血ないし止血困难な场合にのみ血小板输血の
适応となる.
(6) その他:ヘパリン起因性血小板减少症(Heparin Induced
Thrombocytopenia ; HIT)
● 血小板输血は禁忌である.
7)固形肿疡
● 固形肿疡に対して强力な化学疗法を行う场合には,必要
に応じて血小板数を测定する.
● 血小板数が2万/μμμμL未満に减少し,出血倾向を认める场合
には,血小板数が1~2万/μμμμL以上を维持するように血小
板输血を行う.
8)造血干细胞移植(骨髄移植等)
● 造血干细胞移植后に骨髄机能が回复するまでの期间は,
血小板数が1~2万/μμμμL以上を维持するように计画的に血
小板输血を行う.
● 通常,出血予防のためには血小板数が1~2万/μμμμL未満の
场合が血小板输血の适応となる.
■ 投与量
血小板输血直后の予测血小板増加数(/μμμμL)
输血血小板総数 2
循环血液量(mL)×103 3
(循环血液量は70mL/kgとする)
例えば,血小板浓厚液5単位(1.0×1011个以上の血小板を含
有)を循环血液量5,000mL(体重65kg)の患者に输血すると,直
后には输血前の血小板数より13,500/μμμμL以上増加することが
= ×
要约
血小板浓厚液の适正使用
-48-
血液制剤の使用指针
见込まれる.
なお,一回投与量は,原则として上记计算式によるが,実
务的には通常10単位が使用されている.体重25kg以下の小児
では10単位を3~4时间かけて输血する.
■ 不适切な使用
1)末期患者への血小板输血の考え方
単なる时间的延命のための投与は控えるべきである.
■ 目的
● 凝固因子の补充による治疗的投与を主目的とする.観血的
処置时を除いて新鲜冻结血浆の予防的投与の意味はない.
■ 使用指针
新鲜冻结血浆の投与は,他に安全で効果的な血浆分画制剤
あるいは代替医薬品(リコンビナント制剤など)がない场合に
のみ,适応となる.投与に当たっては,投与前にプロトロン
ビン时间(PT),活性化部分トロンボプラスチン时间(APTT)
を测定し,大量出血ではフィブリノゲン値も测定する.
1)凝固因子の补充
(1) PTおよび/またはAPTTが延长している场合(①PTは
(ⅰ) INR2.0以上,(ⅱ)30%以下/②APTTは(ⅰ)各医疗机関
における基准の上限の2倍以上,(ⅱ)25%以下とする)
● 肝障害:肝障害により复数の凝固因子活性が低下し,
出血倾向のある场合に适応となる.
* PTがINR2.0以上(30%以下)で かつ観血的処置を行う场合を除い
て新鲜冻结血浆の予防的投与の适応はない.
[要约] 新鲜冻结血浆の适正使用
要约新鲜
冻结
血
浆の适正使用
-49-
血液制剤の使用指针
● L-アスパラギナーゼ投与関连:肝臓での产生低下によ
る凝固因子の减少に加え,抗凝固因子や线溶因子の产
生低下がみられる场合,これらの诸因子を同时に补给
するためには新鲜冻结血浆を用いる.
● 播种性血管内凝固(DIC):通常 (1)に示すPT,APTT
の延长のほかフィブリノゲン値が100mg/dL未満の场合に
新鲜冻结血浆の适応となる(参考资料1(P135) DIC诊断基
准参照).
● 大量输血时:希釈性凝固障害による止血困难が起こる
场合に新鲜冻结血浆の适応となる.
外伤などの救急患者では 消费性凝固障害が并存して
いるかを検讨し,凝固因子欠乏による出血倾向があると
判断された场合に限り,新鲜冻结血浆の适応がある.
● 浓缩制剤のない凝固因子欠乏症:血液凝固第ⅤⅤⅤⅤ 第ⅩⅩⅩⅩⅠⅠⅠⅠ因
子のいずれかの欠乏症またはこれらを含む复数の欠乏
症では,出血症状を示しているか,観血的処置を行う
际に新鲜冻结血浆が适応となる.
● クマリン系薬剤(ワルファリンなど)の効果の紧急补正
(PTがINR2.0以上(30%以下))ビタミンKの补给により
通常1时间以内に改善が认められる.より紧急な対応の
ために新鲜冻结血浆の投与が必要になることが稀にあ
るが,この场合でも直ちに使用可能な场合には 浓缩プ
ロトロンビン复合体制剤」を使用することも考えられる.
(2) 低フィブリノゲン血症(100mg/dL未満)の场合
● 播种性血管内凝固(DIC)
● L-アスパラギナーゼ投与后
2)凝固阻害因子や线溶因子の补充
● プロテインCやプロテインSの欠乏症における血栓症の
発症时には必要に応じて新鲜冻结血浆により欠乏因子を
要约
新鲜
冻结
血
浆の适正使用
-50-
血液制剤の使用指针
补充する.プラスミンインヒビターの欠乏による出血症
状に対しては抗线溶薬を并用し,効果が不十分な场合に
は新鲜冻结血浆を投与する.
3)血浆因子の补充(PTPTPTPT及びAPTTAPTTAPTTAPTTが正常な场合)
● 血栓性血小板减少性紫斑病(TTP):后天性TTPに対しては
新鲜冻结血浆を置换液とした血浆交换疗法を行う.先天性
TTPでは,新鲜冻结血浆の単独投与で充分な効果がある.
* 后天性溶血性尿毒症症候群(HUS)では,新鲜冻结血浆を用いた血浆
交换疗法は必ずしも有効ではない.
■ 投与量
● 生理的な止血効果を期待するための凝固因子の最少の血
中活性値は,正常値の20~30%程度である.
循环血浆量を40mL/kg(70mL/kg(1-Ht/100))とし,补充さ
れた凝固因子の血中回収率は目的とする凝固因子により
异なるが,100%とすれば,凝固因子の血中レベルを约20
~30%上升させるのに必要な新鲜冻结血浆量は,理论的
には8~12mL/kg(40mL/kgの20~30%)である.
■ 不适切な使用
1)循环血浆量减少の改善と补充
2)蛋白质源としての栄养补给
3)创伤治愈の促进
4)末期患者への投与
5)その他
重症感染症の治疗,DICを伴わない热伤の治疗,人工心
肺使用时の出血予防,非代偿性肝硬変での出血予防なども
新鲜冻结血浆投与の适応とはならない.
要约新鲜
冻结
血
浆の适正使用
-51-
血液制剤の使用指针
■ 使用上の注意点
1)融解法
2)感染症の伝播
3)クエン酸中毒(低カルシウム血症)
4)ナトリウムの负荷
5)アレルギー反応
6)输血セットの使用
■ 目的
● 急性の低蛋白血症に基づく病态,また他の治疗法では管
理が困难な慢性低蛋白血症による病态に対して,アルブ
ミンを补充することにより一时的な病态の改善を図るた
めに使用する.
■ 使用指针
1)出血性ショック等
● 循环血液量の30%以上の出血をみる场合は,细胞外液补
充液の投与が第一选択となり,人工胶质液の并用も推奨
されるが,原则としてアルブミン制剤の投与は必要とし
ない.
● 循环血液量の50%以上の多量の出血が疑われる场合や血
清アルブミン浓度が3.0g/dL未満の场合には,等张アルブ
ミン制剤の并用を考虑する.
● 肾机能障害などで人工胶质液の使用が不适切と考えられ
る场合には,等张アルブミン制剤を使用する.また,人
工胶质液を1,000mL以上必要とする场合にも,等张アル
ブミン制剤の使用を考虑する.
[要约] アルブミン制剤の适正使用
要约
アルブミン制剤の适正使用
-52-
血液制剤の使用指针
2)人工心肺を使用する心臓手术
通常,心臓手术时の人工心肺の充填には,主として细胞
外液补充液が使用される.人工心肺実施中の血液希釈で起
こった一时的な低アルブミン血症は,アルブミン制剤を投
与して补正する必要はない.ただし,术前より血清アルブ
ミン浓度または胶质浸透圧の高度な低下のある场合,ある
いは体重10kg未満の小児の场合などには等张アルブミン制
剤が用いられることがある.
3)肝硬変に伴う难治性腹水に対する治疗
● 大量(4L以上)の腹水穿刺时に循环血浆量を维持するた
め 高张アルブミン制剤の投与が考虑される.また,治疗
抵抗性の腹水の治疗に 短期的(1周间を限度とする)に高
张アルブミン制剤を并用することがある.
* 肝硬変などの慢性の病态による低アルブミン血症は,それ自体では
アルブミン制剤の适応とはならない.
4)难治性の浮肿,肺水肿を伴うネフローゼ症候群
* ネフローゼ症候群などの慢性の病态は,通常アルブミン制剤の适応
とはならないが,急性かつ重症の末梢性浮肿あるいは肺水肿に対し
ては 利尿薬に加えて短期的(1周间を限度とする)に高张アルブミ
ン制剤の投与を必要とする场合がある.
5)循环动态が不安定な血液透析等の体外循环施行时
● 血圧の安定が悪い场合に血液透析时において,特に糖尿
病を合并している场合や术后などで低アルブミン血症の
ある场合には,循环血浆量を増加させる目的で予防的投
与を行うことがある.
6)凝固因子の补充を必要としない治疗的血浆交换法
* ギランバレー症候群,急性重症筋无力症など凝固因子の补充を必要
としない症例では,等张アルブミン制剤を使用する.
要约アルブミン制剤の适正使用
-53-
血液制剤の使用指针
* 加热人血浆たん白は,まれに血圧低下をきたすので,原则として使
用しない.
7)重症热伤
● 热伤部位が体表面积の50%以上あり,细胞外液补充液では
循环血浆量の不足を是正することが困难な场合には 人工
胶质液あるいは等张アルブミン制剤で対処する.
* 热伤后,通常18时间以内は原则として细胞外液补充液で対応するが
18时间以内であっても 血清アルブミン浓度が1.5g/dL未満の时は适
応を考虑する.
8)低蛋白血症に起因する肺水肿あるいは著明な浮肿が认め
られる场合
● 术前,术后あるいは経口摂取不能な重症の下痢などによ
る低蛋白血症が存在し,治疗抵抗性の肺水肿あるいは著
明な浮肿が认められる场合には,高张アルブミン制剤の
投与を考虑する.
9)循环血浆量の著明な减少を伴う急性膵炎など
● 急性膵炎,肠闭塞などで循环血浆量の著明な减少を伴う
ショックを起こした场合には,等张アルブミン制剤を使
用する.
■ 投与量
● 投与量の算定には下记の计算式を用いる.このようにし
て得られたアルブミン量を患者の病状に応じて,通常2
~3日で分割投与する.
必要投与量(g)
=期待上升浓度(g/dL)×循环血浆量(dL)×2.5
ただし,期待上升浓度は期待値と実测値の差,循环血
浆量は0.4dL/kg 投与アルブミンの血管内回収率は4/10
(40%)とする.
要约
アルブミン制剤の适正使用
-54-
血液制剤の使用指针
■ 不适切な使用
1)蛋白质源としての栄养补给
2)脳虚血
3)単なる血清アルブミン浓度の维持
4)末期患者への投与
■ 使用上の注意点
1)ナトリウム含有量
2)肺水肿,心不全
3)血圧低下
4)利尿
5)アルブミン合成能の低下
要约アルブミン制剤の适正使用
-55-
血液制剤の使用指针
■ はじめに
近年,血液制剤の安全性は格段に向上してきたが,免疫性,感染
性などの副作用や合并症が生じる危険性がいまだにあり,軽症のも
のも含めればその频度は决して低いとは言えず,致命的な転帰をと
ることも稀にあることから,血液制剤が本来的に有する危険性を改
めて认识し,より适正な使用を推进する必要がある.
また,血液制剤は人体の一部であり,有限で贵重な资源である血
液から作られていることから,その取扱いには伦理的観点からの配
虑が必要であり,すべての血液制剤について自国内での自给を目指
すことが国际的な原则となっている.従って,血液の国内完全自给
の达成のためには血液制剤の使用适正化の推进が不可欠である.
このため,厚生省では,1986年に,采血基准を改正して血液の量
的确保対策を讲じるとともに, 血液制剤の使用适正化基准 を设け,
血液制剤の国内自给の达成を目指すこととした.一方,1989年には
医疗机関内での输血がより安全かつ适正に行われるよう「输血疗法
の适正化に関するガイドライン」を策定した.また,1994年には「血
小板制剤の使用基准」,1999年には「血液制剤の使用指针」及び「输
血疗法の実施に関する指针」が策定された.これらにより,1992年
には浓缩凝固因子制剤の国内自给が达成され,アルブミン制剤(人
血清アルブミン,加热人血浆たん白)の自给率は5%(1985年)から
50%(2004年)へ,免疫グロブリン制剤の自给率は40%(1995年)から
87%(2004年)へと上升した.一方,血液制剤の使用量は平成11年か
ら年々减少しており,平成15年には血浆制剤で约2/3,アルブミン
制剤で约3/4になっている.
しかし,赤血球浓厚液及び血小板浓厚液の使用量は横ばい,免疫
グロブリンは平成15年度にはじめて减少に向かうなど,十分な効果
がみられているとは言い切れない状况となっている.また,诸外国
と比べると,新鲜冻结血浆等の血液制剤の使用量が约3倍の状况に
とどまっており,さらなる缩减が可能と想定される.
今后 国内自给率をさらに向上させるとともに 感染の可能性を削
减するために これらの制剤を含む血液の国内完全自给 安全性の
确保及び适正使用を目的とする, 安全な血液制剤の安定供给の确
保等に関する法律」が平成15年7月に施行された.以上の観点より
医疗现场における血液制剤の适正使用を一层推进する必要がある.
-56-
血液制剤の使用指针
1.血液制剤疗法の原则
血液制剤を使用する目的は,血液成分の欠乏あるいは机能
不全により临床上问题となる症状を认めるときに,その成分
を补充して症状の軽减を図ること(补充疗法)にある.
このような补充疗法を行う际には,毎回の投与时に各成分
の到达すべき目标値を临床症状と临床検査値から予め设定し,
次いで补充すべき血液成分量を计算し,さらに生体内におけ
る血管内外の分布や代谢速度を考虑して补充量を补正し,状
况に応じて补充间隔を决める必要がある.また,毎回の投与
后には,初期の目的,目标がどの程度达成されたかについて
の有効性の评価を,临床症状と临床検査値の改善の程度に基
づいて行い,同时に副作用と合并症の発生の有无を観察し,
诊疗录に记录することが必要である.
2.血液制剤使用上の问题点と使用指针の在り方
血液制剤の使用については,単なる使用者の経験に基づい
て,その适応及び血液制剤の选択あるいは投与方法などが决
定され,しばしば不适切な使用が行われてきたことが问题と
してあげられる.このような観点から,本指针においては,
内外の研究成果に基づき,合理的な検讨を行ったものであり,
今后とも新たな医学的知见が得られた场合には,必要に応じ
て见直すこととする.
また,本指针は必ずしも医师の裁量を制约するものではな
いが,本指针と异なった适応,使用方法などにより,重笃な
副作用や合并症が认められることがあれば,その疗法の妥当
性が问题とされる可能性もある.したがって,患者への血液
制剤の使用についての说明と同意(インフォームド コンセン
ト)*の取得に际しては,原则として本指针を踏まえた说明を
することが望まれる.
ⅠⅠⅠⅠ 血液制剤の使用の在り方
Ⅰ血液制剤の使用の在り方
-57-
血液制剤の使用指针
さらに,本指针は保険诊疗上の审査基准となることを意図
するものではないが,血液制剤を用いた适正な疗法の推进を
目的とする観点から,保険审査の在り方を再検讨する手がか
りとなることを期待するものである.
* 薬事法第68条の7で规定されている.
3.制剤ごとの使用指针の考え方
1)赤血球浓厚液と全血の投与について
适応の现状と问题点
一部の外科领域では,现在でも全血の使用あるいは全血
の代替としての赤血球浓厚液と新鲜冻结血浆の等量の并用
がしばしば行われている.しかしながら,成分输血が导入
されて,既に20年以上が経过し,この间,従来は専ら全血
が使われていた症例についても,赤血球浓厚液が単独で用
いられるようになり,优れた临床効果が得られることが确
认されてきたことから,血液の各成分の特性を生かした成
分输血疗法を一层推进するため,成分别の种々の病态への
使用指针を策定することとした.なお,全血の适応につい
てはエビデンスが得られていなく,全血の供给を継続する
ことは,血液の有効利用を妨げることから血液制剤全体の
供给体制にも问题を生じている.
自己血输血の推进
同种血输血の安全性は飞跃的に向上したが,いまだに感
染性ウイルスなどの伝播 感染や免疫学的な合并症が生じ
る危険性があり,これらの危険性を可能な限り回避するこ
とが求められる.现在,待机的手术における输血症例の80
~90%は,2,000mL以内の出血量で手术を终えている.し
たがって,これらの手术症例の多くは,术前贮血式,血液
希釈式,术中 术后回収式などの自己血输血を十分に活用
することにより,同种血输血を行うことなく安全に手术を
Ⅰ
血液制剤の使用の在り方
-58-
血液制剤の使用指针
行うことが可能となっている.输血が必要と考えられる待
机的手术の际に,过误输血や细菌感染等院内感染の発生に
十分配虑する必要があるものの,自己血输血による同种血
输血回避の可能性を検讨し,自己血输血を积极的に推进す
ることが适正使用を実践するためにも推奨される.
2)血小板浓厚液の投与について
适応の现状と问题点
血小板浓厚液は原疾患にかかわりなく,血小板数の减少,
又は血小板机能の低下ないし异常により 重笃な 时として
致死的な出血症状(活动性出血)を认めるときに,血小板の
数と机能を补充して止血すること(治疗的投与)を目的とする
场合と 血小板减少により起こることが予测される重笃な出
血を未然に防ぐこと(予防的投与)を目的とする场合に行われ
ているが,その70~80%は予防的投与として行われている.
血小板浓厚液の使用量は年々増加倾向にあったが,この
数年间横ばい状态となっているが,再度増加する可能性が
高い.その背景としては高齢化社会の到来による悪性肿疡
の増加がみられることとともに,近年,主に造血器肿疡に
対して行われてきた强力な化学疗法が固形肿疡の治疗にも
拡大され,また,外科的処置などに伴う使用も多くなった
ことが挙げられる.
しかしながら,血小板浓厚液の供给体制は受注生产であ
ることから常时必要量を确保して输血することが困难なこ
とである.
したがって,输血本来の在り方である血小板数をチェッ
クしてから输血することが実际上は不可能であり,特に予
防的投与では血小板减少を予め见込んで输血时の血小板数
に関系なく定期的に行わざるを得ないことを强いられてい
るのが现状である.
Ⅰ血液制剤の使用の在り方
-59-
血液制剤の使用指针
3)新鲜冻结血浆の投与について
适応の现状と问题点
新鲜冻结血浆は,感染性の病原体に対する不活化処理が
なされていないため,输血感染症を伝播する危険性を有し
ていること及び血浆蛋白浓度は血液保存液により希釈され
ていることに留意する必要がある.ただし,新鲜冻结血浆
の贮留保管が日本赤十字社の血液センターで现在行われて
おり,平成17年10月には6カ月の贮留保管が実施される予定
である.
现在,新鲜冻结血浆を投与されている多くの症例におい
ては,投与直前の凝固系検査が异常であるという本来の适
応病态であることは少なく,また适応症例においても投与
后にこれらの検査値异常の改善が确认されていることはさ
らに少ない.新鲜冻结血浆の适応と投与量の决定が,适正
に行われているとは言い难いことを端的に示す事実である.
また,従来より新鲜冻结血浆は単独で,あるいは赤血球浓
厚液との并用により,循环血浆量の补充に用いられてきた.
しかしながら,このような目的のためには,より安全な细
胞外液补充液(乳酸リンゲル液,酢酸リンゲル液など)や人
工胶质液(HES,デキストランなど)あるいは等张のアルブ
ミン制剤を用いることが推奨される.このようなことから,
今回の指针においては,新鲜冻结血浆の适応はごく一部の
例外(TTP/HUS)を除いて,复合的な凝固因子の补充に限ら
れることを明记した.
血浆分画制剤の国内自给推进
欧米诸国と比较して,我が国における新鲜冻结血浆及び
アルブミン制剤の使用量は,いまだに际だって多い.凝固
因子以外の原料血浆の国内自给を完全に达成するためには,
限りある资源である血浆成分の有効利用,特に新鲜冻结血
浆の适正使用を积极的に推进することが极めて重要である.
Ⅰ
血液制剤の使用の在り方
-60-
血液制剤の使用指针
4)アルブミン制剤の投与について
适応の现状と问题点
アルブミン制剤(人血清アルブミン及び加热人血浆たん
白)が,低栄养状态への栄养素としての蛋白质源の补给にい
まだにしばしば用いられている.しかしながら投与された
アルブミンは体内で代谢され,多くは热源となり,蛋白合
成にはほとんど役に立たないので,蛋白质源の补给という
目的は达成し得ない.蛋白质源の补给のためには,中心静
脉栄养法や経肠栄养法による栄养状态の改善が通常优先さ
れるべきである.また,低アルブミン血症は认められるも
のの,それに基づく临床症状を伴わないか,軽微な场合に
も検査値の补正のみの目的で,アルブミン制剤がしばしば
用いられているが,その医学的な根拠は明示されていない.
このように合理性に乏しく根拠の明确でない使用は适応に
ならないことを当该使用指针に明示した.
アルブミン制剤の自给推进
わが国のアルブミン制剤の使用量は,原料血浆换算で,
过去の最大使用量の384万L(1985年)から174万L(2003年)へ
と约55%急减したものの,赤血球浓厚液に対する使用比率
はいまだ欧米诸国よりもかなり多い状况となっている.し
たがって,アルブミン制剤の国内自给を达成するためには,
献血血液による原料血浆の确保と并せて,アルブミンの适
応をより适切に行うことが重要である.
5)小児に対する输血疗法について
小児科领域においては,使用する血液制剤の绝対量が少
ないため,その适正使用についての検讨が行われない倾向
にあったが,少子高齢化社会を迎えつつある现状を踏まえ
ると,その适正使用を积极的に推进することが必须である.
しかしながら,小児一般に対する血液制剤の投与基准につ
Ⅰ血液制剤の使用の在り方
-61-
血液制剤の使用指针
いては,いまだ十分なコンセンサスが得られているとは言
い难い状况にあることから,未熟児についての早期贫血へ
の赤血球浓厚液の投与方法,新生児への血小板浓厚液の投
与方法及び新生児への新鲜冻结血浆の投与方法に限定して
指针を策定することとした.
1.目的
赤血球浓厚液(Red Cell Concentrate;RCC)は,急性あるい
は慢性の出血に対する治疗及び贫血の急速な补正を必要とす
る病态に使用された场合,最も确実な临床的効果を得ること
ができる.このような赤血球补充の第一义的な目的は,末梢
循环系へ十分な酸素を供给することにあるが,循环血液量を
维持するという目的もある.
なお,赤血球浓厚液の制法と性状については参考15(P122)を
参照.
2.使用指针
1)慢性贫血に対する适応(主として内科的适応)
内科的な贫血の多くは,慢性的な造血器疾患に起因する
ものであり,その他,慢性的な消化管出血や子宫出血など
がある.これらにおいて,赤血球输血を要する代表的な疾
患は,再生不良性贫血,骨髄异形成症候群,造血器悪性肿
疡などである.
ア 血液疾患に伴う贫血
贫血の原因を明らかにし,鉄欠乏,ビタミンB12欠乏,
叶酸欠乏,自己免疫性溶血性贫血など,输血以外の方法
で治疗可能である疾患には,原则として输血を行わない.
ⅡⅡⅡⅡ 赤血球浓厚液の适正使用
Ⅱ
赤血
球浓厚液の适正使用
-62-
血液制剤の使用指针
输血を行う目的は,贫血による症状が出ない程度のHb
値を维持することであるが,その値を一律に决めること
は困难である.しかしながら Hb7g/dLが输血を行う一つ
の目安とされているが この値は 贫血の进行度 罹患期
间 日常生活や社会生活の活动状况 合并症(特に循环器
系や呼吸器系の合并症)の有无などにより异なり,Hb7g/
dL以上でも输血が必要な场合もあれば,それ未満でも不
必要な场合もあり,一律に决めることは困难である.従
って输血の适応を决定する场合には,検査値のみならず
循环器系の临床症状を注意深く観察し,かつ生活の活动
状况を勘案する必要がある.その上で,临床症状の改善
が得られるHb値を个々に设定し 输血施行の目安とする.
高度の贫血の场合には,循环血浆量が増加しているこ
と,心臓に负担がかかっていることから,一度に大量の
输血を行うと心不全,肺水肿をきたすことがある.一般
に1~2単位/日の输血量とする.肾障害を合并している
场合には,特に注意が必要である.
いずれの场合でも,Hb値を10g/dL以上にする必要はな
い.缲り返し输血を行う场合には,投与前后の临床症状
の改善の程度やHb値の変化を比较し効果を评価すると
ともに,副作用の有无を観察した上で,适正量の输血を
行う.なお,频回の投与により鉄过剰状态(iron overload)
を来すので,不必要な输血は行わず,出来るだけ投与间
隔を长くする.
なお,造血干细胞移植における留意点を巻末(参考1
(P106))に示す.
イ 慢性出血性贫血
消化管や泌尿生殖器からの,少量长期的な出血により
时に高度の贫血を来す.この贫血は鉄欠乏性贫血であり,
鉄剤投与で改善することから,日常生活に支障を来す循
Ⅱ赤血
球浓厚液の适正使用
-63-
血液制剤の使用指针
环器系の临床症状(労作时の动悸 息切れ,浮肿など)が
ない场合には,原则として输血を行わない.慢性的贫血
であり,体内の代偿机构が働くために,これらの症状が
出现することはまれであるが,前记症状がある场合には
2単位の输血を行い,临床所见の改善の程度を観察する.
全身状态が良好な场合は,ヘモグロビン(Hb)値6g/dL以
下が一つの目安となる.その后は原疾患の治疗と鉄剤の
投与で経过を観察する.
2)急性出血に対する适応(主として外科的适応)
急性出血には外伤性出血のほかに,消化管出血,腹腔内
出血,気道内出血などがある.消化管出血の原因は胃十二
指肠溃疡,食道静脉瘤破裂,マロリーワイス症候群,悪性
肿疡からの出血などがあり,腹腔内出血の原因疾患には原
発性あるいは転移性肝肿疡,肝臓や脾臓などの実质臓器破
裂,子宫外妊娠,出血性膵炎,腹部大动脉や肠间膜动脉の
破裂などがある.
急速出血では,Hb値低下(贫血)と,循环血液量の低下が
発生してくる.循环动态から见ると,循环血液量の15%の
出血(classⅠ)では,軽い末梢血管収缩あるいは频脉を除く
と循环动态にはほとんど変化は生じない.また,15~30%
の出血(classⅡ)では,频脉や脉圧の狭小化が见られ,患者
は落ち着きがなくなり不安感を呈するようになる.さらに,
30~40%の出血(classⅢ)では,その症状は更に顕著となり,
血圧も低下し,精神状态も错乱する场合もある.循环血液
量の40%を超える出血(classⅣ)では,嗜眠倾向となり,生
命的にも危険な状态とされている1).
贫血の面から,循环血液が正常な场合の急性贫血に対す
る耐性についての明确なエビデンスはない.Hb値が10g/dL
を超える场合は输血を必要とすることはないが,6g/dL以下
では输血はほぼ必须とされている2).特に,急速に贫血が进
Ⅱ
赤血
球浓厚液の适正使用
-64-
血液制剤の使用指针
行した场合はその倾向は强い.Hb値が6~10g/dLの时の输
血の必要性は患者の状态や合并症によって异なるので,Hb
値のみで输血の开始を决定することは适切ではない.
3)周术期の输血
一般的な周术期の输血の适応の原则を以下に示す.なお,
各科の手术における输血疗法の注意点を巻末に付する(参
考2~10(P110~)).
(1) 术前投与
术前の贫血は必ずしも投与の対象とはならない.惯习
的に行われてきた术前投与のいわゆる10/30ルール(Hb値
10g/dL,ヘマトクリット(Ht)値30%以上にすること)は近
年では根拠のないものとされている.したがって,患者
の心肺机能,原疾患の种类(良性または悪性),患者の年
齢や体重あるいは特殊な病态等の全身状态を把握して投
与の必要性の有无を决定する.
なお 慢性贫血の场合には内科的适応と同様に対処する.
一般に贫血のある场合には,循环血浆量は増加してい
るため,投与により急速に贫血の是正を行うと,心原性
の肺水肿を引き起こす危険性がある.术前投与は,持続
する出血がコントロールできない场合又はその恐れがあ
る场合のみ必要とされる.
慢性贫血患者に対する输血の适応を判断する际は,慢
性贫血患者における代偿反応(参考11(P118))を考虑に入れ
るべきである.そして,手术を安全に施行するために必
要と考えられるHt値の最低値(参考12(P119))も,患者の全
身状态により异なることを留意すべきである.
また 消化器系统の悪性肿疡の多い我が国では,术前の
患者は贫血とともにしばしば栄养障害による低蛋白血症
を伴っているが,その场合には术前に栄养管理(中心静脉
栄养法,経肠栄养法など)を积极的に行い その是正を図る.
Ⅱ赤血
球浓厚液の适正使用
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血液制剤の使用指针
(2) 术中投与
手术中の出血に対して必要となる输血について,予め
术前に判断して准备する(参考15(P122)).さらに,ワルフ
ァリンなどの抗凝固薬が投与されている场合などでは,
术前の抗凝固 抗血小板疗法について,いつの时点で中
断するかなどを判断することも重要である(参考16(P124)).
术中の出血に対して出血量の削减(参考15(P122))に努め
るとともに,循环血液量に対する出血量の割合と临床所
见に応じて,原则として以下のような成分输血により対
処する(図1).全身状态の良好な患者で,循环血液量の15
~20%の出血が起こった场合には,细胞外液量の补充の
ために细胞外液补充液(乳酸リンゲル液,酢酸リンゲル液
など)を出血量の2~3倍投与する.
図1図1図1図1 出血患者における输液 成分输血疗法の适応出血患者における输液 成分输血疗法の适応出血患者における输液 成分输血疗法の适応出血患者における输液 成分输血疗法の适応
血液成分量
Ht(43→35)%
TP(7.5→4.5)g/dL
ⅤⅤⅤⅤ/ⅧⅧⅧⅧ因子%
Plt=5×104/μL(%)
10080603525
输液
血液成分
L-R
A-C
RCC
PC
FFP
HSA
20 50 100 150 出血量(%)
L-R:细胞外液补充液(乳酸リンゲル液 酢酸リンゲル液など),RCC:赤血球
浓厚液またはMAP加赤血球浓厚液,A-C:人工胶质液,HSA:等张アルブミン
(5%人血清アルブミン,人加热血浆蛋白),FFP:新鲜冻结血浆,PC:血小板浓
厚液 (Lundsgaard-Hansen P. (1980)3)の一部を改订)
Ⅱ
赤血
球浓厚液の适正使用
-66-
血液制剤の使用指针
循环血液量の20~50%の出血量に対しては,胶质浸透圧を
维持するために,人工胶质液(ヒドロキシエチルデンプン
(HES),デキストランなど)を投与する.赤血球不足による组
织への酸素供给不足が悬念される场合には,赤血球浓厚液を
投与する※.この程度までの出血では,等张アルブミン制剤
(5%人血清アルブミン又は加热人血浆たん白)の并用が必要
となることは少ない.
※ 通常は20mL/kgとなっているが,急速 多量出血は救命のためにさら
に注入量を増加することが必要な场合もある.この场合,注入された
人工胶质液の一部は体外に流出していることも勘案すると,20mL/kg
を超えた注入量も可能である.
循环血液量の50~100%の出血では,细胞外液补充液,人工
胶质液及び赤血球浓厚液の投与だけでは血清アルブミン浓度
の低下による肺水肿や乏尿が出现する危険性があるので,适
宜等张アルブミン制剤を投与する.なお,人工胶质液を
1,000mL以上必要とする场合にも等张アルブミン制剤の使用
を考虑する.
さらに,循环血液量以上の大量出血(24时间以内に100%以
上)时又は100mL/分以上の急速输血をするような事态には,
凝固因子や血小板数の低下による出血倾向(希釈性の凝固障
害と血小板减少)が起こる可能性があるので,凝固系や血小板
数の検査値及び临床的な出血倾向を参考にして,新鲜冻结血
浆や血小板浓厚液の投与も考虑する(新鲜冻结血浆および血
小板の使用指针の项を参照).この间,血圧 脉拍数などのバ
イタルサインや尿量 心电図 血算,さらに血液ガスなどの
所见を参考にして必要な血液成分を追加する.収缩期血圧を
90mmHg以上,平均血圧を60~70mmHg以上に维持し,一定の
尿量(0.5~1mL/kg/时)を确保できるように输液 输血の管理
を行う.
通常はHb値が7~8g/dL程度あれば十分な酸素の供给が可
能であるが,冠动脉疾患などの心疾患あるいは肺机能障害や脳
循环障害のある患者では,Hb値を10g/dL程度に维持することが
推奨される.
なお,循环血液量に相当する以上の出血量がある场合には,
可能であれば回収式自己血输血を试みるように努める.
Ⅱ赤血
球浓厚液の适正使用
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血液制剤の使用指针
(3) 术后投与
术后の1~2日间は创部からの间质液の漏出や蛋白质异
化の亢进により,细胞外液量と血清アルブミン浓度の减
少が见られることがある.ただし,バイタルサインが安
定している场合は,细胞外液补充液の投与以外に赤血球
浓厚液,等张アルブミン制剤や新鲜冻结血浆などの投与
が必要となる场合は少ないが,これらを投与する场合に
は各成分制剤の使用指针によるものとする.
急激に贫血が进行する术后出血の场合の赤血球浓厚液
の投与は,早急に外科的止血処置とともに行う.
3.投与量
赤血球浓厚液の投与によって改善されるHb値は,以下の计
算式から求めることができる.
予测上升Hb値(g/dL)=投与Hb量(g)/循环血液量(dL)
循环血液量:70mL/kg
{循环血液量(dL)=体重(kg)×70mL/kg/100}
例えば,体重50kgの成人(循环血液量35dL)にHb値14~
15g/dLの血液を2単位(400mL由来MAP加赤血球浓厚液1バッ
グ中の含有Hb量は14~15g/dL×4dL=56~60g)输血すること
により,Hb値は约1.6~1.7g/dL上升することになる.
4.効果の评価
投与の妥当性,选択した投与量の的确性あるいは副作用の
予防対策などの评価に资するため,赤血球浓厚液の投与前に
は,投与が必要な理由と必要な投与量を明确に把握し,投与
后には投与前后の検査データと临床所见の改善の程度を比较
して评価するとともに,副作用の有无を観察して,诊疗录に
记载する.
5.不适切な使用
1)凝固因子の补充を目的としない新鲜冻结血浆との并用
赤血球浓厚液と新鲜冻结血浆を并用して,全血の代替と
Ⅱ
赤血
球浓厚液の适正使用
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血液制剤の使用指针
すべきではない.その理由は,実际に凝固异常を认める症
例は极めて限られていることや,このような并用では输血
単位数が増加し,感染症の伝播や同种免疫反応の危険性が
増大するからである(新鲜冻结血浆の使用指针の项を参照).
2)末期患者への投与
末期患者に対しては,患者の自由意思を尊重し,単なる
延命措置は控えるという考え方が容认されつつある.输血
疗法といえども,その例外ではなく,患者の意思を尊重し
ない単なる时间的延命のための投与は控えるべきである.
6.使用上の注意点
1)感染症の伝播
赤血球浓厚液の投与により,血液を介する感染症の伝播
を伴うことがある.
2)鉄の过剰负荷
1単位(200mL由来)の赤血球浓厚液中には,约100mgの
鉄が含まれている.人体から1日に排泄される鉄は1mgであ
ることから,赤血球浓厚液の频回投与は体内に鉄の沈着を
来し,鉄过剰症を生じる.また,Hb1gはビリルビン40mg
に代谢され,そのほぼ半量は血管外に速やかに拡散するが,
肝障害のある患者では,投与后の游离Hbの负荷が黄疸の原
因となり得る.
3)输血后移植片対宿主病(GVHDGVHDGVHDGVHD)の予防対策
采血后14日以内の赤血球浓厚液の输血による発症例が报
告されていることから,采血后の期间にかかわらず,病态
に応じて放射线照射した血液を使用する必要がある4).
放射线照射后の赤血球浓厚液では,保存3日后からカリウ
ムイオンが急上升し,保存2周间后には1単位(200mL由来)
Ⅱ赤血
球浓厚液の适正使用
-69-
血液制剤の使用指针
中のカリウムイオンの総量は最高约7mEqまで増加する.急
速输血时,大量输血时,肾不全患者あるいは未熟児などへ
の输血时には高カリウム血症に注意する.
4)白血球除去フィルターの使用
频回に投与を必要とする患者には,発热性非溶血性反応
や血小板输血不応状态などの免疫学的机序による副作用の
予防に白血球除去フィルターを使用することが推奨される.
5)溶血性副作用
ABO血液型の取り违いにより,致命的な溶血性の副作用
を来すことがある.投与直前には,患者氏名(同姓同名患者
ではID番号や生年月日など) 血液型 その他の事项につい
ての照合を,必ず各バッグごとに细心の注意を払った上で
実施する(输血疗法の実施に関する指针を参照).
文献
1) American College of Surgeons : Advanced Trauma Life
Support Course Manual. American College of Surgeons 1997 ;
103-112
2) American Society of Anesthesiologists Task Force : Practice
guideline for blood component therapy. Anesthesiology 1996 ;
84 :732-742
3)Lundsgaard-Hansen P, et al : Component therapy of surgical
hemorrhage : Red cell concentrates, colloids and crystalloids.
Bibl Haematol 1980 ; 46 : 147-169
4) 日本输血学会「输血后GVHD対策小委员会」报告:输血
によるGVHD予防のための血液に対する放射线照射ガイド
ラインⅣ.日本输血学会会告Ⅶ, 日输血会志 1999;45:
47-54
Ⅱ
赤血
球浓厚液の适正使用
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血液制剤の使用指针
1.目的
血小板输血は,血小板数の减少又は机能の异常により重笃
な出血ないし出血の予测される病态に対して,血小板成分を
补充することにより止血を図り(治疗的投与),又は出血を防
止すること(予防的投与)を目的とする.
なお,血小板浓厚液(Platelet Concentrate ; PC)の制法と性状
については参考16(P124)を参照.
2.使用指针1~4)
血小板输血の适応は,血小板数,出血症状の程度及び合并
症の有无により决定することを基本とする.
特に,血小板数の减少は重要ではあるが,それのみから安
易に一律に决定すべきではない.出血ないし出血倾向が血小
板数の减少又は机能异常によるものではない场合(特に血管
损伤)には,血小板输血の适応とはならない.
なお,本指针に示された血小板数の设定はあくまでも目安
であって,すべての症例に合致するものではないことに留意
すべきである.
血小板输血を行う场合には,必ず事前に血小板数を测定する.
血小板输血の适応を决定するに当たって,血小板数と出血
症状の大略の関系を理解しておく必要がある.
一般に,血小板数が5万/μμμμL以上では,血小板减少による重
笃な出血を认めることはなく,したがって血小板输血が必要
となることはない.
血小板数が2~5万/μμμμLでは,时に出血倾向を认めることが
あり,止血困难な场合には血小板输血が必要となる.
血小板数が1~2万/μμμμLでは,时に重笃な出血をみることが
あり,血小板输血が必要となる场合がある.血小板数が1万/
μμμμL未満ではしばしば重笃な出血をみることがあるため,血小
ⅢⅢⅢⅢ 血小板浓厚液の适正使用
Ⅲ血小板浓厚液の适正使用
-71-
血液制剤の使用指针
板输血を必要とする.
しかし,慢性に経过している血小板减少症(再生不良性贫血
など)で,他に出血倾向を来す合并症がなく,血小板数が安定
している场合には,血小板数が5千~1万/μμμμLであっても,血
小板输血なしで重笃な出血を来すことはまれなことから,血
小板输血は极力避けるべきである(4.3)f.(2)参照).
なお,出血倾向の原因は,単に血小板数の减少のみではな
いことから,必要に応じて凝固 线溶系の検査などを行う.
a.活动性出血
血小板减少による重笃な活动性出血を认める场合(特
に网膜,中枢神経系,肺,消化管などの出血)には,原疾
患の治疗を十分に行うとともに,血小板数を5万/μμμμL以上
に维持するように血小板输血を行う.
b.外科手术の术前状态
待机的手术患者あるいは腰椎穿刺,硬膜外麻酔,経気
管支生検,肝生検などの侵袭を伴う処置では,术前ある
いは施行前の血小板数が5万/μμμμL以上あれば,通常は血小
板输血を必要とすることはない.また,骨髄穿刺や抜歯
など局所の止血が容易な手技は血小板数を1~2万/μμμμL程
度で安全に施行できる.头盖内の手术のように局所での
止血が困难な特殊な领域の手术では,7~10万/μμμμL以上で
あることが望ましい.
血小板数が5万/μμμμL未満では,手术の内容により,血小
板浓厚液の准备又は术直前の血小板输血の可否を判断す
る.その际,血小板数の减少を来す基础疾患があれば,
术前にその治疗を行う.
慢性の肾臓や肝臓の疾患で出血倾向を伴う患者では,
手术により大量の出血をみることがある.出血倾向の原
因を十分に検讨し,必要に応じて血小板浓厚液の准备又
Ⅲ
血小板浓厚液の适正使用
-72-
血液制剤の使用指针
は术直前から,血小板输血も考虑する.
c.人工心肺使用手术时の周术期管理
心臓手术患者の术前状态については,待机的手术患者
と同様に考えて対処する.人工心肺使用时にみられる血
小板减少は,通常人工心肺の使用时间と比例すると言わ
れている.また,血小板减少は术后1~2日で最低となる
が,通常は3万/μμμμL未満になることはまれである.
术中 术后を通して血小板数が3万/μμμμL未満に低下して
いる场合には,血小板输血の适応である.ただし,人工
心肺离脱后の硫酸プロタミン投与后に血算及び凝固能を
适宜検査,判断しながら,必要に応じて5万/μμμμL程度を目
処に血小板输血开始を考虑する.
なお,复雑な心大血管手术で长时间(3时间以上)の人工
心肺使用例,再手术などで広范な愈着剥离を要する例,
及び慢性の肾臓や肝臓の疾患で出血倾向をみる例の中に
は,人工心肺使用后に血小板减少あるいは机能异常によ
ると考えられる止血困难な出血(oozingなど)をみること
がある.凝固因子の欠乏を伴わず,このような病态を呈
する场合には,血小板数が5万/μμμμL~10万/μμμμLになるよう
に血小板输血を行う.
d.大量输血时
急速失血により24时间以内に循环血液量相当量,特に
2倍量以上の大量输血が行われると,血液の希釈により
血小板数の减少や机能异常のために,细血管性の出血を
来すことがある.
止血困难な出血症状とともに血小板减少を认める场合
には,血小板输血の适応となる.
Ⅲ血小板浓厚液の适正使用
-73-
血液制剤の使用指针
e.播种性血管内凝固
(Disseminated Intravascular Coagulation ; DIC)
出血倾向の强く现れる可能性のあるDIC(基础疾患が
白血病,癌,产科的疾患,重症感染症など)で,血小板数
が急速に5万/μμμμL未満へと低下し,出血症状を认める场合
には,血小板输血の适応となる.DICの他の治疗ととも
に,必要に応じて新鲜冻结血浆も并用する.
なお,血栓による臓器症状が强く现れるDICでは,血
小板输血には慎重であるべきである.
慢性DICについては,血小板输血の适応はない.
(DICの诊断基准については参考资料1(P135)を参照)
f.血液疾患
频回 多量の血小板输血を要する场合が多いことから,
同种抗体の产生を予防する方策を必要とする.
(1) 造血器肿疡
急性白血病 悪性リンパ肿などの寛解导入疗法におい
ては,急速に血小板数が低下してくるので,定期的に血
小板数を测定し,血小板数が1~2万/μμμμL未満に低下して
きた场合には血小板数を1~2万/μμμμL以上に维持するよう
に,计画的に血小板输血を行う.とくに,急性白血病に
おいては,安定した状态(発热や重症感染症などを合并し
ていない)であれば,血小板数を1万/μμμμL以上に维持すれ
ば十分とされる5-7).
抗HLA抗体が存在しなくとも,発热,感染症,脾肿大,
DIC,免疫复合体などの存在する场合には,血小板の输
血后回収率 半减期は低下する.従って血小板数を2万/
μμμμL以上に保つためには,より频回あるいは大量の血小板
输血を必要とすることが多いが,时には血小板输血不応
状态となることもある.
Ⅲ
血小板浓厚液の适正使用
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血液制剤の使用指针
(2) 再生不良性贫血 骨髄异形成症候群
これらの疾患では,血小板减少は慢性に経过すること
が多く,血小板数が5千/μμμμL以上あって出血症状が皮下出
血斑程度の軽微な场合には,血小板输血の适応とはなら
ない.血小板抗体の产生を考虑し,安易に血小板输血を
行うべきではない.
しかし,血小板数が5千/μμμμL前后ないしそれ以下に低下
する场合には,重笃な出血をみる频度が高くなるので,
血小板输血の适応となる.血小板输血を行い,血小板数
を1万/μμμμL以上に保つように努めるが,维持が困难なこと
もある.
なお,感染症を合并して血小板数の减少をみる场合に
は,出血倾向が増强することが多いので,(1)の「造血器
肿疡」に准じて血小板输血を行う.
(3) 免疫性血小板减少症
特発性血小板减少性紫斑病(Idiopathic Thrombocytopenic
Purpura ; ITP)は,通常は血小板输血の対象とはならな
い.ITPで外科的処置を行う场合には,输血による血小板
数の増加は期待できないことが多く,まずステロイド剤
あるいは静注用免疫グロブリン制剤の事前投与を行う.
これらの薬剤の効果が不十分で大量出血の予测される场
合には,血小板输血の适応となる场合があり,通常より
多量の输血を必要とすることもある.
また,ITPの母亲から生まれた新生児で重笃な血小板减
少症をみる场合には,交换输血のほか,ステロイド剤又
は静注用免疫グロブリン制剤の投与とともに血小板输血
を必要とすることがある.
血小板特异抗原の母児间不适合による新生児同种免疫
性血小板减少症(Neonatal Alloimmune Thrombocytopenia ;
NAIT)で,重笃な血小板减少をみる场合には,血小板特
Ⅲ血小板浓厚液の适正使用
-75-
血液制剤の使用指针
异抗原同型の血小板输血を行う.このような血小板浓厚
液が入手し得ない场合には,母亲由来の血小板の输血が
有効である.
输血后紫斑病(Post Transfusion Purpura ; PTP)では 血
小板输血の适応はなく,血小板特异抗原同型の血小板输
血でも无効である.なお,血浆交换疗法が有効との报告
がある.
(4) 血栓性血小板减少性紫斑病(Thrombotic Thrombocytopenic
Purpura ; TTP)および溶血性尿毒症症候群(Hemolytic Uremic
Syndrome ; HUS)
TTPとHUSでは,血小板输血により症状の悪化をみる
ことがあるので,原则として血小板输血の适応とはなら
ない.
(5) 血小板机能异常症
血小板机能异常症(血小板无力症,抗血小板疗法など)
での出血症状の程度は症例によって様々であり,また,
血小板同种抗体产生の可能性もあることから,重笃な出
血ないし止血困难な场合にのみ血小板输血の适応となる.
(6) その他:ヘパリン起因性血小板减少症
(Heparin Induced Thrombocytopenia ; HIT)
血小板输血は禁忌である.
g.固形肿疡
固形肿疡に対して强力な化学疗法を行う场合には,急
速に血小板数が减少することがあるので,必要に応じて
适宜血小板数を测定する.
血小板数が2万/μμμμL未満に减少し,出血倾向を认める场
合には,血小板数が1~2万/μμμμL以上を维持するように血
Ⅲ
血小板浓厚液の适正使用
-76-
血液制剤の使用指针
小板输血を行う.
化学疗法の中止后に,血小板数が输血のためではなく2
万/μμμμL以上に増加した场合には,回复期に入ったものと
考えられることから それ以降の血小板输血は不要である.
h.造血干细胞移植(骨髄移植等)
造血干细胞移植后に骨髄机能が回复するまでの期间は,
血小板数が1~2万/μμμμL以上を维持するように计画的に血
小板输血を行う.
出血症状があれば血小板输血を追加する.
※ 出血予防の基本的な适応基准
造血机能を高度に低下させる前処置を用いた造血干细胞移植后
は 血小板数が减少するので 出血予防のために血小板浓厚液の
输血が必要となる.血小板浓厚液の适応は血小板数と临床症状
を参考に决める.通常,出血予防のためには血小板数が1~2万/
μμμμL未満の场合が血小板输血の适応となる.ただし,感染症,発
热,播种性血管内凝固などの合并症がある场合には出血倾向の
増强することがあるので,血小板数を测定し,その结果により
当日の血小板浓厚液の适応を判断することが望ましい(トリガ
ー输血).ただし 连日の采血による患者への负担を考虑し また,
定型的な造血干细胞移植では血小板が减少する期间をある程度
予测できるので,周単位での血小板浓厚液の输血を计画できる
场合が多い.この场合は,1周间に2~3回の频度で输血を行う.
i.血小板输血不応状态(HLA适合血小板输血)
血小板输血后に血小板数の増加しない状态を血小板输
血不応状态という.
血小板数の増加しない原因には,同种抗体などの免疫
学的机序によるものと,発热,感染症,DIC,脾肿大な
どの非免疫学的机序によるものとがある.
免疫学的机序による不応状态の大部分は抗HLA抗体に
よるもので 一部に血小板特异抗体が関与するものがある.
抗HLA抗体による血小板输血不応状态では,HLA适合
Ⅲ血小板浓厚液の适正使用
-77-
血液制剤の使用指针
血小板浓厚液を输血すると,血小板数の増加をみること
が多い.白血病,再生不良性贫血などで通常の血小板浓
厚液を输血し,输血翌日の血小板数の増加がみられない
场合には,输血翌日の血小板数を测定し,増加が2回以
上にわたってほとんど认められず,抗HLA抗体が検出さ
れる场合には,HLA适合血小板输血の适応となる.
なお,抗HLA抗体は経过中に阴性化し,通常の血小板
浓厚液が有効となることがあるので,経时的に検査する
ことが望まれる.
HLA适合血小板浓厚液の供给には特定の供血者に多大
な负担を课すことから,その适応に当たっては适切かつ
慎重な判断が必要である.
非免疫学的机序による血小板输血不応状态では,原则
としてHLA适合血小板输血の适応はない.
HLA适合血小板浓厚液が入手し得ない场合や无効の场
合,あるいは非免疫学的机序による血小板输血不応状态
にあり,出血を认める场合には,通常の血小板浓厚液を
输血して経过をみる.
3.投与量
患者の血小板数,循环血液量,重症度などから,目的とす
る血小板数の上升に必要とされる投与量を决める.血小板输
血直后の予测血小板増加数(/μμμμL)は次式により算出する.
输血血小板総数 2
循环血液量(mL)×103 3
(2/3は输血された血小板が脾臓に捕捉されるための补正系数)
(循环血液量は70mL/kgとする)
例えば,血小板浓厚液5単位(1.0×1011个以上の血小板を含
有)を循环血液量5,000mL(体重65kg)の患者に输血すると,直
后には输血前の血小板数より13,500/μμμμL以上増加することが
予测血小板増加数(/μμμμL)= ×
Ⅲ
血小板浓厚液の适正使用
-78-
血液制剤の使用指针
见込まれる.
なお,一回投与量は,原则として上记计算式によるが,実
务的には通常10単位が使用されている.体重25kg以下の小児
では10単位を3~4时间かけて输血する.
4.効果の评価
血小板输血実施后には,输血効果について临床症状の改善
の有无及び血小板数の増加の程度を评価する.
血小板数の増加の评価は,血小板输血后约1时间又は翌朝
か24时间后の补正血小板増加数(Corrected Count Increment;
CCI)により行う.CCIは次式により算出する.
输血血小板増加数(/μμμμL)×体表面积(m2)
输血血小板総数(×1011)
通常の合并症などのない场合には,血小板输血后约1时间の
CCIは,少なくとも7,500/μμμμL以上である.また,翌朝又は24
时间后のCCIは通常≥4,500/μμμμLである.
引き続き血小板输血を缲り返し行う场合には,临床症状と
血小板数との评価に基づいて以后の输血计画を立てることと
し,漫然と継続的に血小板输血を行うべきではない.
5.不适切な使用
末期患者に対しては,患者の自由意思を尊重し,単なる延
命処置は控えるという考え方が容认されつつある.输血疗法
といえどもその例外ではなく,患者の意思を尊重しない単な
る时间的延命のための投与は控えるべきである.
6.使用上の注意点
(1) 一般的使用方法
血小板浓厚液を使用する场合には,血小板输血セット
を使用することが望ましい.
CCI(/μμμμL)=
Ⅲ血小板浓厚液の适正使用
-79-
血液制剤の使用指针
赤血球や血浆制剤の输血に使用した输血セットを引き
続き血小板输血に使用すべきではない.
(2) 白血球除去フィルター
平成16年10月25日以降,成分采血由来血小板浓厚液は
全て白血球除去制剤となっており,ベッドサイドでの血
小板浓厚液用の白血球除去フィルターの使用は不要であ
る.但し,赤血球浓厚液を使用する场合は,赤血球浓厚
液用の白血球除去フィルターを使用して输血するか,白
血球除去赤血球浓厚液を使用する.
(3) 放射线照射
输血后移植片対宿主病(PT-GVHD)の発症の危険性を
考虑し,放射线を照射(15~50Gy)した血小板浓厚液を使
用すべきであり,赤血球浓厚液を并用する场合にも同様
の配虑を必要とする.
(4) サイトメガロウイルス(CMV)抗体阴性血小板浓厚液
CMV抗体阴性の妊妇,あるいは抗体阴性の妊妇から生
まれた极小未熟児に血小板输血をする场合には,CMV抗
体阴性の血小板浓厚液を使用する.
造血干细胞移植时に患者とドナーの両者がCMV抗体阴
性の场合には CMV抗体阴性の血小板浓厚液を使用する.
なお,现在,保存前白血球除去血小板浓厚液が供给さ
れており,CMVにも有用とされている.
(5) HLA适合血小板浓厚液
3のⅰに示す血小板输血不応状态に対して有効な场合
が多い.
なお,血小板输血不応状态には,血小板特异抗体によ
るものもある.
Ⅲ
血小板浓厚液の适正使用
-80-
血液制剤の使用指针
(6) ABO血液型 Rh型と交差适合试験(赤血球)
原则として,ABO血液型の同型の血小板浓厚液を使用
する.
患者がRh阴性の场合には,Rh阴性の血小板浓厚液を使
用することが望ましく,特に妊娠可能な女性では推奨さ
れる.しかし,赤血球をほとんど含まない场合には,Rh
阳性の血小板浓厚液を使用してもよい.この场合には,
高力価抗Rh人免疫グロブリン(RHIG)を投与することに
より,抗D抗体の产生を予防できる场合がある.
通常の血小板输血の効果がなく,抗HLA抗体が认めら
れる场合には,HLA适合血小板浓厚液を使用する.この
场合にも,ABO血液型の同型の血小板浓厚液を使用する
ことを原则とする.
(7) ABO血液型不适合输血
ABO血液型同型血小板浓厚液が入手困难で,ABO血液
型不适合の血小板浓厚液を使用しなければならない场合,
血小板浓厚液中の抗A,抗B抗体価に注意し,溶血の可能
性を考虑する.また,患者の抗A,抗B抗体価が极めて高
い场合には,ABO血液型不适合血小板输血が无効のこと
が多いので,留意すべきである.
なお,赤血球をほとんど含まない血小板浓厚液を使用
する场合には,赤血球の交差适合试験を省略してもよい.
文献
1) British Committee for Standards in Haematology, Blood
Transfusion Task Force : Guidelines for the use of platelet
transfusions. Br J Haematol 2003 ; 122 : 10-23
2) Schiffer CA, et al: Clinical Practice Guidelines of the American
Society of Clinical Oncology. J Clin Oncol 2001 ; 19 :
1519-1538
Ⅲ血小板浓厚液の适正使用
-81-
血液制剤の使用指针
3) A Report by the American Society of Anesthesiologists Task
Force on Blood Component Therapy : Practice Guidelines for
Blood Component Therapy. Anesthesiology 1996 ; 84 : 732- 747
4) 厚生省薬务局:血小板制剤の适正使用について.1994,
p. 23-29
5) Wandt H, et al : Safety and cost effectiveness of a 10×10 (9) /
L trigger for prophylactic platelet transfusions compared with
the traditional 20×10 (9) / L trigger : a prospective comparative
trial in 105 patients with acute myeloid leukemia. Blood 1998 ;
91 : 3601-3606
6) Rebulla P, et al : The threshold for prophylactic platelet
transfusions in adults with acute myeloid leukemia. Gruppo
Italiano Malattie Ematologiche Mallgne dell'Adulto. N Engl J
Med 1997 ; 337 : 1870-1875
7) Heckman KD, et al:Randomized study of prophylactic platelet
transfusion threshold during induction therapy for adult acute
leukemia:10,000/μμμμL versus 20,000/μμμμL. J Clin Oncol 1997 ;
15 : 1143-1149
1.目的
新鲜冻结血浆(Fresh Frozen Plasma ; FFP)の投与は,血浆因
子の欠乏による病态の改善を目的に行う.特に,凝固因子を
补充することにより,出血の予防や止血の促进効果(予防的投
与と治疗的投与)をもたらすことにある.
なお,新鲜冻结血浆の制法と性状については参考17(P125)を
参照.
ⅣⅣⅣⅣ 新鲜冻结血浆の适正使用
Ⅳ
新鲜
冻结
血
浆の适正使用
-82-
血液制剤の使用指针
2.使用指针
凝固因子の补充による治疗的投与を主目的とする.自然出
血时,外伤性の出血时の治疗と観血的処置を行う际に适応と
なる.観血的処置时を除いて新鲜冻结血浆の予防的投与の意
味はなく,あくまでもその使用は治疗的投与に限定される.
投与量や投与间隔は各凝固因子の必要な止血レベル,生体内
の半减期や回収率などを考虑して决定し,治疗効果の判定は
临床所见と凝固活性の検査结果を総合的に勘案して行う.新
鲜冻结血浆の投与は,他に安全で効果的な血浆分画制剤ある
いは代替医薬品(リコンビナント制剤など)がない场合にのみ,
适応となる.投与に当たっては,投与前にプロトロンビン时
间(PT) 活性化部分トロンボプラスチン时间(APTT)を测定し,
DIC等の大量出血ではフィブリノゲン値も测定する.また 新
鲜冻结血浆の予防的投与は,凝固因子欠乏による出血の恐れ
のある患者の観血的処置时を除き,その有効性は证明されて
いない(本项末尾[注] 出血に対する输血疗法 を参照).し
たがって 新鲜冻结血浆の适応は以下に示す场合に限定される.
1)凝固因子の补充
(1) PTおよび/またはAPTTが延长している场合
(①PTは(ⅰ)INR2.0以上,(ⅱ)30%以下/②APTTは(ⅰ)
各医疗机関における基准の上限の2倍以上,(ⅱ)25%以
下とする)
ⅰ.复合型凝固障害
● 肝障害:肝障害により复数の凝固因子活性が低下し,
出血倾向のある场合に适応となる.新鲜冻结血浆の治
疗効果はPTやAPTTなどの凝固検査を行いつつ评価す
るが,検査値の正常化を目标とするのではなく症状の
改善により判定する.ただし,重症肝障害における止
血系の异常は,凝固因子の产生低下ばかりではなく,
Ⅳ新鲜
冻结
血
浆の适正使用
-83-
血液制剤の使用指针
血小板数の减少や抗凝固因子,线溶因子,抗线溶因子
の产生低下,网内系の机能の低下なども原因となり得
ることに留意する.また,急性肝不全においては,し
ばしば消费性凝固障害により新鲜冻结血浆の必要投与
量が増加する.容量の过负荷が悬念される场合には,
血浆交换疗法(1~1.5×循环血浆量/回)を并用する(ア
フェレシスに関连する事项は,参考14(P120)を参照).
なお,PTがINR2.0以上(30%以下)で,かつ観血的処置
を行う场合を除いて新鲜冻结血浆の予防的投与の适応
はない.ただし,手术以外の観血的処置における重大
な出血の発生は,凝固障害よりも手技が主な原因とな
ると考えられていることに留意する.
● L-アスパラギナーゼ投与関连:肝臓での产生低下によ
るフィブリノゲンなどの凝固因子の减少により出血倾
向をみることがあるが,アンチトロンビンなどの抗凝
固因子や线溶因子の产生低下をも来すことから,血栓
症をみる场合もある.これらの诸因子を同时に补给す
るためには新鲜冻结血浆を用いる.アンチトロンビン
の回复が悪い时は,アンチトロンビン制剤を并用する.
止血系の异常の程度と出现した时期によりL-アスパ
ラギナーゼの投与计画の中止若しくは変更を検讨する.
● 播种性血管内凝固(DIC):DIC(诊断基准は参考资料1
(P135)を参照)の治疗の基本は,原因の除去(基础疾患の
治疗)とヘパリンなどによる抗凝固疗法である.新鲜冻
结血浆の投与は,これらの処置を前提として行われる
べきである.この际の新鲜冻结血浆投与は,凝固因子
と共に不足した生理的凝固 线溶阻害因子(アンチトロ
ンビン,プロテインC,プロテインS,プラスミンイン
ヒビターなど)の同时补给を目的とする.通常,(1)に
Ⅳ
新鲜
冻结
血
浆の适正使用
-84-
血液制剤の使用指针
示すPT,APTTの延长のほかフィブリノゲン値が
100mg/dL未満の场合に新鲜冻结血浆の适応となる(参
考资料1(P135) DICの诊断基准参照).
なお,フィブリノゲン値は100mg/dL程度まで低下しな
ければPTやAPTTが延长しないこともあるので注意す
る.また,特にアンチトロンビン活性が低下する场合
は,新鲜冻结血浆より安全かつ効果的なアンチトロン
ビン浓缩血浆分画制剤の使用を常に考虑する.
● 大量输血时:通常,大量输血时に希釈性凝固障害によ
る止血困难が起こることがあり,その场合新鲜冻结血
浆の适応となる.しかしながら 希釈性凝固障害が认め
られない场合は 新鲜冻结血浆の适応はない(図1(P65)).
外伤などの救急患者では,消费性凝固障害が并存して
いるかを検讨し,凝固因子欠乏による出血倾向がある
と判断された场合に限り,新鲜冻结血浆の适応がある.
新鲜冻结血浆の予防的投与は行わない.
ⅱ.浓缩制剤のない凝固因子欠乏症
● 血液凝固因子欠乏症にはそれぞれの浓缩制剤を用いる
ことが原则であるが,血液凝固第Ⅴ,第ⅩⅠ因子欠乏症
に対する浓缩制剤は现在のところ供给されていない.
したがって,これらの両因子のいずれかの欠乏症また
はこれらを含む复数の凝固因子欠乏症では,出血症状
を示しているか,観血的処置を行う际に新鲜冻结血浆
が适応となる.第Ⅷ因子の欠乏症(血友病A)は遗伝
子组み换え型制剤または浓缩制剤,Ⅸ因子欠乏症(血
友病B)には浓缩制剤,第ⅩⅢ因子欠乏症には浓缩制剤,
先天性无フィブリノゲン血症には浓缩フィブリノゲン
制剤,第Ⅶ因子欠乏症には遗伝子组み换え活性第Ⅶ因
子制剤又は浓缩プロトロンビン复合体制剤,プロトロ
Ⅳ新鲜
冻结
血
浆の适正使用
-85-
血液制剤の使用指针
ンビン欠乏症,第X因子欠乏症には浓缩プロトロンビン
复合体制剤,さらにフォンヴィレブランド病には,フ
ォンヴィレブランド因子を含んでいる第Ⅷ因子浓缩制
剤による治疗が可能であることから,いずれも新鲜冻
结血浆の适応とはならない.
ⅲ.クマリン系薬剤(ワルファリンなど)効果の紧急补正
(PTがINR2.0以上(30%以下))
● クマリン系薬剤は,肝での第Ⅱ,Ⅶ,Ⅸ,Ⅹ因子の合
成に必须なビタミンK依存性酵素反応の阻害剤である.
これらの凝固因子の欠乏状态における出血倾向は,ビ
タミンKの补给により通常1时间以内に改善が认めら
れるようになる.なお,より紧急な対応のために新鲜
冻结血浆の投与が必要になることが稀にあるが,この
场合でも直ちに使用可能な场合には「浓缩プロトロン
ビン复合体制剤」を使用することも考えられる.
(2) 低フィブリノゲン血症(100mg/dL未満)
我が国では浓缩フィブリノゲン制剤の供给が十分でな
く,またクリオプリシピテート制剤が供给されていない
ことから,以下の病态へのフィブリノゲンの补充には,
新鲜冻结血浆を用いる.
なお,フィブリノゲン値の低下の程度はPTやAPTTに
必ずしも反映されないので注意する(前述).
● 播种性血管内凝固(DIC):(前项ⅰ DIC を参照)
● L-アスパラギナーゼ投与后:(前项ⅰ L-アスパラギナ
ーゼ投与関连参照)
2)凝固阻害因子や线溶因子の补充
● プロテインC,プロテインSやプラスミンインヒビターな
どの凝固 线溶阻害因子欠乏症における欠乏因子の补充
Ⅳ
新鲜
冻结
血
浆の适正使用
-86-
血液制剤の使用指针
を目的として投与する.プロテインCやプロテインSの欠
乏症における血栓症の発症时にはヘパリンなどの抗凝固
疗法を并用し,必要に応じて新鲜冻结血浆により欠乏因
子を补充する.安定期には経口抗凝固疗法により血栓症
の発生を予防する.アンチトロンビンについては浓缩制
剤を利用する.また,プロテインC欠乏症における血栓
症発症时には活性型プロテインC浓缩制剤による治疗が
可能である.プラスミンインヒビターの欠乏による出血
症状に対してはトラネキサム酸などの抗线溶薬を并用し,
効果が不十分な场合には新鲜冻结血浆を投与する.
3)血浆因子の补充(PT及びAPTTが正常な场合)
● 血栓性血小板减少性紫斑病(TTP):血管内皮细胞で产生
される分子量の著しく大きい(unusually large)フォンヴ
ィレブランド因子マルチマー(UL-vWFM)が,微小循环
で血小板血栓を生じさせ,本症を発症すると考えられて
いる.通常,UL-vWFMは同细胞から血中に放出される
际に,肝臓で产生されるvWF特异的メタロプロテアーゼ
(别名ADAMTS13)により,本来の止血に必要なサイズに
分解される.しかし,后天性TTPではこの酵素に対する
自己抗体(インヒビター)が発生し,その活性が著しく低
下する.従って,本症に対する新鲜冻结血浆を置换液と
した血浆交换疗法(1~1.5循环血浆量/回)の有用性は(1)
同インヒビターの除去,(2)同酵素の补给,(3)UL-vWFM
の除去,(4)止血に必要な正常サイズvWFの补给,の4点
に集约される.一方,先天性TTPでは,この酵素活性の
欠损に基づくので,新鲜冻结血浆の単独投与で充分な効
果がある1).
なお,肠管出血性大肠菌O-157:OH7感染に代表される
后天性溶血性尿毒症症候群(HUS)では,その多くが前记
酵素活性に异常を认めないため,新鲜冻结血浆を用いた
Ⅳ新鲜
冻结
血
浆の适正使用
-87-
血液制剤の使用指针
血浆交换疗法は必ずしも有効ではない2).
3.投与量
生理的な止血効果を期待するための凝固因子の最少の血中
活性値は,正常値の20~30%程度である(表1(P89))
循环血浆量を40mL/kg(70mL/kg(1-Ht/100))とし,补充さ
れた凝固因子の血中回収率は目的とする凝固因子により异な
るが,100%とすれば,凝固因子の血中レベルを约20~30%上
升させるのに必要な新鲜冻结血浆量は,理论的には8~
12mL/kg (40mL/kgの20~30%)である.したがって,体重50kg
の患者における新鲜冻结血浆の投与量は400~600mL,すなわ
ち约5~7単位(新鲜冻结血浆の1単位は80mL)に相当すること
になる.患者の体重やHt値(贫血时),残存している凝固因子
のレベル,补充すべき凝固因子の生体内への回収率や半减期
(表1),あるいは消费性凝固障害の有无などを考虑して投与量
や投与间隔を决定する.なお 个々の凝固因子欠乏症における
治疗的投与や観血的処置时の予防的投与の场合,それぞれの
凝固因子の安全な治疗域レベルを勘案して投与量や投与间隔
を决定する.
4.効果の评価
投与の妥当性,选択した投与量の的确性あるいは副作用の
予防対策などに资するため,新鲜冻结血浆の投与前には,そ
の必要性を明确に把握し,必要とされる投与量を算出する.
投与后には投与前后の検査データと临床所见の改善の程度を
比较して评価し,副作用の有无を観察して诊疗录に记载する.
5.不适切な使用
1)循环血浆量减少の改善と补充
循环血浆量の减少している病态には,新鲜冻结血浆と比
较して胶质浸透圧が高く,より安全な人工胶质液あるいは
Ⅳ
新鲜
冻结
血
浆の适正使用
-88-
血液制剤の使用指针
等张アルブミン制剤の适応である.
2)蛋白质源としての栄养补给
输血により补充された血浆蛋白质(主成分はアルブミン)
はアミノ酸にまで缓徐に分解され,その多くは热源として
消费されてしまい,患者の蛋白质源とはならない.この目
的のためには,中心静脉栄养法や経肠栄养法が适応である
(アルブミン制剤の适正使用:5-1) 蛋白质源としての栄
养补给 の项を参照).
3)创伤治愈の促进
创伤の治愈に関与する血浆蛋白质としては,急性反応期
蛋白质であるフィブリノゲン,第ⅩⅢ因子,フィブロネクチ
ン,フォンヴィレブランド因子などが考えられている.し
かしながら,新鲜冻结血浆の投与により,これらを补给し
ても,创伤治愈が促进されるという医学的根拠はない.
4)末期患者への投与
末期患者に対しては,患者の自由意思を尊重し,単なる
延命措置は控えるという考え方が容认されつつある.输血
疗法といえども,その例外ではなく,患者の意思を尊重し
ない単なる时间的延命のための投与は控えるべきである.
5)その他
重症感染症の治疗,DICを伴わない热伤の治疗,人工心
肺使用时の出血予防,非代偿性肝硬変での出血予防なども
新鲜冻结血浆投与の适応とはならない.
6.使用上の注意点
1) 融解法
使用时には30~37℃の恒温槽中で急速に融解し,速やか
Ⅳ新鲜
冻结
血
浆の适正使用
-89-
血液制剤の使用指针
(3时间以内)に使用する.
なお,融解时に恒温槽中の非灭菌の温水が直接バッグに
付着することを避けるとともに,バッグ破损による细菌汚
染を起こす可能性を考虑して,必ずビニール袋に入れる.
融解后にやむを得ず保存する场合には,常温ではなく4℃
の保冷库内に保管する.保存すると不安定な凝固因子(第Ⅴ,
Ⅷ因子)は急速に失活するが,その他の凝固因子の活性は比
较的长い间保たれる(表1).
1) 観血的処置时の下限値
2) 14日保存にて活性は50%残存
3) 24时间保存にて活性は25%残存
(AABB:Blood Transfusion Therapy 7th ed. 2002, p27)3)
*) 一部を改订
2)感染症の伝播
新鲜冻结血浆はアルブミンなどの血浆分画制剤とは异な
り,ウイルスの不活化が行われていないため,血液を介す
る感染症の伝播を起こす危険性がある.
表1表1表1表1 凝固因子の生体内における动态と止血レベル凝固因子の生体内における动态と止血レベル凝固因子の生体内における动态と止血レベル凝固因子の生体内における动态と止血レベル
Ⅳ
新鲜
冻结
血
浆の适正使用
因子
フィブリノゲン
プロトロンビン
第ⅤⅤⅤⅤ因子
第ⅦⅦⅦⅦ因子
第ⅧⅧⅧⅧ因子
第ⅨⅨⅨⅨ因子
第ⅩⅩⅩⅩ因子
第ⅩⅩⅩⅩⅠⅠⅠⅠ因子
第ⅩⅩⅩⅩⅡⅡⅡⅡ因子
第ⅩⅩⅩⅩⅢⅢⅢⅢ因子
フォンヴィレブランド
因子
止血に
必要な浓度1)
75~100mg/dL*
40%
15~25%
5~10%
10~40%
10~40%
10~20%
15~30%
-
1~5%
25~50%
生体内半减期
3~6日
2~5日
15~36时间
2~7时间
8~12时间
18~24时间
1.5~2日
3~4日
-
6~10日
3~5时间
生体内回収率
50%
40~80%
80%
70~80%
60~80%
40~50%
50%
90~100%
-
5~100%
-
安定性
(4℃保存)
安 定
安 定
不安定2)
安 定
不安定3)
安 定
安 定
安 定
安 定
安 定
不安定
-90-
血液制剤の使用指针
3)クエン酸中毒(低カルシウム血症)
大量投与によりカルシウムイオンの低下による症状(手
指のしびれ,呕気など)を认めることがある.
4)ナトリウムの负荷
新鲜冻结血浆を1単位投与することにより,约0.8gの塩化
ナトリウム(NaCl)が负荷される.
5)アレルギー反応
时にアレルギーあるいはアナフィラキシー反応を起こす
ことがある.
6)输血セットの使用
使用时には输血セットを使用する.
[注] 出血に対する输血疗法
1.止血机构
生体の止血机构は,以下の4つの要素から成り立っており,
それらが顺次作动して止血が完了する.これらのいずれか
の异常により病的な出血が起こる.输血用血液による补充
疗法の対象となるのは血小板と凝固因子である.
a.血管壁:収缩能
b.血小板:血小板血栓形成(一次止血),すなわち血小
板の粘着 凝集能
c.凝固因子:凝固系の活性化,トロンビンの生成,次
いで最终的なフィブリン血栓形成(二次
止血)
d.线溶因子:プラスミンによる血栓の溶解(繊维素
溶解)能
2.基本的な考え方
新鲜冻结血浆の使用には治疗的投与と予防的投与がある.
Ⅳ新鲜
冻结
血
浆の适正使用
-91-
血液制剤の使用指针
血小板や凝固因子などの止血因子の不足に起因した出血倾
向に対する治疗的投与は,绝対的适応である.一方,出血
の危険性は血小板数 出血时间 PT APTT フィブリノゲン
などの検査値からは必ずしも予测できない.止血机能検査
値が异常であったとしても,それが軽度であれば,たとえ
観血的処置を行う场合でも新鲜冻结血浆を予防的に投与を
する必要はない.観血的処置时の予防的投与の目安は血小
板数が5万/μμμμL以下,PTがINR2.0以上(30%以下),APTTが
各医疗机関が定めている基准値の上限の2倍以上(25%以
下) フィブリノゲンが100mg/dL未満になったときである.
出血时间は検査自体の感度と特异性が低く,术前の止血
机能検査としては适当ではなく,本検査を术前に必ず行う
必要はない.むしろ,出血の既往歴,服用している薬剤な
どに対する正确な问诊を行うことが必要である.
上血机能検査で軽度の异常がある患者(軽度の血小板减
少症,肝障害による凝固异常など)で局所的な出血を起こし
た场合に,新鲜冻结血浆を第1选択とすることは误りであり,
十分な局所的止血処置が最も有効である.図2のフローチ
ャートで示すとおり,新鲜冻结血浆により止血可能な出血
図2図2図2図2 出血に対する输血疗法と治疗法のフローチャート出血に対する输血疗法と治疗法のフローチャート出血に対する输血疗法と治疗法のフローチャート出血に対する输血疗法と治疗法のフローチャート
出血の评価
局所出血
出血倾向
局所止血
止血机能検査
血管壁
血小板
凝固因子
线溶亢进
减少
机能低下
処置
血小板
ビタミンK
DDAVP
プロタミン
FFP
浓缩凝固因子制剤
その他
トラネキサム酸
Ⅳ
新鲜
冻结
血
浆の适正使用
-92-
血液制剤の使用指针
と局所的な処置でしか止血し得ない出血が存在し,その鉴
别が极めて重要である.
また,新鲜冻结血浆の投与に代わる代替治疗を常に考虑
する.例えば,酢酸デスモプレシン(DDAVP)は軽症の血友
病Aやフォンヴィレブランド病(typeⅠ)の出血时の止血疗
法や小外科的処置の际の出血予防に有効である.
文献
1)藤村吉博:VWF切断酵素(ADAMTS13)の动态解析による
TTP/HUS诊断法の进歩.日本内科学会雑志 2004 ; 93 :451-459
2)Mori Y, et al : Predicting response to plasma exchange in patients
with thrombotic thrombocytopenic purpura with measurement of
vWF-cleaving protease activity. Transfusion 2002 ; 42 : 572-580
3)AABB : Blood Transfusion Therapy ; A Physician's Handbook
(7th ed.) , 2002, p27
1.目的
アルブミン制剤を投与する目的は,血浆胶质浸透圧を维持
することにより循环血浆量を确保すること,および体腔内液
や组织间液を血管内に移行させることによって治疗抵抗性の
重度の浮肿を治疗することにある.
なお アルブミンの制法と性状については参考18(P127)を参照.
2.使用指针
急性の低蛋白血症に基づく病态,また他の治疗法では管理
が困难な慢性低蛋白血症による病态に対して,アルブミンを
补充することにより一时的な病态の改善を図るために使用す
る.つまり胶质浸透圧の改善,循环血浆量の是正が主な适応
ⅤⅤⅤⅤ アルブミン制剤の适正使用 Ⅴアルブミン制剤の适正使用
-93-
血液制剤の使用指针
であり,通常前者には高张アルブミン制剤,后者には等张ア
ルブミン制剤あるいは加热人血浆たん白を用いる.なお,本
使用指针において特に规定しない场合は,等张アルブミン制
剤には加热人血浆たん白を含むこととする.
1)出血性ショック等
出血性ショックに陥った场合には,循环血液量の30%以
上が丧失したと考えられる.このように30%以上の出血を
みる场合には,初期治疗としては,细胞外液补充液(乳酸リ
ンゲル液,酢酸リンゲル液など)の投与が第一选択となり,
人工胶质液の并用も推奨されるが,原则としてアルブミン
制剤の投与は必要としない.循环血液量の50%以上の多量
の出血が疑われる场合や血清アルブミン浓度が3.0g/dL未
満の场合には,等张アルブミン制剤の并用を考虑する.循
环血浆量の补充量は,バイタルサイン,尿量,中心静脉圧
や肺动脉楔入圧,血清アルブミン浓度,さらに可能であれ
ば胶质浸透圧を参考にして判断する.もし,肾机能障害な
どで人工胶质液の使用が不适切と考えられる场合には,等
张アルブミン制剤を使用する.また,人工胶质液を1,000mL
以上必要とする场合にも,等张アルブミン制剤の使用を考
虑する.
なお,出血により不足したその他の血液成分の补充につ
いては,各成分制剤の使用指针により対処する(特に 术中
の输血 の项を参照;図1(P65)).
2)人工心肺を使用する心臓手术
通常,心臓手术时の人工心肺の充填には,主として细胞
外液补充液が使用される.なお,人工心肺実施中の血液希
釈で起こった低アルブミン血症は,血清アルブミンの丧失
によるものではなく一时的なものであり,利尿により术后
数时间で回复するため,アルブミン制剤を投与して补正す
Ⅴ
アルブミン制剤の适正使用
-94-
血液制剤の使用指针
る必要はない.ただし,术前より血清アルブミン(Alb)浓度
または胶质浸透圧の高度な低下のある场合,あるいは体重
10kg未満の小児の场合などには等张アルブミン制剤が用い
られることがある.
3)肝硬変に伴う难治性腹水に対する治疗
肝硬変などの慢性の病态による低アルブミン血症は,そ
れ自体ではアルブミン制剤の适応とはならない.肝硬変で
はアルブミンの生成が低下しているものの,生体内半减期
は代偿的に延长している.たとえアルブミンを投与しても,
かえってアルブミンの合成が抑制され,分解が促进される.
大量(4L以上)の腹水穿刺时に循环血浆量を维持するため,
高张アルブミン制剤の投与が,考虑される*.また,治疗抵
抗性の腹水の治疗に,短期的(1周间を限度とする)に高张ア
ルブミン制剤を并用することがある.
* Runyon BA : Management of adult patients with ascites due to cirrhosis.
Hepatology 2004 ; 39 : 841-856
4)难治性の浮肿,肺水肿を伴うネフローゼ症候群
ネフローゼ症候群などの慢性の病态は,通常アルブミン
制剤の适応とはならない.むしろ,アルブミンを投与する
ことによってステロイドなどの治疗に抵抗性となることが
知られている.ただし,急性かつ重症の末梢性浮肿あるい
は肺水肿に対しては,利尿薬に加えて短期的(1周间を限度
とする)に高张アルブミン制剤の投与を必要とする场合が
ある.
5)循环动态が不安定な血液透析等の体外循环施行时
血液透析时に血圧の安定が悪い场合において,特に糖尿
病を合并している场合や术后などで低アルブミン血症のあ
る场合には,透析に际し低血圧やショックを起こすことが
Ⅴアルブミン制剤の适正使用
-95-
血液制剤の使用指针
あるため,循环血浆量を増加させる目的で予防的投与を行
うことがある.
ただし通常は,适切な体外循环の方法の选択と,他の薬
物疗法で対処することを基本とする.
6)凝固因子の补充を必要としない治疗的血浆交换疗法
治疗的血浆交换疗法には,现在様々の方法がある.有害
物质が同定されていて,选択的若しくは准选択的有害物质
除去の方法が确立されている场合には,その方法を优先す
る.それ以外の非选択的有害物质除去や,有用物质补充の
方法として,血浆交换疗法がある.
ギランバレー症候群,急性重症筋无力症など凝固因子の
补充を必要としない症例では,置换液として等张アルブミ
ン制剤を使用する.アルブミン制剤の使用は,肝炎発症な
どの输血副作用の危険がほとんどなく,新鲜冻结血浆を使
用することと比较してより安全である.
胶质浸透圧を保つためには,通常は,等张アルブミンも
しくは高张アルブミンを电解质液に希釈して置换液として
用いる.血中アルブミン浓度が低い场合には,等张アルブ
ミンによる置换は,肺水肿等を生じる可能性が有るので,
置换液のアルブミン浓度を调节する等の注意が必要である.
加热人血浆たん白は,まれに血圧低下をきたすので,原则
として使用しない.やむを得ず使用する场合は,特に血圧
の変动に留意する.1回の交换量は,循环血浆量の等量ない
し1.5倍量を基准とする.开始时は,置换液として人工胶质
液を使用することも可能な场合が多い(血浆交换の置换液
として新鲜冻结血浆が用いられる场合については,新鲜冻
结血浆の项参照.また,治疗的血浆交换疗法に関连する留
意事项については,参考14(P120)を参照).
Ⅴ
アルブミン制剤の适正使用
-96-
血液制剤の使用指针
7)重症热伤
热伤后,通常18时间以内は原则として细胞外液补充液で
対応するが,18时间以内であっても血清アルブミン浓度が
1.5g/dL未満の时は适応を考虑する.
热伤部位が体表面积の50%以上あり,细胞外液补充液で
は循环血浆量の不足を是正することが困难な场合には,人
工胶质液あるいは等张アルブミン制剤で対処する.
8)低蛋白血症に起因する肺水肿あるいは著明な浮肿が认め
られる场合
术前,术后あるいは経口摂取不能な重症の下痢などによ
る低蛋白血症が存在し,治疗抵抗性の肺水肿あるいは著明
な浮肿が认められる场合には,利尿薬とともに高张アルブ
ミン制剤の投与を考虑する.
9)循环血浆量の著明な减少を伴う急性膵炎など
急性膵炎 肠闭塞などで循环血浆量の著明な减少を伴うシ
ョックを起こした场合には,等张アルブミン制剤を使用する.
3.投与量
投与量の算定には下记の计算式を用いる.このようにして
得られたアルブミン量を患者の病状に応じて,通常2~3日
で分割投与する.
必要投与量(g)=
期待上升浓度(g/dL)×循环血浆量(dL)×2.5
ただし 期待上升浓度は期待値と実测値の差 循环血浆量は
0.4dL/kg,投与アルブミンの血管内回収率は4/10(40%)とする.
たとえば,体重χχχχkgの患者の血清アルブミン浓度を0.6g/dL
上升させたいときには,0.6g/dL×(0.4dL/kg×χχχχkg)×2.5=0.6
×χχχχ×1=0.6χχχχgを投与する.
Ⅴアルブミン制剤の适正使用
-97-
血液制剤の使用指针
すなわち,必要投与量は期待上升浓度(g/dL)×体重(kg)に
より算出される.
一方,アルブミン1gの投与による血清アルブミン浓度の上
升は,体重χχχχkgの场合には,[アルブミン1g×血管内回収率
(4/10)](g)/[循环血浆量](dL)すなわち,
1g×0.4/(0.4dL/kg×χχχχkg)=1/χχχχ(g/dL) ,
つまり体重の逆数で表わされる.
4.投与効果の评価
アルブミン制剤の投与前には,その必要性を明确に把握し,
必要とされる投与量を算出する.投与后には投与前后の血清
アルブミン浓度と临床所见の改善の程度を比较して効果の判
定を行い,诊疗录に记载する.投与后の目标血清アルブミン
浓度としては急性の场合は3.0g/dL以上,慢性の场合は2.5g/dL
以上とする.
投与効果の评価を3日间を目途に行い,使用の継続を判断し,
漫然と投与し続けることのないように注意する.
なお,胶质浸透圧の计算式については本项末尾[注] 胶质
浸透圧について」に记载してある.
5.不适切な使用
1)蛋白质源としての栄养补给
投与されたアルブミンは体内で缓徐に代谢(半减期は约
17日)され,そのほとんどは热源として消费されてしまう.
アルブミンがアミノ酸に分解され,肝臓における蛋白质の
再生成の原料となるのはわずかで,利用率が极めて低いこ
とや,必须アミノ酸であるトリプトファン,イソロイシン
及びメチオニンが极めて少ないことなどから,栄养补给の
意义はほとんどない.手术后の低蛋白血症や悪性肿疡に使
用しても,一时的に血浆蛋白浓度を上升させて胶质浸透圧
効果を示す以外に,栄养学的な意义はほとんどない.栄养
Ⅴ
アルブミン制剤の适正使用
-98-
血液制剤の使用指针
补给の目的には,中心静脉栄养法,経肠栄养法によるアミ
ノ酸の投与とエネルギーの补给が栄养学的に蛋白质の生成
に有効であることが定说となっている.
2)脳虚血
脳虚血発作あるいはクモ膜下出血后の血管挛缩に対する
人工胶质液あるいはアルブミン制剤の投与により,脳组织
の障害が防止されるという医学的根拠はなく,使用の対象
とはならない.
3)単なる血清アルブミン浓度の维持
血清アルブミン浓度が2.5~3.0g/dLでは,末梢の浮肿など
の临床症状を呈さない场合も多く,血清アルブミン浓度の
维持や検査値の是正のみを目的とした投与は行うべきでは
ない.
4)末期患者への投与
末期患者に対するアルブミン制剤の投与による延命効果
は明らかにされていない.
生命尊厳の観点からも不必要な投与は控えるべきである.
6.使用上の注意点
1)ナトリウム含有量
各制剤中のナトリウム含有量[3.7mg/mL(160mEq/L)以下]
は同等であるが,等张アルブミン制剤の大量使用はナトリ
ウムの过大な负荷を招くことがあるので注意が必要である.
2)肺水肿,心不全
高张アルブミン制剤の使用时には急激に循环血浆量が増
加するので,输注速度を调节し,肺水肿,心不全などの発
生に注意する.なお,20%アルブミン制剤50mL(アルブミ
Ⅴアルブミン制剤の适正使用
-99-
血液制剤の使用指针
ン10g)の输注は约200mLの循环血浆量の増加に相当する.
3)血圧低下
加热人血浆たん白の急速输注(10mL/分以上)により,血
圧の急激な低下を招くことがあるので注意する.
4)利尿
利尿を目的とするときには,高张アルブミン制剤ととも
に利尿薬を并用する.
5)アルブミン合成能の低下
慢性の病态に対する使用では,アルブミンの合成能の低
下を招くことがある.特に血清アルブミン浓度が4g/dL以上
では合成能が抑制される.
[注] 胶质浸透圧について
胶质浸透圧(π)はpH,温度,构成する蛋白质の种类によ
り影响されるため 実测値の方が信頼できるが 血清中の
蛋白浓度より算定する方法もある.血清アルブミン浓度,
総血清蛋白(TP)浓度からの算出には下记の计算式を用
いる.
1.血清アルブミン値(Cg/dL)よりの计算式:
ππππ=2.8C+0.18C2+0.012C3
2.総血清蛋白浓度(Cg/dL)よりの计算式:
ππππ=2.1C+0.16C2+0.009C3
计算例:
1.アルブミン投与によりAlb値が0.5g/dL上升した场
合の胶质浸透圧の上升(1式より),
ππππ=2.8×0.5+0.18×0.52+0.012×0.53
=1.45mmHg
Ⅴ
アルブミン制剤の适正使用
-100-
血液制剤の使用指针
2.TP値が7.2g/dLの场合の胶质浸透圧(2式より),
ππππ=2.1×7.2+0.16×7.22+0.009×7.23
=26.77mmHg
小児とくに新生児に血液制剤を投与する际に,成人の血液
制剤の使用指针を适用することには问题があり,小児に特有
な生理机能を考虑した指针を策定する必要がある.しかしな
がら,小児一般に対する血液制剤の投与基准については,い
まだ十分なコンセンサスが得られているとは言い难い状况に
あることから,未熟児についての早期贫血への赤血球浓厚液
の投与方法,新生児への血小板浓厚液の投与方法及び新生児
への新鲜冻结血浆の投与方法に限定して指针を策定すること
とした.
1.未熟児早期贫血に対する赤血球浓厚液の适正使用1)
未熟児早期贫血の主たる原因は,骨髄造血机构の未熟性
にあり,生后1~2か月顷に认められる新生児の贫血が生理
的范囲を超えたものともいえる.出生时の体重が少ないほ
ど早く,かつ强く现われる.鉄剤には反応しない.エリス
ロポエチンの投与により改善できる症例もある.しかしな
がら,出生体重が著しく少ない场合,高度の贫血を来して
赤血球输血が必要となることが多い.
なお,ここでの输血の対象児は,出生后28日以降4か月ま
でであり,赤血球浓厚液の输血は以下の指针に准拠するが,
未熟児は多様な病态を示すため个々の症例に応じた配虑が
必要である.
ⅥⅥⅥⅥ 新生児 小児に対する输血疗法
Ⅵ新生児 小児に対する输血疗法
-101-
血液制剤の使用指针
1) 使用指针
(1) 呼吸障害が认められない未熟児
ⅰ.Hb値が8g/dL未満の场合
通常,输血の适応となるが,临床症状によっては必ず
しも输血の必要はない.
ⅱ.Hb値が8~10g/dLの场合
贫血によると考えられる次の临床症状が认められる场
合には,输血の适応となる.
持続性の频脉,持続性の多呼吸,无呼吸 周期性呼吸,
不活発,哺乳时の易疲労,体重増加不良,その他
(2) 呼吸障害を合并している未熟児
障害の程度に応じて别途考虑する.
2) 投与方法
(1) 使用血液
采血后2周间以内のMAP加赤血球浓厚液(MAP加RCC)
を使用する.
(2) 投与の量と速度
ⅰ.うっ血性心不全が认められない未熟児
1回の输血量は10~20mL/kgとし,1~2mL/kg/时间 の
速度で输血する.ただし,输血速度についてはこれ以外
の速度(2mL/kg/时间以上)での検讨は十分に行われてい
ない.
ⅱ.うっ血性心不全が认められる未熟児
心不全の程度に応じて别途考虑する.
3) 使用上の注意
(1) 溶血の防止
ⅰ.白血球除去フィルターの使用时
Ⅵ
新生児 小児に対する输血疗法
-102-
血液制剤の使用指针
血液バッグを强く加圧したり,强い阴圧で吸引すると
溶血の原因になる.したがって,血液を自然に落下させ
るか,吸引して采取する场合には缓和な阴圧により行う.
ⅱ.注射针のサイズ
新生児に対する采血后2周间未満のMAP加赤血球浓厚
液の安全性は确立されているが,2周间以降のMAP加赤血
球浓厚液を放射线照射后に白血球除去フィルターを通し
てから24Gより细い注射针を用いて输注ポンプで加圧し
て输血すると,溶血を起こす危険性があるので,输血速度
を遅くし,溶血の出现に十分な注意を払う必要がある.
(2) 长时间を要する输血
血液バッグ开封后は6时间以内に输血を完了する.残余
分は破弃する.1回量の血液を输血するのに6时间以上を
要する场合には,使用血液を无菌的に分割して输血し,
未使用の分割分は使用时まで4℃に保存する.
(3) 院内采血
院内采血は医学的に适応があり, 输血疗法の実施に関
する指针 のⅩⅡの2の 必要となる场合 に限り行うべき
であるが 実施する场合は 采血基准(安全な血液制剤の安
定供给の确保等に関する法律施行规则)に従うこととし,
とりわけ输血后移植片対宿主病に留意する必要があり,
放射线照射は15~50Gyの范囲とする.また,感染性の副
作用が起こる场合があることにも留意する必要がある.
2.新生児への血小板浓厚液の适正使用
1) 使用指针
(1) 限局性の紫斑のみないしは,出血症状がみられず,全
身状态が良好な场合は,血小板数が3万/μμμμL未満のときに
血小板浓厚液の投与を考虑する.
Ⅵ新生児 小児に対する输血疗法
-103-
血液制剤の使用指针
(2) 広泛な紫斑ないしは紫斑以外にも明らかな出血(鼻出
血,口腔内出血,消化管出血,头盖内出血など)を认める
场合には,血小板数を5万/μμμμL以上に维持する.
(3) 肝臓の未熟性などにより凝固因子の著しい低下を伴う
场合には,血小板数を5万/μμμμL以上に维持する.
(4) 侵袭的処置を行う场合には,血小板数を5万/μμμμL以上に
维持する.
3.新生児への新鲜冻结血浆の适正使用
1)使用指针
(1) 凝固因子の补充
ビタミンKの投与にもかかわらず,PTおよび/あるい
はAPTTの著明な延长があり,出血症状を认めるか侵袭的
処置を行う场合
(2) 循环血液量の1/2を超える赤血球浓厚液输血时
(3) Upshaw-Schulman症候群(先天性血栓性血小板减少性紫
斑病)
2)投与方法
(1)と(2)に対しては,10~20mL/kg以上を必要に応じて
12~24时间毎に缲り返し投与する.
(3)に関しては10mL/kg以上を2~3周间毎に缲り返し投
与する.
3)その他
新生児多血症に対する部分交换输血には,従来,新鲜冻
结血浆が使用されてきたが,ほとんどの场合は生理食塩水
で代替可能である.
Ⅵ
新生児 小児に対する输血疗法
-104-
血液制剤の使用指针
文献
1) 日本小児科学新生児委员会报告:未熟児早期贫血に対する
输血ガイドラインについて.日児志 1995 ; 99 : 1529-1530
Ⅵ新生児 小児に対する输血疗法
-105-
血液制剤の使用指针
■ おわりに
今回の使用指针の见直しは5~10年ぶりであるが,この间に
おける输血医学を含む医学の各领域における进歩発展は目覚
しく,また,「安全な血液制剤の安定供给の确保等に関する
法律」の制定と「薬事法」の改正が行われ,血液事业と输血
疗法の在り方が法的に位置づけられたことを踏まえての改正
である.使用指针では最新の知见に基づく见直しを行ったほ
か,要约を作成し,冒头に示すとともに,病态别に适応を検
讨し,巻末に示した.さらに,新生児への输血の项を设ける
ことにした.
本指针ができるだけ早急に,かつ広范に浸透するよう,関
系者各位の御协力をお愿いしたい.今后は,特に新たな実证
的な知见が得られた场合には,本指针を速やかに改正してい
く予定である.
-106-
血液制剤の使用指针
参考
参考1 慢性贫血(造血干细胞移植)
1)赤血球输血
基本的な适応基准
造血干细胞移植后の造血回复は前処置の强度によって异
なる.造血机能を高度に低下させる前処置を用いる场合は,
通常,造血が回复するまでに移植后2~3周间を要する.こ
の间,ヘモグロビン(Hb)の低下を认めるために赤血球输血
が必要になる.この场合,通常の慢性贫血と同様にHb値の
目安として7g/dLを维持するように,赤血球浓厚液(RCC)
を输血する.発热,うっ血性心不全,あるいは代谢の亢进
がない场合は安静にしていれば,それより低いHb値にも耐
えられるので,临床症状や合并症を考虑しRCCの适応を决
定する.
白血球除去赤血球浓厚液
输血用血液中の同种白血球により,発热反応,同种抗体
产生,サイトメガロウイルス(cytomegalovirus ; CMV)感染
などの有害事象が生じるので,それらの予防のために原则
的に白血球除去赤血球を用いる.特に患者が抗CMV抗体阴
性の场合でも,白血球除去输血により抗CMV抗体阴性の献
血者からの输血とほぼ同等に输血によるCMV感染を予防
できる.
最近の抗体阴性血と白血球除去血の输血による感染の比
较検讨では,感染予防率はいずれの场合も90%以上である
が,抗体阴性血の方が高いことが报告されている1).
2)血小板输血
基本的な适応基准
出血予防
造血机能を高度に低下させる前処置を用いた造血干细胞
移植后は,患者血小板数が减少するので,出血予防のため
-107-
血液制剤の使用指针
参考
に血小板浓厚液(PC)の输血が必要になる.血小板浓厚液の
适応は血小板数と临床症状を参考にする.通常,出血予防
のためには血小板数が1~2万/μμμμL以下の场合が血小板浓厚
液の适応になる.ただし,感染症,発热,播种性血管内凝
固などの合并症がある场合は出血倾向が増强するので注意
する.血小板数を测定し,その结果で当日の血小板浓厚液
の适応を决定し输血することが望まれる.ただし,连日の
采血による患者への负担を考虑し,また,定型的な造血干
细胞移植では血小板が减少する期间を予测できるので,周
単位での血小板浓厚液输血を计画できる场合が多い.この
场合は,1周间に2~3回の频度で1回の输血量としては経験
的に10単位が使用されているが,さらに少量の投与でもよ
い可能性がある.
出血治疗
出血症状が皮肤の点状出血や歯肉出血など,軽度の场合
は,出血予防に准じて血小板浓厚液を输血する.消化管出
血,肺出血,头盖内出血,出血性膀胱炎などにより重笃な
出血症状がある场合は血小板数が5万/μμμμL以下の场合が血
小板浓厚液の适応になる.
HLA适合血小板浓厚液の适応
抗HLA抗体による血小板输血不応状态がある场合は,一
般的な血小板输血の适応に准じる.
白血球除去血小板浓厚液の适応
原则的に赤血球输血と同様に白血球除去血小板浓厚液を
用いる.ただし,日本赤十字社から供给される血小板浓厚
液を用いる场合は白血球数が1バッグあたり1×106以下で
あるように调整されてあるので,使用时には白血球除去フ
ィルターを用いる必要はない.
-108-
血液制剤の使用指针
参考
3)新鲜冻结血浆
通常の新鲜冻结血浆の适応と同様である.复合的な血液
凝固因子の低下,及び血栓性血小板减少性紫斑病を合并し
た场合に适応になる.
4)アルブミンンンン
通常のアルブミン制剤の适応と同様である.
5)免疫グロブリン
通常の免疫グロブリンの适応と同様,抗生物质や抗ウイ
ルス剤の治疗を行っても効果が乏しい感染症に対し适応に
なり,抗生物质と并用し用いる.
6)输血用血液制剤の血液型の选択択択択
同种造血干细胞移植において,患者血液型と造血干细胞
提供者(ドナー)の血液型が同じ场合と异なる场合がある.
これは1.血液型一致(match),2.主不适合(major mismatch),
3.副不适合(minor mismatch) 4.主副不适合(major and minor
mismatch),に分类される.1は患者血液型とドナーの血液
型が同一である场合,2は患者にドナーの血液型抗原に対す
る抗体がある场合,3はドナーに患者の血液型抗原に対する
抗体がある场合,4は患者にドナーの血液型抗原に対する抗
体があり,かつドナーに患者の血液型抗原に対する抗体が
ある场合である.
移植后,患者の血液型は造血の回复に伴いドナー血液型
に変化していくので,特にABO血液型で患者とドナーで异
なる场合には,输血用血液制剤の适切な血液型を选択する
必要がある.以下に血液型选択のための基准を示す.
1.血液型一致
赤血球,血小板,血浆ともに原则的に患者血液型と同
型の血液型を选択する.
-109-
血液制剤の使用指针
参考
2.主不适合(major mismatch)
患者の抗体によってドナー由来の赤血球造血が遅延す
る危険性があるので これを予防するために血小板 血浆
はドナー血液型抗原に対する抗体がない血液型を选択す
る.赤血球は患者の抗体に反応しない血液型を选択する.
3.副不适合(minor mismatch)
ドナーリンパ球が移植后,患者血液型に対する抗体を
产生し,患者赤血球と反応する可能性があるので,赤血
球はドナーの抗体と反応しない血液型を选択する.血小
板と血浆は患者赤血球と反応する抗体がない血液型を选
択する.
4.主副不适合(major and minor mismatch)
ABO血液型主副不适合の场合は,血小板,血浆がAB
型,赤血球はO型になる.さらに,移植后ドナーの血液
型に対する抗体が検出できなくなればドナーの血液型の
赤血球浓厚液を,患者の血液型の赤血球が検出できなく
なればドナーの血液型の血小板浓厚液,新鲜冻结血浆を
输血する.
Rho(D)抗原が患者とドナーで异なる场合には 抗
Rho(D)抗体の有无によって异なるが,患者がRho(D)抗
原阴性の场合には抗Rho(D)抗体があるものとして,ある
いは产生される可能性があるものとして考虑する.また
ドナーがRho(D)抗原阴性の场合にも抗Rho(D)抗体があ
るものとして考虑する.
患者とドナーでABO血液型あるいはRho(D)抗原が异
なる场合の推奨される输血疗法を表1にまとめて示す.
移植后,造血がドナー型に変化した后に,再発や生着
不全などで输血が必要になる场合は,ドナー型の输血疗
法を行う.
移植前后から造血回复までの输血における制剤别の选
択すべき血液型を示す.
-110-
血液制剤の使用指针
参考
血液型 输血
血液型 不适合
ドナー 患者 赤血球 血小板,血浆
A O O
A(もしなければ
ABも可)
B O O
B(もしなければ
ABも可)
AB O O AB
AB A
A(もしなければ
Oも可)
AB
主不适合
AB B
B(もしなければ
Oも可)
AB
O A O
A(もしなければ
ABも可)
O B O
B(もしなければ
ABも可)
O AB O AB
A AB
A(もしなければ
Oも可)
AB
副不适合
B AB
B(もしなければ
Oも可)
AB
A B O AB
ABO血液型
主副不适合
B A O AB
主不适合 D+ D- D- D+
Rho(D)抗原
副不适合 D- D+ D- D+
移植前后から造血回复までの输血における制剤别の选択血液型を示す.
参考2 一般外科手术
术前の贫血,术中及び术后出血量や患者の病态に応じて,
SBOEなどに従い术前输血准备を行う.术前自己血贮血が可能
な患者では,术前贮血を行うことが推奨される.しかし,自
己血の过剰な贮血は患者のみならず,输血部の负担となり,
自己血の廃弃にもつながる.予想出血量に応じた贮血を行う
必要がある.
重笃な心肺疾患や中枢神経系疾患がない患者において,输
血を开始するHb値(输血トリガー値)がHb7~8g/dLとする.循
表表表表1 1 1 1 血液型不适合造血干细胞移植直后の输血疗法血液型不适合造血干细胞移植直后の输血疗法血液型不适合造血干细胞移植直后の输血疗法血液型不适合造血干细胞移植直后の输血疗法
-111-
血液制剤の使用指针
参考
环血液量の20%以内の出血量でありHb値がトリガー値以上
に保たれている场合には,乳酸リンゲル液や酢酸リンゲル液,
生理食塩液などの细胞外液补充液により循环血液量を保つよ
うにする.细胞外液补充液は出血量の3~4倍を血圧,心拍数
などのバイタルサインや,尿量,中心静脉圧などを参考に投
与する.出血量が循环血液量の10%あるいは500mLを超える
ような场合には,ヒドロキシエチルデンプンなどの人工胶质
液を投与してもよい.ただし,ヒドロキシエチルデンプンは
大量投与により血小板凝集抑制を起こす可能性があるので,
投与量は20mL/kgあるいは1,000mL以内に留める.循环血液量
の50%以上の多量の出血が疑われる场合や血清アルブミン浓
度が3.0g/dL未満の场合には,等张アルブミン制剤の并用を考
虑する.
赤血球输血を行う前に采血を行い,Hb値やHt値などを测定
するとともに,输血后はその効果を确认するために再び采血
を行いHb値やHt値の上升を确认する必要がある.
参考3 心臓血管外科手术
输血量における施设间差
心臓血管外科手术における输血使用量は施设间差が大きい.
これは外科手技の差によるもののほか,输血に対する考え方
の差によるところが大きい2).それは,少ない输血量でも,患
者の予后に影响することなく心臓血管外科手术が行えている
施设があることから示唆される.人工心肺を用いないoff-
pump冠动脉バイパス术においては,一般に出血量も少なく,
术中に自己血回収を行う场合が多いため,输血量も少ない.
しかし,人工心肺を用いたり,超低体温循环停止を要するよ
うな大血管手术における输血量となると施设间差が大きくな
る.これは,凝固因子不足や血小板数不足,血小板机能异常
などによる出血倾向に対して治疗が行われるのではなく,単
なる血小板数の正常以下への减少,人工心肺を使用すること
-112-
血液制剤の使用指针
参考
による血小板机能や凝固因子减少が起こるといった検査値,
あるいは理论的问题に対して输血が行われる场合がしばしば
あるからであろうと考えられる.そのために,外科的な出血
の処置に先立って,凝固因子や血小板补充が行われている场
合もしばしばある.
人工心肺使用时には血液希釈が起こる.人工心肺中のHb値
についての上限及び下限は明らかではない.人工心肺离脱后
はHb値が7~8g/dL以上(<10g/dL)になるようにすることが多い.
18~26℃の低体温により血小板数は减少する.主として门
脉系に血小板が捕捉sequestrationされることによる.80%以上
の血小板は复温とともに循环血液中に戻る3).したがって,低
体温时の血小板数减少の解釈には注意を要する.また 低体温
によりトロンボキサン合成酵素阻害によるトロンボキサンA
2产生低下が起こり 血小板凝集能は大きく低下するほか4,5),
血管内皮细胞障害も起こる.复温により血小板凝集能は回复
するが,完全な回复には时间がかかる.最近よく用いられる
常温人工心肺では血小板凝集能低下はない6).
人工心肺を用いた手术において,検査所见に基づいた输血
を行うことで,経験的な方法に比べ出血量を増加させること
なく,新鲜冻结血浆や血小板浓厚液などの输血量を减少させ
ることが出来たと报告されている7).
止血のためには血小板数が5~10万/μμμμL,凝固因子が正常の
20~40%あれば十分であることをよく认识する必要がある.
血小板输血や新鲜冻结血浆を投与する场合,正常あるいはそ
れを上回るような补充は不要であることをよく认识すべきで
ある.
术前の薬物疗法が有効な贫血の是正
心臓手术において,术前の贫血は同种血输血を必要とする
重要な因子である.肾不全や,鉄欠乏性贫血もしばしばみら
れる8).また,术前に冠动脉造影を受けた患者では贫血になり
-113-
血液制剤の使用指针
参考
やすいので注意が必要である.また,鉄欠乏性贫血も存在す
るので,鉄剤などによる治疗が必要なことがある.
血小板浓厚液や新鲜冻结血浆の予防的投与の否定
人工心肺症例における血小板浓厚液や新鲜冻结血浆の予防
的投与は勧められない.
出血量に関系する因子
乳児心臓血管外科手术においては,低体温人工心肺中の核
心温度が出血量と関系すると报告されている.1歳以上の小児
心臓血管外科手术では,再手术,术前からの心不全,长时间
にわたる人工心肺时间が出血量と同种血输血量の多さと関系
している9).
同种血输血を减少させるのに有用な薬物疗法
アプロチニンやトラネキサム酸などの薬物を用いることに
より,心臓手术における同种血输血を减少させることができ
る10).アプロチニン投与により同种血输血が减少するほか,
出血に対する再开胸率が减少すると报告されている11).アプ
ロチニンの有用性は,人工心肺を用いる手术においても示唆
されている12).アプロチニンは冠动脉バイパス术の再手术例
における出血量を减少させると报告されている13,14).しかし,
超低体温循环停止法を用いた场合には,アプロチニンによる
出血量减少効果は期待できない15).ε-アミノカプロン酸も心
臓手术における出血量を减少させる16).
同种血输血量の减少には,术中の凝固検査のチェックが有
用である.复雑な心臓手术において,トロンボエラストグラ
ム(TEG)が同种血输血を减少させるのに有用であると报告さ
れている17).
-114-
血液制剤の使用指针
参考
参考4 肺外科手术
肺切除术の多くは胸腔镜下に行われるようになった.肺外
科手术においては一般に出血量や体液シフトも比较的少ない.
肺切除术や肺全摘术においても,Hb値は8.5~10g/dLでよいと
考えられる18).
参考5 食道手术
食道全摘术及び胃肠管を用いた食道再建术では,しばしば
出血量も多くなるほか,体液のサードスペースへの移行など
大きな体液シフトが起こる.输血准备量は 患者の病态,体格
术前Hb値 术中および术后出血量などを考虑して决定する.
术前の栄养状态が良好で,贫血もない患者では自己血贮血
も考虑する.同种血输血を用いず自己血输血のみで管理した
症例では,癌の再発率が低下し,再発后の生存期间も长くな
るという后ろ向き研究による报告がある19).自己血输血を行
った方が免疫机能が保たれ,术后感染も低いという报告もあ
る20,21).输血が必要であった患者では,输血をしなかった患
者に比べ予后が不良であったという报告もある22).
食道癌患者はしばしば高齢であるが,全身状态が良好な患
者における输血を开始するHb値(输血トリガー値)は,Hb値7
~8g/dLとする.冠动脉疾患などの心疾患があり循环予备力が
减少した患者や,慢性闭塞性肺疾患などの肺疾患により术后
の血液酸素化悪化が予想される患者,骨髄における血球产生
能力が低下している患者では,输血トリガー値はより高いも
のとするのが妥当である.ただし,10g/dLより高く设定する
必要はない.
参考6 整形外科手术
膝関节全置换术や股関节全置换术において,等容积性の希
釈式自己血输血,术中回収式自己血输血,さらに体温の积极
的维持により同种血输血量を减少させることができると示唆
-115-
血液制剤の使用指针
参考
されている23).过剰输血に注意が必要である24).
膝関节全置换术においては,术中はターニケットを使用す
るために,术中出血は比较的少ないが术后出血量も多い.术
中に等容积性の希釈式自己血输血により自己血を采取し,术
后に返血したり25),术后ドレーン血を返血するという自己血
输血によっても同种血输血量を减少させることができる26).
脊椎外科手术においてはしばしば出血量が多くなり,赤血
球浓厚液のほか,血小板浓厚液や新鲜冻结血浆などが必要に
なる场合がある.适宜 プロトロンビン时间 INR 部分トロンボ
プラスチン时间の测定を行い 使用指针に従って実施する27).
低体温による血小板机能障害や凝固系抑制が起こるが,軽
度低体温でも股関节全置换术では出血量が増加すると报告さ
れている28).外科的止血に加え,低体温のような出血量を増
加させる要因についても注意が必要である.
参考7 脳神経外科手术
脳神経外科手术は,脳肿疡手术,脳动脉瘤クリッピングや
颈动脉内膜切除术などの血管手术,脳挫伤や硬膜外血肿,脳
外伤手术など多岐にわたる.また,整形外科との境界领域で
あるが,脊髄手术も含まれる.
脳神経外科手术の基本は,头盖内病変の治疗と,それらの
病変による头盖内圧上升などにより起こる二次的な损伤を防
ぐことにある.したがって,脳神経外科手术においては,ま
ず循环血液量を正常に保ち平均血圧及び脳潅流圧を十分に保
つことが重要である.しかし,脳神経外科手术においては,
循环血液量评価がしばしば困难である.脳脊髄液や术野の洗
浄液のために,吸引量やガーゼ重量を测定しても,しばしば
出血量の算定が难しい.また,脳浮肿の予防や治疗,脳脊髄
液产生量减少のためにマンニトールやフロセミドのような利
尿薬を用いるために,尿量が循环血液量を反映しない.また,
脳浮肿を抑制するために,血清浸透圧减少を防ぐことが重要
-116-
血液制剤の使用指针
参考
である.正常血清浸透圧は295mOsm/Lであるのに対し,乳酸
リンゲル液や酢酸リンゲル液などはやや低张液である.生理
食塩水は308mOsm/Lと高张であるが,大量投与により高塩素
性代谢性アシドーシスを起こすので注意が必要である.
脳浮肿を防ぐために胶质浸透圧が重要であるとしばしば信
じられているが,それを示す科学的证拠は乏しい.ほとんど
の开头手术では胶质液の投与は不要である.しかし,脳外伤
や脳动脉瘤破裂,脳血管损伤などにより出血量が多くなった
场合(たとえば循环血液量の50%以上)には,ヒドロキシエチ
ルデンプンなどの人工胶质液や,アルブミン溶液投与が必要
なことがある.ただし,ヒドロキシエチルデンプン大量投与
では凝固因子希釈に加え,血小板凝集抑制,凝固第Ⅷ因子复
合体への作用により出血倾向を起こす可能性がある.
参考8 泌尿器科手术
根治的前立腺切除术においては,术前の贮血式自己血输血
あるいは,术中の等容积性の希釈式自己血输血により同种血
输血の投与量を减少させることができる29).しかし,メタ分
析では,希釈式自己血输血による同种血输血の减少について
は,疑问がもたれている30).
根治的前立腺切除术において,术中の心筋虚血発作は,术
后频脉やHt値が28%未満では多かったという报告がある31).
参考9 大量出血や急速出血に対する対処
大量出血は循环血液量よりも24时间以内における出血量が
多い场合をいう.しかし,外科手术の场合,特に外伤に対す
る手术では,数时间という短时间の间に循环血液量を超える
ような出血や,急速に循环血液量の1/3~1/2を超えるような
出血が起こる场合がある.
输血准备の时间的余裕がある场合には,交差适合试験と放
射线照射を行った赤血球浓厚液を投与する.また 大量输血时
-117-
血液制剤の使用指针
参考
の适合血の选択については, 输血疗法の実施に関する指针
のⅤの3を参照.
急速大量输血では代谢性アシドーシスや高カリウム血症が
起こる可能性がある.高カリウム血症は,输血速度が
1.2mL/kg/minを超えた场合に起こる32).现在,输血ポンプや
加圧バッグを备えた血液加温装置などの技术的进歩により高
速度の输血が可能になり,心停止を招くような高度の高カリ
ウム血症が起こる可能性がある33,34).循环不全などによる代
谢性アシドーシスも高カリウム血症を増悪させる要因となる.
大量出血患者では低体温になりやすいが,特に输液剤や输
血用血液制剤の加温が不十分な场合にはさらに低体温となり
やすい.低体温は术后のシバリングとそれによる酸素消费量
の重大な増加を起こすだけでなく,感染症の増加などを起こ
すことが示唆されている.急速 大量输血を行う场合には,
対流式输液 输血加温器など効率のよい加温器を使用する必
要がある.その他,温风対流式加温ブランケットなどの使用
により低体温を防ぐよう努力するべきである.
MAP加赤血球浓厚液や新鲜冻结血浆にはクエン酸が含ま
れているため,急速输血により一时的に低カルシウム血症が
起こる可能性がある35).しかし,低カルシウム血症は一时的
なものであり,临床的に重大な影响を持つことは少ない.大
量输血时に血圧低下,心収缩性减少がある场合や,イオン化
カルシウム浓度测定により低カルシム血症が明らかな场合に
は,塩化カルシウムやグルコン酸カルシウムなどによりカル
シウム补充を行う.
循环血液量以上の出血が起きた场合,新鲜冻结血浆により
凝固因子を补ったり,血小板输血により血小板を补う必要性
は増加する36).循环血液量以上の出血が起きても 新鲜冻结血
浆を出血倾向予防のために投与することの有用性は否定され
ている37).血小板输血にあたっては,血小板回収率から考え
てABO适合血小板浓厚液を用いることが望ましい.ABO不适
-118-
血液制剤の使用指针
参考
合血小板浓厚液も使用は可能であるが,血小板回収率はABO
适合血小板浓厚液に比べ低くなることに注意が必要である.
これは,大量出血に伴う出血倾向が,凝固障害によるもの
だけでなく,重笃な低血圧38),末梢循环不全による代谢性ア
シドーシス,低体温といったさまざまな因子に関系している
ので注意深く観察して対処すべきである39).
参考10 小児の外科手术
循环予备能が小さい小児患者において,成人の出血量によ
る输血开始基准を当てはめることは问题になる场合があり,
出血が予想される紧急手术术前の贫血(8g/dL未満)も赤血球
输血の対象として考虑する.また 外伤 术中出血による循环
血液量の15~20%の丧失の场合も赤血球输血を考虑する.い
ずれの场合も,临床状态から输血开始の判断をすべきである.
参考11 慢性贫血患者における代偿反応
外科手术患者においてはしばしば术前に贫血が认められる.
多くの慢性贫血患者においては,赤血球量は减少しているが,
血浆量はむしろ増加しており,循环血液量は正常に保たれて
いる.Ht値低下に伴う血液粘性减少により血管抵抗が减少す
るため,1回心拍出量は増加し,心拍出量は増加する.その
ため,血液酸素含有量は减少するものの,心拍出量増加によ
り代偿されるため,末梢组织への血液酸素运搬量は减少しな
い.组织における酸素摂取率は上升する.ただし,心疾患が
あり心机能障害がある患者や高齢者では,贫血となっても心
拍出量の代偿的増加が起きにくい.
慢性贫血では2,3-DPG※増加により酸素解离曲线の右方シ
フトが起こるため,末梢组织における血液から组织への酸素
受け渡しは促进される40).MAP加赤血球浓厚液中の2,3-
DPG量は减少しているため,多量の输血を行いヘモグロビン
浓度を上升させ血液酸素含有量を増加させても,组织への酸
-119-
血液制剤の使用指针
参考
素供给量は増加しないため,直ちに期待すべき効果がみられ
ないことがあることに注意する41).
※ 2,3-DPG:2,3-ジホスホグリセリン酸
参考12 手术を安全に施行するのに必要と考えられる
HtHtHtHt値やHbHbHbHb値の最低値
全身状态が良好な高齢者の整形外科手术において,Ht値を
41%から28%に减少させても,心拍出量増加が起きなかった
という报告42)はあるが,Ht値を27~29%としても若年者と手
术死亡率は変わらなかったという报告もある43).循环血液量
が保たれるならば,Ht値を45%から30%まで,あるいは40%
から28%に减少させても,酸素运搬量は减少しないと报告さ
れている44).
正常な状态では全身酸素供给量は全身酸素消费量を上回っ
ている.しかし 全身酸素供给量が减少してくると 全身酸素
消费量も减少してくる.このような状态では嫌気的代谢が起
こっている.この时点での酸素供给量をcritical oxygen delivery
(DO2crit)という.冠动脉疾患患者ではDO2critは330mL/minで
あると报告されている45).手术时に500~2,000mL出血しHt値
が24%以下になった患者では,死亡率が高かったという报告
もある46).急性心筋梗塞を起こした高齢者ではHt値が30%未
満で死亡率が上升するが,输血によりHt値を30~33%に上升
させると死亡率が改善するという报告がある.また,根治的
前立腺切除术において,术中の心筋虚血発作は,术后频脉や
Ht値が28%未満では多かったという报告がある47).しかし,
急性冠症候群において输血を受けた患者では,心筋梗塞に移
行した率や30日死亡率が高いことが报告されている48).
冠动脉疾患患者においては,高度の贫血は避けるべきであ
るが,一方,Ht値を上升させすぎるのも危険である可能性が
ある.Hb値10g/dL,Ht値30%程度を目标に输血を行うのが适
当であると考えられる49).
-120-
血液制剤の使用指针
参考
全身状态が良好な若年者では循环血液量が正常に保たれて
いれば,Ht値が24~27%,Hbが8.0~9.0g/dLであっても问题
がないと考えられる50,51,52).生理学的にはHbが6.0~7.0g/dLで
あっても生体は耐えられると考えられるが,出血や心机能低
下などが起きた场合に対処できる予备能は,非常に少なくな
っていると考えるべきである.
周术期の输血における指标やガイドラインについては,米
国病理学会や米国麻酔科学会(ASA)も输血に対するガイドラ
インを定めている53,54,55).実际,Hb値が10g/dLで输血するこ
とは少なくなっている56).
参考13 术中の出血コントロールについて
出血量の多少はあるにしろ,手术により出血は必ず起こる.
出血量を减少させるには,外科的止血のほか,出血量を増加
させる内科的要因に対処する必要がある55).
出血のコントロールには,血管の结扎やクリップによる血
管闭塞,电気凝固などによる确実な外科的止血のほか,高度
の凝固因子不足に対しては新鲜冻结血浆输注,高度の血小板
减少症や血小板机能异常に対しての血小板浓厚液投与などが
必要になる.アプロチニンやトラネキサム酸など止血効果を
持つ薬物の投与が有用な场合もある.
また,出血を助长するような因子を除去することも必要で
ある.整形外科手术などでは低血圧麻酔(人为的低血圧)によ
る血圧のコントロールが有用な场合がある.また,低体温は
軽度のものであっても术中出血を増加させる危険があるので,
患者の保温にも十分に努めなければならない.
不适切な输血疗法を防ぐためには,医师の输血に関する再
教育も重要である56).
参考14 アフェレシスに関连する事项について
置换液として胶质浸透圧を保つため,通常は等张アルブミ
-121-
血液制剤の使用指针
参考
ン制剤等を用いるが,以下の场合に新鲜冻结血浆が用いられ
る场合がある.
1) 重笃な肝不全に対して,主として复合的な凝固因子の补
充の目的で行われる血浆交换疗法
保存的治疗もしくは,肝移植によって病状が改善するま
での一时的な补助疗法であり,PTがINR2.0以上(30%以
下)を开始の目安とする.必要に応じて,血液滤过透析等
を并用する.原疾患に対する明确な治疗方针に基づき,施
行中もその必要性について常に评価すること.原疾患の改
善を目的とする治疗が実施できない病态においては,血浆
交换疗法の适応はない.
重笃な肝障害において,新鲜冻结血浆を用いた血浆交换
を强力に行う场合,クエン酸ナトリウムによる,代谢性ア
ルカローシス,高ナトリウム血症や,胶质浸透圧の急激な
変化を来たす场合があるので,経时的観察を行い,适切な
対応を行うこと.
2) 并存する肝障害が重笃で,除去した止血系诸因子の血中
浓度のすみやかな回复が期待できない场合.
3) 出血倾向もしくは血栓倾向が著しく,一时的な止血系诸
因子の血中浓度の低下が危険を伴うと予想される场合.こ
のような场合,新鲜冻结血浆が置换液として用いられるが,
病状により必ずしも置换液全体を新鲜冻结血浆とする必
要はなく,开始时は,等张アルブミンや,人工胶质液を用
いることが可能な场合もある.
4)血栓性血小板减少性紫斑病(TTP)* 溶血性尿毒症症候群
(HUS):TTPでは血管内皮细胞由来の 通常よりも分子量
の大きいvon Willebrand Factorが,微小循环で血小板血栓を生
じさせ 本症の発症に関与している.また von Willebrand
Factor Cleaving Protease(vWF-CP-ADAMTS13)の著减や阻害
因子の出现が主要な病因とされ,新鲜冻结血浆を置换液とし
て血浆交换疗法を行い,vWF-CPを补充し阻害因子を除くこ
-122-
血液制剤の使用指针
参考
とが最も有効である.血浆交换疗法が行い难い场合や 遗伝
性にvWF-CPの欠乏を认める场合 vWF-CPの减少を补充す
るために,新鲜冻结血浆の単独投与が効果を発挥する场合
がある.一部の溶血性尿毒症症候群においても,新鲜冻结
血浆を用いた血浆交换や血浆输注が有効な场合がある.
* BCSH.Guideline Guidelines on the Diagnosis and Management of the
Thrombotic Microangiopathic Haemolytic Anemias. British Journal
of Haematology 2003 ; 120 : 556-573
参考15 赤血球浓厚液の制法と性状
现在频用されている血液保存液には ACD-A液(acid-citrate-
dextrose :クエン酸ナトリウム22.0g/L クエン酸8.0g/L ブドウ
糖22.0g/L)及びCPD液(citrate-phosphate-dextrose:クエン酸ナ
トリウム26.30g/L,クエン酸3.27g/L,ブドウ糖23.20g/L,リン
酸二水素ナトリウム二水和物2.51g/L)があり,赤血球保存用
添加液としてはMAP液(mannitol-adenine-phospate : Dマニト
ール14.57g/L,アデニン0.14g/L,リン酸二水素ナトリウム二
水和物0.94g/L,クエン酸ナトリウム1.50g/L,クエン酸0.20g/L,
ブドウ糖7.21g/L,塩化ナトリウム4.97g/L)がある.
MAP加赤血球浓厚液(MAP加RCC)
MAP加赤血球浓厚液は,ヒト血液200mLにつきACD-A液
30mLを混合して采血した血液を强远心(200mL采血は4,000G
6分间 400mL采血は4,600G 6分间)して血浆と血小板 白血球
层(バッフィーコート)を除き ヘマトクリット(Ht)値を约
90%にした赤血球沈层に,200mL采血はMAP液を约46mL,
400mL采血はMAP液を约92mL添加して调制したものである.
MAP加赤血球浓厚液の最终容量には,200mL全血由来(1単
位)の约140mLと400mL全血由来(2単位)の约280mLの2种类が
ある.Ht値は约60%で ヘモグロビン(Hb)含有量は200mL全血
由来で29±2.7gである.CPD加赤血球浓厚液(CPD加RCC)と比
-123-
血液制剤の使用指针
参考
较した场合,血小板とリンパ球は约1/10,血浆成分は约1/10し
か含まれていないが,颗粒球は约60%前后含まれている.
MAP加赤血球浓厚液の一部の成分は保存中に経时的な変
化を示す(表2)57,58).
■ 400mL采血由来:未照射(n=14)
项 目 単位
采血后
2日目
7日目 10日目 14日目 21日目 28日目
RBC 104/μL 663±47 656±50 639±46 646±44 646±43 649±43
WRC 102/μL 27±10 27±9 24±8 18±7 11±4 9±3
Ht % 59.4±2.0 58.7±1.8 57.1±1.5 57.1±1.5 56.5±1.7 56.5±1.7
上清中游离
Hb
mg/dL 10.7±3.8 20.6±4.5 22.1±6.0 29.8±10.2 54.9±25.3 80.4±36.5
上清Na mEq/L 104.7±0.5 98.5±0.9 94.7±0.9 91.9±1.1 85.7±1.2 82.9±1.3
上清K mEq/L 4.1±0.4 16.7±1.1 21.7±1.5 27.9±1.7 39.7±4.4 45.9±2.4
pH ―― 6.87±0.02 6.71±0.03 6.84±0.07 6.70±0.04 6.59±0.03 6.60±0.04
ATP
μmol
/gHb 3.8±0.3 4.0±0.3 3.8±0.3 3.8±0.3 3.3±0.3 2.9±0.3
2,3-DPG
μmol
/gHb 7.7±1.5 1.5±0.7 0.4±0.2 0.3±0.1 3.3±0.1 0.5±0.1
■ 400mL采血由来:照射,采血后2日目照射(n=14)
项 目 単位 采血后
2日目
7日目 14日目 21日目 28日目
RBC 104/μL 646±37 639±47 642±41 646±36 640±45
WRC 102/μL 35±15 35±17 18±12 13±13 11±12
Ht % 58.8±1.8 56.1±1.4 54.8±1.4 54.3±1.5 53.2±1.4
上清中游离
Hb
mg/dL 7.7±5.1 24.1±8.5 27.0±7.8 49.8±17.9 72.0±23.2
上清Na mEq/L 105.9±1.3 87.0±1.6 76.0±1.9 72.7±1.9 68.8±1.8
上清K mEq/L 3.8±0.3 32.1±2.1 48.8±2.5 58.6±2.7 60.1±2.7
pH ―― 6.80±0.03 6.76±0.03 6.69±0.03 6.67±0.04 6.50±0.03
ATP
μmol
/gHb
3.9±0.1 4.0±0.3 3.5±0.2 3.1±0.2 2.6±0.3
2,3-DPG
μmol
/gHb
6.4±2.2 0.5±0.2 0.3±0.1 0.4±0.1 0.5±0.1
表2表2表2表2 赤血球M A P 日赤 中の含有成分の経时的変化赤血球M A P 日赤 中の含有成分の経时的変化赤血球M A P 日赤 中の含有成分の経时的変化赤血球M A P 日赤 中の含有成分の経时的変化
-124-
血液制剤の使用指针
参考
日本赤十字社では,MAP加赤血球浓厚液「日赤」の制造承
认取得时には有効期间を42日としていたが,エルシニア菌混
入の可能性があるため,现在は有効期间を21日间としている.
なお,日本赤十字社はMAP加赤血球浓厚液を赤血球M A P
日赤 として医疗机関に供给している.
参考16 血小板浓厚液の制法と性状
血小板浓厚液の调制法には,采血した全血を常温に保存し
制剤化する方法と,単一供血者から成分采血装置を使用して
调制する方法があるが,わが国では后者が一般的である.
200mL全血采血から调制された血小板浓厚液は,血浆约
20mL中に0.2×1011个以上の血小板を含む.これを1単位制剤
と称する.400mL全血采血由来の血小板浓厚液は2単位(0.4×
1011个以上)ある.
制剤规格 実単位数 含有血小板数(×1011)
1単位 全血由来(约20mL) 1 0.2≤
2単位 全血由来(约40mL) 2 0.4≤
5 1.0≤~<1.2
6 1.2≤~<1.4
7 1.4≤~<1.6
8 1.6≤~<1.8
5単位(约100mL)
1.0×1011≤
9 1.8≤~<2.0
10 2.0≤~<2.2
11 2.2≤~<2.4
12 2.4≤~<2.6
13 2.6≤~<2.8
10単位(约200mL)
2.0×1011≤
14 2.8≤~<3.0
15 3.0≤~<3.2
16 3.2≤~<3.4
17 3.4≤~<3.6
18 3.6≤~<3.8
15単位(约250mL)
3.0×1011≤
19 3.8≤~<4.0
20 4.0≤~<4.2 20単位(约250mL)
4.0×1011≤ 21≤ 4.2≤
表3表3表3表3 血小板制剤の単位换算と含有血小板数血小板制剤の単位换算と含有血小板数血小板制剤の単位换算と含有血小板数血小板制剤の単位换算と含有血小板数
5~20単位は成分采血由来
-125-
血液制剤の使用指针
参考
成分采血由来の血小板浓厚液の制剤规格,実単位数と含有
血小板数との関系を表3に示す.
HLA适合血小板浓厚液には,成分采血由来の10,15,20単
位の各制剤がある.
なお,これらの血小板浓厚液の中には少量の赤血球やごく
わずかの白血球が含まれている.なお,平成16年10月より,
保存前白血球除去技术が适用され制剤中の混入白血球数はバ
ッグ当たり1×106个未満となった.
调制された血小板浓厚液は,输血するまで室温(20~24℃)
で水平振荡しながら保存する.
有効期间は采血后72时间であるが 调制の过程で无菌闭锁回
路による操作が行えなかった场合には,采血后24时间である.
参考17 新鲜冻结血浆(FFP)の制法と性状
全血より分离された血浆あるいは成分采血装置により采取
された血浆を采血后6时间以内に-20℃以下に置き,速やかに
冻结したものである.その容量は,约80mL(1単位),约160mL
(2単位)及び约450mL(5単位)がある.有効期间は采血后-
20℃以下の冻结保存で1年间である.
新鲜冻结血浆の组成は,采血时に混合した血液保存液(全血
液由来はACD-A液又はCPD液,成分采血由来はACD-A液を
使用)により异なる(表4).含有成分は血液保存液により希釈
されて 単位容积当たりの浓度は正常血浆と比较して およそ
10~15%低下している.例えば,アルブミン浓度は约
4.0g/dL(全量约3g/単位)と低くなっている.
また,血浆中の凝固因子活性の个人差は大きいが,新鲜冻
结血浆中でもほぼ同様な凝固因子活性が含まれている.ただ
し,不安定な因子である凝固第ⅤⅤⅤⅤ,ⅧⅧⅧⅧ因子活性はわずかなが
ら低下する.一方,ナトリウム浓度は血液保存液中のクエン
酸ナトリウムの添加により増量している.冻结时には少量の
血小板,赤血球及び白血球が混在しているが,冻结融解によ
-126-
血液制剤の使用指针
参考
りほとんどの细胞は破壊される.なお,正常血浆1mL中に含
まれる凝固因子活性を1単位(100%)という.
新 鲜 冻 结 血 浆1)
200mL
全血采血由来
(n=20)
400mL
全血采血由来
(n=10)
成分采血由来
(n=10)
正常血清2)
Na (mEq/L) 174±5 175±4 153±4 137~145
Cl (mEq/L) 81±9 75±2 76±3 99~107
グルコース
(mg/dL)
362±20 352±19 366±35 70~110
浸透圧
(mOsm/kgH2O)
290±12 314±1 297±3 276~292
pH 7.40±0.03 7.38±0.03 7.29±0.10 7.31~7.51
无机リン(mg/dL) 10±1 10±1 3.4±0.8 2.4~4.3
総蛋白(g/dL) 6.3±0.6 6.0±0.2 5.6±0.2 6.8~8.2
アルブミン
(g/dL)
4.0±0.3 4.0±0.1 4.0±0.3 4.0~5.0
フィブリノゲン
(mg/dL)
244±19 238±21 256±60 150~4003)
平均±标准偏差 1) 日本赤十字社:Blood Information. No.1. 1987
2) 标准値.SRL:SRL临床検査ハンドブック.1996
3) 血浆での测定値
また,新鲜冻结血浆を初めとした输血用血液制剤は,感染
性の病原体に対する不活化処理がなされていないことから,
输血感染症を伝播する危険性を有していることに留意する必
要がある.
なお,血小板浓厚液10単位(200mL)中には不安定な凝固因
子を除いて新鲜冻结血浆2.5単位に相当する凝固因子活性が
含まれている.
表4表4表4表4 新鲜冻结血浆と正常血液の性状比较新鲜冻结血浆と正常血液の性状比较新鲜冻结血浆と正常血液の性状比较新鲜冻结血浆と正常血液の性状比较
-127-
血液制剤の使用指针
参考
参考18 アルブミンの制法と性状
1 1 1 1)制法 制剤)制法 制剤)制法 制剤)制法 制剤
アルブミン制剤は,多人数分の血浆をプールして,冷エ
タノール法により分画された蛋白成分である.含有蛋白质
の96%以上がアルブミンである制剤を人血清アルブミンと
いい,等张(正常血浆と胶质浸透圧が等しい)の5%溶液と高
张の20 25%溶液とがある.また,等张制剤にはアルブミン
浓度が4.4w/v%以上で含有総蛋白质の80%以上がアルブミ
ン(一部のグロブリンを含む)である加热人血浆たん白制剤
もある.これらの制剤はいずれも60℃10时间以上の液状加
热処理がなされており,エンベロープをもつ肝炎ウイルス
(HBV HCVなど)やヒト免疫不全ウイルス(HIV)などの既
知のウイルス性疾患の伝播の危険はほとんどない.しかし
ながら,これまでに感染例の报告はないもののエンベロー
プのないA型肝炎ウイルス(HAV),E型肝炎ウイルス
(HEV)などやプリオン等の感染の可能性については今后も
注视していく必要がある.
2 2 2 2)性状 代谢)性状 代谢)性状 代谢)性状 代谢
アルブミンは585个のアミノ酸からなる分子量约66,500
ダルトンの蛋白质である.正常血浆の胶质浸透圧のうち
80%がアルブミンによって维持されており,アルブミン1g
は约20mLの水分を保持する.アルブミンの生体内贮蔵量は
成人男性では约300g(4.6g/kg体重)であり,全体の约40%は
血管内に,残りの60%は血管外に分布し,相互に交换しな
がら平衡状态を保っている.生成は主に肝(0.2g/kg/日)で行
われる.この生成はエネルギー摂取量,血中アミノ酸量,
ホルモンなどにより调节され,これに血管外アルブミン量,
血浆胶质浸透圧などが関与する.アルブミンの生成は血管
外アルブミン量の低下で亢进し,増加で抑制され,また胶
质浸透圧の上升で生成は抑制される.その分解は筋肉,皮
-128-
血液制剤の使用指针
参考
肤,肝,肾などで行われ,1日の分解率は生体内贮蔵量のほ
ぼ4%である.また生体内でのアルブミンの半减期は约17
日である.
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血液制剤の使用指针
参考
资料
ⅠⅠⅠⅠ 基础疾患
あり
なし
ⅡⅡⅡⅡ 临床症状
1) 出血症状(注1)
あり
なし
2) 臓器症状
あり
なし
ⅢⅢⅢⅢ 検査成绩
1) 血清FDP値(μg/mL)
40≤
20≤ 50
120≥ >80
120100
150<
4) プロトロンビン时间
时间比
(正常対照値で割った値)
1.67≤
1.25≤
得点
1 0 1 0 1 0 3 2 1 0 3 2 1 0 2 1 0 2 1 0
ⅤⅤⅤⅤ 诊断のための补助的検査成绩 所见
1) 可溶性フィブリンモノマー阳性
2) D-Dダイマーの高値
3) トロンビン アンチトロンビンⅢⅢⅢⅢ
复合体の高値
4) プラスミン α2222プラスミンインヒ
ビター复合体の高値
5) 病态の进展に伴う得点の増加倾向
の出现.とくに数日内での血小板
数あるいはフィブリノゲンの急激
な减少倾向ないしFDPの急激な
増加倾向の出现.
6) 抗凝固疗法による改善.
ⅥⅥⅥⅥ 注1:白血病および类縁疾患 再生
不良性贫血 抗肿疡剤投与后
など骨髄巨核球减少が顕著
で,高度の血小板减少をみる
场合は血小板数および出血症
状の项は0点とし 判定はⅣⅣⅣⅣ-
2)に従う.
注2:基础疾患が肝疾患の场合は以
下の通りとする.
a.肝硬変および肝硬変に近い病
态の慢性肝炎(组织上小叶改
筑倾向を认める慢性肝炎)の
场合には,総得点から3点减
点した上で,ⅣⅣⅣⅣ-1)の判定基
准に従う.
b.激症肝炎および上记を除く肝
疾患の场合は,本诊断基准を
そのまま适用する.
注3:DICの疑われる患者でⅤⅤⅤⅤ....诊
断のための补助的検査成绩
所见のうち2项目以上満たせ
せばDICと判定する.
ⅦⅦⅦⅦ 除外规定
1) 本诊断基准は新生児,产科领域の
DIC诊断には适用しない.
2) 本诊断基准は激症肝炎のDICの诊
断には适用しない.
厚生省血液凝固异常症调査研究班报告
(昭和62年度)
参考资料1参考资料1参考资料1参考资料1 DICDICDICDIC诊断基准诊断基准诊断基准诊断基准 ----1988198819881988年改正-年改正-年改正-年改正-
ⅣⅣⅣⅣ 判定(注2)
1) 7点以上 DIC
6点 DICの疑い(注3)
5点以下 DICの可能性少ない
2) 白血球その他注1に该当する疾患
4点以上 DIC
3点 DICの疑い(注3)
2点以下 DICの可能性少ない
-136-
血液制剤の使用指针
参考
资料
昭和 太郎
A型 お名前と血液型
を教えて下さい.
私は
昭和 太郎
A型です.
リストバンド
昭和 太郎
A型
昭 和 太 郎
① 输血同意书の取得◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
主治医は输血の必要性,リスク等について患者(または家族)に说明し,一连
の输血を行う毎に,必ず输血同意书を得る.
② 血液型の検査と记录◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
输血を実施するまでに患者の血液型(ABO型,Rho(D)型)を検査する.検
体には患者姓名,采血日,所属科等を记入する.検査结果を患者に知らせる
とともに,カルテに血液型検査报告书を贴付する.
③ 输血指示の确认◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
主治医は复写式の输血申し込み伝票(血液型検査报告书を确认し 血液型
患者姓名,ID番号,血液制剤の种类 量,使用日时等を记入)と交差适合
试験用の患者血液(血液型検査用とは别に采血したもの)を输血部门へ提出
し,また当该患者の処置指示书に上记输血の内容を记载する.
输血実施者は输血前に输血申し込み伝票と処置指示书を确认する.
④ 血液バッグの确认 *一患者毎に実施◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
次の3つの事项を医疗従事者2人で 声を出して照合し 所定栏にサインする.
(1)血液型について,血液バッグと交差适合试験适合票(以下适合票)并び
にカルテの三者で照合する.
さらに,血液バッグと适合票の患者姓名 制造番号が一致し,有効期限
内であることを确认する.
(2)放射线照射が主治医の指示通り行われているか确认する.
(3)血液バッグの外観に破损,変色,凝集块等の异常が无いか确认する.
⑤ 患者の确认◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
患者に姓名と血液型を闻く.
患者リストバンドの姓名と血液型が血液バッグの血液型及び适合票の姓名
血液型と一致していることを确认する.
注1:患者自身から姓名 血液型を言ってもらう.
注2:リストバンド未装着者はベッドサイドで カル
テを用いて 医疗従事者2人で患者确认を行う.
注3:意识のない患者は ベッドサイドでカルテを用
いて,医疗従事者2人で患者确认を行う.
⑥ 适合票にサイン◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
患者と血液バッグの照合后,ベッドサイドで适合票のサイン栏にサインして
输血を开始する.
⑦ 输血患者の観察◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
输血开始后5分间,患者の状态を観察する.15分后と终了时にも観察し,输
血副作用の有无 内容を记录する.
⑧ 使用血液の记录◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
カルテに血液バッグの制造番号(贴付ラベル)を记录する.
参考资料2参考资料2参考资料2参考资料2 输血実施手顺书输血実施手顺书输血実施手顺书输血実施手顺书(日本输血学会 2001年3月作成)
-137-
血液制剤の使用指针
参考
资料
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆输血の検査と血液の出库手顺◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
①血液型検査(ABO型のオモテ ウラ検査とRho(D)型検査)の判定とその
记录 报告に际しては,2人の検査者で照合する.
②输血申し込み伝票に従って,患者の交差适合试験用血液(血液型検査用とは
别に采血したもの)を用いて,ABO型の再検査と交差适合试験を実施し,
交差适合试験适合票(以下适合票)を作成する.
③输血申し込み伝票の患者姓名 血液型(ABO型,Rho(D)型)及び血液バ
ッグの血液型を照合し,血液バッグに适合票をくくり付ける.この时,コ
ンピュータ又は台帐に记录されている当该患者の血液型と血液バッグの血
液型を照合する.
④血液バッグの外観に破损,変色,凝集块等の异常が无いか确认する.
⑤放射线照射済みの血液バッグには照射済みを表示する.
⑥输血申し込み伝票と血液バッグ及び适合票を用いて,払い出し者と受领者
が照合し,両者が所定栏にサインする.
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆紧急时の输血◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
出血性ショックなどで,患者のABO型検査を行う时间的余裕がない场合
①患者 家族にABO型不适合による溶血の危険性の少ないO型赤血球MA
Pを输血すること,血浆制剤はアルブミン(等张)を使用することを说明し,
同意を得ておく.
②输血前に患者から事后検査用に采血する.
③放射线照射済みO型赤血球MAPを交差适合试験を省略して输血する.
④血液型(ABO型,Rho(D)型)が判明した时点で,交差适合试験适合の照
射済み同型血の输血に切り替える.
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ABO型不适合输血时の処置方法◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
表に示すような赤血球输血のメジャー ミスマッチの场合で,不适合输血の
症状が现れた场合には,下记のような処置が必要である.
患者のABO型 ← 输血した血液バッグのABO型
O型 ← A型またはB型またはAB型
A型 ← B型またはAB型
B型 ← A型またはAB型
①直ちに输血を中止する.
②留置针はそのまま残し,接続部で新しい输液セットに交换して,乳酸リン
ゲル液を急速に输液し,血圧维持と利尿につとめる.(通常は2~3L)
③バイタルサイン(血圧,脉拍,呼吸数)を15分毎にチェックし记录する.血
圧低下が见られた时はドパミン(3~5μg/kg/min)を投与する.
④导尿し,时间尿を测定する.乏尿(时间尿が50mL以下)の场合,利尿剤(ラシ
ックス等)を1アンプル静注する.
输液疗法,利尿剤投与に反応せず,无尿あるいは乏尿となった场合は直ち
に集中治疗や肾疾患の専门医による血液透析などの治疗が必要である.
⑤FDP,フィブリノゲン,プロトロンビン时间,血小板数などを検査して,
DICの合并に注意する.
⑥患者から采血し,溶血の程度を调べ,ABO型オモテ ウラ検査を再検す
る.输血した血液バッグのABO型を确认する.
-138-
血液制剤の使用指针
参考
资料
この问诊票は,献血される方と输血を受けられる方の安全を守るためにうかがうものです.
エイズ検査目的の献血は,血液を必要とする患者さんの安全のためにお断りしています.
质 问 事 项
■
1
今日の体调はよろしいですか.
■
2 この3日间に
注射や服薬をしましたか.
歯科治疗(歯石除去を含む)を受けましたか.
■
3
今までに次の病気等にかかったことがありますか.
または现在かかっていますか.
マラリア,梅毒,肝臓病,乾せん,心臓病,脳卒中,
血液疾患,がん,けいれん,肾臓病,糖尿病,结核,
ぜんそく,アレルギー疾患,外伤 手术,
その他( )
■
4
次の病気や症状がありましたか.
3周间以内-はしか 风疹 おたふくかぜ 帯状疱疹 水痘
1ヵ月以内-発热を伴う食中毒様の激しい下痢
6ヵ月以内-伝染性単核球症
■
5
この1ヵ月间に家族にA型肝炎やリンゴ病(伝染性红
斑)を発症した人はいますか.
■
6
この1年间に予防接种を受けましたか.
■
7
1980年(昭和55年)以降,海外に旅行または住んでいたこ
とはありますか.
①それはどこですか.(国 都市名 )
②いつ,どのくらいの期间ですか.( )
③1980年(昭和55年)~1996年(平成8年)の间に英国に
1泊以上滞在しましたか.(はい いいえ)
■
8
この1年间に次のいずれかに该当することがありましたか.
①ピアス,またはいれずみ(刺青)をした.
②使用后の注射针を误って自分に刺した.
③肝炎ウイルス保有者(キャリア)と性的接触等亲密な
接触があった.
(注意)1.献血される方は, はい いいえ 栏の该当する方に 印を
ご记入愿います.
2.それ以外の栏には 问诊を行う者が 必要事项を记入いたします.
问问问问 诊诊诊诊 票票票票
はい いいえ
はい いいえ
はい いいえ
はい いいえ
はい いいえ
はい いいえ
はい いいえ
はい いいえ
-139-
血液制剤の使用指针
参考
资料
质 问 事 项
9
今までに输血や臓器の移植を受けたことがありますか.
■
10
B型やC型の肝炎ウイルス保有者(キャリア)と言われ
たことがありますか.
■
11
次のいずれかに该当することがありますか.
①CJD(クロイツフェルト ヤコブ病)及び
类縁疾患と医师に言われたことがある.
②血縁者にCJD及び类縁疾患と诊断された人がいる.
③人由来成长ホルモンの注射を受けたことがある.
④角膜移植を受けたことがある.
⑤硬膜移植を伴う脳外科手术を受けたことがある.
■
12
女性の方:现在妊娠中,または授乳中ですか.
この6ヵ月间に出产,流产をしましたか.
■
13
エイズの検査を受けるための献血ですか.
■
14
この1年间に次のいずれかに该当することがありまし
たか.(该当する项目を选ぶ必要はありません)
①不特定の异性と性的接触をもった.
②男性の方:男性と性的接触をもった.
③エイズ検査(HIV検査)で阳性と言われた.
④麻薬 覚せい剤を注射した.
⑤①~④に该当する者と性的接触をもった.
■
回答订正番号 番
私は以上の质问を理解し,正しく答えました.
献血した血液について,梅毒,HBV(B型肝炎ウイルス),HCV(C型
肝炎ウイルス),HIV(エイズウイルス),HTLV-ⅠⅠⅠⅠ(ヒトTリンパ球
向性ウイルス-ⅠⅠⅠⅠ型)等の検査が行われることを了解し,献血します.
署 名
はい いいえ
はい いいえ
はい いいえ
はい いいえ
はい いいえ
はい いいえ
-140-
HIVHIVHIVHIV
HCVHCVHCVHCV
输血前后の感染症マーカー検査の在り方について输血前后の感染症マーカー検査の在り方について输血前后の感染症マーカー検査の在り方について输血前后の感染症マーカー検査の在り方について
HBVHBVHBVHBV
输血前
検査结果 输血
输血
输血
検査项目
HBs抗原
HBs抗体
HBc抗体
HCV抗体
HCVコア抗原
HBs抗原
HBs抗体
HBc抗体
いずれも阴性
未感染
いずれか阳性
キャリア又は感染既往
HCV抗体
HCVコア抗原
HCV抗体
HCVコア抗原
HCV抗体
HCVコア抗原
いずれも阴性
未感染
: 阳性
: 阴性
感染既往
いずれも阳性
キャリア
: 阴性
: 阳性
感染早期
(极めて稀)
阳性(确认検査)
キャリア
阴性
未感染
HIV抗体
-141-
输血后
検査项目 検査结果
阳性
急性感染
感染なし
阴性
キャリアの场合,
必要に応じて治疗
感染なし
早期治疗が必要
――
治疗方针
阳性
急性感染
感染なし
阴性
早期治疗が必要
――
早期治疗が必要
必要に応じて治疗
阳性
阴性
2,3か月后
HIV抗体
阳性
阴性
早期治疗が必要
治疗が必要
――
――
*WB:ウエスタン ブロット
3か月后にNAT
1~3か月后に
HCVコア抗原
WB*,必要に
応じてNAT
-142-
薬食発第0906002号
平成17年9月6日
各都道府県知事 殿
厚生労働省医薬食品局长
「输血疗法の実施に関する指针」及びし
「血液制剤の使用指针」の改定について
输血疗法の适正化及び血液制剤の使用适正化については,
これまで「血液制剤の使用指针及び输血疗法の実施に関する
指针について」(平成11年6月10日付け医薬発第715号贵职あ
て厚生省医薬安全局长通知)及び「血小板制剤の使用适正化の
推进について」(平成6年7月11日付け薬発第638号贵职あて
厚生省薬务局长通知)により,両通知别添( 血液制剤の使用指
针 , 输血疗法の実施に関する指针 及び「血小板制剤の适正
使用について」.以下「各指针」という.)の积极的な活用を
お愿いしてきたところである.
しかしながら,各指针は策定されてから既に6~11年が経
过していることから,平成16年7月に取りまとめた「输血医
疗の安全性确保に関する総合対策」においては,これらを最
新の知见に基づき変更するとの方针が示された.このため,
薬事 食品卫生审议会血液事业部会适正使用调査会において,
同年9月に决定した改定方针に基づき各指针の改定に向けた
検讨が行われてきたが,今般,改定案がまとめられ,本年8
月の薬事 食品卫生审议会血液事业部会において,别添1及
び别添2のとおりとすることが了承された.
ついては,贵职におかれても下记に御留意の上,贵管下医
疗机関,日本赤十字社血液センター,市町村等関系机関に対
し,改定后の指针の周知彻底を図るとともに,専门家による
平成17年9月6日付 薬食発第0906002号 厚生労働省医薬食品局长通知
-143-
说明会を开催するなどして,医疗机関等の理解の促进につき,
特段の御配虑を赐るようお愿いする.
记
1 趣旨及び主な改定点
(1) 输血疗法の実施に関する指针について
ア 趣旨
平成11年6月制定后の输血疗法の进歩进展を踏まえて
再検讨を行い,改定したものである.
イ 主な改定点
(ア) 平成15年7月施行の「安全な血液制剤の安定供给の
确保等に関する法律」を踏まえた変更
(イ) 平成17年4月施行の「血液制剤等に関する遡及调査
ガイドライン」を踏まえた変更
(2) 血液制剤の使用指针について
ア 趣旨
血小板制剤の使用基准を含めるとともに,各领域にお
ける最新の知见に基づき,血液制剤の使用适正化の一层
の推进を図るため,见直しを行ったものである.
イ 主な改定点
(ア) 新生児への适応に関する记载の追加
(イ) 病态又は术式ごとの适応の提示
(ウ) 要约版の作成
2 関连通知の取扱い
「血液制剤の使用指针及び输血疗法の実施に関する指针に
ついて」(平成11年6月10日付け医薬発第715号贵职あて厚
生省医薬安全局长通知)及び「血小板制剤の使用适正化の推
进について」(平成6年7月11日付け薬発第638号贵职あて
厚生省薬务局长通知)は,廃止する.
平成17年9月6日付 薬食発第0906002号 厚生労働省医薬食品局长通知
-145-
2005.11
日本赤十字社 血液事业本部 医薬情报课
〒105-0011 东京都港区芝公园二丁目4番1号
秀和芝パークビルB馆14阶
ホームページ:http://www. jrc. or. jp/mr/top. html
※お问い合わせは,最寄りの赤十字血液センター
医薬情报担当者へお愿いいたします.
30581
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